翌日。朝食を終えてラノベをソファーで寝そべりながら読んでた私だったが、扉が開いてマルタン博士が私の部屋に入って来た。複数人ものアサルトライフルを持った武装職員の人達と共に。そして、ブライト博士も一緒に来た。まだ女性研究者の姿をしてる辺り、まだ馴染んでないのかな?
「えっと、シガーちゃん・・・SCiPと対面する時間よ」
「はーい」
ラノベはまだ途中だったが、しおりを挟んで閉じた直後にテーブルへ置いた。因みに、SCiPとはSCPの世界観に置ける、SCPオブジェクトの呼び方である。SCPオブジェクトとも、SCiPとも呼ぶのだ。
「此は確かに素晴らしい。SCPー343と良い勝負だ」
ブライト博士は感心してる。しかし、ブライト博士はすぐに私に向かって手を伸ばした。私はその手を握り、彼等の案内を受ける事にした。
「君には此れから相手をしてもらうのは、SCPー191だ。もし速く終わったら、そのまま我々と共に別のサイトへ移動してもらうぞ。財団は万が一の為に、他のサイトへ繋がる地下鉄を用意しているんだ」
「凄いですね。財団の財力の凄さが解ります」
「世界を、そして人類含めた地球上の生命を護っているんだ。その為なら、どんな労力も惜しまないさ」
「もし良かったら、お金も改変して量産しますよ?性質を解析すれば、すぐですから」
「それはありがたい。良い施設を建設出来るし、資金が増えれば出来る事も増えてくる」
財団にも活動資金は必要だよね。何時の時代もホントに世知辛いよね。
「それはそうと、SCPー191の収容室はまだですか?」
私はブライト博士に尋ねた。広い階段を降りている所で、既に一階へ到着した。
「もうすぐ着くよ。階段を降りて右の廊下を真っ直ぐ行けば到着だ」
いよいよか。さて、どんなSCPかな。シガー以外のSCPを生で見られるなんて、ホントにラッキーだ。
階段を降りた後、私は廊下を歩き続けて漸く目的の部屋に辿り着く。
「着いたよ。此処がSCPー191の収容室だ」
私は収容室の扉を見た。確かに扉には、『SCPー191』と番号が記されている。
「この中にSCPー191が居る。彼女をどうするのか見せてもらうが、破壊はなるべくやらないでくれ」
「やりませんよ。そんな事は可哀想ですし」
「そうか。では開けるぞ」
ブライト博士がカードキーを取り出した。赤いカードキーだ。それで扉の横にあるカードキーをスライドさせる装置に、カードキーをスライドさせる。すると扉が開いて、収容室の中が露になった。
私とブライト博士、そして二名もの武装職員が中に入る。そして私は、SCPー191と対面した。爛れた皮膚に機械となった両手や片足、そして機械となった顔の半分。それ以外は人間の少女に見える。彼女は私達を見て、何か慌てているようにも見える。
「さあ、見せて貰うよ」
ブライト博士がそう言った後、私はSCPー191に向かって歩き出した。
「SCPー191だよね?」
私の問いに、191は私をじっと見つめたままで答えない。
「少しだけ、じっとしててね。大丈夫、傷付けたりなんてしないから」
私は191の頬に触れた。そして、191が綺麗な人間の姿になるよう改変する。その瞬間、瞬き程の速さで191の肉体が変化した。金髪はそのままだが、顔は半分が機械で出来ていた状態から、童顔で大きな瞳をして、口が小さな人間の幼女の顔になった。体も、人間らしい状態になっている。四肢は人間の少女らしい手足になり、指も腕も太ももも、女の子らしくなっている。
「っ!?」
「ほう。此は凄いな」
191は、自分の変化に驚いている。ブライト博士も驚いた表情をしている。頬を触ったり、四肢を観察して、人間の姿になった事に驚き続ける。感動よりも驚愕が大きいのは当然だろうね。
「191。言葉話せる?今の君なら、言葉が話せる筈だよ」
「・・・あ、本当に、話せるわ・・・なにを、したの?」
まだ言葉が覚束ない。画面に文字を写したりで話してたからか、口で喋るのは慣れてないのかも。
「君を治したんだよ。人間としての機能全てを復活させたんだ。ほら、歩ける筈だよ」
191は私の言う通り、両足を振るわせながらも立ち上がった。更に、少しずつ足を前に出して、ゆっくりと歩き始める。
「・・・凄い・・・立てるわ!歩けるわ!立って歩けるって、素敵!」
「それは良かったね。えっと・・・191って呼ぶのもね。なんか、名前あげよっか?」
「名前?」
「私だけだよ。そう呼ぶのは。私の名前は、シガーロス=ステファンスドッティル。長いからシガーで良いよ。君の名前は・・・アリスで良いよね?宜しく、アリス」
「アリス・・・それで良いわ。ありがとうシガー。治してくれただけでなく素敵な名前をくれて」
アリスは満足感に満ちた笑みを浮かべた。
アリスは今後、財団職員として協力する事になった。施設から出られないけど、彼女は望んで財団に協力してくれた。そして私は、彼女の部屋に漫画やラノベ、色々な作品を持ち込んで一緒に楽しんだり、ゲームでもオンライン仲間にもなって、一緒に遊ぶ仲になった。
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「さて、今度はSCPー3998だ。あの死体をどうするのかは君に任せるが、一体何をするつもりかね?」
「死体にある事をしたら用済みです。死体よりも重要なのは、ある二人と会う事です。死体は彼女達を調べる為に使います」
私は財団専用の地下鉄に乗って、別のサイトへ移動していた。場所はセイラム。あの魔女裁判とアビゲイルという少女が有名だ。
「ある二人?」
「その内解りますよ」
こうして私は、SCPー3998に向かっていく。キャンディスとクローヴィスだっけか?彼女達を再会させて、絶対に結ばせてみせる。