日米が本気を出してしまった   作:静かなるモアイ

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音也とカズみん…出会う。


他人のクリソツ

茨城県の田舎町。そこには広大な敷地を持つ農園が広がっている。その農園ではお米、果物、キャベツ、そしてタロ芋と馬鈴薯を栽培しているのだ。

 

その農園の名前は猿渡ファーム。大勢の従業員と共に今日も農作業が行われており、沢山の馬鈴薯達が収穫の時を待っている。今は田植えのシーズンであり、田んぼでは従業員総出で田植えが行われており、従業員は爽やかな汗をかいて頑張っている。

 

「今年も田植えの季節がやって来たな」

 

そんな田んぼでの田植えでは、1人のおっさんの壁を登り始めた男が率先して頑張っていた。男の名前は猿渡一海。曾ては戦兎や万丈の仲間として仮面ライダーグリスに変身し、世界を救うために戦っていた。しかし、それは元の世界での話であり、今は記憶を失っては農作業を日頃から行う猿渡ファームの代表でしかない。

 

「俺にも可愛い嫁さんができねぇかな」

 

猿渡一海、30歳独身、彼女居ない歴=年齢のドルオタ。そう、一海ことカズみんはドルオタなのである。前世?元の世界ではネットアイドルみーたんだった美空の熱狂的なファンであり、戦兎や万丈もドン引きする位のドルオタだった。

今でもドルオタだが、みーたんはアイドルをやっていない。しかし、今の世の中…様々な芸能プロダクションは存在しておりカズみんの推しメンは多いのだ。

 

「俺にもしぶりん、ほのかちゃん、蘭子ちゃん、エリチカ、はるかっか、真姫ちゃんとかの可愛いアイドルの彼女が出来ないかな?」

 

田植えをしながらドルオタは嘆いた。周りの同級生は皆結婚しており、カズみんは彼女居ない歴=年齢。農家の主としても是非とも嫁さんはゲットしなければ成らないのだ。

 

「カシラ!良い情報が有りますよ!」

「関東の喫茶店にアイドル並みに可愛い子が居るんすよ!」

「カシラの花嫁候補にどうですか?」

 

ふと、その声が聞こえて一海は声の方を見る。そこには一海をカシラと慕う、従業員の3人が居た。彼等は猿渡ファームの三羽烏と呼ばれる3人組であり、年齢はバラバラだが実は元の世界で一海と共に戦った3人でもあるのだ。

上から青羽、黄羽、赤羽であり彼等は仮面ライダーではなく意識を保った怪人 ハードスマッシュと呼ばれる存在に変身できる。とは言え、元の世界での記憶は当然無くしており今は変身できない。なお、元の世界では北都の三羽烏と呼ばれていた。

 

「なんて喫茶店だ?」

「nascitaって店っすよ!」

 

カズみんは翌日、三羽烏を引き連れてnascitaに向かうのだった。

 

 

 

 

 

「マスターさん!!トリコさんの修行が滅茶苦茶なんですけど!!」

 

翌日。昼過ぎのnascitaはランチのピークを終え、お客さんも少ない。そんな店内のカウンター席では項垂れるように来店した一誠が座り、アメリカンなアイスコーヒーを飲んでいた。

彼は下忍に成った後、トリコから日頃から鍛えて貰っており…トリコに連れられて農林水産省と魔法省が合同で管理する食材研究用人工島 ビオトープで食べては戦い、食べては戦いの日々を過ごしていたのだ。

 

一誠もレイナーレの件から気が向けばnascitaに通っており、今ではマスターや戦兎とも話せる仲だ。

 

「頑張れ少年。俺は立派だと思うぞ?戦兎や万丈も変身しないと強敵と戦えない。だけど、君は違う…君はベルトやスーツ無しで戦えるじゃないか」

 

バイオリンの音を背景に惣一はそう言う。なんでバイオリンの音が聞こえるかと言うと、問答無用で常連客の1人がバイオリンを演奏してるのだ。その上、演奏が超絶上手い。

 

「マスター、戦兎さん。なんかベートーベンの運命が聞こえるんですけど、ダダダダーン!!ってベートーベンの運命が響いてるんですけど」

「「そりゃ、プロが演奏してるからね」」

 

一誠の後ろの席ではギャスパーが座っており、ベートーベンの運命をバイオリンで奏でていた。やがて、曲が終わったのかギャスパーは演奏を停めた。

 

「リクエストある人は?今なら無料で引きますよ」

「えっ?金とるの?てか、お前…プロなの?」

 

一誠はそこまで芸能業界やクラシック関連の業界に詳しくない。ギャスパーの演奏が凄いのは駒王学園では常識だが、一誠はギャスパーが本当にプロなのか半信半疑なのだ。

 

「あっ…それじゃあ、これ名刺です」

 

ギャスパーは一誠に名刺を手渡す。その名刺には…

 

《紅プロダクション所属プロバイオリニスト。紅ギャスパー》

 

と書かれており、一誠はスマホで紅プロダクションと紅ギャスパーに関して調べる。

 

――紅プロダクション。世界的バイオリニスト 紅音也の長男、紅太牙が社長を務める芸能音楽プロダクション。多くのアイドルや演奏家に歌手が所属しており、その規模は346プロダクションと並び日本トップクラス。主なアイドルとしてはμ's等が在籍しており、演奏家では社長の父親 音也を始め世界で知名度を上げてきた10000年に1人の天才であり社長の弟 紅ギャスパーが居る。亜人も人間も関係無く所属できるプロダクションであり、社長もファンガイアであり人種差別が一切無い。専属の楽器職人兼演奏コーチとして社長の弟 紅渡が在籍しており、彼の作るバイオリン属の絃楽器は何百万以上の値段が付けられる。

 

――紅ギャスパー。亜人と人間の混血であり、天才的な腕前を持つバイオリン。父親である紅音也は千年に1人の天才と言われており、彼の才能は父親を上回る程であり10000年に1人の天才と言われている。日本は勿論、海外でも演奏経験が有る。

 

(本物じゃないかあぁぁぁあ!!)

 

一誠、紅プロダクションとギャスパーの事を調べて知ってしまい…本物と知る。

 

「あの……マスターと戦兎さん、美空はこの事は」

「俺達は前、ギャスパーの演奏を見にコンサートホールに行ったぞ。な、マスター」

「良い演奏だったよ!なあ、みーたん」

「クラシックの曲は勿論、今時の曲もバイオリンで演奏してくれるから、ギャスパーの演奏会はクラシックを知らなくても楽しめるの」

 

nascita一家、ギャスパーの演奏会を何度も行ってる模様。勿論、ギャスパーからチケットを貰って行ってるので格安で聞いてるのだ。

 

すると、チリンチリンと扉が開く。誰かが来店した証である。

 

「なあ、本当に俺の花嫁候補は居るんだろうな?」

 

三羽烏を引き連れてやって来た農民ドルオタ、猿渡一海30歳独身である。

 

「パパ!?……あっ、ごめんなさい。父に物凄く似ていた物で」

 

そんな来店したカズみんを見て、ギャスパーは驚いて声を出してしまった。いや、当然だ。

実はと言うと、音也とカズみんは瓜二つの容姿をしており声も全く一緒。まるで生き別れた双子の兄弟のようにそっくりなのだ。

 

「カシラ、いつの間にこんな男の子の親に成ったんですか?」

「んな訳無いだろ!俺は童貞なんだよ!!……」

 

すると、一海はnascitaの看板娘であるみーたんこと美空と目が合ってしまった。その刹那、カズみんの魂が激しく揺さぶられる。カズみんは元の世界では美空の事が大好きだ、握手の為に10万を投げ捨てるドルオタである。

 

カズみんには元の世界での記憶が無い。しかし、みーたんを好きだと言う事実は思い出したのだ。

 

「此方、お品書きで「猿渡一海、30歳。貴方に一目惚れしました。心火を燃やし、フォーリン・ラブです。貴方の名前を教えて下さい」あっ…みっ…美空です」

「ならば…みーたんと呼ばせて下さい!!」

 

猿渡一海もう一度フォーリン・ラブ。

 

「俺、一目惚れは初めて見たよ」

 

流石に初対面故か、突っ込めない一誠。それは元の世界で知った仲だった

 

「はいはい。そこのおじさん。みーたんが困ってるので、そろそろ」

 

そこで、ギャスパーが仲裁に入る。

 

「なんだね?君は。君はみーたんのなにかね?」

「クラスメートです」

 

――クラスメートだと!?なに!?みーたんは可愛い…もしかしたら、クラスのマドンナかも知れない。不味いな…いきなり強力なライバルが現れたぞ。いや、落ち着くんだカズみん…確かにこの金髪ボーイの方が遥かに有利だ、学校でみーたんと共に居れるし、学業を共に頑張ることで吊り橋効果も期待できる。不味い、不味い、本更に強敵が現れた。だがな、少年…俺は青空レストランで紹介される程の自慢の農家だ。男米は勿論、自慢の馬鈴薯は逸品だと自負出来る!!

 

「そういや、ギャスパー。前のライブでどれほど儲けたんだっけ?」

「ギャラで400000だったので、そこからチケットとか含めたらもっとですね。2時間の演奏会でこれなので、アメリカのコンサートホールで演奏した時はもっと凄かったですね」

 

惣一の質問に答えるようにさらっとギャラを言ったギャスパー。

 

――なに!?400000のギャラだと!?2時間で!?えっ?この男の子何者?てか…何処かで見たことが………ふぁ!?この子…μ'sと同じ事務所の紅ギャスパー君じゃないか!?ライバル強すぎね?カズみんオーバーキルされそうだよ!!

 

と一海が心の中で嘆いている瞬間。再び扉が開かれた。

 

「太牙、サガーク。此処がギャスパー行き着けの喫茶店だな。良い所じゃないか」

「でも親父はコーヒー飲めないだろ?」

「カフェオレなら何とか飲めるさ……む?」

 

しかし、その新たにやって来た中年、青年、まるっこい蛇を見た戦兎達は固まった。当たり前である。その中年は現在、自問自答してるカズみんと全く瓜二つの姿をしていたのだから。

 

「パパに太牙兄ちゃん、そんでサガーク!?」

 

なんという事でしょう。来店したのはギャスパーの父親である音也と兄の太牙。そして太牙のパートナーであり、サガの鎧を展開するのに必要なまるっこい蛇サガークである。

 

「ギャスパー、お前も来てたか。む?」

「「「カシラのそっくりさん!?」」」

「へ?」

 

見つめ合う音也とカズみん。確かに同一人物と言われても疑いようの無い程にそっくりだ。

 

「お前……俺のファンだな!?」

「俺はアイドルのファンだ!!あっ…紅太牙さん、日頃から御宅のアイドルには元気を貰っております」

 

 

 

『続いてのニュースです。欧州では相変わらず行方不明者と被害者が連日のように出ております。

最近では教会で大規模デモが行われており、混乱が各地で起きています。一部ですが、堕天使と天使の連合部隊が町を襲撃してるとも報告があり、事実確認を進めてるとの事です』

 

 

 

「その命、神に返しなさい」

 

フランス某所 そこで1人の()()()()()()()()の少女が…腰にベルトのような物を巻き

 

『レディ』

 

「変身」

 

『フィストオン』

 

法衣を彷彿させるライダーに成った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「渡、太牙。弟子を持つと言うのは大変だな」

 

音也の弟子であり、バウンティーハンター兼外務省の仮面ライダー 名護啓介こと名護さんは弟子を取っていたが色々と頭を抱えていた。

 

「マスター!次はどうすれば良い!」

「そこでライジング!!と行きたいが、そろそろ日本に帰るとするか。ゼノヴィア君」




カズみんの記憶が戻るのはもう暫く、お待ち下さい。

次回!ゼノヴィアの軌跡。ゼノヴィアがバートンの家に預けられ、どうして今に至ったかのお話である。

なお、イクサシステムは少数量産されており、753と音也んと彼女が持ってます。

番外編をやるとしたら?複数やるかも

  • ようこそ原作グレモリーの皆様
  • チームnascitaが行く、原作世界
  • 原作ギャスパーと紅ギャスパーが入れ替わり
  • マダラ0円生活
  • 幻さんが逝く、電車を使う初めてのお使い
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