魔法少女世界に行く乳龍帝   作:汰灘 勇一

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第三話「都市伝説」

 とある道路上に一体のオルフェノクが現れた。アルマジロを模したオルフェノク、アルマジロオルフェノクだ。

 

 そのアルマジロオルフェノクに警察官は応戦していた。

 

 しかし、警察官の武器はただの拳銃。拳銃ごときでは相手にならない。

 

「くっ! 効いてない!」

 

「諦めるな! 撃ちまくれ!」

 

『ふっ』

 

 拳銃を撃ちまくる警察官たちにあきれたアルマジロオルフェノクは自分の武器である大きな剣を振り下ろす。

 

 振り下ろされた剣はパトカーを真っ二つに両断された。

 

「ひっ! た、退避!!」

 

 警察官たちはアルマジロオルフェノクの力に怯え、逃げ始める。そんな警察官たちを追いかけようとするアルマジロオルフェノクだが、

 

「はあっ!」

 

 突進してきたサイドカーに弾き飛ばされる。

 

 そのサイドカーに乗っていたのは、呪われたベルトと呼ばれた、カイザギアで変身した戦士、仮面ライダーカイザだ。もちろん変身してるのはライダーデバイスカイザで変身した兵藤一誠だが、彼ら警察官はそのことを知らない。

 

「か、仮面ライダー……?」

 

 警察官の一人がそう呟いた。

 

 仮面ライダーはこの海鳴では都市伝説になっていた。謎の化け物と戦う仮面をつけた戦士、バイクに乗る彼らのことを人々は仮面ライダーと呼んだ。

 

 

「あれの相手は俺がします。だから下がっていてください!」

 

 変声機越しに喋るイッセー。警察官はその指示に従う。

 

 警察官が下がったことを確認したイッセーはカイザブレイガンにミッションメモリーを装填して構える。

 

 アルマジロオルフェノクはカイザに向けて剣を振り下ろすが、カイザはカイザブレイガンで受け止め、開いてる腕で殴り飛ばし、蹴りを入れる。カイザは連続して殴り、蹴りを入れる。

 

 アルマジロオルフェノクは盾で防ごうとしたが、カイザの連続攻撃に耐え切れず、粉々になる。

 

『くそ!』

 

 

 アルマジロオルフェノクは最後の悪あがきとして、警察官たちに攻撃しようと剣を振り下ろす。

 

「ひっ!」

 

 警察官たちは逃げようとするが、何人か逃げ遅れてしまう。逃げ遅れた警察官は死を覚悟した。

 

「やめろ!」

 

 だが、カイザがカイザブレイガンで受け止める。カイザブレイガンを上へ跳ね上げ、アルマジロオルフェノクを蹴り飛ばし、距離をつくりカイザはカイザフォンのENTERを押す。

 

Exceed Charge

 

 カイザブレイガン、ブレードモードから発射された黄色の光弾がアルマジロオルフェノクをポイントする。

 

「カイザスラッシュ」

 

 カイザは一気に近づき、両断する。

 

 アルマジロオルフェノクは倒れるとき 黄色のXの文字が現れる。

 

「た、倒した……」

 

「あ、あなたは何者なんですか?」

 

 警察官のうちの一人が、カイザに聞く。

 

「……仮面ライダーカイザ」

 

 カイザ、イッセーはそう言い残し、サイドバッシャーに乗りその場を後にする。

 

 この戦いの後、警察は「仮面ライダーは人類の味方」「仮面ライダーが怪物と戦うとき、我々、警察は彼のバックアップをすること」という考えを持った。

 

 

 

 

イッセーSIDE

 

「ふう、今日は警察官がいたけど、けが人はいないよな?」

 

 俺はアルマジロオルフェノクを倒し、人目がつかないところまでいき、変身を解除した。もうすぐ夕暮れになるし、月村家に帰ろうかな。

 

 サイドバッシャーに乗っていると、とある廃工場の近くで見知った人を見つけた。

 

「美由希さん!」

 

「い、いっくん?」

 

 そう、桃子さんの娘さんの高町美由希さんだ。学校の帰りかな?

 

 あと、いっくんって俺のことな。好きに呼んでいいって言ったら何故かこうなった。

 

「どうしたのいっくん、こんなところで」

 

「ちょっと、ドライブに行った帰りでね。美由希さんは学校の帰り?」

 

「う、うん」

 

「そっか。じゃあ、家まで送ろうか?」

 

 俺は何気なく、そう提案する。

 

「えっ!? 良いの!?」

 

 美由希さんは身を乗り出して言ってくる。

 

「う、うん……」

 

「やったー!」

 

 本当にうれしそうにする美由希さん。俺はそんな美由希さんにヘルメットを渡そうとした。

 

『ガオオオッ!』

 

『グギャアア!』

 

 それは突然現れた二体のオルフェノクにさえぎられた。一体はライオンを模したライオンオルフェノク、二体目は鳩を模したピジョンオルフェノクだ。

 

「はあ、また、オルフェノクか」

 

「いっくん! 何、のん気にしてるの! 逃げるよ!」

 

 美由希さんは俺の手を引いて逃げようとした。だが、俺はその腕を解く。

 

「いっくん?」

 

「悪いけど、逃げるわけにはいかないよ。俺は仮面ライダーだからな」

 

「えっ?」

 

 俺はサイガギアを取り出す。ライオンオルフェノクと言ったらこれだろ。

 

 315と押し、ENTERを押す。

 

Standing by

 

「変身!!」

 

Complete

 

 俺はベルトにサイガギアをセットする。

 

 俺は フライングアタッカーを装備した天の帝王と呼ばれた戦士、仮面ライダーサイガに変身した。

 

「い、いっくんが仮面ライダー?」

 

「アイツは俺が倒すから、其処で少し待っててくれ」

 

 驚く美由希さんにそう告げる。あと……。

 

「大丈夫だ。君は俺が守る!」

 

「っ!」

 

 俺はそう付け加え、フライングアタッカーからステアコントローラーを引き抜いて構える。

 

「ねえ君たち、何群れてるの? 噛み殺すよ」

 

『噛み殺すだと? ふざけるな!』

 

『串刺しにする!!』

 

 俺は冗談で言ってみたが、オルフェノクは二体キレる。

 

「セイ!」

 

 俺は二体を廃工場に連れ込み、戦闘を開始する。ライオンオルフェノクの槍を受け止め、ピジョンオルフェノクの羽手裏剣をトンファーエッジで撥ね返す。

 

『ぐっ!』

 

『強い!』

 

 唸る二体のオルフェノクを蹴り飛ばし、俺はサイガフォンのENTERを押す。

 

Exceed Charge

 

「サイガスラッシュ!」

 

 俺はエクシードチャージしたトンファーエッジで切り裂こうとした。

 

『ぐううっ!』

 

『くそっ!』

 

 ピジョンオルフェノクには当たったが、ライオンオルフェノクに当たらなかった。ライオンオルフェノクは逃げようとする。

 

「逃がさねえよ」

 

 俺はフライングアタッカーを装着し直して飛翔し、ENTERを押す。

 

Exceed Charge

 

「コバルトスマッシュ!」

 

 俺は空中高くから飛び蹴りを放つ。

 

『ぐぎゃあああっ!』

 

 ライオンオルフェノクは背後から受け、倒れる。

 

 俺は変身を解除して美由希さんに近づく。

 

「いっくんが仮面ライダーだったんだ……」

 

「ああ、今見たのは内緒な?」

 

 俺は一応、口止めをしておく。もしものことがあったら大変だからな。

 

「うん。だけど、ひとつ、私の言うことを聞いて」

 

 なんと、交換条件を出してきた。

 

「分かった。応えられる範囲なら」

 

「じゃあ、私のことはこれから、さん付けしないで」

 

 美由希さんの提案してきたことは意外なことだった。そんなことでいいのかな?

 

「分かったよ美由希」

 

「っ!」

 

 俺がそう言うと、美由希は顔を真っ赤に染めた。

 

「どうしたんだ美由希?」

 

「な、何でもないよ! それより早く行こうよ!」

 

「あ、ああ……」

 

 顔を真っ赤にしている美由希に疑問を感じながらも、翠屋に向かった。

 

 

 

「「「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」」」

 

「「……」」

 

 翠屋についた俺と美由希は固まっていた。

 

 何故か、メイド服を着たリニスとノエルさんとファリンちゃんがいた。いや、ノエルさんとファリンちゃんはメイドだからおかしくはないんだけど。リニスは?

 

 リニスが俺と一緒に働きだしてから何故か二人も翠屋で働きたいと言い出した。

 

「あのさぁ、何してるの三人とも」

 

「桃子さんがメイド服のまま働いていた私たちを見たら」

 

「どうせなら三人でメイド服を着てウェイトレスの仕事をしようということになりました~」

 

「成るほど……」

 

 俺は納得した。桃子さんならやりかねない。

 

 すると、誰かが俺の肩をたたく。

 

 振り返ると桃子さんだった。桃子さんは手に燕尾服を持っている。

 

「一誠君、これを着て仕事しましょうね?」

 

「はははっ……拒否権は?」

 

「ないわよ」

 

「ですよね~」

 

「お帰りなさいませ、お嬢様」 

 

 数分後、俺は燕尾服を着て接客していた。

 

「こちらの席にお座りください。では、注文が決まり次第、私をお呼びくださいお嬢様」

 

 前も来たことがある女子高生四人組のお客さんを席に案内して

 

「ねえねえ、あの人カッコいいよね?」

 

「そうだね、最近入ったらしいけど様になってるよね」

 

「しかも執事服が似合ってるし、本職の人かな?」

 

「ああッ、あの人に縄で縛って貰って鞭で打って欲しい」

 

『ちょっと待って!!?』

 

 その途中になのはちゃんが帰ってきて今日もすずかちゃんとアリサちゃんが翠屋にやってきた。

 

「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ」

 

「お、お兄さん。その格好、凄く似合ってます」

 

「一誠さん、執事の経験があるんですか?」

 

「ありがとうございます、すずかお嬢様。いえ、全くの初心者ですよ? アリサお嬢様」

 

「にゃはは、やっぱり驚くよね~」

 

すずかちゃんとアリサちゃんは俺が燕尾服を着ていたことに驚き、顔を赤くしている。なのはちゃんは特に驚いていない。まさか知っていたのかな?

 

「なのはお嬢様、私のこの格好のことは聞いていたのですか?」

 

「はい! 楽しそうにお父さんと話していました!」

 

 ……士郎さん、あなたも共犯ですか。

 

『ハロー海鳴市のみんな。今日はホットなニュースが届いてるぜ。突如現れた正体不明の化け物と戦う謎の仮面の戦士が登場だ! 俺はそのヒーローのことを仮面ライダーと呼ぼうと思う。みんな、これからは彼のことを応援しよう!』

 

 ふと、ラジオからそんな放送が聞こえてくる。何か、どこかで聞いたことがあるんだけど、この声。

 

「そういえば、最近、仮面ライダーの噂、よく聞くわよね」

 

「警察官でも倒せない化け物を倒してるんだからすごいわよね」

 

「そうね。しかも名前も名乗らないで立ち去るなんてかっこいいわよね!」

 

 ……周りのお客さんたちが騒いでる。誰も、その仮面ライダーが俺だなんて思っていないだろうな。

 

「仮面ライダー、イッセーさんは何か知りませんか?」

 

「さあね」

 

 なのはちゃんに言われた俺はとりあえず、とぼける。

 

 そして、空いた皿を片付ける。

 

「ふう、どうやら、店内の話題は仮面ライダーで持ちきりだね。一誠君と美由希は本当に何も知らないのかい?」

 

「ええ……」

 

「う、うん……」

 

 俺と美由希は心の中で視線をそらす。

 

「しかし、仮面ライダーか一度手合わせしたいものだ。怪物を倒すほど強いのなら相手にとって不足はない」

 

「はは、やめておいたほうがいいですよ?」

 

 俺は苦笑して士郎さんを止める。正直言うと、士郎さんと戦って勝てる気がしない。

 

 

 




最初に謝ります。今回はオリジナルの話で、イッセーを二回変身させました。

今回はヒロイン候補の美由希との触れ合いを書きました。次回こそはフェイトを出します!

カイザ、サイガに変身しましたが、残り変身していないはデルタとオーガ。いつか変身すると思います。

誰か、この小説の挿絵を描いてくれる人いませんか?
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