GATE 魔弾の王と自衛隊。かの地においてかく戦えり。 作:caose
「何なんだあの戦闘は!!」
自衛隊基地の反対側に位置するジスタート軍の陣地。
その中でオルミュッツ公国の騎士が幕内で大声でそう言った。
頭に包帯らしきのが巻かれているが本人は頭に血が上っている様子であった。
すると騎士の一人がこう呟いた。
「だがあの攻撃を如何やって切り抜けるか。」
「確かに、あの様な攻撃これまで生きて初めての事だ。」
その呟きに対して他の騎士長も同意見であった。
何せ彼らにとってあの攻撃は間違いなく経験もしたことすらない戦争なのだ。
近づいて戦うと言う彼らの戦い方では間違いなく死ぬ確率100%間違いなし
なのだから。
そしてリュドミラが会議に参加している騎士長全員(さっきの戦いで
半分に減っている)に向けてこう言った。
「これ以上の戦いは得策ではないとはいえ戦姫が敗退など・・・!!」
リュドミラはそう言って歯嚙みしていた。
何せ戦姫はジスタートにとって切り札と呼ぶべき存在、ある例外を除いては
敗北などあってはならないのだ。
そんなプライドと生来の負けず嫌いが合わさって退く訳にはいかなかったのだ。
するとリムアーシャがこう提言した。
「リュドミラ様、一つ提案が。」
「何かしら?」
「はい、今日は新月です。」
「!!成程夜襲ですな!」
「はい、敵も新月でしたら我々の行動を把握するなど不可能でしょう。」
「それで?方法はあるの??」
リュドミラはリムアーシャに向けてそう聞くとこの辺りの地図を出して説明した。
「彼らのいる所の左右には崖があります。ここは普通ならば遠ざけますが
ここには必ずと言っていい程鹿がよく通ります。鹿が通れるという事は
馬でも可能かと思われますが如何でしょう?」
そう聞いた。
詰る所それは嘗て源義経が使ったやり方である。
そして暫く考えて・・・リュドミラはこう言った。
「良いわ、奇襲及び平原での戦いはあなた達がよく知っているわ。
だけど兵についてなんだけど」
「はい、こちらの兵士は総勢シテ700。その内騎馬兵は200。
騎馬を前衛として後方には鎧を軽めにして向かわせ
ここから最も近くて行きやすい右側から攻めますので。」
「それなら私達は残った軽症者含めて600が左ね。地図から見たら
少し急斜面だけどこれで滑れるようにしてやるわ。」
そう言ってリュドミラは持っている青い槍を振るった。
その後直ぐに各隊に命令して夜襲を仕掛けることとなった。
「(エレオノーラ様お待ちください、必ず救援に参ります!!)」
リムアーシャは心の中でそう思っていた。
一方その頃の基地に於いてはエレオノーラはと言うと・・・。
『我々の目的?』
「そ、何で攻めてきたのかを聞きたくてね。」
伊丹がエレオノーラと対面(ティグルも加えて)で事情聴取と相成った。
エレオノーラからは見えないと思われるが透過硝子となっており逆側からは
見えるようになっている。
するとエレオノーラは暫くして・・・こう答えた。
『2つあるが良いか?」
「ああ、別に話してくれるなら良いよ。」
『まずは我がライトメリッツ公国からだが我々は村人からある噂話を聞いてその調査も兼ねて来たんだ。』
「調査?」
『ああ、数日前だったかな?何やらまるで怨念のような悲鳴と
聞きなれない羽音、巨大な足音、そして・・・悪魔の歌のような声がしたと報告が入ってな、近く調査をしようと思った処にあの女が』
「え?あの女??」
『ああ、すまないすまない。こっちの事だ。』
何やらエレオノーラが嫌な顔をしていたので何だろうと思っていたが
エレオノーラは話を変えた。
『その時に聞こえた方角が正にアルサスに近いのだ。
何か心当たりがあるであろう?』
「「(悪魔の歌・・・あれかーー!!))」」
伊丹とティグルはエレオノーラの言葉と悪魔の歌と聞いてまさかと思っていた。
あの時空自が鳴らしていたあの音楽とそう確信したのだ。
するとティグルと伊丹はお互いに耳打ちしてこう呟いた。
「それってまさか・・・あれ?」
「でしょね、言葉から聞いたらザイアンが攻めてきた時でしょう?」
「・・・どうする?」
「・・・どうするって・・・言うしかないでしょうね~~。」
ティグルは溜息交じりでそう言うと伊丹が携帯電話を操作していると初めて見たエレオノーラは何だと見てティグルに向けてこう聞いた
『おい、何だあの黒い物体は?』
『見てれば分かる。』
『?』
エレオノーラは何だと思っていると伊丹が通訳付きでこう言った。
「それってもしかして・・・こんな感じの?」
そう言って流したのは・・・あの時空自が流した音楽であった。
するとエレオノーラはびっくりしてこう言った。
『なナナなんだそれは!怪しげな術か!?』
『違うよ!これは科学って言うか村人の話で出てた悪魔の歌ってこんな感じ?』
『うむ・・・私は聴いていないが村人の聞いたと思われる音が
こんな調子だった。』
「それじゃあ一つ目はクリアだな。」
伊丹はそう言って携帯電話の歌を止めるとこう聞いた。
「それじゃあ2つ目なんだけど?」
『ああ、そうだな。オルミュッツ公国のだが何やら家同士の同盟で
助けて欲しいと書かれていたらしいんだ。』
「相手は?」
『テナルディエだ。』
「「!!」」
それを聞いて伊丹とティグルは身構えた。
まさか自分たちに呼応して欲しいと言う物なのかと思っているとエレオノーラはこう答えた。
『協定の使者として送り込んだ息子が人質になっているから
助けて欲しいっとな』
「「おいマテ使者としてって先ずそこから嘘だろ!!」」
流石に伊丹とティグルはそれを聞いてツッコミを入れた。
誤解を解くには難しそうだな~~。