日米が本気を出してしまった   作:静かなるモアイ

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戦いは始まった。


最初の買い出しは大事である。

第五次聖杯バラエティー…又の名を英霊1ヶ月一万円生活がいよいよ始まる。

 

番組プロデューサーから各々一万円を受け取ったマダラ、縁壱、ドラえもん、ジャンヌ、綱手、そしてエミヤの6人は大事そうに一緒に支給されたガマ口財布の中に仕舞う。この1ヶ月を一万円で生き延びなければ成らない…幸いにも日常用品+調味料+生理用品は支給されるが食費と光熱費はこの一万円から出さなければ成らないのだ。

 

「そして…此処が皆さんが1ヶ月生活するアパート、遠坂ハイツです」

「私のお母様が大家をしてるアパートじゃない!」

 

そして…今、参加者であるサーヴァント(受肉済み)とサポートを行うマスター+ナルトは一軒のアパートの前に来ていた。このアパートは遠坂ハイツ、基本的にキッチン付き風呂付きトイレ付きのワンルームのアパートである。丁度、6人の部屋+スタッフの控え室が空いていた為か、葵母ちゃんが喜んで貸してくれたのだ。

しかも、遠坂ハイツは家具付きであり、家具を揃える必要は無い。電子レンジからオーブン、基本的な調理器具は全て揃っており、オール電化。安心の物件である。

 

「あと…これをどうぞ。使うかどうかは皆さんに任せますが…」

 

するとディレクターが参加者に有る物を渡していく。それは銛と釣竿、スコップにシャベルだったのだ。つまり、もしお金がヤバくなったら自給自足で食材を集めろという意味である。

 

だが、テレビ的には節約生活をただするのは面白くない。故に、冬木テレビは期待してるのだ…マダラ辺りがピンチに成り、銛を片手に海に飛び込んでくれる事を。いや、山に込もって狩猟生活も是非ともしてもらいたい。

 

「他に支給品は有るのか?」

 

ふと、縁壱がそう問う。聞ける間に質問は行った方が絶対良いに決まってる。

 

「はい。スタッフと参加者のアドレスが登録されたスマートフォンとその説明書。後は自転車と交通費ですね。電車等で遠出したい場合は、私達が交通費を出しますよ」

 

そんな最強剣士 縁壱の言葉に対してスタッフは答えてくれた。そう、支給品は未だ有るのだ。

番組スタッフと参加者のアドレスが入った最新のスマートフォン。勿論、今月分の通話料金は全て番組が負担してくれるのだ。有難い。勿論、エミヤとドラえもん以外は当然、使い方が分からないので説明書付きである。そして移動手段として自転車、電車を使う際の交通費である。

 

「「自転車?」」

「なんですか?それは」

 

しかし、自転車という存在を知らない人物が3人居た。戦国時代で鬼狩りをしていた縁壱、NARUTOの戦国時代を生き抜いたマダラ、そしてフランス百年戦争のジャンヌの3人である。彼等の時代に自転車なんぞ、ある訳が無く…見たことは無い。すると、気を聞かせたスタッフの1人が自転車の実物を持ってきて見せてくれた。

 

現代人であるエミヤやドラえもん、そこそこ扇風機やエアコン等の発達した文明を持っていたNARUTOの木ノ葉隠れに住んでいた綱手は自転車を知っている。

 

だが、自転車を知らない3人は自転車を見て軽く驚いていた。現代人には見慣れたママチャリ。買い物が入る前籠、細い骨組みのボディ、座るサドルに漕ぐペダル、地面を転がって自転車を進める前後のタイヤと…見たことがない芸術的な機能美をしていたのだ。

 

「これが自転車ですか!」

「はい。これを人数分支給します。冬木市全体はこれで移動が楽に出来ると思いますよ」

 

とスタッフが言うので、自転車初体験のマダラが自転車に跨がった。

 

「ふむ…」

 

そしてスタッフの指示に従いながら、マダラは自転車を漕ごうとしたが……盛大にバランスを崩して転んでしまったのだ。

 

「ほご!?」

 

マダラ、初の自転車は盛大に失敗。それを見てドラえもんや縁壱は心配そうな顔をし、綱手は盛大に笑っている。

 

だが、直ぐにマダラは立ち上がり…彼は宣言した。

 

「この勝負が終るまでに乗りこなしてやろう」

 

マダラさん。自転車の習得を此処に宣言するのだった。

 

 

 

 

そして、第五次聖杯バラエティーが本格的に開始した。しかし…

 

「凛。君はマダラとドラえもんを見ていてくれ。私は現代のサーヴァントだ、サポート無しでも大丈夫さ」

 

とアーチャーは告げて、自転車で颯爽と消えていった。

 

「大丈夫かしら…」

 

しかし…凛は知らない。既にアーチャーの中で1ヶ月一万円生活の戦いは始まっているのだ。

唯一、サポート無しで戦い抜く事を決意した赤い弓兵 エミヤ・シロウ(多分28歳独身)。アーチャーが真っ先に飛び出したのには大きな理由が有る。それは食材の購入だが、彼が衛宮士郎だった頃は一人暮らしを行っていた。その時から彼は節約レシピ、更には食材の最適な値段での購入方法も心得ており、彼は急ぐのだ。

 

(スーパーは品揃えが良い。だが、スーパーは魚屋に八百屋、米屋と比べると単価が高い。

それに魚を購入する場合は冬木漁港の朝市で購入した方が、遥かに安く購入できる…それは道の駅で野菜を購入する場合も同じだ。魚と野菜を購入するのは明日の朝以降。今…私がやるべき事は必須品と言える米、更にはうどんやパスタの材料と成る小麦、激安の王道 パンの耳だ!!)

 

そしてエミヤは支給されたスマホを駆使し、自分の生前の世界と同じような店が有ることを既に調べている。開店時間、サービスタイム、全て把握済みだ。

 

「ふっ…残念だったな。戦いは既に始まっているのだよ」

 

ニヤリと笑みを浮かべ、エミヤが辿り着いたのはJR冬木駅だ。その冬木駅の中にお取り寄せ関係の商品を取り扱う小売店が有り、そこでは支給品ではない調味料や小麦粉等が安い値段で買えるのだ。

 

その小売店に入ったエミヤ。彼は迷わずパスタの原材料である小麦粉2キロ、グルメ技術の進歩で市場に出回った臭く成らないニンニク…ニンニンニクを買い物籠に入れる。

 

「スタッフ君。オリーブオイルは支給品かね?」

「オリーブオイルは支給品ですよ。海外の英雄も呼ばれるかと思い、用意しました」

 

オリーブオイルが支給品だと聞いて、エミヤは笑みを浮かべる。塩、砂糖、サラダ油、醤油、みりん、料理酒、お酢等の基本的な調味料の他にオリーブオイルも支給されると聞いたエミヤは誇らしげに笑う。

 

「私の勝ちだね。勝利宣言しても?」

 

既に…エミヤの勝利の方程式は出来ていた。

 

 

 

 

「やはり、米は必要だ」

 

その頃、マスターの方々+ナルトの案内でスーパーにやってきた他の参加者は一先ず、買い物籠に米を入れていく。

 

「冷蔵庫が有るから買溜めも出来るな。さてと…何を買うかだ…」

 

綱手姫は迷う。無理もない、五代目火影様は買い物等を付き人に任せてきた。故に、自分で買い物を滅多にしないお姫様である。自分で馴れた買い物は宝籤位である。

 

「後は小麦粉、蕎麦粉、蜂蜜、ふむ…合わせ調味料と成った麺汁に焼き肉のタレか。兵糧丸を作って持久戦も有りだな」

「マダラ。同じような事を考える物だな」

 

マダラと縁壱は特に迷わず、籠に小麦粉、蕎麦粉、生姜チューブ、焼き肉のタレ、ハチミツを入れていく。

 

「あっ…あの…縁壱さんとマダラさんは何を作るんですか?」

「「兵糧丸」」

 

兵糧丸とは忍者の保存食であり、戦国時代では歩兵や武将も食べていた今でいうカロリーメイトである。

 

その兵糧丸を用いて、マダラと縁壱さんは持久戦を行うつもりなのだ。勿論、お米や他の食材も籠に入れている為に普通の食材も作っては食べるのだろう。

 

「食材は賞味期限が有るからね」

 

一方のドラえもんは桜のアドバイスを聞きながら、買溜めは余りしない戦法を使うようだ。

 

 

 

「ジャンヌちゃん!?」

 

だが、食品売場にナルトの悲鳴が響く。と言うのも…

 

「どうしましょう!ナルト君!!私…今さらですけど、どう足掻いても10日程の食費で全額無くなっちゃいます!」

 

なんと言う事でしょう。ジャンヌはナルトや青子と同じく大食いだったのだ。その食欲は単純計算で、どう足掻いても10日で一万円を消し去ってしまう。事実、ジャンヌの3日分の食料だけで籠がパンパンに成っていたのだ。

 

「……取り合えず、魚と野菜は戻そう。小売店の方が安いってばよ」

 

太らず栄養が胸に行くジャンヌちゃん。だが、スタッフの方々は知らない。ジャンヌちゃんが根性を見せて、1ヶ月を生き延びる事を。

 

 

 

 

「パンの耳を貰えないかね?パンの耳はカツの衣、ピザ生地にも応用が出来る」

「はいどうぞ!」

 

エミヤ…パン屋でパンの耳をゲット!勿論、格安でである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャービス。ここが日本だな」

『はい、トニー様』

 

鉄の男が聖杯バラエティー収録中とは知らずに日本に降り立った。




ジャンヌ「ダクト飯ってありですか?」
スタッフ「貴方はダメ!!」

優勝予想アンケート

  • 赤い主夫 エミヤさん
  • サバイバル王 マダラさん
  • 戦国山暮らしの知恵 縁壱さん
  • 皆のアイドル ドラちゃん
  • ママタレント綱手姫と聖女ジャンヌちゃん
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