男なら人生で1度は、全てを賭けて戦わなくちゃならない時がやってくる。
「今がその時だ」
周囲の視線を気にも留めず、俺は全てを賭けて公園の公衆トイレに走る。どうやら間に合いそうだ。右手を股間にあてがい、予備動作に入ったその瞬間___
「ちょっと待て」
声が聞こえた。小便器コーナーの前に人影が1人。通路を遮るように壁に寄りかかっている。
「この先に行きたいなら俺を倒してからにしろ」
「何者だ貴様」
「俺の名は”漆黒の浜西”」
「漆黒の浜西かあ」
「急に適当になるな」
噂には聞いた事がある。この公園の公衆トイレに入って生きて帰ってこられた人間はいないと。
「この近辺でトイレといったらここしかない。それを妨害する事によって俺、漆黒の浜西は数多の人間を死に追いやってきた。お前もここで塵となるのだ」
「それは違うな浩一郎」
「なんで下の名前知ってんだよ」
「俺は負けない。かつてここの公衆トイレで誓ったんだ この世界を変えてみせると」
俺はズボンのチャックを開けチンポを取り出し戦闘態勢をとる。
「…ほう」
それを見た浜西も不敵な笑みを浮かべながらゆっくりとズボンのチャックを下ろしていく。
「あれは高校の修学旅行の事だった。俺は大浴場で、自分のチンポが他のクラスメイトのそれより遥かに黒いことに気がついた。ついたあだ名は『漆黒』」
「涙拭けよ」
「だが同じく『漆黒』だった菊池と永島だけは俺に味方してくれた。俺達は共に戦い、共に生きていく事に決めたんだ」
「でも永島お前の事嫌いらしいよ」
「割とガチでお前に何が分かるんだよ」
先手は俺だった。一気に距離を縮め、浜西の懐に潜り込む。俺のチンポは弧を描き、浜西の玉袋目がけて全速力で接近する。タイムリミットは残り20秒と言ったところか、早急に勝負を決めなくてはならない。だが
「遅い」
arrive at玉袋直前の俺の男性器に浜西の男性器が激突する。
「お前は俺には勝てない。単純に経験値が違う」
「菊池もお前の事嫌いらしいよ」
「そうなの!?菊池そうなの!?」
「なんでそんな信用されてないの菊池」
戦いの規模は大きくなってきている。公衆トイレの外を横目に見てみると、大量の警察、パトカー、海上自衛隊、そしてイギリス軍が出動してきているのが分かる。すぐにでもこの戦いを終わらせなくてはならない。
俺は男性器を捻り浜西の男性器を躱し、ありったけの力を振り絞って飛び上がった。
「それとお前は勘違いしてる。俺の目的はお前を倒す事じゃない」
何が起こったか分からない表情の浜西の口に、俺は思い切り男性器を突っ込んだ。状況を把握した浜西は必死に歯に力を入れ、俺のチンポを吐き出そうとする。だがもう遅い。間もなく液体が射出される。
「「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」」
イギリスをも巻き込んだこの壮絶な戦いの最後は、華々しく、そしてどこか切ないものであった。