小さな魔女の財団職員生活   作:ちいさな魔女

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六話

SCPー910ーJP。又の名をシンボル。此処では長いからシンボルと呼ぶ事にする。

 

私がこの世界最強の標識を相手にしたいと思ったのは、シンボルを私の武器として扱いたいからだ。シンボルはどんな標識にも変形して、様々な現象を引き起こたり、何かを召喚したりするSCPだ。例えば、車両禁止の標識なら、あらゆる車両が未知の力で押し出された。動物注意なら動物が現れて、シンボルの横を横切った。横風注意なら、突然強い風を吹かせる。その気になればSCPオブジェクト(に似た本物に近い生命体)を呼び出す事も可能だ。更に、補助標識に距離が掛かれたら現象が発生する範囲が上がるので、実質射程範囲は無限である。要は何でもありな標識だ。支柱は破壊出来ないし、標識の方は破壊出来るけど再生する。それに、狙撃銃の放つ弾を回避したりと、反射神経も実は強い。避けなかったのは、回収班を引き付ける為にわざと受けてたからだ。自我がある奴らはホントに恐ろしいよね。まあそれでも、一番恐ろしいのは・・・っとそうじゃなくて、何故私がこのシンボルについて話してるのかと言うと、そのシンボルの元に向かっているからだ。

 

同行してくれたのは、クレフ博士とアニエスお姉さんだ。クレフ博士もアニエスお姉さんも、タメ口で話してくれる事を許可してくれた。ブライト博士はキャンディスやクローヴィスと共に、財団本部で待っている。O5の判断は、まだ下されてないからだ。何かって?キャンディスとクローヴィスを財団職員として働かせて貰えるかどうかだ。私と違って、二人はまだSCPオブジェクトに指定されてない。但し、SCPー3998と関わりがある為、財団職員として登録されるかは不明だ。

 

まあ要するに、二人がSCPオブジェクトとして収容されるか、財団職員となれるか、どっちになるんだろうか?って事。

 

それより、私達は日本支部のSCP財団にやって来て、シンボルの元へ車で向かっていた。日本支部に着くと、妙に懐かしい感じがした。やはりシガーに憑依して転生させてもらう前は日本に住んでいたから、かなり懐かしく感じるのかもしれない。

 

東京にはスカイツリーも完成しているし、東京タワーもまだ残ってる。もし終わったら、秋葉原に寄りたいな。あっ、もし達成したらある事をお願いしようっと。

 

そして、私達はシンボルが居る場所に到着した。周りには建物が無く、人の手入れがされてない道路はボロボロになって、アスファルトを突き抜けた植物が沢山生い茂っていた。

 

「こんにちは!クレフ博士!マルタン博士!」

 

そして、私はスタープラチナの視力を使って、かなり離れた場所にあるそれを目撃した。『止まれ』の標識になっている一本の標識を。それは一つだけしか無い。道路の傍らに一本だけ。それも直線なのに、だ。やはり不自然な位置だね。

 

「クレフ博士。もう行って良い?」

 

「ああ、構わん。我々は遠くから見せて貰うぞ」

 

「910ーJPはもし取れたら、私の物にして良いかな?」

 

「構わんぞ。君が預かるなら、恐らく安全だろうからね」

 

よし。言質取ったぞ。

 

「あっ、待ちなさい!これを持って行くんだ!」

 

すると、私は日本人男性の財団職員によってある物を渡された。それは、黒髪ロングで赤い瞳を持ち、巨乳でお腹も細いスタイリッシュな体をして、黒いセーラー服を身に付けた一本のナイフを持つ美少女のキーホルダーだった。

 

「な、何よこれ?」

 

「君・・・ふざけているのかね?」

 

アニエスお姉さんとクレフ博士は困惑してる。でも私は知っている。

 

「これ、もしかしてSCPー835ーJPだよね?やみこさんは知ってるよ」

 

「おっ!?君も彼女が解るのか!もしそうなら、これを他の国に広めてくれないか!?趣味もそうだが、もしこのSCPが海外に行った時の為に!!」

 

「対策だよね?解ったよ!他のグッズもあれば、私が広めて行くよ!」

 

やみこさんのグッズを貰った。よし、頑張れそう。

 

「クレフ博士!アニエスお姉さん!行ってくるね!」

 

「無理はするんじゃ無いわよ!」

 

私はアニエスお姉さんからの忠告を聞き入れた後、シンボルの元へ駆け出した。上着のポケットにやみこさんのグッズを仕舞う。お守りとして持っておけば、なんか力が出そうな気がする。

 

他の人達は来ない。でもその方が、私としては非常にやりやすい。昨日から少し修行したけど、まだ直接戦闘が充分とは思ってない。前世で学んだ武道や戦闘訓練を、精神と時の部屋に酷似した空間で復習したけど、SCPを相手にするにはまだ足りない。

 

だから、此処でシンボルを倒せなければ、後々立ちはだかる相手なんか出来ない。不死身の化け物達だけじゃない。ミーム又は認識系や自然法則に反した物質、世界終焉をもたらす存在、更にSCPオブジェクト以外にも最強の教祖まで居るのだ。シンボルに勝って、私の物にしてみせる。

 

そして私は、シンボルと対峙した。見た目は確かにただの標識だ。しかし、私が五十メートル以内に入った瞬間、シンボルは形状を一瞬で変化させた。その形状は、『横風注意』の標識に変わる。その瞬間、突然突風が吹き荒れた。私が頭に被る魔女の帽子が吹き飛ばされた。

 

「シガーの帽子!やってくれたね!」

 

私は帽子を手元に引き寄せた後、帽子のみを私の収容室へ転移させた。座標を特定してるから、例え宇宙の何処に居ても一瞬で転移させられる。まあ、別の宇宙や世界、別次元に行ったらどうなるか解らないけど。

 

「私からプレゼント!『スペシウム光線』!」

 

私は某ウルトラマンの必殺光線の構えになり、無数の線で構成された光線を放つ。シンボルの標識に光線が命中すると、突風が収まった。支柱は全く無傷だが、標識が蒸発したからだ。かなりの高温で威力も高いスペシウム光線。当たれば本当は物質なんてすぐに蒸発してしまう。

 

「・・・まさか此れで終わりじゃないよね?」

 

光線を撃ち続けるのを止めた私。何故なら、あまり撃ち続けても支柱が伸びて避ける可能性があるからだ。複数のライフルが放った弾を全て上下に動くだけで避けた以上、もっと速い速度で避ける可能性がある。まあそれは建前で、シンボルが此処までした以上本気になるかもしれないと思い、それ以上攻撃しなかった。

 

私は戦士じゃないけど、シンボルが殺す気になった所を見てみたい。

 

すると、シンボルはさっきより速く標識を変化させる。今度は海賊のような顔のマークになった。あれは“週刊少年ジャンプ”を示すマークだ。

 

それと、補助標識にタイトルと名前も記された。それも、私が見た事のあるものから、知らないタイトルばかりだ。

 

でも・・・見たら私は全身の鳥肌が立っちゃった。何故なら、↓を見れば解るよ。

 

『ドラゴンボール超:ジレン』

『ジョジョの奇妙な冒険:天国に到達したDIO』

『めだかボックス:安心院なじみ』

『BLEACH:ユーハバッハ』

『NARUTO:うちはマダラ』

『こちら葛飾区亀有公園前派出所:両津勘吉』

『ボボボーボ・ボーボボ:魚雷ガール』

『HUNTER×HUNTER:メルエム』

 

そして、それぞれの面々が私の前に出現した。

 

『消えろ』

『このDIOだっ!』

『安心院さんと呼びなさい』

『我が名はユーハバッハ。お前の全てを奪う者だ』

『現実を見ろ。この世は思い通りに行かない事だらけだ』

『儂が両津勘吉だ!』

『私の目の黒いうちは一切のおふざけを許さない!なぜなら私は魚雷だから!』

『与えよう。平等とは行かぬまでも、理不尽な差の無い世界を!』

 

・・・・・・・・・ヤバい。私、早々死ぬかも・・・。




『SCPー835ーJPゼノフォビア→消照闇子(けてる やみこ)/やみこさん』
http://scp-jp.wikidot.com/scp-835-jp

因みに、シンボル戦でのシガーの服装は、『魔女の旅々』のイレイナと同じですが、イレイナの服の白い所は全て黒くしてます。
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