GATE 魔弾の王と自衛隊。かの地においてかく戦えり。 作:caose
その夜。
「今日は新月。この闇夜の中で挟撃して敵を攪乱させ、敵の本丸を討ちます。」
「けどもしも連中に見張りが居れば?」
「弓矢隊で敵を屠ります。ここら辺は見通しが良いですので夜目の効く者達が
対応します。」
リムアーシャとリュドミラはお互いに作戦会議した後に分かれていくがその道中が既に自衛隊が上空から察知されていることなど知る由もない。
自衛隊基地。 時間午前1時20分。
「隊長、ドローンから通信。敵の大移動を確認したとの報告が」
「進路は?」
「敵は2手に別れ多いほうが右、
少ないほうが左側に進路をとっているとの報告」
「良し、見張り中の全部隊に報告。左右に分かれて敵を待ち伏せよ。」
「了解。」
そして伊丹隊。
「良し、ティグルの予測通りって言うか連中逃げるって言葉を
知らんのかねえ?」
「知ってて向こうは意地でもここを踏破したいと
思うんじゃないんでしょうか?」
「いやだいやだ、俺は部下に無駄死にして来いなんて言いたくないねえ。」
「それがこの世界の戦いなんですから慣れてください。」
ティグルと伊丹の会話が周りに響き渡るがそんなの関係ない。
何せ戦場になったらこんな話すら出来ないかもしれないからだ。
そして伊丹は全員に向けてこう言った。
「そんじゃあ今回は夜戦で眠いかもしれねえけど取敢えずは
死なない程度に頑張っておこうぜ。」
『ォォォォ。』
それを聞いて隊員全員は低い声でそう答えた。
夜戦は隠密裏の行動である為になるだけ音を出さない様に
しなければならないのだ。
そんな中で全員が行動を開始した。
バリケードから離れ全員は万が一の為に装備された非常用の楯を構えた。
この楯は『UCR-10』の装甲を使って造っているので軽い割に丈夫なのである。
見た目は機動警察隊が使っている楯と同じである。
そして全員が楯を構えてその間にマシンガンを構えた。
暫くしていると・・・通信が届いた。
『全軍に告ぐ。敵軍停止。現地域の真正面と推定、閃光弾を発射と同時に戦車、UCRー10における縦断砲撃を開始。敵が進軍した場合は攻撃開始し第二陣として戦闘機部隊における空中攻撃を敢行する。』
「こちら第三偵察部隊了解。聞いたとおりだ、
夜遅くまで頑張っている連中にお帰りさせてもらいましょ。」
「・・・実家かあの世かのどっちかだけどね。」
そして現在。
「各員、向こう側から篝火が出ます。それと同時にこちらも点火と
同時に出陣します。」
リムアーシャがそう言って各員に指示を与えるとリュドミラの方角から
篝火が見えた。
そしてこちらも篝火を焚こうと指示を与えようとしたその時に・・・
上空で光が発せられた。
「この光は!」
リムアーシャはそう言って驚いた瞬間に向こうでも同じことが
起こっていることに気づいたと同時に・・・破裂音が聞こえた。
プシュ~~~~~~~~~~
ズドン!!と言う音と共に・・・爆発音が響き渡った。
『グわアアアアアアアア!!」』
それと同時に兵士の断末魔が聞こえた。
するとこれではまずいと思いながらもリムアーシャはこう考えていた。
「(若しエレオノーラ様がいるとしたらあの建物の何処かにいると)」
そう思っていると基地から・・・爆発音が聞こえた。
『『!!』』
それを聞いて全員が驚いていると全員の通信機から伝達が届いた。
『総員に告ぐ!先ほどの捕虜が剣を持って脱走!!至急後方の部隊は
応戦せよ!‼』
「はあ!?」
「それってつまり・・・!!」
伊丹とティグルはまさかと思っている中で基地から・・・声が聞こえた。
「リムーー!!」
「エレオノーラ様!!」
エレオノーラが大声で叫んでいることが分かった。
攻撃時。
『何やら騒々しいな・・・まさか追撃か!ええい!!こんな事なら
もう少し人数・・・いや、どれだけ集めても無駄だな。止めるしかあるまい!!』
エレオノーラはそう言って自らの両手に付けられている手錠を見た後に・・・
大声でこう叫んだ。
『アリファール‼!』
そう言うと同時にエレオノーラの剣が・・・本人の手に基地を突き進んで
やって来たのだ。
そしてそれを手に取ると何やら風が・・エレオノーラの剣に集まると
エレオノーラは剣を振りかぶって大声でこう言った。
『大気毎薙ぎ払え(レイ・アドモス)!‼』
その声と共に暴風の塊が営倉室の壁を破壊して土を捲り上げらせ・・・
破壊した。
『良し‼』
エレオノーラはそう言って営倉室から出て行って周りを見渡した。
何やらバラバラと音がしており空を跳んで確かめたところ・・・ヘリコプターが今にも発進する準備が整っている様子であった。
『ええい!何だあれは!?』
取敢えずの所エレオノーラは車の上をジャンプして壁にある見張り台であろう、足場がある事は昼に見て分かっているためそこに着地してみると
そこで目に映ったのは・・・。
『何だこれは・・・?』
炎が戦場を覆い尽くしていた。
そして突撃してきた両兵士たちが次々と爆音と光の雨に貫かれて
死んで逝っていた。
そんな中でエレオノーラはリムアーシャを見つけて大声で何とか叫ぼうとするがこの騒音で聞こえない様子で何やら指揮をしているようであった。
『退けリム!この戦は只の戦ではないーー!!』
そう言うも全然であった。
するとリムアーシャの馬が転げ落ちてしまった。
『リム!』
エレオノーラはリムアーシャを見て悲鳴交じりでそう言うが
何とか生きている様子であったが・・・空からの攻撃がリムアーシャを
爆炎の中にへと引きづりこまれた。
『リムーーーーーーー!‼』
エレオノーラのその声は銃声鳴りやまぬ戦場によってかき消された。
次回はリムアーシャサイドの戦場とその後。