私はキャンディスとクローヴィス、アニエスお姉さんと共にSCPー049の収容室へやって来た。扉を開けて、私とキャンディス、クローヴィスのみが入る。
SCPー049。確かにペスト医師の格好をした人型のSCiPだ。目の前に居るだけでも、異質な気配を感じる。しかし、悪意は感じない。
「おや?客人なんて初めて・・・殿下?」
「えっ?」
049ことペスト医師は私を見るなりそう言った。殿下って誰?私を誰と・・・・・・待てよ?確かペスト医師に関するtailが有った筈。
“ボルドーに火は高く”。あれは好きなtailの一つだ。
このペスト医師は、私を見て“殿下”と言っていた。恐らくこの世界では、ペスト医師は大昔にジョーン王女殿下と出会っている。堂森・・・アラガッダの都・・・そして、輪廻転生の事も。私がシガーの代わりとなるように転生してるから、ペスト医師の言ってる事は嘘ではなさそうだ。もしかして私の見た目って、王女殿下に似てるって事なのかな?
「・・・えっと、私は多分、049の知ってる人じゃありませんよ?」
「・・・済まなかった。しかし君はそっくりだ。ジョーン王女殿下にね。それで、そちらの二人は?」
「キャンディス・ヘイズよ。キャンディスで良いわ」
「クローヴィス。宜しく頼むわね」
ペスト医師は二人を見ても、“悪疫”と診断してない。キャンディスは元々死者で、クローヴィスは悪魔なんだけど、ペスト医師の対象にはならないんだね。ペスト医師の言う悪疫って何なんだろうね?私でも分からない。
「ねえ、お医者さん。頭に触れて良いですか?」
「構わないが、何をするのかね?」
「貴男の事、詳しく知りたいんです。貴男の事、貴男の過去を、そして私達には見えなくて貴男には解る、悪疫の実態を」
「・・・良いとも」
私は、彼の額に触れた。その時、私は彼の記憶や知識を全て見た。
堂森・・・・・・アラガッダの都・・・老いや死を克服する為の究極の治療・・・そして、悪疫の正体から・・・ジョーン王女殿下との対話も・・・。
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「・・・シガー?」
キャンディスが話し掛ける。シガーはペスト医師の額に触れてから、暫く沈黙したままだ。
「・・・キャンディス。シガーの様子が可笑しいわ」
「ええっ。なんか変ね」
二人はシガーの様子が可笑しい事に気付く。ペスト医師は彼女の手を握り、その手を優しく撫でた。
「・・・君も知ってくれたかい?私の使命を。過去を。そして、悪疫を」
ペスト医師は優しくシガーに話し掛ける。シガーは顔を上げた。そして、ペスト医師以外の誰もが驚く事になる。
シガーは泣いていた。何故彼女が泣き始めたのか、それは誰も解らなかった。ペスト医師を除いて。
「・・・辛いよね?誰にも理解出来ないし、治療も未完成なままだけど、救う為に頑張ってるんだね。狂ってるけど・・・悲しい・・・」
ペスト医師の何を知ったのか?それをシガーは語ろうとしなかった。
「・・・悪疫を完璧に治す方法なら此処に・・・」
シガーは掌に、複数のフラスコを創造した。テーブルの上に置かれたフラスコの中には、空色に輝く液体が入っていた。
「じゃあ、私達は行きます。悪疫の根絶、頑張ってね」
「無論。殿下にそっくりな少女よ」
「あっ!ちょっとシガー!?待ちなさいよ!」
「・・・あの子が何を見たのか分からないけど、貴男の事を認めたのは事実らしいわね」
シガーは扉から部屋を出ていき、キャンディスはシガーを追って部屋を出る。そしてクローヴィスはペスト医師に一言申した後、二人の後を追って部屋を出ていった。
(シガーと言ったか?彼女は私の事を知った。そしてこの薬をくれたと・・・っ!!この薬は!?此れなら私の治療も!)
そして後日。ペスト医師の元へ高齢な猿の死体が送り込まれた。ペスト医師は何時も通りの治療に加えて、シガーから渡された薬も使ってみた。すると、ペスト医師は今までの治療とはまた違った結果が訪れた。以前のやり方では記憶を失う等という副作用が起きたのだが、それは全く起きない。記憶に障害は無く、肉体もより若々しく、容姿も鍛錬なものになった。更に、猿の体から異常性が消えて、老いすら治っていたのだ。
ペスト医師は己の治療が完璧になった事を喜び、ある人物を頭の中に思い浮かばせる。
(シガーロス=ステファンスドッティル。君にまた、会いたいのだ)
そのシガーは、時間が余った為に、別のSCiPに対処しに行っていた。人型SCiPの中で最強の身体能力を持つと言われる『SCPー076』こと、アベルの元へ。
アベルは今後どうする?
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シガーの元で収容
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原作通りの収容
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宇宙に追放
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カインに会わせる
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修行の旅へ(収容違反)