小さな魔女の財団職員生活   作:ちいさな魔女

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魔女と煌黒龍:最終回

私とアルバトリオンがチェスをやり続けていた。どちらも譲らない対決の為、非常に白熱した勝負になる。

 

「『火遁・豪火球の術』!」

 

「『エレメントクラッシュ』!」

 

一瞬だけ三人の様子を見ると、キャンディスが豪火球で竜の大群を吹き飛ばし、クローヴィスが魔法を放って竜の肉体を塵状に分解した。

 

「ウオオオォォォォッ!!」

 

アベルは生み出したハサミ状の武器でキングギドラ擬きの首の一つを挟み、そのまま切断した。更に、キングギドラ擬きのもう一つの首を、素手で掴み、後ろへ投げ飛ばす。

 

「大丈夫みたいだね」

 

「ああっ」

 

「はい。チェックメイト」

 

「んがっ!?」

 

チェスは私の勝ち。こういうのは自分の持ってる力は関係無いからね。

 

「あの三人は強くなって来てるよ。もう収容違反は終わりそうだね」

 

こうして、三人は見事にクリーチャー達を全て討伐した。アニエスお姉さん曰く、より多くの起動部隊が配属されたみたいだし、此れで大丈夫かな。

 

──────────────────────

 

翌日。私はアルバトリオンと共に庭で寝そべっていた。

 

「いや~、たまにはこんな風に休むのも良いね~」

 

「そうだな。アベルも大人しくしてるしな」

 

「うん。アベルって、起きてるとあんなに殺気立っているのに、寝たらこんなに綺麗な美男子だもん」

 

寝顔は本当に天使だ。綺麗だし、ホントに殺戮を繰り返して来た男には思えない。

 

キャンディスとクローヴィスも、一緒に草原で眠っていた。お互いに手を握り合って居る。何処のバカップルだよ。

 

私は気付かれないようにアベルへ視線を戻す。

 

「・・・お前、気付いてるか?」

 

「っ?何を?」

 

「お前、アベルしか見てないぞ」

 

「っ!?」

 

キャンディスとクローヴィスの事は確かに一瞬見ただけだ。でも、私はアベルしか見てない事がもうバレた。

 

「そ、そんなこと無いよ・・・」

 

「・・・」

 

あれ?もしかしてバレてる?

 

私がアベルの事が好きだって・・・。

 

「露骨なんだよな。お前」

 

「・・・良いじゃんアベルが好きになっても」

 

「で、何で惚れたんだ?」

 

「それ訊くの?答えるけどさ・・・私ね、初めて会った頃から、アベルの事がとても可哀想に思えたんだよ。本当は兄のカインとも仲直りしてほしい。私、カインとはまだ会ってなかったから何とも言えないんだけど、もう罪は償ったと思う。まあどうしたいかはアベル次第だけど、カインとは仲直りしてほしい。そう思う内に、何だか・・・アベルの傍に居てあげたくなったんだよ。確かにこいつは異常かもしれないけど、ほっとけないんだよ。彼を支えて上げたいんだよ。もし、アベルとカインが出会って、二人が争ったら私が止める。アベルに何を言われても、絶対止める。だってアベルは、私が居なきゃダメダメなんだから」

 

「・・・そうか」

 

「・・・ありがとう。少し話せて良かったよ」

 

「でもそんな気持ちは、いつか言わなきゃ駄目だ。俺が手を出す事じゃないから、応援してやる位しか出来ない」

 

「それで良いよ。ありがとう」

 

──────────────────────

 

そして、アルバトリオンが異世界に帰る時間が来てしまった。

 

「アルバトリオン。前に言った『メカアルバトリオン』が現れる時だけど、近い内に来るよ。もしかしたら元の世界じゃなくて、異世界で出会うかもしれないね」

 

「近い内、か」

 

「・・・もし自分だけで勝てないなら、周りの人達を頼ってみて。すぐに助けてくれるよ。きっと」

 

「・・・そうするよ。ありがとな」

 

そして、アルバトリオンの背後には大きな時空の穴が開いた。

 

「大いなるドラゴンよ!」

 

すると、アベルが口を開く。剣をアルバトリオンに向けて、一言告げた。

 

「私はより強くなって貴様に挑もう!私は貴様の首を取り、その首を掲げて勝利の宴を開く!」

 

「っ!ああっ、俺は何時でも受けて立つぞ。勇敢な挑戦者よ」

 

「感謝する!」

 

アベル。また戦えるかもしれないと、顔が笑ってるね。

 

「わ、私だって負けてないわよ!もっと強くなってアンタなんか私とクローヴィスでボコボコにしてやるわよ!」

 

「キャンディス。でも、私だって次は負けないわ。アルバトリオン、また会いましょう」

 

「ああっ。お似合いカップルさん」

 

アルバトリオンが茶化した。二人とも顔を赤くしてるよ。

 

「さらばだ。短い間とはいえ、楽しかったよ」

 

「うん。またね!」

 

こうして、アルバトリオンは時空の穴を通り抜けて、元の世界へ帰って行った。時空の穴はすぐに閉じて、元の研究所の光景に戻った。

 

すると、突然ブザーが鳴り響く。

 

『収容違反発生!収容違反発生!SCPー682が脱走!SCPー682が脱走!』

 

やれやれ、またか。

 

「アベル、キャンディス、クローヴィス」

 

私は三人の方を見た。三人共、既に準備は万端らしい。

 

「行こう。あのクソトカゲをまた静めてやる」

 

今日も財団に協力する。全く、この世界はホントに退屈しないよ!




此処でコラボは終了します!少尉さん!ありがとうございました!
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