魔法少女世界に行く乳龍帝   作:汰灘 勇一

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更新が遅れてすいません、久しぶりの投稿です


第八話「意外な出会い」

「ふう・・・・・・・」

 

 俺は月村邸にある森の奥地で魔法の修行をしていた。先日、俺はフェアリーテイル魔法を手に入れた。その力を使いこなす修行をしているのだ。

 

 目を閉じ片手を開き、その上に握り拳を置く。

 

 

「アイスメイク・・・・・・イーグル!!」

 

 すると俺の体は冷気に包まれ、氷で出来た大鷲を創り出し、空へ飛ばす。

 

 空へ飛んだ氷の鷲は少しすると粉々に砕け散る。

 

「アイスメイク、エイプ! スノードラゴン!!」

 

 次に俺は氷のゴリラと氷のドラゴンを作り出す。

 

 この魔法は氷の造形魔法。フェアリーテイルではグレイとリオン、さらに二人の師匠であるウル、その娘のウルティアが使う魔法だ。

 

 今、俺が使っていたのは氷の造形魔法の中でも動のアイスメイクと呼ばれ、生物を模した物を創り出す魔法だ。

 

 滅竜魔法も使いやすいのだが、この動のアイスメイクは同じくらい使いやすい。何でだろう? よくリオンと声が似ているって言われるけど。

 

「まあ、今日はこの辺にするか・・・・・・」

 

 俺は氷を全部溶かして、月村邸に戻る。

 

 

 

『相棒、調子はどうなんだ?』

 

「まあまあだな。フェアリーテイルの魔法もだいたい使えるようになったし・・・・・・」

 

 月村邸について俺の部屋に戻るまでドライグと会話している。キバットもその周りを飛んでいる。

 

『・・・・・・ハア、俺が言ってることは相棒の体調についてだ』

 

「俺の体調?」

 

『そうだぜ、イッセー。お前は朝はユーノとなのはちゃん、すずかちゃんの修行相手。昼間は翠屋で仕事。あとは怪人が出たら夜だろうが何だろうが戦いに行って殆ど休んでいねえじゃねえか。たまにはゆっくり休めよ!』

 

「確かにそうだな。・・・・・・まあ、今日は怪人が出なければゆっくり出来るかな・・・・・・うん?」

 

 俺の部屋の前に付くと中から物音が聞こえる。ノエルかファリンのどっちかが掃除してるのかな?

 

 そんなところだろうと思って部屋に入ってみると・・・・・・

 

「はう~イッセーさんのにおい・・・・・・」

 

 ファリンが俺のベッドの上で何かしていた。

 

「・・・・・・なにやってんだよファリン」

 

 俺はちょっと遠慮しながら部屋に入ってファリンに話しかける。

 

「ふぇっ!? イッセーさん!? ええとこれはええとその・・・・・・きゃふん!?」

 

 俺に気がついたファリンは顔を真っ赤にして慌てて何か言い訳しようとしてベッドから落ちた。

 

「ええと、大丈夫かファリン?」

 

 俺はベッドから落ちたファリンの顔をのぞき込む。

 

「きゅ~」

 

 ・・・・・・ファリンは気絶していた。どうしたらいいだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時刻の月村邸でのある出来事

 

「イッセー様のにおい・・・・・・」

 

 洗濯物を干しているノエルはイッセーのTシャツに顔を近づけにおいを嗅いでいた。

 

「イッセーお兄さんのにおい、良いにおい・・・・・・」

 

 すずかは自分の部屋でイッセーが貸してくれた上着のにおいを嗅いでいた。

 

「イッセーのにおいは安心しますね・・・・・・」

 

 リニスは屋敷の中にある隠れ家で猫の状態でイッセーのパンツのにおいを嗅いでいた。

 

 ・・・・・・月村家には変態しかいないのか!?

 

 

 

 

 とりあえず、ファリンはすぐに目を覚まして、仕事に戻っていった。俺は屋敷の中を目的もなく、ぶらぶらと歩いていてそこでリニスとすずかちゃんに会った。

 

 特にやることもないから三人で話をすることにした。

 

「さっき、ファリンが俺の部屋で何かしてたんだけど、あれ何だったんだろうな?」

 

「その時の状況を見てないので何とも言えませんが・・・・・・」

 

「そういえば、最近俺の服やら下着が無くなるんだけど何でだ?」

 

「・・・・・・何ででしょうね」

 

「ふ、不思議ですね・・・・・・」

 

 最近、気がつくとパンツが一枚無いとか服が無くなっていることがよくあるんだ。・・・・・・リニスとすずかちゃんは何か知ってるのかな?

 

「なあ、二人とも・・・・・・」

 

「そ、そういえば今日、お茶会をするんですよ!」

 

 俺が下着の行方を聞こうとしたらすずかちゃんが話をそらした。・・・・・・何で話をそらす? まあ、いいか。今度キバットとタツロットに見張って貰うか。

 

「お茶会?」

 

「うん、後でなのはちゃんやアリサちゃんが家に来るの。一誠お兄さんも参加しますよね?」

 

 お茶会か・・・・・・なのはちゃんが来ることは知ってたけど、まあ、良いか。暇だし。

 

「良いよ。リニスも参加しないか? お茶会」

 

「構いませんよ? ファリンと一緒にクッキーでも焼いて来ましょうか?」

 

「それはノエルが任せてって言ってたよ?」

 

「そうですか。それならのんびりしますか」

 

 俺たちはなのはちゃん達が来るまでのんびりしようとした・・・・・・。

 

『リニス? リニスなの?』

 

 突然、誰かがリニスを呼んだ。

 

『っ!?』

 

 俺たちはリニスを呼ぶ声を聞いて驚き声のした方を見る。

 

『リニス、生きてたんだ、良かった~~』

 

 天井付近にフェイトとよく似た五歳位の半透明な女の子が浮かんでいた。

 

「あ、アリシア!?」

 

『うん、アリシアだよ~』

 

 リニスは彼女を見て驚いていた。アリシア・・・・・・もしかして。

 

「リニス、彼女はお前の知り合いか?」

 

「え、ええ。以前の主の死んだ娘です。死んだ彼女が何故此処に? それに身体が透けてるし」

 

 やはり、プレシアの娘か・・・・・・そう言えば、京都でも似たようなことがあった気がする。

 

「透けてるのは当然だと思うぞ? 彼女は魂だけの存在みたいだし」

 

『お兄ちゃん正解! 私って幽霊って奴みたいなんだ~。死んでからずっとお母さんの近くに居たんだよね。でも、誰も気付いてくれなかったんだ』

 

 俺が答えると、アリシアは楽しそうにして抱きついてきた。明るいなこの子・・・・・・何でお兄ちゃん?

 

「そりゃ、普通の人間には気付けないだろうな。魂だけの存在は」

 

『でも、お兄ちゃんは直ぐに気付いたよね、何で?』

 

「ん? 俺は人間じゃなくて悪魔だからな」

 

 この世界に来てから幽霊が見えるようになってしまった悪魔です。でも、アリシアは驚くだろうな。悪魔って聞いて。

 

『へ~。悪魔ってホントに居るんだ~』

 

「か、簡単に受け入れたね」

 

 アリシアは俺が悪魔だと言うことを信じられないと言うと思ったが、意外と直ぐに受け入れている。うん、俺もそう思ったよすずかちゃん。

 

『だって、私が幽霊として存在するんだもん、悪魔が居てもおかしくないよね?』

 

「そ、そう言えばそうだね」

 

『ところで、お兄ちゃんと貴女は誰?』

 

 アリシアの言い分に納得するすずかちゃん。そして、今更ながら俺たちのことを聞いてくる。

 

「そう言えば自己紹介してなかったな、俺は兵藤一誠、親しい奴はイッセーって呼ぶんだ。今現在のリニスのマスターだ。宜しくな、アリシア」

 

「私は月村すずか。宜しくね、アリシアちゃん」

 

『イッセーお兄ちゃんにすずか、覚えたよ~。私はアリシア・テスタロッサ、宜しく~』

 

 俺たちはお互いに自己紹介をする。

 

「すずかちゃん、ちょっとアリシアちゃんとリニス、三人で話がしたいんだけど良いか?」

 

「は、はい!」

 

「なのはちゃん達が来る頃には戻るから」

 

 俺はリニスとアリシアを連れて自分の部屋に行く。

 

 

 

『ここがお兄ちゃんの部屋か~』

 

 アリシアはベッドの上に寝転がる。・・・・・・自由だな。

 

「アリシア、何でこの世界に来たのですか?」

 

『う~んとね、お母さんが私に気がつかなくて暇でフェイトにくっついて来てこの世界に来たんだ~』

 

「そうだったんだ・・・・・・」

 

 ・・・・・・この子、寂しい思いをしてたんだな。誰も相手をしてくれない。話してくれない。親にも見えていない。

 

 ずっと、孤独だったんだなアリシアは。

 

『でも、不思議だな。前はリニスに話しかけても何も反応がなかったんだよね。今回はどうして聞こえたんだろう? それにすずかちゃんも見えてたし』

 

 アリシアはリニスとすずかちゃんが自分を見えたことを不思議そうにする。

 

「う~ん、たぶんリニスは俺というイレギュラーな存在、悪魔と契約したから。すずかちゃんは・・・・・・俺と同じように神器を宿しているからだと思う」

 

『神器?』

 

 俺なりの考えをアリシアに話すが、アリシアに新たな疑問が出来たらしい、そういえば、神器のことを話してなかったな。

 

「まだ話してなかったな。俺はこの世界の住人じゃないんだ。別の世界からある目的があってこの世界に来たんだ。話は長くなるんだけど・・・・・・」

 

 俺はアリシアに話した。俺は別の世界からやってきた悪魔で、俺の世界には神器と呼ばれる物がありその中でも上位種にあたる神滅具があるということを。

 

『へえ~そんな物がある世界があるんだ』

 

「ああ、俺は奪われた神滅具を回収しにこの世界にやってきた。俺はその神滅具の中の赤龍帝の籠手の所有者だ」

 

『そうだったんだ。ねえ、お兄ちゃん。その神滅具を見せて!』

 

 神滅具が気になったのか、見せてくれるようにねだる。

 

「ああ、いいぜ。赤龍帝の籠手!!」

 

 俺は赤龍帝の籠手を出現させる。

 

『へえ、これが神滅具・・・・・・かっこいい!!』

 

 赤龍帝の籠手を見たアリシアは目をキラキラさせてペチペチと籠手に触れる。

 

「そうだ、ドライグ、自己紹介しろよ」

 

『そうだな。俺の名はドライグ。相棒共々よろしく』

 

『わっ! 喋った!!』

 

 アリシアは急に籠手が喋ったことに驚いた

 

「この籠手にはドラゴンが赤き龍帝と呼ばれるドラゴン、ドライグが封印されているんだ。神器には生物が封印されている物もあるんだ」

 

『へえ~そうなんだ。私はアリシア・テスタロッサ、よろしく』

 

『ああ、よろしくな。アリシア』

 

 アリシアはドライグとも自己紹介する。さてと、そろそろ本題に映るか。

 

「なあ、アリシア。フェイトのことなんだけど・・・・・・」

 

『そうだ。お兄ちゃんに頼みたいことがあるんだ』

 

 俺がフェイトについて話そうとしたら、アリシアがそれを遮る。まあ、良いんだけど。

 

「頼みたいこと?」

 

『うん、フェイトとお母さんを助けて欲しいの』

 

「っ・・・・・・それはどういうことだ?」

 

 俺はアリシアがリニスと同じことを言ったことに驚いた。

 

 アリシアは何で助けて欲しいんだろう。

 

『私ね、死ぬ前にお母さんと出かけたときに妹が欲しいって言ったの。私が死んでお母さんはフェイトを作った。私はお母さんが約束を覚えててくれたんだと思ったんだ。だけど、違った。お母さんは私を生き返らせようとした。私と全然違ったフェイトを道具のように使って傷つける。私はお母さんを止めたかった。やめてって言うのにお母さんには聞こえない。私は、生き返らなくても良い、だけどお母さんとフェイトは幸せになって欲しいの! だって、二人のことが大好きだから。大切な家族だから』

 

 泣きながら、アリシアは自分の思いを告白する。

 

 ・・・・・・この子は小さい体でこんな思いを抱えていたのか。自分が死んでつらいはずなのに・・・・・・

 

 俺はアリシアのことをそっと抱きしめた。

 

『お兄・・・・・・ちゃん?』

 

「分かった。俺は絶対に二人を助ける。これ以上アリシアの泣く顔が見たくないから。フェイトやアリシアの笑顔が見たいから、俺はプレシアを止める!」

 

『・・・・・・ありがとう、お兄ちゃん』

 

 俺の答えにアリシアは嬉しそうにする。

 

「アリシアも、助けるからな」

 

『えっ?』

 

「一人だけ、幽霊じゃ寂しいだろ? 俺がアリシアを生き返させる」

 

『出来るの・・・・・・』

 

「ああ、絶対とは言えないけどアリシアの体があればな」

 

 体があれば悪魔の駒で転生することが出来るかもしれない。

 

『でも、何でそんなことをしてくれるの?』

 

 アリシアは赤の他人の俺が何故そこまでするのか分からないと言いたそうだ

 

「さっきも言っただろ? 俺はアリシアの泣く顔が見たくない。俺はみんなの笑顔が見たいんだ。この手が伸びるなら総ての人を助けたい。後悔はしたくないから」

 

 俺がこの世界にやってきたことには意味がある。何をやったらいいのか今まで分からなかったけど、今は分かる。兄弟に言われたあの言葉・・・・・・『お前なら、その世界で死ぬはずだった奴らも救えるはずだ』あれはアリシアのことを言ってたんじゃないかな?

 

 救えるなら救いたい! それが俺の思いだ。

 

『・・・・・・優しいんだねお兄ちゃん』

 

「そんなことないよ。俺は俺のやりたいことをしたいだけだから」

 

『そんなことないよ、お兄ちゃんは優しいよ』

 

「アリシアの言うとおりですよ。あなたは良い意味でバカが付くほど優しいです」

 

 リニスにも褒めているのかけなされているのか分からないことを言われる。まあ、いいんだけど。

 

「そ、そうか? ・・・・・・まあ、それは置いといてどうやってプレシアを説得するかだよな」

 

「無難なのは話し合いなのですが・・・・・・」

 

『お母さんが話し合いに応じてくれるかどうかだよね』

 

「というか、どうすれば会えるか分からないんだよな・・・・・・」

 

 俺はプレシアがどこにいるか知らない。知っていても行く手段がない。

 

「まあ、フェイトに会うのが手っ取り早いでしょうね」

 

「確かに・・・・・・フェイトを説得して会った方が良いかもな」

 

「取りあえず、今後の目標はフェイトと出会うことですね」

 

「だな。・・・・・・そろそろすずかちゃんの所に行こうか」

 

「ですね。すずかが待っています」

 

 俺とリニスは立ち上がり、すずかちゃんがいる部屋へ向かった。

 

 

 

 すずかちゃん達がいるであろう部屋の近くに来ると、部屋が少し騒がしいな・・・・・・。

 

 俺たちが付いたときにはファリンが部屋に入ろうとしていた。

 

「ファ・・・・・・」

 

『キュー!!』

 

『ニャー!』

 

 俺が声をかける前にファリンはドアを開けて中に入る。すると、ドアから二つの影が飛び出してきた。

 

 影の一つはユーノ、もう一つは月村家の飼い猫の内の一匹、アインだった。一人・・・・・・今の姿だと二匹と言ったらいいのか? 二匹はファリンの足下をぐるぐると走り回る。

 

「あわわわわ・・・・・・」

 

 ファリンは目を回し、手に持っていた紅茶の入ったポットとカップ、クッキーの入った皿を乗っていたお盆を手放し倒れそうになった。

 

「ファリン、危ない!」

 

 すずかちゃんとなのはちゃんはファリンを助けようと動く、俺はそれより早い速さでファリンに近づき、ファリンを受け止め、落ちそうになったカップなどをキャッチした。

 

「大丈夫か、ファリン?」

 

「ふぁっ!? イ、イッセーさん!? あ、ありがとうございます。大丈夫です・・・・・・」

 

 ファリンは顔を真っ赤にして離れる。そうか、怪我はないか・・・・・・。

 

「いいな、ファリン・・・・・・」

 

「羨ましい・・・・・・」

 

「あとでイッセーに頭を撫でて貰います」

 

 何故かすずかちゃんとアリサちゃんとリニスがファリンを羨ましそうに見ている。・・・・・・何でだろう。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・っ」

 

「どうしたのノエル?」

 

「何故かファリンのことがとても羨ましいと思いまして」

 

 

 

 

 

 

「ところで、何であんな事が起きたんだ?」

 

「ええと、アインがユーノ君を追いかけて・・・・・・」

 

「そうか。アイン、ダメじゃないか。いくら本能だからって追っかけるなんて。弱いものいじめはダメだぞ」

 

『にゃ~ん』

 

 俺は事の原因を聞いて、アインを軽くしかる。一応、叱っとかないとな。

 

「・・・・・・ねえ、すずか。イッセーさんって猫と会話できるの?」

 

「うん、他の動物とも話せるらしいよ」

 

「・・・・・・嘘でしょ・・・・・・」

 

「ん? どうしたんだ二人とも」

 

 俺がアインと会話していることについてアリサちゃんはすずかちゃんに聞いていた。

 

 そりゃあ、聞きたくなるよな。この世界に来てから動物の言葉が分かるようになった時は驚いたな・・・・・・俺がアリサちゃんと同じ立場なら聞いていたよ。

 

「い、いえ何でもないです・・・・・・」

 

「そっか。何か聞きたいことがあれば聞いてもいいよ。答えられる範囲で答えるから」

 

「は、はい・・・・・・」

 

「とにかくお茶会の続きをしましょう!」

 

 すずかちゃんがそう言うと、ファリンが俺とリニスのカップに紅茶を注ぐ。

 

「ありがとう、ファリン」

 

 俺はファリンに礼を言い、紅茶を飲む。

 

「・・・・・・」

 

 アリサちゃんは辺りをキョロキョロと見渡す。

 

「どうしたんだアリサちゃん」

 

「いえ、何でか分からないんですけどもう一人誰かいる気がして・・・・・・」

 

 ・・・・・・アリサちゃんは不思議そうにする。もしかして、アリシアの事を感じ取ったのか?だとすると霊感が高いのかな?

 

「き、気のせいじゃないのかな?」

 

 俺は内心焦りながらも答える。幽霊がいるって知ったら大騒ぎになりそうだからな。

 

「・・・・・・そうですよね。それにしてもすずかの家は相変わらず猫天国よね」

 

 アリサちゃんは気のせいということにして近くにいた猫を抱きかかえる。

 

「うん。だけど、何匹か里親が決まっている子がいるから別れるのがつらいかな・・・・・・」

 

 寂しそうにするすずかちゃん。確かに猫はいずれ里親の所に行ってしまう。だけど、いつかは別れないといけないから覚悟しないといけないことだ。

 

 俺もアリシアを助けたらこの世界からいなくなるのかな? そして、元の世界に帰るのだろうか。そうなればすずかちゃん達に別れを告げなければならない。

 

 伝えたら泣かれそうな気がするんだよな・・・・・・

 

「イッセーさん、どうしたんですかぼーっとして」

 

 すると、俺がどこか遠い目をしていたことをなのはちゃんが心配する

 

「いや、何でもないよ。ハハハッ」

 

 俺は苦笑いをして紅茶を飲んでごまかす。

 

 すると、妙な反応・・・・・・ジュエルシードが発動した反応を感じた。

 

『っ!』

 

 俺とリニス、なのはちゃんとユーノは反応がした場所、森の方に視線を移す。

 

『ユーノ君、イッセーさん、リニスさん。今のって・・・・・・』

 

『うん・・・・・・』

 

『ジュエルシードが発動したな』

 

『森の方からですね』

 

 俺たちは念話で話し合う。アリサちゃんがいるから普通に話すのはまずいからな。

 

『どうします?』

 

『四人・・・・・・僕は今フェレットの姿ですから三人と一匹がいなくなったらファリンさん達が心配しますよね?』

 

『だったら、俺が行く。ユーノが森に行ったのを俺が追いかければ不審に思われないだろ?』

 

『そうですね・・・・・・』

 

 話し合って俺が行くのが決まりそうになったが・・・・・・

 

『だめです。私がユーノ君と行くからイッセーさんは残って休んでいてください。イッセーさんは無理しすぎですから』

 

 なのはちゃんが拒否した。

 

『・・・・・・なのはちゃんには言われたくなかったんだけど』

 

『とにかく、私とユーノ君が行きます! ユーノ君!』

 

『うん!』

 

 ユーノは森へ向かって走る。

 

「あれ? ユーノどうしたの?」

 

「うん、何か森で見つけたみたい。探してくるね!」

 

 そう言ってなのはちゃんも森へ向かっていく。・・・・・・仕方ないな。

 

『二人とも、何かあったら俺に知らせろよ』

 

『はい!』

 

 俺は一応念を押しておく。何も問題がないと良いんだけどな・・・・・・。

 

「じゃあ、俺たちはお茶会の続きでもしようか」

 

「はい!」

 

 ファリンにからになったカップに紅茶を注いで貰って俺はアリサちゃん達と会話を楽しむ。

 

「あの、イッセーさん、聞きたいことがあるんですけど良いですか?」

 

「何だいアリサちゃん」

 

「何でイッセーさんは仮面ライダーとして戦っているんですか?」

 

 アリサちゃんは仮面ライダーについて聞いてきた。

 

 アリサちゃんと、正体を話していなかった頃のなのはちゃんには俺が仮面ライダーになった経緯については、死者が生き返り誕生するオルフェノクに対抗するシステムを開発している研究所で働いていた俺が仮面ライダーになる適正があり、変身して戦うことになった。初任務の時にオルフェノクにより研究所は破壊されてしまったと説明した。

 

「何でって・・・・・・この町を守りたいからかな?」

 

「この町を守りたいから?」

 

「うん、俺が初めてこの町にやってきてどうしようか迷っていた素性がよく分からない俺を住まわせてくれたすずかちゃん達。うさんくさい俺を雇ってくれた士郎さん達がいるこの海鳴が好きだから俺は戦うんだ。この町でオルフェノクのせいで誰かが傷ついて無く姿は見たくないんだ」

 

 これは俺の本当の気持ちだ。最初は兄弟に頼まれたからこの世界に来たが一年間この町で過ごして俺はこの町が好きになった。言うなれば、ここは俺の第二の故郷なんだ。

 

「そんな理由じゃダメかな?」

 

「い、いえ! 素敵だと思います!」

 

 俺はアリサちゃんに聞いた。アリサちゃんは顔を赤くして下を向く。納得してくれて何よりだ。

 

『ねえお兄ちゃん、仮面ライダーって何?』

 

 すると、仮面ライダーを知らないのか聞いた来た。

 

『アリシアちゃん。仮面ライダーって言うのは怪物からこの町を守るヒーローのことだよ?』

 

『へえ、そうなんだ。その仮面ライダーにお兄ちゃんがなるの? 見たい見たい!』

 

 念話ですずかちゃんから説明を聞いてアリシアはテンションを上げる。

 

『あ~今度な。今はお茶会の途中だから』

 

『ぶ~。は~い』

 

 今は変身しないと聞いてふてくされるアリシアだけど、納得したかのように宙で泳いでいる。

 

 はい、イッセーお兄さんは物わかりの良い子は大好きです。

 

 それから俺たちは何気ない会話を続けた。会話の途中、どこかで見知った魔力を感じた。

 

「今の魔力・・・・・・」

 

『イッセーさん、リニスさん!』

 

 すると、ユーノから念話が送られてきた。

 

『どうしたんだユーノ?』

 

『なのはがジュエルシードを狙う魔導師に襲われました!』

 

『何?』

 

『ユーノ君、なのはさんの容体は?』

 

『ええと、気絶してるだけです』

 

 なのはちゃんが特に怪我がないことに俺はほっとする。怪我したなんて聞いたら士郎さんと恭也さんが暴走しそうだからな。だけど、他にジュエルシードを探している魔導師がいたなんて。・・・・・・あれ? もしかして・・・・・・

 

『あのさあ、ユーノ。その魔導師ってどんな子だった?』

 

 俺は少し心当たりがあったから聞いてみることにした。

 

『ええと、綺麗な金色の髪で髪型はツインテール。大きな斧のようなデバイスを持ってました』

 

 ・・・・・・やはり、フェイトか。

 

 どこかで感じた事のある魔力と思ったらフェイトだったのか・・・・・・。

 

『分かった。今から俺とリニスがそっちに行くから動くなよ?』

 

『は、はい・・・・・・』

 

 俺はいったんユーノと念話を切る。

 

『リニス』

 

『ええ』

 

 俺とリニスは魔力でユーノの居場所を特定して席を立とうとする。

 

「あれ、イッセーさんとリニスさん、どうしたんですか?」

 

「ちょっとなのはちゃんのことが心配になってね」

 

「イッセーと探しに行くので二人はここにいてください」

 

「わ、分かりました」

 

 俺達は怪しまれないように二人の元へ向かった。

 

 森へ向かうこと数分後、倒れているなのはちゃんとそのそばにいるユーノを発見する。

 

「ユーノ!」

 

「あ、イッセーさん・・・・・・」

 

 俺はユーノに近づき、リニスはなのはちゃんの無事を確認している。

 

「大丈夫か、ユーノ?」

 

「イッセーさん・・・・・・」

 

 

 俺がユーノに話しかけるとユーノは落ち込んでいた。

 

「・・・・・・僕は何も出来なかった。なのはが戦ってるのに僕は見てることしかできなかった。僕がもっと強かったらなのはは傷つかなかったかもしれないのに・・・・・・」

 

 ユーノは自分の無力を呪っていた。・・・・・・俺も自分の無力が情けないと思っていた時期があったな。他の眷属の仲間が強くて俺だけが人間に毛が生えた程度の力しかなかった。その時の俺ととても似ている。

 

 俺はそんなユーノの頭を撫でる。

 

「・・・・・・イッセーさん?」

 

「ごめんなユーノ。お前につらい思いをさせて・・・・・・俺があの時、行っておけばなのはちゃんも怪我しなかっただろうし、ユーノお前にもつらい思いをさせずに済んだかもしれない・・・・・・全部俺のせいだ」

 

 そう、俺が行っていたら何も問題はなかったはずだ。フェイトにあって、それでフェイトを説得してプレシアと出会えたかもしれない。

 

 後悔してもしきれない。

 

「取りあえず、なのはさんを屋敷に連れて帰りましょう」

 

 リニスがなのはちゃんを背負って俺たちは月村邸に戻った。

 

 月村邸に戻ると恭也さんが走り寄ってきた。俺はユーノを探してたら転んで気絶したらしいと伝えた。

 

 恭也さんは俺が悪魔だと知ってる数少ない人だけど、ジュエルシードについてはまだ話していないから嘘をついてしまった。

 

 なのはちゃんが気がつくまでベッドで寝かせて、なのはちゃんが目を覚ましたあとなのはちゃんはみんなに謝って恭也さんと家に帰っていった

 

 

 

 

 

 夜、俺はベッドで寝っ転がってこれからどうしようか考えた。

 

「とりあえず翠屋の仕事が終わったら、フェイトを探しに行くか・・・・・・」

 

『それだけで見つかるのか?』

 

「いや、見つからないだろうな。だから次狼達にも頼んで探して貰うよ」

 

 俺はドライグと今後のことを話す。何としてでもフェイトを見つけないと。

 

『かなり無謀だな』

 

「無謀でもやるしかないさ。それに俺はいつも無謀なことばかりしていただろ?」

 

『確かに今更だな。ハハハハハッ!』

 

 俺は左腕をドライグに差し出して圧倒的な力を手に入れたり、決して合わない力を合わせたりした。

 

「・・・・・・これからも俺に力を貸してくれよドライグ」

 

『当たり前だ相棒。俺はお前の相棒だからな。何でも協力するぞ』

 

「ありがとうな・・・・・・」

 

 俺はドライグに礼を言う。すると、誰かがドアをノックした。

 

「誰だ?」

 

「イッセーお兄さん、私です」

 

『きたよお兄ちゃ~ん』

 

 ドアを開けてすずかちゃんとアリシアが部屋に入ってきた。

 

「どうしたんだ二人とも」

 

『え~とねお兄ちゃんにお兄ちゃんの世界の話を聞かせて貰おうと思って』

 

「私ももう一度聞きたくて付いてきました」

 

「そっか、別に話しても良いんだけどそんなに俺の世界のことを聞きたいか?」

 

 俺の世界は色々変わってるけど、そんなに面白い話があると思わないんだよな。

 

『うん、聞きたい!』

 

「お願いしますイッセーお兄さん」

 

 二人は目をキラキラさせて俺のことを見てきた。

 

「分かった。じゃあ、永遠じゃない星の話をしよう」

 

 俺は二人が眠るまで俺の世界のことを話した。




久しぶりの話、どうでしたか?

今回はアリシアを出しましたが、彼女がこれからどう物語に関わっていくのか楽しみにしていてください

次回予告です

イッセーは高町家の誘いですずかたちと共に温泉に行くことに。

キバット「良い湯だな~キバババン♪」

キバットや次狼達も温泉に

アリサ「・・・・・・イッセーさんって胸の大きな子が良いのかな」

恋する乙女の悩み

ユーノ「・・・・・・力が欲しい。なのはと共に戦う力が欲しい」

弱いことを嘆くユーノ

イッセー「ユーノ、ちょっといいか?」

そんなユーノの相談に乗るイッセー

???「は~いお嬢ちゃん達」

なのは達に近づく女性

そして、フェイトと再会するイッセー

イッセー「フェイト、頼みたいことがあるんだ」

次回「温泉での再会」お楽しみにしてください































リニス「久し振りですね、アルフ。暫く見ない内に随分と失礼になりましたね~?」


副題「アルフ死す?」
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