魔法少女世界に行く乳龍帝   作:汰灘 勇一

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第九話「温泉での出会い」

 どうも、兵藤一誠です。今日は士郎さんからのお誘いで温泉に行くことになりました。

 

 最初は俺は翠屋に残って仕事をしようと思ったんだけど・・・・・・桃子さんに参加するように言われた。・・・・・・桃子さんには逆らえないからな。

 

 俺はサイドバッシャーに乗って温泉に向かっている。俺の後ろには美由希が、サイドカーにはすずかちゃんが乗っている。

 

 ユーノはなのはちゃんとアリサちゃんとリニスと共に士郎さんの運転する車に、恭也さんとファリン、ノエルは忍さんが運転する車で・・・・・・そういえば、恭也さんって方向音痴だっけ? 前に一緒にツーリングに行ったときいつの間にか恭也さんがいなくなってたし・・・・・・その後、見つかったけど。

 

 次狼やラモン、力も温泉にいく事になり、次狼はイクサリオンにラモンは力が運転するサイガバッシャーに乗っている。

 

 何故かすずかちゃん、アリサちゃん、ノエルとファリン、美由希とリニスが俺の後ろかサイドカーに乗るかで争っていたけど? 何でだ?

 

『・・・・・・相変わらず鈍感だな相棒』

 

 ドライグはあきれている。何でだ?

 

 その後は何もなく、無事に泊まる宿に着いた。・・・・・・着いたとたんに問題は起きたが。

 

「きゅーきゅー!」

 

「ユーノ君! 暴れないの!」

 

 ユーノがなのはから逃げようともがいている。・・・・・・何があった?

 

『どうしたんだユーノ? 何で逃げようとする』

 

『イッセーさん、助けてください! このままだと女湯に入れられます!』

 

 俺はユーノに念話で訳を聞いた。・・・・・・成る程。だいたい分かった。

 

 ユーノはいつものように一緒に風呂に入ろうとしているなのはちゃんにつれて行かれそうになっているということか。

 

 ・・・・・・助けるか。

 

 俺はひょいっとユーノをなのはちゃんから救出する。

 

「あっ・・・・・・」

 

「悪い、なのはちゃん。今回はユーノ、男湯に入れるから」

 

「ええ~」

 

 なのはちゃんは不満そうにする。

 

『我慢しなよなのはちゃん。今回は他にお客さんがいるんだから』

 

『・・・・・・は~い』

 

 しぶしぶだけど、なのはちゃんは納得した。

 

 この後、俺たちは旅館にチェックインして温泉に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが温泉ですか……広いですね」

 

「リニスも温泉は初めてだったんですよね」

 

「温泉は良いですよ~」

 

 桃子と忍以外の女性陣は着替えを済ませて温泉に入ろうとしている。桃子は士郎と散歩をしていて不参加。忍は恭也と共に予約していた家族風呂で混浴している。

 

 リニスは温泉に入るのが初めてなのか驚いている。

 

「…………」

 

「どうしたのすずか?」

 

 リニスの胸を見て無言になるすずか。

 

「……リニスさんの胸が大きくなってませんか?」

 

「そうですか?」

 

「確かに、そう見えますね」

 

「そうですね~」

 

 リニスの胸を見て話すファリンとノエル、すずか。

 

「好きな人に胸を揉んで貰うと大きくなるって言うけどね~」

 

「っ!?」

 

 美由希の何気ない発言でなのはを除くイッセーに好意を抱く女性メンバーは反応する。

 

「ま。まさかリニスさん、イッセーさんと!?」

 

「…………」

 

 心当たりがあり、顔を赤くするノエルとファリン。

 

 彼女たちの思い人であるイッセーはと言うと・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・助かりましたイッセーさん」

 

 女湯に入ることを回避できたユーノは俺にお礼を言う。

 

 俺はユーノや次狼達と共に更衣室で着替えている。

 

「気にするな。今回は他にお客さんもいるからな。そういえば、ユーノ。お前、人間の姿に戻らないのか? 今なら俺たち以外にいないし戻っても問題ないぞ」

 

「それもそうですね」

 

 ユーノは俺に言われて思い出したのか、変身魔法を解いて元の姿に戻る。

 

 ユーノの元の姿は金色の髪の女の子と間違えられそうな美少年だった。・・・・・・ギャー助みたいだな。

 

「どうしたんですかイッセーさん」

 

「いや、お前の元の姿が俺の知り合いに少し似てるなと思っただけだ」

 

「そうだったんですか・・・・・・」

 

 俺とユーノは話しながら着替える。ちなみに次狼達はもう着替え終わり、キバットとタツロットと共に温泉に入ってる。

 

 俺とユーノも着替え終わり、温泉に入るため、戸を開ける。

 

「良い湯だな~キバババン♪」

 

「気持ちいいですね~」

 

 風呂桶にお湯を入れて浮かんでいるキバットとタツロット。

 

「次、次狼が一番前ね」

 

「・・・・・・次、洗う」

 

 次狼とラモン、力の三人は何故か元の姿に戻って洗いっこしている。

 

「・・・・・・はい?」

 

 ユーノはその光景を見て固まった。・・・・・・まあ、こんな衝撃的な光景を見たらそうなるわな。

 

「次狼、ラモン、力。今は他のお客さんがいないから良いけど、いつ来るか分からないから人間の姿に戻っておけ」

 

「それもそうだな」

 

「は~い」

 

「・・・・・・了解」

 

 三人は元の姿から人間の姿に戻り、温泉を楽しむ。

 

「さてと、俺たちも体を洗って入るか」

 

「・・・・・・イッセーさんは驚かないんですね」

 

「見慣れてるから」

 

「・・・・・・成る程・・・・・・うん?」

 

 驚くユーノに俺は冷静に説明する。すると、ユーノが首をかしげる。

 

「どうしたユーノ」

 

「ちょっとなのはから念話がきたので・・・・・・」

 

「そうか。少し話しておけ」

 

「はい」

 

 目をつむってなのはちゃんと念話で会話を始めるユーノ。二人は何を話すのかな?

 

 

 

 

 

 

 

『ユーノ君、そっちはどう?』

 

 私はユーノ君に念話を送ってみました。

 

『うん、快適だけど・・・・・・』

 

『快適だけど?』

 

『キバットとタツロットが風呂桶でお風呂に入ってるのと、次狼さん達が怪人態になって体を洗っていることに驚いたよ』

 

『ふにゃ!?』

 

 私は予想外のことを聞いて思考が停止して・・・・・・

 

「にゃあああああああああああああああ!?」

 

「わっ!? ちょ、ちょっとなのは! イキナリ叫んで何なのよ!?」

 

「如何したのなのはちゃん? 何か驚く様な事があったの?」

 

 思いっきり叫んでしまった。思いっきり叫んだことにアリサちゃんとすずかちゃんが驚いちゃったの。

 

「ふぇ!? だ、だだだ大丈夫だよ!? ききき気にしないで!!」

 

「そ、そう? それなら良いけど……」

 

「(……もしかしてなのはちゃん、男湯でお風呂に入ってるキバットとタツロット、次狼さん達の事で驚いたの?)」

 

「ふえ!? (す、すずかちゃん如何して知ってるの!?)」

 

 アリサちゃんは何とかごまかしたけど、すずかちゃんは小声で聞いてきた。

 

「(うん。だってお屋敷で一誠お兄さんがお風呂に入る時、みんな一緒に入ってるもん)」

 

「(お屋敷でも入ってるの!? って何ですずかちゃんキバットさん達の事を知ってるの!?)」

 

「(だ、だって、いつも一誠お兄さんと一緒にお風呂に入ってるんだもん・・・・・・)」

 

 キバットさん達がお風呂に入ってることを驚かないすずかちゃんの口から、さらに衝撃的なことが語られた。

 

「(……ふぇ?)……ふえええええええええええええええええええええええ!? すずかちゃんっていつもはイッセーさんと一緒にお風呂に入ってるの!?」

 

「ちょッ、なのはちゃん声が大きいよ!? アリサちゃんに聞こえちゃ……」

 

「なんですって!? ちょっとすずか! 如何言う事よ! 一誠さんと一緒にお風呂に入ってるって! 羨ましいじゃない!!」

 

 私の叫びを聞いたアリサちゃんがすずかちゃんに詰め寄る。・・・・・・ごめんねすずかちゃん。

 

「すずか、イッセーさんは嫌がらなかったの?」

 

「えっとね、特に嫌がって無かったと思うよ? それで背中を洗って貰ったり、髪を洗って貰ったかな? ……すっごい気持ち良かった・・・・・・」

 

 すずかちゃんは頬を赤くしながら嬉しそうにする。

 

「う、うらやましい! ・・・・・・ってもしかしてすずかやアタシって女としてみられていないんじゃ・・・・・・」

 

「……そうだね、たぶん私やアリサちゃんだと妹分って感じなんだと思う。ファリンやノエル、リニスさんと入る時は恥ずかしそうにしてるし」

 

「ふ~ん、ってファリンさんやノエルさん、リニスさんも一誠さんと一緒に入浴してるの!?」

 

「うん・・・・・・何か私が入ってたら参加し始めたんだよね」

 

 女としてみられていないことに二人は落ち込む。そして、リニスさん達も入ってたことに驚く。

 

 ・・・・・・お姉ちゃんが黒いオーラを出して「ずるい・・・・・・私も、今度一緒に入って貰おうかな・・・・・・」とつぶやいている。お姉ちゃんが怖いよ・・・・・・

 

「・・・・・・イッセーさんって胸が大きな女の人が好きなのかな・・・・・・」

 

「・・・・・・そうかもね」

 

 アリサちゃんとすずかちゃんはリニスさん達の胸を見ながら自分の真っ平らな胸をペチペチと触る。

 

「二人とも女の魅力は胸で決まるわけではありません。それに、二人ともまだ子供ですからこれから大きくなりますよ」

 

「そうそう。特にすずかちゃんはお姉さんが大きいし、将来大きくなりそうだよ」

 

 落ち込む二人をリニスさんとお姉ちゃんが励ます。

 

 ・・・・・・ユーノ君はどうなんだろう。

 

 

「良い湯だな・・・・・・」

 

「そうですね・・・・・・」

 

 俺とユーノは温泉につかっている。やはり、温泉は良い・・・・・・日々の疲れが癒されていく。

 

 ・・・・・・そうだ。

 

「ユーノ、一つ良いか?」

 

「何ですか、イッセーさん?」

 

「もしかして、お前はなのはちゃんにレイジングハートを渡したことを後悔してないか?」

 

「そ、それは……」

 

 良い機会だから俺は気になっていることを聞いた。

 

 ユーノはいつもどこか申し訳なさそうに、何かを後悔してるように思える。俺が思いつくことでユーノが後悔することと言えば、なのはちゃんにレイジングハートを渡して魔法の世界に巻き込んでしまったぐらいかなと思った。

 

 俺にそのことを指摘されたユーノは何も言わずに視線をそらす。

 

「図星か」

 

「はい。僕がレイジングハートを渡さなければなのはを危険なことに巻き込まなかったのにと思います」

 

「お前は真面目だな。いいか、ユーノ。お前がなのはちゃんに助けて貰い、レイジングハートを渡したのは偶然なんかじゃない。運命だったんだよ」

 

「……運命?」

 

 自分のしたことを後悔するユーノを俺は励ます。

 

「そうだよ。もし、あそこでなのはちゃんが通りかからなかったらお前は死んで、ジュエルシードの力でこの世界は滅んでいたかもしれない。だから、そんなに自分を責めるなよ。一人で抱え込むな。俺達は仲間だろ? 俺でも良いから何か相談してくれ。俺も、誰にも相談できずに一人で苦しんだことがあるから」

 

「イッセーさん……」

 

 なのはちゃんのことで悩むユーノを見ていると、トラウマからなかなかリアスとの関係が進まなくて悩んでいたときの俺を思い出す。俺も仲間に助けて貰ったからな。

 

「だけど・・・・・・力が欲しい。なのはを守るだけじゃない。なのはと一緒に戦うための力が欲しい・・・・・・・」

 

 ユーノはいつもなのはちゃんの支援しかできないことを嘆く。そういえば、攻撃系の魔法が苦手なんだっけ?

 

 ・・・・・・自分の弱さが、無力さがイヤか・・・・・・俺もそうだったな。

 

 ライザーとの戦いの中で俺が一番弱く、弱かったから俺たちは負けた。俺が弱かったからリアスを泣かせてしまった。俺も自分の無力さを呪ったことがあった。

 

 俺はユーノの頭を撫でる。

 

「イッセーさん・・・・・・?」

 

「力が欲しいなら、一緒に強くなろうぜ。俺がお前を鍛える。それでなのはちゃんと一緒に戦えるようになろうぜ」

 

「・・・・・・そうですね。お願いします。僕を鍛えてください!」

 

「おう! 俺の特訓は厳しいから覚悟しておけよ」

 

 俺は頭を下げるユーノに笑顔で親指を立ててサムズアップをする。

 

「あの、もう一つ頼みたいことがあるんですけど、いいですか?」

 

「うん? 何だ?」

 

「イッセーさんのことを兄貴って呼んで良いですか?」

 

 ・・・・・・えっ?

 

 意外な頼み事に俺は少し、驚いた。

 

「ええと、何でだ?」

 

「イッセーさんはすごく頼りでかっこいいですし・・・・・・それに僕には兄がいないので少しそう言うのに憧れているんです」

 

「そうか。別に問題ないから好きに呼んでくれ」

 

「あ、ありがとう兄貴!」

 

 俺は何度目になるか分からないけど、ユーノの頭を撫でる。

 

「そう言えばユーノ。サガークは?」

 

 サガークがユーノの所に行ってからあいつの姿は見てないから、ちょっと気になったから聞いてみた。

 

「え、ええと実はサガークと会ったあの後から姿が見えないんです」

 

「そうなのか? なら、どこからかお前を見てるのかもな」

 

「見てる?」

 

「ああ、多分まだ今のお前が変身者として資格があるどうかを見極めてるんだろうな」

 

「やっぱり、僕が弱いから・・・・・・」

 

 俺の推論にユーノは落ち込む。

 

 ああ、いちいち落ち込むんじゃない!

 

「だから、修行して体と心を強くして認められるようにするんだろ!」

 

「あ、兄貴! い、痛いからやめて!」

 

 ネガティブになるユーノの頭をワシャワシャと乱暴に撫でる。

 

「リニス! ゴメン! 許して! これには訳が! お願・・・・・キャ、キャイィイイイイイイン!!」

 

 どこからか犬のような悲鳴が聞こえてきた。・・・・・・リニスって聞こえたけど、何をしてるんだリニスは。

 

『イッセー』

 

 すると、リニスが念話を入れてきた。噂をしたら何とやらってね。

 

『どうしたリニス』

 

『フェイトの使い魔を捕まえました。今から指示するところに来てください』

 

「はい?」

 

 リニスからの念話はフェイトの使い魔を捕まえたということだったが、どうやって捕まえたんだ?

 

 

 

 

 リニスからイッセーに当てた念話が届く少し前、なのは、アリサ、すずかの三人は旅館内を見て回るために温泉を出て着替えた。子供だけでは心配だというリニスがついて行くことになり、残りのメンバーはまだ温泉につかることにした。

 

 なのは達は直ぐに着替え終わったが、リニスが少し時間がかかり、なのは達は脱衣所の外で待つことにした。すると、オレンジ色の髪の女性に絡まれた。

 

『お嬢ちゃん、忠告しとくよ。子供はいい子にして、お家で遊んでなさいな。おいたが過ぎるとガブッ!っといくわよ』

 

 女性は表面上は笑顔だが、念話で脅迫してきた。

 

 なのは達を脅迫してる女性の背後からリニスが姿を現して、女性の頭に思いっきり拳骨を落とす。

 

「あだっ!?」

 

 殴られて悶える女性とそれを見下ろすリニス

 

「ったいねぇ~!? 誰だい! 人の頭をいきなり……なぐ……るの……は?」

 

 いきなり殴った相手に文句を言おうと振り返った瞬間、驚きの余り固まる女性

 

「久し振りですね、アルフ。暫く見ない内に随分と失礼になりましたね~?」

 

 静かに怒りながら話すリニス。

 

「り、りりり、リニス!? 確か死ん「まあ、聞きたい事は沢山あるでしょうけど・・・・・」」

 

 余計な事を言いそうになった女性・・・・・・アルフの台詞を遮ってリニスが喋りだす。

 

「今現在私がお世話になってるお屋敷の娘さんと働いてる喫茶店の娘さんに絡んでるのは如何言う事です?」

 

「……え? お世話になってる屋敷の娘と働いてる喫茶店の娘?」

 

 それを聞いたアルフは錆付いたロボットの如く振り返り、なのは達を見た。

 

「私がリニスさんが暮らしてる屋敷の娘で」

 

「私がリニスさんが働いてる喫茶店の娘です」

 

 それを聞いたアルフは更に冷や汗が流れ出す。

 

「さて、これは久し振りにお仕置きですかね? 逝きますよアルフ」

 

 そう言ってアルフの耳を引っ張って人気の無い所に歩いていくリニス。

 

「い、痛い痛いッ!? 待ってリニス、話を聞いて!!」

 

「聞く耳持ちません!! 良いからさっさと逝きますよ!!」

 

「待ってリニス!? 行くの字が違う気が!?」

 

 問答無用に連れて行かれるアルフ。

 

「リニス!ゴメン!許して!これには訳が!お願・・・・・キャ、キャイィイイイイイイン!!」

 

 姿が見えなくなると同時に犬の叫びの様な悲鳴が響いて来た。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・成る程」

 

 リニスから念話を受けた俺は、着替えてフェレットに戻ったユーノと何が起きたか分かっていないなのはちゃんを連れて、旅館から少し離れた森に来た。

 

 そこには頭に大きなたんこぶを作ったオレンジ髪の女性がいた。普通の女性と違って頭には犬耳が着いていた。

 

 彼女の名はアルフ。フェイトの使い魔で、フェイトと共にリニスの弟子だったらしい。

 

「・・・・・・リニス、そいつは誰だ」

 

 アルフは俺のことを知らないのでこの場にいることを怪訝そうにしていた。

 

「彼は兵藤一誠。私の新しい主です」

 

「ふ~ん、あんたが。成る程。リニスが生きてるのはそう言う事かい」

 

 リニスは俺のことを簡単に説明する。その説明でアルフは納得する。

 

「納得したなら話を進めましょう。あなたがここにいるのならフェイトもここにいるのですね」

 

「・・・・・・だったらどうするのさ」

 

 リニスはアルフが納得したから、フェイトがこの近くにいるのか確認する。アルフは否定も肯定もしなかった。

 

「もちろん、フェイトに会うんです」

 

「・・・・・・会ってどうするんだい」

 

「・・・・・・救うんだよ。プレシアからね」

 

 フェイトと会ってどうするのかと、アルフは聞いてきた。リニスの代わりに俺が質問に答えた。

 

「っ! そうか・・・・・・リニスから聞いてたんだね」

 

「ああ・・・・・・俺はフェイトを助けたい。だけど、フェイトを助けるだけじゃダメだ」

 

「うん?」

 

「フェイトだけじゃなくてプレシアも助けたい」

 

「なっ!」

 

 俺の答えにアルフは驚く。それもそうだ。プレシアも助けたいだなんてな。

 

「あんた、リニスに聞いたんだろ! あいつはフェイトを虐待して道具のように扱ってる血も涙もない女なんだよ! 何であんな奴を助けないといけないんだよ!」

 

「・・・・・・確かにそうかもしれない。だけど、プレシアは過去に縛られていて今が見えてないだけかもしれない。ならその呪縛を解けばフェイトと仲直りできるかもしれない。可能性は1%もないかもしれないけど、俺はその可能性に賭けたい」

 

 アルフは俺に対して怒りをぶつける。アルフの怒りはもっともだけど、俺はアリシアと約束したんだ。プレシアを助けるって。だから、俺はプレシアを助ける。もう、アリシアの泣く顔を見たくないから。

 

「・・・・・・あんた、バカだね。他人のためにそこまでするなんて」

 

「・・・・・・そうだな。自覚はしているけど、俺はそう言う性格なんでな」

 

 アルフはあきれていた。・・・・・・リニスからも言われてるけど、俺は良い意味でも悪い意味でもバカらしい。

 

「分かったよ。リニスが信じるあんたを信じてやる。その代わり、かならずフェイトを助けておくれ」

 

「ああ」

 

「じゃあ、フェイトを呼ぶよ」

 

「・・・・・・頼む」

 

 何とかアルフは俺を信じてくれた。フェイトを呼び出すために念話を送るアルフ。俺たちはそんなアルフを眺めていた。

 

「あの、イッセーさん」

 

「ん? どうしたなのはちゃん」

 

 特に何もすることがなかった俺はなのはちゃんに話しかけられた。

 

「・・・・・・フェイトちゃんが来るんですよね」

 

「そうだな。多分、戦うことにはならないと思うから安心していいよ」

 

 なのはちゃんはこの前、月村邸でフェイトと戦って負けたらしい。

 

 俺はアリシアと話していたから行けなかった。あの時、俺が行っておけば・・・・・・

 

「そうですよね。今度はちゃんとオハナシして友達になりたいです」

 

「ははっ、ちゃんと話せると思うよ。だけど、先に俺の用事を終わらせてからな」

 

 何かお話のニュアンスが可笑しい気がするけど、気のせいかな?

 

「はい、分かりました」

 

「ありがとうな。さてと、アルフの方は・・・・・・」

 

「フェイトに念話、送り終えたよ。あと少ししたら来ると思う」

 

 アルフは念話を終えてこちらに顔を向ける

 

「ありがとうアルフ」

 

「フェイトのためになるんだろ? なら、これくらいやるさ」

 

「では、準備をして隠れましょう」

 

 俺はアルフに礼を言って、リニスはどこからか縄を取り出す。

 

「り、リニス、その縄でどうするの?」

 

「何ってあなたを縛って明らかに捕まって動けませんと言う感じを出すためですが」

 

「べ、別に縛らなくても・・・・・・キャィィィン!」

 

 顔を青くするアルフにリニスは問答無用で襲いかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リニスがアルフを縄で縛って動けなくしてしばらく様子を見ていると、フェイトが飛んできて、アルフの前に着地する。

 

「アルフ、大丈夫?」

 

「う、うん大丈夫だよ・・・・・・」

 

 フェイトはアルフを縛っている縄をバルディッシュで斬りながらアルフのことを心配する。

 

「だけど、アルフを捕縛するなんて相手は何者なの?」

 

「ああ、その相手なんだけど、フェイトにどうしても会いたいって言うんだけど」

 

「えっ?」

 

 アルフはフェイトの背後を指さす。アルフの指の先を見たフェイトは固まった。

 

 フェイトの後ろには、縄をほどいている間にリニスが立っていた。

 

「り、リニス・・・・・・」

 

「はい、久しぶりですね。フェイト」

 

「う、嘘・・・・・・だってリニス、死んだんじゃ・・・・・・」

 

 目に涙を浮かべながらフェイトは信じられないと、首を振った。

 

「確かに、私は死にかけました。ですが、新たなマスターと契約したおかけで生きながらえる事が出来ました」

 

「じゃ、じゃあ・・・・・・」

 

「ええ、あなたの先生で育ての親のリニスです」

 

「リニス!」

 

 笑顔で話すリニスにフェイトは思いっきり抱きついた。

 

「会いたかった・・・・・・会いたかったよリニス!」

 

「ふふ、相変わらず甘えん坊ですねフェイト」

 

 泣きながらリニスを抱きしめるフェイト。そんなフェイトを笑顔で抱きしめて頭を撫でるリニス。

 

 ・・・・・・良い笑顔だ。よかったな二人とも。

 

 二人を見ていると、こっちも笑顔になりそうだな。ユーノとなのはちゃんもそうだし。

 

「あれ? いっ、イッセー兄さん!? どうしてここに!?」

 

 すると、フェイトが俺の存在に気がつく。

 

「よう、フェイト」

 

「フェイト、イッセーは私のマスターでイッセーのおかげで私は死なずに済んだのです」

 

「そ、そうだったんですか!? あ、ありがとうございます!」

 

 俺は軽く手を挙げ、リニスが説明する。

 

 リニスを助けたことをフェイトは感謝しているが、あれは俺が好きでやったことだからな。礼は言わなくても良いと思うんだけど・・・・・・。

 

「気にしなくて良いよフェイト。俺は俺のやりたいことをやっただけだから」

 

「で、でも・・・・・・っ」

 

 フェイトは俺たちの後ろにいるなのはちゃんに気がつき、デバイスを構える。

 

「待て待て。フェイト、あの子、なのはちゃんは俺の知り合いで敵じゃない。だからデバイスは仕舞ってくれ」

 

「イッセー兄さんがそう言うなら・・・・・・」

 

 戦う気満々のフェイトを俺は落ち着かせて、デバイスを仕舞わせる。

 

 そして俺は視線をフェイトに合わせるためにしゃがむ。

 

「・・・・・・イッセー兄さん?」

 

「フェイト、君に頼みたいことがあるんだ」

 

「頼みたいこと?」

 

 フェイトは不思議そうに首を傾ける。

 

「ああ、君のお母さん、プレシアに会わせて欲しい」

 

「えっ・・・・・・?」

 

 フェイトは驚き、困ったような表情をしてリニスを見る。

 

「大丈夫です。イッセーは信頼できる人です。それはあなたも分かってるでしょう」

 

「頼む、フェイト。どうしても君のお母さんと会わないと行けないんだ」

 

「・・・・・・分かりました。少し、準備をしないと行けないのでリニス、手伝ってください」

 

 リニスの説得、俺の頼みを聞いてフェイトは了承して、リニスと転移魔法を使うための準備をする。

 

 アルフとユーノも手伝い、数分で準備が終わる。

 

「なのはちゃん、ユーノ。行ってくる。日付が変わる前には戻るからすずかちゃん達を誤魔化しておいてくれ」

 

 なのはちゃんとユーノには旅館に残って貰う事にした。もし、ジュエルシードが現れたら対処して貰うためだ。

 

 それにあまり人数が多いと警戒されるだろうし、危険かも知らないからな。

 

「はい。兄貴の留守の間は僕たちで何とかします」

 

「が、頑張ります! フェ、フェイトちゃん・・・・・・」

 

 ユーノは自信を持ち、なのはちゃんはフェイトに話しかける。

 

「・・・・・・何?」

 

「帰ってきてからで良いからお話ししよう?」

 

「・・・・・・出来る保証はないけど、出来たらね」

 

 絶対とは言わないけど、なのはちゃんと約束する。フェイト。

 

 大丈夫だよなのはちゃん。二人で話しをさせるから。

 

「では行きましょうプレシアの元へ」

 

「ああ、行こう」

 

 そして、俺たちは魔方陣を展開して、プレシアの元へ転移する。

 

 魔法が発動する時の光がまぶしくて、俺は思わず腕で顔を隠す。




やっと更新できました

今回は温泉回を書きました。

原作ではユーノは女湯に入りましたが、ここでは無事? 男湯に入りました

今回はどうだったでしょうか?

ユーノはイッセーの弟分になったり、アルフが死にかけたり、リニスとフェイトが再会したりと詰め込みすぎたような気がします・・・・・・

ええと、こんなところでいうのは何なのですが、感想で平然とオルフェノクを殺していると言われたの少し反論してください

イッセーが倒しているのは暴れているからで、放っておいたらけが人、死人が出る危険があるからです。暴れてなかったり、人襲っていない限りはイッセーだって殺しません。イッセーだって怪人に良い奴がいることを知っているからです。

なので、別に虫けらのように殺しているわけではありません。

モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、ウルフオルフェノク、クレインオルフェノク、スネークオルフェノク。ナスカドーパント、アンク。ピスケス・ゾディアーツ。そして、ホースオルフェノク・・・・・・木場さん

まだまだ良い怪人がいます。それは自分も知っています

次回予告です

プレシアの元へ転移したイッセー

プレシア「リニス、何であなたがここにいるの」

リニス「あなたを止めに来たのですよプレシア」

対峙する元主と元使い魔

プレシア「私は行く! アルハザードへ! 亡くした娘を取り戻すために!」

娘を亡くした母親は狂気に侵されていた

プレシア「フェイト、あなたは私にとってただの使い捨ての人形だったのよ! ジュエルシードが集まればあなたは用済みになるのよ」

それはフェイトにとって残酷な現実・・・・・・

イッセー「プレシア! アリシアの、娘の声をちゃんと聞いてやれ!」

イッセーの叫びはプレシアに届かない

イッセー「てめえはてめえのしてきたことを後悔しやがれ!」

赤龍帝の怒りの拳がプレシアに放たれる!

『お母さん・・・・・・』

アリシアはプレシアに語りかける。

次回「殴りこ・・・・・・話し合いに行きます」

PT事件終了か!?




















「プレシア・テスタロッサ、さあ、お前の罪を数えろ!」






都合が良いので続いて乳龍帝を書くかも
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