GATE 魔弾の王と自衛隊。かの地においてかく戦えり。 作:caose
後の歴史資料においての一文
《私はリュディエーヌ=ベルジュラック。この度私は日本に来ることと相まった。
未だ誰も言った事もない異郷の世界。ティグルヴルムド=ヴォルンが来た国。
巨大な門、通称《GATE》を捕虜となった戦姫の護送と言う名目で通過し
最初に目にしたのは・・・鉄で出来た摩天楼であった。》
『これが日本・・・。』
『ああ、ここが日本だ。』
ティグルはリュディに驚いた顔を見て少し笑いながら・・・
そしてしっかりとその建物の構造を見ていた。
屋上から如何やって矢を射貫いてどこまで飛ぶのかを考えているが
リュディはそれどころではなかった。
鉄で出来た建物。
よく見たら人が中に入って何かをしている様子であった。
下の方は何かで閉ざされているが恐らくは嘗ては店であったのであろうと
推測している中でリュディはある所を見た。
後ろ側なので何だと思って見てみるとそこには・・・幾つもの写真が写っていた。
『ティグル、これは?』
『ああ・・・ここで死んだ人たちに追悼場所だよ。』
『え?』
『あの時ザイアンは街にいる人間全員を殺して財宝を得よという
指令があったんだ・・・俺達は何もしていない民間人を殺しまくっていたんだ
山賊のように‼!』
『ティグル・・・』
『だから俺はあっち側に鞍替えしたみたいなことになっているんだ。
真実だけどこのままじゃあ俺達の国は駄目な方に向かっているんじゃないかって
思うほどにな。』
ティグルは少し自嘲気味でそう呟くがリュディはその言葉から
本当の兵士とは何かを考えなければならないんじゃないかとそう考えていると・・伊丹の声が聞こえた。
「ティグルーー!!手続き終わったから行くぞーー!!」
「はーい!」
その声を聴いてティグルは伊丹の所に向かって行くのを見て自分も
何かしないとな考えたリュディであった。
「そんじゃあ皆頑張ろうぜ!」
『了解‼』
伊丹の掛け声と同時に総員は準備を始めていると・・・後ろから声が聞こえた。
「いやはや、中々威勢が良いな。」
「?・・・アンタ自衛官じゃないよね?」
伊丹はそう言って何処にでもいそうな中年っぽいオヤジ風男性と
その取り巻きであろう如何にもと言わんばかりの黒服の男性と
警官がそこに立っていた。
「あんたが伊丹二尉ですね。」
「はい、そうですが。」
「お初にお目にかかります。私は公安警察情報本部から
『エレオノーラ女史の護送』の任を任されている『駒門』です。」
「公安って?」
ティグルは伊丹に公安とは何かを聞くと伊丹はこう答えた。
「国外のテロリストや工作員の監視、国内じゃあ過激思想な連中をとっ捕まえる組織なんだがやり方が残忍で俺らみたいな武器を持っている連中を
監視しているのさ。クーデターが起きないようにな。」
ま、そんなこと考えているのは一部だけだろうがねえと欠伸交じりでそう言うと駒門はその伊丹の態度を見てニヤリと笑ってこう言った。
「アンタやっぱり只者じゃないねえ?アンタの経歴をちょっとだが調べさせて貰ったよ。」
「何も出ないと思うけどねえ。」
「まあ、聞きなさいって。平凡な六流新設大学を同じく平凡に卒業って
理由が卒業しやすいからって策略家だねえ。
んでその後は一般幹部候補生過程をビリから二番目の成績で三尉任官って
ビリの子は怪我しなけりゃあアンタがビリだったって運が良いのかねえ?その後は部隊配備されるも勤務成績は不可にならない程度の可で業を煮やした上官から
幹部レンジャーに放り込まれて何度か脱落しかけるも
尻尾にぶら下がるかのような感じで修了ってアンタその時の相棒から
蛇蝎の如く嫌われているねえ。んでその後に習志野に移動するんだけどアンタ・・何で『S』になったの?」
「ヒィイイイイイイイイイイヤー――――――――――!!」
後ろで大声を上げるので何だと思うと栗林が・・・
心が斬り裂かれそうな表情であった。
そしてティグルは何だと思って富田に聞くとこう返した。
「『S』って言うのは特殊作戦群って言うまあ簡単に言うと
とんでもない強者しかなれなくて数百人だけで一個連隊規模の軍隊に等しい戦果を挙げることが出来ると言われるほどの戦闘部隊だな。」
「・・・・・・」
ティグルはそれを聞いて本当なのかと思いたいくらいである。
まず間違いなく頂点に君臨出来る程じゃないのと言わんばかりであるが
当の本人があれだとそう思っていると伊丹がこう言った。
「ああ、昔さ。どっかの論文で言ってたじゃん。『働き蟻の二割が怠け者でそれを取り除くとどうなるかって』。」
「?」
「それまで働きアリだった奴らの2割が怠けたんだよ。そんでその屁理屈を
上官の前で言ったら『それだったら最初からお前みたいのを混ぜておけば堕落せずに済むな!ハハハハハ!‼』だってさ。西譜連結成時は自殺者が多かったから
心理学的理由でその提案が真剣に取り組んでさ。」
「・・・そんであんたが『S』に・・・こいつはいいや!
アンタみたいな奴がのんびりやっていれば壁にぶち当たった奴らも
自分を追い込む様な真似はすまい!」
駒門はハハハハハと大笑いしながらそう言って暫くして笑いを止めると
伊丹に向けてこう言った。
「アンタやっぱり只者じゃないよ。優秀な連中の中でピエロを演じきれる
アンタに敬意を表するよ。」
「そんなもんじゃないんだけどねえ。」
伊丹がそう言った後にお互い敬礼して再開した
一方そんな中エレオノーラはと言うと・・・。
『ここが日本か・・・ここ迄立派な国と戦争をしたいとはテナルディエは
如何やら黒龍に喧嘩を吹っ掛けた様な物だな。わが国はどう出るやら。』
少し見物ものだなと少しにたりと笑いながら周りを見ていた。
次回はエレオノーラの当面の監視場所。