『SCPー191サイボーグの少女』のサイボーグとなった少女です。
『SCPー3998ウィッカーウィッチは生きている』のキャンディスとクローヴィスです。
私は目を覚ました。目を覚まして体を勢いよく起こした時に見たのは、見慣れない病室のような天井。そして下半身を覆う布団と自分が眠っているベッド、そして簡素な部屋であった。
「────!?」
隣に居る女性の博士らしい人が、驚き始めた。それは無理も無いだろう。目覚める筈の無いシガーが目を覚ましたのだから。それも、点滴が抜けて薬も無効化された状態となって。
「・・・おはようございます。おっと、言葉が違うんだった。確か翻訳出来るようにしないと」
確かそう願えば良いんだよね?私にとって全ての言葉が日本語になり、文字も全て日本語に見えるようにした。更に、自分の言葉は聞く相手が最も理解出来る言語に翻訳されるよう願った。願って改変されるなら、以後は願う時の事を“改変した”、“改変する”といった感じで呼ぼう。
すると、女性研究者の言葉が日本語に聞こえた。凄い。シガーの改変凄い。シガー、ありがとうね。
「何故目を覚ました!?不味い・・・どうしよう・・・」
シガーが目を覚ます事はやはり不味い事だろうね。この人が目を覚まさせたと誤解される。それはいくら何でも可哀想だ。
「待ってください」
だから、私が頑張らなくてはならない。
「あの、お話があります。単刀直入に言います。私をSCP財団の職員として働かせてください」
「えっ!?えっと・・・貴女、何を言ってるの?」
「協力します!この力を財団の為に使いたいんです!」
「えっ?えええっ!?」
女性研究者が対処に困っている。こうなるなんて予想外なんだろうね。目覚めた最強の現実改変幼女に、財団職員になって協力させて欲しいと言われたら。
「わ、私には決められないわよ・・・O5に話を通さないと・・・でも、どうして目を覚ましたの?」
戸惑ってる。目覚める前まで女の子らしかったのに、目を覚ましたら教育が成った大人の女性みたいに話してるんだから、混乱するのも無理ないよね。彼等も人間なんだから。
「・・・解りました。なら、私の事を全て話します。O5の皆さんにも話を通したいです」
「・・・解ったわ。私も、ありのままを報告するわね。シガーちゃん」
番号で呼ばない。本名で呼んでた。多分シガーを魔女なんだと言い聞かせる為に、敢えてSCP番号ではなく本名で呼んでたんだね。因みに、シガーの本名はシガーロス=ステファンスドッティルだ。どうしてこういう名前なのか解らないけど、本当に良い名前だという事は理解出来た。
こうして女性研究者の人が部屋を出ていった。周りを見てみたけど、流石は世界最大の財団だ。政府よりも上位に立てなければ、恐らく此処まで整った研究設備にならないだろう。
でも、なんか落ち着かないというか、やっぱりほっこりとした部屋が良いな。
私は部屋を改変した。暖かい暖炉があって、高級家具や私の大好きな作品が収められた本棚や最新式の大型テレビ、そして懐かしのゲームキューブからPS5まで全てのゲーム機を揃えた。無論ゲーム機はデータ量無限である。更に窓を作って外の世界を作成した。自然豊かな世界を創造して、時間に合わせて朝、昼、夕、夜という概念も加えた。庭に広がる光景は、真っ昼間で雲一つ無い青空、そして窓の外にはベランダがあり、其処から景色が見られ、五十メートルもの大きな湖がある。まあ実際に潜ったら海みたいに広いけどね。
更に、部屋には高級キッチンを用意した。改変したから、無限に水も出るし、調理場の火は念じれば出てくるし調整可能。
風呂場も改変した。かなり広い大浴場で、先程の庭に繋げて温泉にした。色々な風呂を用意したし、日本の温泉をモチーフにしてるから、きっと誰かを誘っても気に入ってくれるだろう。
シガーには本当に感謝してもしたりない。此処まで豊かな世界を生み出せたのだから。
ただ、問題なのは戦闘だ。いくら現実改変能力を持ってても、弱かったら意味が無い。確かヒューム値では、シガーよりも“神”を名乗る男のSCPが上だった。じゃあもし、私が強くなったら?ヒューム値関係無く、私が改変能力で神を上回れるかもしれない。
その為の修行場所も用意した。ドラゴンボールに登場した『精神と時の部屋』の建物を、湖から十メートル離れた位置に設置した。その建物には、私が改変したあの部屋と同じキッチンと高級な風呂場を用意し、更には食べ物が無限に入っている四次元冷蔵庫を用意した。そして扉を潜れば、あの精神と時の部屋と同じ異空間に出る事が出来る。修行にはピッタリだが、更に加えて環境や重力を好きなように設定出来るし、入れる期間は無限にしたし、入った人は中に入っている時だけ不老になる。此れで修行し放題だ。もし他のSCPを仲間に出来たら、修行場所として共に付き合わせよう。
「さて、先ずは」
グウウゥゥゥッ~
私のお腹が鳴る。あっ、そうか。かなり眠らされたから、点滴以外じゃ何にも食べてなかったよね、シガーって。
「ご飯にするかな」
先ず先に食べるとしたら、お粥かな。確か、米と水600ml、そして塩二つまみ程で出来るんだよね。私はミネラルウォーター入りのペットボトルを取り出し、キッチンにある塩とまだ炊いてない米を使った。
そして、お粥を作った私。食べてみたけど、美味しい。風邪にはピッタリだけど、風邪でなくてもこの味は癖になる。
その後、私は更に料理を作った。冷蔵庫からは無限に食品を出せる。転生した時の為に色々やった。調理師免許皆伝した為に、私は色々料理が出来るようになった。
ハンバーグ料理にフライドポテト、更にモッツァレラチーズとトマトのサラダ、パスタ料理にデミグラスソースを使ったオムライス、日本の高級魚を沢山盛った刺身盛り、色とりどりの寿司、そして冷蔵庫に沢山のスイーツを入れた。沢山作った。シガーがどれ程眠ってたのか知らないが、一ヶ月分も作ったぞ。さあ、食べようじゃないか。
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その頃、眠っていたSCPー239の管理を担当していたフランス系女性研究者の『アニエス・マルタン』は、深刻な表情のままSCPー239の居る収容室に向かっていた。
SCPー239が目を覚ました事について散々追及された挙げ句、そのSCPを自分の元へ連れてくるよう上司に命令されたのだ。同行していた警備職員は、アニエスの事を心配する眼差しで見ていた。
「マルタン博士、気を落とさぬように・・・」
「解ってるわよ・・・ハァ・・・でも、もし逃げられたらどうしよう・・・良くてクビ・・・最悪終了処分が下される」
「お、落ち着いてください・・・きっと何とかしてくれますよ。SCPー239は話を聞く限り、話が解るようですから」
「ハァ・・・ホントに何で目を覚ましたのよ・・・話すとか言ってたけど、ホントに不安だわ」
そして、アニエスはSCPー239の部屋に到着した。その扉を開けた瞬間に、その部屋は高級家具で彩られた豪華な部屋になり、テーブルに乗った一ヶ月分もの高級料理を食べているSCPー239を見掛けた。料理が半分無くなっている所を見ると、半分はSCPー239が全て平らげたのだろう。
「モグモグ、ゴクンッ・・・ん?あっ、博士ですか?今ご飯食べてます。上げませんけど」
「・・・嫌ああああああああぁぁぁ!!」
アニエスの胃が崩壊しそうになるが、シガーは気にせず空いたお腹を良い調子にする為に更に食べ続けるのだった。