日米が本気を出してしまった   作:静かなるモアイ

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千手エンマ討伐戦 開幕

冥界 悪魔領土。

 

フールフールは全世界にシンパが居る悪魔の情報網を駆使し、息子であるモーザン・フールフールを一撃で半殺しにした犯人であるエンマの情報を探っていた。

三大勢力は世界全土で最も信仰された宗教 キリスト教の勢力。その影響力は高く、彼等が本気に成れば大国さえも経済崩壊が起きたり戦火で跡形もなく滅んでしまう程の力が有るのだ…影響力だけで。もし、三大勢力の1つでも本気に成って現世で戦えば大陸の1つや2つも無くなってしまうだろう。

 

当然、エンマ達が居る日本にも多くのシンパが存在しており、悪魔の一部は日本の政界にも偽名で進出している。言うならば、日本という国はその大半を悪魔が運営してると言っても過言では無いのである。

 

既に日本の半数の土地は駒王という土地を筆頭に、悪魔が悪魔の為に運営している。悪魔のシンパとも言える警察官、警備会社、行政の役員の力を用いて僅か半日以内にエンマとその周辺の情報を探ったのだ。

 

「フールフール様。此方が…ご子息様を殺そうとした者の情報です」

 

使用人に手渡された資料を読むフールフール。そこにはエンマの生年月日から何月何日何年前に扉間の養子に成った事などが記されていた。

 

「英雄の末裔でもなく、魔術師の家系でもない。唯の子供にか?」

 

当然ながらフールフールは怪しむ。

 

「はい…私達が人間界で情報を探っていた時ですが、どうやら堕天使も千手エンマの情報を探ってました。彼が、魔獣創造の保有者なのではないかと」

「魔獣創造だと!?確かなのか!?」

 

魔獣創造。当然、フールフールもその存在は知っている。生命の理を破壊する危険な神器であり、最悪の神滅具。所有者は発見次第に抹殺が原則だが、フールフールは笑みを浮かべ始めた。

 

「クックク…堕天使もコイツを狙ってるのか」

「はい。調べた所、魔獣創造を宿した幼子が約10年前に堕天使の襲撃を受けてます。その土地は五大宗家の姫島が管理する所でした。

当然、神器を嫌う姫島一族は堕天使の横行を見逃し、魔獣創造保有者はは殺された筈でした。ですが、魔獣創造を宿した幼子の名前は鸛エンマ…姉の名前はカンナ。仮に生きていれば、16歳で千手エンマと一致します」

 

そう告げ、使用人は幼少期の頃。扉間と出会う前のエンマの写真をフールフールに見せる。

 

「この写真は時を操るアガレス様が作った物です。写真の時を進めますと…」

 

この写真は特別な写真。時を司る悪魔の一族、アガレスが作り出した物であり、写真の時間を進める事が出来るのだ。写真の時間はどんどん加速していき、写真には現代の千手エンマと成ったエンマが写ったのである。

 

「クックク…ハッハハハハ!!」

 

フールフールはその真実を知り、勝ち誇ったように笑みを浮かべる。最悪の神器 魔獣創造を殺すのに躊躇は要らない。五大宗家も見過ごしてくれるし、堕天使だって敵対関係とは言え魔獣創造を殺すためならば喜んで協力してくれる。その上、悪魔は日本の政治面を支配してると言っても良いし、警察だって知らんぷりをさせる事も出来るのだ。

 

「今すぐ…この情報を堕天使に送れ」

「ええ、既に送ってますよ。アザゼル総督は何時でも軍隊を送れる準備が有るそうです」

 

その言葉を聞いて、ニヤリとフールフールは笑みを浮かべた。

 

だが、彼は知らない。これらの行動が千手エンマ覚醒させる事にまだ知らない。

 

 

 

 

「で?お前は誰だ」

 

三咲町にあるステーキハウス。小規模チェーン店であるビリー・ザ・キッドの一角に座り、青子とエンマはライザーから事情聴取を行っていた。

 

「ライザー・フェニックス。フェニックス家の三男だ」

 

と突如としてステーキハウスに連れ込まれたのだ、ライザーは少し機嫌が悪そうだ。まあ、仕方がないだろう。なにせライザーは評価を上げるためと仕事の為に、1人で黙々とビラを配っては仕事を行っていたのだ。そんな時に、なんかヤバそうな同学年に連れ込まれたのだ。ライザーとしてはとっとと事情聴取を済ませて、暮らしてるアパートに帰りたい気分である。

 

「ほーう、俺は千手エンマ。唯の忍者だ。んで、此方が青子。魔術&忍術ペーペーのJKだ」

「エンマ…私の紹介、他にも有るでしょが。まあ、私達はエンマの養父さんと一緒に、この町を守ってるのよ。町の管理者が訳有って海外の実家に帰っちゃってね」

 

とエンマと青子が自分達の素性をライザーに打ち明ける。まあ、今の御時世…ゴルゴムやクライシスのお陰で悪魔とか人外の存在が知れ渡ったので全然問題は無いだろう。

 

「それで、昨晩。なんか塾帰りの中学生程の女の子をしつこく追いかけ回していた、変態なチンピラ悪魔とチンピラレディースのような奴等が居たんでな。その悪魔を殺すつもりで螺旋丸を放ちワンパンKOにした。

お前もそのチンピラと同じような奴かと思ってな、俺達は声を掛けたんだよ」

 

チンピラ…悪魔。その言葉を聞いてライザーは少し考え込む。

 

「…そのチンピラって何か言ってたか?」

「中学生に眷族にしてやるとか、フールフールとか言ってたな」

 

フールフール。その名前を聞いて、ライザーは危うく口に含んだ水を噴き出しそうになる。フールフールと言えば、フェニックス家よりも権力の高く、当主が元老院に在籍してる名家である。魔王を除けば、トップクラスの権力を持っており発言1つで日本の行政さえも動かすことが出来るのだ。

 

「へ?フールフール?フールフールって悪魔のフールフール?」

「おう、多分ソイツ。螺旋丸1発で全身の骨が砕け散った変態だったが」

 

――お前…なんて奴に喧嘩売ったの!?

 

とライザーが叫んでツッコミを上げようしたが、それは出来なかった。何故なら、注文したステーキが焼き上がり…青年の店員が3人のステーキを持ってきてくれた。

 

「はい出来たよ。君がRXステーキ、お嬢ちゃんもRXステーキ、そんでそこのバイト君がキッドステーキとガーリックライスのセットだな」

 

南光太郎というネームプレートが書かれた青年の店員は、エンマ達の前に注文されたステーキを置いていく。

エンマと青子がRXステーキ。雑にカットされた大きな下味の着いたステーキに、黒い一枚海苔がトッピングされている。海苔にはなにやらマスタードで描かれており、その意味は分からない。

キッドステーキはビリー・ザ・キッドの定番メニューだ。ビリー・ザ・キッドは店ごとにオリジナリティー溢れるメニューが多いが、このキッドステーキは何処の店にも有るのである。

 

「それにしても、君とお嬢ちゃんは良く来るね。学生さんかい?俺も昔を思いだしたよ」

「店員さんも良く来てたんですか?」

「昔ね…懐かしいな。あの時は高校生の頃だったよ、俺と信彦は良く部活帰りにビリー・ザ・キッドに通ったな」

 

光太郎は思い出す。まだ仮面ライダーになる昔、部活帰りに良く親友の信彦と共にビリー・ザ・キッドに通い、大きなキッドステーキにニンニクペーストを塗って醤油をかけて頬張っていたのだ。

 

「所でバイト君。君は何処のバイトなのかな?最近、早朝からビラを配ってるじゃないか」

 

光太郎は今度はライザーに声をかける。

 

「いや…まあ、家業でして」

「そうかい。ここの店は初めてかな?ステーキにはニンニクペーストと醤油!これが一番合うんだよ!」

 

光太郎に言われ、ライザーはキッドステーキにニンニクペーストを塗って醤油をかける。既に青子とエンマはニンニクペーストと醤油でRXステーキを食べており、彼も見習ってキッドステーキを食べる。

 

「旨い!!」

「だろ?」

 

そして…店を出る頃には…

 

「旨かったな…」

「だろ?」

 

ライザーとエンマは友人関係に成っていた。

 

「ステーキ食っただけで友人に成ったわよ!?この2人!!」

 

 

 

それから数日の時が流れた。

 

ある日の夜。町の見回りにライザーも参加し、エンマはライザーと共に三咲町の夜回りを行っていた。

 

だが、突如として何かを感知したエンマはライザーに告げる。

 

「ライザー…町の外れに何かの大軍が居る。お前は直ぐにおっちゃんを呼んできてくれ」

「エンマ!?」

 

エンマはライザーにそう告げ、町外れに向かう。その瞬間…

 

「なんだ!?」

 

突如として地面に仕掛けられた封印術が発動する。それで動きを一時的に縛られ、飛雷神での転移が使えない。

 

「チッ!!」

 

しかし、エンマは扉間から扱きに鍛えられた現代の忍。この程度の封印術は解除でき、解除した瞬間に後方に飛ぶ。その瞬間、爆炎、激流、雷撃、光のビームが飛来して先程までエンマが立っていた場所は跡形もなく無くなっていた。

 

「やっと…お前を殺せるぜ、世界を壊す魔獣創造」

「お前が息子をやった人間だな」

 

アザゼル率いる堕天使の軍勢。悪魔フールフール率いる3000を越える悪魔の討伐隊。

 

その軍勢を前にして、エンマは逃げず…飛雷神のマーキングが記された術式クナイを飛ばして手裏剣影分身で数を増やして辺りにばら蒔かせる。

 

「影分身の術!!」

 

さらに50人に分身したエンマはクナイを構え、閃光と成って敵に突撃する。ここで扉間が来るまで悪魔と堕天使を停めないと、アザゼル達は町で何をするのか分からない。

 

 

 

 

 

 

「エンマ?」

 

 

 

だが、ライザーが青子と扉間を連れてきた時…エンマは心臓を光の槍で貫かれ、左足を根元から失い、左腕は無くなっていた。右手の指も少し欠損しており、脇腹からは骨が見える。

 

辺りには1000を越える悪魔と堕天使の亡骸が転がっていた。

 

千手エンマ死亡。

 

「へ…手こずらせやがって」

 

魔獣創造を殺せた。これで世界は平和に成ったのだ。アザゼルは世界を守れた為か、安堵の笑みを浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、此処でアザゼルに1つの誤算が有った。それはエンマが過去、グレート・スピリッツを作ってた事である。

 

――オーバーソウル。グレート・スピリッツ。

 

天から光が降り注ぎ、嘗てエンマが作ったグレート・スピリッツは完全起動を果たしてグレート・スピリッツの能力を持つ魔獣から聖霊王グレート・スピリッツに変化する。

 

そしてグレート・スピリッツを使うためには一度死に、グレート・スピリッツと一時的に同化する必要が有る。

 

千手エンマ…覚醒。

 

 




次回!フルボッコタイム!?

「ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

さらに奴もやってくる!!

エンマの息子の先生、誰にする?期限は次章のアベンジャーズ編が終るまで

  • イタチ先生
  • 安定のカカシ先生
  • オビト先生
  • ミナト先生
  • 最盛期の肉体、技術老年期のエロ仙人
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