GATE 魔弾の王と自衛隊。かの地においてかく戦えり。   作:caose

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 その傷がどれくらいなのかを知ってから治療せよ。


怪我の容態

「脈拍異常数値!心拍数低下!」

 「血液が足りないぞ!この子は何型だった!?」

 「O型ですがこちらの血液と拒否反応せずに適合できるかどうか!?」

 「仕方ない!応急措置でO型の血液を大至急!!それと本部に通信して

この子を本土に届ける様に通信しろ!」

 「然しこの子の体に未知のウイルスがあったら!」

 「それと同時にバイオハザード班にも応援を頼め!

この子の体内に未知のウイルスがある時に備えて護送用の車を手配させろ!!」

 「さっさとこの子を運ばせる準備をさせろ!ここだと満足な治療なんて無理だ!」

 とある部屋に於いて白衣を着た医者たちが所狭しととある少女を囲い込んで

治療をしていた。

 治療されているのはリムアーシャ。

 体の左半分が重症となっているため治療を施している。

 そして・・・手術室の部屋の外に於いてエレオノーラは椅子に座って

祈っていた。

 ・・・ティグルと伊丹とリュディが見張りに立って彼女の両手に手錠を付けて。

 あの戦闘の後伊丹は医療班にリムアーシャの治療を頼みこみ

ここに運ばれたのだ。

 だが最前線になるであろうと考えられたこの基地の医療施設でも

対応できない程なのだ。

 左手脚を喪い左目は左顔面の火傷と同時に沸騰して焼けただれており

左半身の火傷は深刻なものであった。

 既に数時間は経つ手術となっており4人は疲れ気味であった。

 もう夜明けも過ぎており朝の8時を過ぎていた。

 そして暫くして・・・手術室のランプが消えた。

 「「「『!!!!』」」」

 4人はそれを見て手術室を見ると医者が現れた。

 『リム!リムは一体』

 『俺が聞くから座ってろ。』

 ティグルはエレオノーラを抑えながらそう言って医者の話を聞こうと考えた。

 そして医者は容態を説明した。

 「容体は一時深刻でしたが峠は越えましたが、油断は禁物です。

何せ左側の手足と目を失っているだけじゃなくて皮膚も焼け爛れてましたからね。普通なら死んでも可笑しくないんですが彼女は奇跡的に命を取り留めましたが

ここでは十分な医療を施せませんので本土で治療させるしか

本当の意味で助かる確率が少ないんです。」

 それを聞いたティグルはエレオノーラに状況を説明するとこう聞いた。

 『本当の意味で助からないとはどういう意味なんだ!?』

 そう聞くと医者はこう続けた。

 「何せ皮膚移植をするといっても今の彼女の体だと殆どが焼け爛れていますので『IP〇細胞』で複製した皮膚を作るところから始めないといけません。

それが出来るのは本土の整った医療施設しかありません。後の喪失した場所は

義眼や義肢で代用できますがここが重要でして・・・もし治ったとしても

彼女は2度と戦う事が出来ないですのでそれだけは覚えておいてください。」

 そう言って医者はではと言って立ち去って行った。

 ティグルはさっきの言葉について説明するとエレオノーラは・・・

( ゚д゚)ポカーンとして口を大きく開けながらこう聞いた。

 『貴様らの世界ではあの怪我を治せると言うのか・・・とんでもない奴らに刃を向けたのだな私は。』

 『まあわかるぞその気持。俺もその存在を聞いた時自分の耳を疑ったからな。』

 『私は今でも夢だと言いたいところなのです。』

 エレオノーラ、ティグル、リュディは伊丹達の世界はどれだけ凄いのかと

考えることを放棄してしまった。

 まあ・・・当たり前だろうがな。

 「まあ、一先ずは先にあの子を向こうの世界に送るから君はここで事情聴取と、その剣の秘密が聞きたいからそれから君を本土に連行するでいい?」

 伊丹の言葉を聞いて取敢えずティグルが通訳した後にエレオノーラは

こう提示した。

 『・・・分かった、言おう。だが一つ条件が欲しい。』

 『条件ってお前一応捕虜』

 『リムの体をちゃんと治して欲しい!金ならば金貨で幾らでも払うし

私をムネジオルに奴隷として売り飛ばしても構わないからリムを!・・・

大切な私の親友を助けてくれ。』

 頼むと言って頭を下げるとティグルの通訳を聞いて伊丹はティグルの通訳付きでこう言った。

 「何言ってんの?奴隷にしないし売り飛ばさないよ。俺達そんな事するために

ここにいる訳じゃないしって言うかさ。人を助けるのに理由なんて

いらないでしょ?」

 そう言って笑顔でそれだけだよと言うとエレオノーラは・・・自嘲気味で

こう呟いた。

 『全く、あれ程の力を持ちながらもそんな言葉を言うとはとんでもない馬鹿か

それともお人よしかのどっちかだな。』

 『分かった、ヴィラルトについては分かるところだが答える。

私の親友を助けてくれるならば安い取引だがもう一つ付け加えたい。』

 「「「「?」」」」

 伊丹達はそれを聞いて何だと思っているとエレオノーラはこう答えた。

 『《ライトメリッツ公国》の侵攻の際には民に一切弓を引かぬと

約束して欲しい。』

 そう言うと伊丹はさらっとこう言った。

 「イヤそんなことしないよ。民間人に銃向けるなんてそんなの

俺達は絶対にしないよ。」

 「だって俺達は《みんなに愛される自衛隊》だよ?」

 伊丹の言葉を聞いて口をあんぐりしたエレオノーラを見てリュディは

ティグルに向けてこう聞いた。

 『変わったお方ですねあの人。』

 『まあ確かにそうなんだけど俺からしたら何かこう・・・

憎めないんだよなあって思うんだよな。』

 面白くて優しい人だしなとそう言いながら笑うティグルを見てヘエと言いながら自分も少しであるが笑顔になっているリュディであった。




 次回はヴィラルドの説明。
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