喫茶店nascita。時刻は未だ夕方5時半であり、普段ならばバリバリ営業している時間帯だ。だが、今日は色々と有りたった今から臨時休業と成り、扉には『閉店。また明日!』と立札が立て掛けられた。
「俺の娘である美空を助けてくれて有り難う。ただ、俺としては…いや、俺達としては君に色々と聞きたい事が有るんだよな」
美空を助けたのは良いが、美空に連れられてnascitaにやって来たギャスパーとキバット二世。ギャスパーはカウンター席に座り、カウンターの上にはキバット二世が乗る。ギャスパーの隣には美空が座り、反対側の隣にはギャスパーのライダーとしての力が気になるのか戦兎が座る。
そして、カウンター越しのキッチンには我らが店長 石動惣一がコーヒーを淹れながらギャスパーから色々と聞こうとしていた。
因みに万丈は美空が買ってきた食材を冷蔵庫にしまっており、居住スペースに居るので此処には居ない。
「マスター。俺が話すから」
と戦兎がそう言うと、戦兎はギャスパーの瞳を見て告げる。
「ギャスパーだったな?別に俺達は怒ってる訳でも、尋問したい訳でも無いんだ。情報が欲しいんだよ、情報がさ。
信じてくれるか分からないけど、俺と万丈は並行世界からやって来た仮面ライダーなんだ。色々とあってこの世界に来てさ、俺の元居た所じゃ亜人や三大勢力なんて居なくてさ…情報を教えて欲しいんだ」
「教えてくれたら、マスター特性コーヒー割引券をあげるぜ!」
――メニューにオムライスのホワイトソース味を追加、そしてその割引券で良いでしょう
とギャスパーは条件を付け足してnascitaの地下室にマスターと戦兎、そして万丈と共にやって来た。
「地下室なんて有るんですね…」
「ああ、俺達が並行世界で使ってた物さ」
nascitaの地下室への入口は厨房に有る飲食店にしては不釣り合いな小型冷蔵庫であり、その冷蔵庫を開けると地下室に行くことが出来るのだ。
地下室は並行世界で科学者だった戦兎が並行世界で実際に研究所として使っており、その地下室をこの世界でも再現したのである。
「でも…並行世界って…」
「ああ、訳あってこの世界と合体してるんだよ。但し、俺の嘗ての仲間は元の世界の記憶を無くして、この世界の自分達と融合してる。
俺はこの世界と元の世界を合体させた故に記憶が有って、万丈は元凶の宇宙人のDNAを持ってたからこの世界の万丈と合体せず記憶が有る。マスターは元凶の宇宙人に寄生されてた期間が数年以上だった為に記憶が有るんだ」
戦兎が説明し、惣一はサムズアップする。
「世界が融合!?てか、みーたん……娘さんは知らないんですか?」
「美空はその事を知らない。いや、覚えてないって言った方が良いな。だから、美空が上で夕飯の下拵えをしてる間に並行世界の事を話すんだよ」
美空は現在、上で夕飯の仕込みを行ってる最中だ。その上、美空ことみーたんは並行世界での記憶が無い。この世界で産まれ育った記憶しかないのだ。だからこそ、みーたんが下拵えをしてる今しか並行世界の話しは出来ない。
「お父さん、下拵え終ったよ」
と美空が地下室にやって来た。美空が降りてきた為か、戦兎と万丈はアイコンタクトでギャスパーとキバット二世に「異世界の話しは終わり!!」と伝える。勿論、美空の前で異世界の話をしたらややこしく成ってしまうので、ギャスパーは頷く事しか出来なかった。
「で?話しは何処まで言ったの?」
「俺と戦兎が仮面ライダーって明かした所」
と万丈は適当に濁して美空にそう言った。確かに戦兎はギャスパーに自分達は並行世界の仮面ライダーって言ってたので、嘘は言っていない。
「変身した所は見てないですけどね」
「そっか…でも、戦兎と万丈はギャスパーと違って装着タイプだから。ほら、アイアンマンや御巡りさんのG3のような感じなの」
仮面ライダーには大きく分けて2つの種類に区分される。
先ずは変化系。これは改造手術や特異体質等によって、自分の身体を文字通りに変身させて仮面ライダーに変身するライダーの皆様である。本郷猛、大衆ステーキビリー・ザ・キッド三咲店店主の光太郎や総理がこれに該当する。平成ライダーで言えば、アギトに変身する翔一がこれに当たるだろう。このタイプは鍛えれば鍛えるほど、強くなる特徴が有る。
装着系。これは生身の人がアイアンマンのように鎧やパワードスーツとして纏う事で変身(厳密に言えば装着)する仮面ライダーである。アンノウンとの戦いで十数年前に開発されたG3ユニットを花形とし、今ではイクサシステムやマスクドライダーシステムなど、様々な身に纏う仮面ライダーが増えてきている。身に纏う故に、改造手術が必要ないが…それでもある程度の素質や条件が必要な物が有るのだ。
「俺は仮面ライダービルドだ。そんで、筋肉バカが」
戦兎はビルド。
「俺が仮面ライダークローズだ!」
万丈はクローズという仮面ライダーに変身する。
「僕は仮面ライダーダークキバですね。みーたんも勘違さてるみたいですけど、僕も一応は装着系ですよ。アレ、ファンガイアの古代テクノロジーで作られた王の鎧なので」
「鎧!?アレが!?」
キバット二世の解説曰く、ダークキバは闇のキバの鎧。キバの鎧は黄金のキバの鎧。サガは最も最初に作られた運命の鎧。この3つは古代ファンガイアのテクノロジーがふんだんに使われており、ポーンとナイト(2000歳以上)が開発したファンガイアの鎧である。
試作品のサガは兎も角、ダークキバこと闇のキバの鎧はとある魔族…レジェンドルガと呼ばれる害悪一族を滅ぼす為に作られたのだ。そのダークキバの性能は恐ろしい程に高く、生まれつきの素質だけで超安全(変身の制限全く無し)に扱えるのは突然変異のギャスパーただ1人。事実、余りの強さと世界を破壊する程の自爆(ウェイクアップⅢ)でレジェンドルガを滅ぼした当時のファンガイアの王とキバット1世は死亡した。これを受けて、ダークキバの鎧はポーンとナイトの手で機能の一部を厳重に封印(ギャスパーが継承者と成った際に自爆機能以外は開封された)し、安全?に扱える黄金のキバの鎧が開発された経緯が有るのだ。
「との事です。ダークキバは人間なら只1人の例外を除き即死、ファンガイアでも素質が無ければ即死、変身できても負荷が大きいらしいです。僕はそうでもないですけど」
「お前は特別だからな。突然変異で真祖や古代のファンガイアに近い体質だし、ギャスパーからは神性も感じるからな」
ギャスパーとキバット二世の言葉を受けて、万丈は「うそーん」と言い、美空は「想像の斜め上を越えてた」と言い、惣一は「オーマイガー」とあんぐりし、科学者でもある戦兎は……がっせしりとギャスパーの両肩を掴み…
「お願いだ!ダークキバのデータを取らせてくれ!!」
桐生戦兎は科学者である。科学者から見ても、古代ファンガイアのオーバーテクノロジーの塊であるダークキバは是非とも調べたいのである。
「あの…鎧自体はキバッチが持ってるので」
「キバットさん…お願いしますよ」
「スイカバーと旨いコーヒーで手を打ってやろう」
「俺達の変身と随分違うな」
10分後。戦兎はバイクでスイカのアイス、スイカバーを買ってきて、更にマスターのコーヒーをキバット二世に献上する事で許可が降りた。
「キバットさんはベルトに止まるのか…」
「何かの動物の革だろうか?」
「胸部から腹部の正中線にある3つの宝石はなんだろうか?」
と再びダークキバに変身したギャスパーとキバット二世の許可は降りたので、ダークキバの鎧に向けて様々なセンサーを向けて調べる。そのセンサーで記録したデータが有れば、ギャスパーが居なくても何時でもデータを見ればダークキバを調べられる。
1週間後。
金曜日。ギャスパーは放課後、nascitaを訪れた。
「マスター。カフェオレとオムライス」
「あいよ!!」
ギャスパーは常連客の仲間入りを果たしていたが、ダークキバを調べていた戦兎はと言うと……
「ギャスパー…来たか…俺の天才的な頭でも……ダークキバは理解できなかったよ…ガク」
オーバーテクノロジーであるダークキバを理解しようとしたが、1週間徹夜で頑張っても理解は出来なかった。
「アダマンチウム以上の強度、自己修復能力、変身者のスペックで能力が増加し絶対に枷にはならないし…どうなってるんだ」
「ちゃんと寝てください」
果して戦兎はダークキバの全貌を明らかに出来るのか!?頑張れ戦兎!負けるな戦兎!!オーバーテクノロジーを科学で解き明かすんだ!!
「兵藤くん、私…貴方の事が好きなの!付き合って!」
新たな騒動が加速する。
戦兎「ダークキバの鎧に夢中で、結局ギャスパーからこの世界の亜人とか聞いてない!!」
ギャスパー「いや、寝てくださいよ!!1週間徹夜ってなにやってるんですか!!」
戦兎「だってよ…オーバーテクノロジーが目の前に有るんだよ!!わかったわかった、寝るから…それじゃあ、後で教えてくれよ!」
みーたん「寝るし!!」
ギャスパー「みーたんが寝るの!?次回はどうなる!?」
万丈「俺にも何か喋らせて!!」
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