私と小枝の戦い。それは、一瞬の決着であった。私は因果律崩壊を起こす力で、小枝の切り札を打ち破ってみせる。
「“天昇せよ、我が守護星──鋼の
「『禁手発動!』」
瞬間、私と小枝はそれぞれの技をぶつけあった。因果律すらも焼き尽くす業火と、小枝が全身から放つ未知の力が、お互いにぶつかり合った。私の創った模造宇宙が吹き飛んだけど、私達はその時には意識を失ってしまった。
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「・・・目を覚ますと、私は何故かアベル達がRXと戦ってる所を見てるんだけど」
私は目を覚ました。小枝がピンピンとしてる。恐らく私は負けた。
「目、覚ました?」
「私負けたんだね?」
「ううん。引き分け」
「そっか」
引き分けだったのか。でも、私が眠ってからかなり経ったのかな。私どの位寝てたんだろ?
「四時間も寝てた」
「そうなんだ。でも、なんか悔しいかも。神様に力を与えられて・・・小枝。貴男、修行とかしてた?」
「・・・?ううん。全く」
「なら尚更悔しいよ・・・此って私とシガーの敗北って事じゃん。神様に力を与えられてその上トレーニングしてない相手に引き分けなんて、悔しい事この上無いよ。アベルみたいに戦いが好きな訳じゃないけど、此れじゃ俗に言う場外負けみたいなものだよ」
「・・・」
「だから私、強くなるよ。今度は負けない」
「・・・なら、自分も強くなる」
そして、アベル達はどうなったのかと言うと、RXを相手に今度は形勢逆転を見せつけた。
「『イザナギ』!」
キャンディスがイザナギを使い、RXが起こした不思議な事を無かった事にし、その上でRXを構成するキングストーン自体を無かった事にした。その隙にクローヴィスが投影した無数の剣を本体の心臓に突き刺し、アベルが長剣でRXの心臓を突き刺した。
「ウオオオオオオオッッ!!」
アベルは攻撃の手を止めない。ベルトは軈て粉々に砕けて行った。いくらチートライダーのRXも、変身が解けてしまえばただの人。況してや力の元が無くなればもう恐れる理由も無い。
「・・・RX、負けちゃった」
「三人ともリベンジ達成かな」
いずれにせよ、アベルにとってもキャンディスやクローヴィスにとっても、此れで問題無い筈だ。
「キャンディス、確かその術は視力を犠牲にするって・・・」
「確かに右目が見えないわ。でも、シガー曰く暫くしたら元に戻るみたいよ。だから安心してクローヴィス」
「なら良かったわキャンディス」
キャンディスの万華鏡写輪眼は特別だ。さっきのイザナギに加えてイザナミを使ったら視力は失うけど、暫くしたら元に戻るからね。
「くはははははははっ!!ふはーはははははははははははははっっ!!遂に、遂に討ち取ったぞ!!私達の勝利だ!!」
アベルはRXの本体の首を切断し、それを真上に掲げて勝利を謳う。古代の戦士みたいに敵の首を掲げて勝利を謳う。其処までしなくて良いのに。
「まあ此れで、後顧の憂い無し。小枝も元の世界に帰れるでしょ?」
「でも、どうやって帰れば・・・」
「その点は心配無いよ。小枝の世界に繋がる扉を、今創ったから」
私は指を前に翳して、目の前にどこでもドアと同じ形状の扉を創造した。しかし、色は真っ黒だ。
「これぞ私の『シン・どこでもドア』。自分の望んだ世界へノーリスクで迎えまーす。勿論、小枝の居た世界に帰る事もね」
「・・・狡い」
「狡くない!」
「・・・でも、ありがと」
小枝が笑顔を見せてきた。ぐっ・・・少し揺らぎそうだよ。ホントに男か疑わしくなるよ。
小枝は扉を開けて、私達の方を向いて最後の挨拶を行う。
「・・・シガーお姉ちゃん。アベルお兄ちゃん。キャンディスお姉さんにクローヴィスお姉さん。ありがとう。さようなら。また会おうね」
「うん。また会おう」
「戦士よ。また貴様と戦う時を願っているぞ」
「さようなら小枝君。また会いましょう」
「私も、もっと強くなるわ。その時はまた、相手をして頂戴」
そして、小枝が扉を潜った。私達が見守る中、扉は閉まる。そして、私は扉をその場から一瞬で消した。消したと言っても、無くした訳じゃない。異空間に収納したのだ。
「・・・バイバイ。小枝君。人の可能性、沢山知りなよ」
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「シガーちゃああん!!また682が逃げ出して暴れてるのよーー!!」
数日が経った頃。アニエスお姉さんが泣きながら収容室にやって来た。またあのクソトカゲが逃げ出したのだ。
「やれやれ。まっ、楽しいから丁度良いや。アベル、キャンディス、クローヴィス」
「・・・ああっ。またあのトカゲと戦えるか!」
「クローヴィス」
「ええっ。私達も強くなった所を見せて上げる」
そして今日も、私達はSCPオブジェクトを相手にする。
シガー、貴女に会えるその時も、私は財団と共に頑張るからね。
これでコラボは終了となります。霧熊さん、ありがとうございました。