ソードアート・オンライン handle a system   作:ハマT

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52ホワイトエリア

 

 

アーガス本社裏口

 

ここでは暴走族文月のメンバーが戦闘していた。相手は3人。歌のようなもので眠らしてくる十、紙のようなものを飛ばしてくる十一、そしていくつもの刃物を飛ばしてくる十二だ。幸いにも死者は出ていないが圧倒的な力と連携により全く歯が立たないでいた。

「なんや結構やっとるようやな」

突然文月側から声が聞こえ一人の男が出てくる。チャラい格好をした男ーーー神であるホワイトだ。

「来たわね」

「………ホワイト」

「こっからはわしがやるでそろそろ暴れたいしな」

「早速眠れ!!」

そう言って十が歌のようなものを奏でる。効果は数名程度であり文月のメンバー全員を眠らせることはできない。十の対象は勿論ホワイト。しかし何故かホワイトは眠らない。

「何で……」

「音は空気がないと伝わらんで」

さっきの一言で十はなぜホワイトが眠らないのかを理解した。ホワイトは自分と十の間に真空、つまり空気のない空間を作ったのだ。だから十の歌は届かなかった。

「私………やる………雷……紙……」

「単語だけでしゃべんな」

今度は十一が紙を飛ばしてくる。その紙は真空の壁を抜けホワイトな真上につく。そしてそこから眩い光と共に轟音が響き雷が落ちる。眩い光のなか十一は勝利を確信した。光が収まった後そこにはホワイトが無傷のままたっていた。

「避雷針ってしっまっか?」

ホワイトは今度は別の場所に避雷針を呼び出しそこに雷を落とさせた。

「こっちからいくで」

「任せろ」

十二とホワイトは互いに武器を呼び会う。

十二が呼び出したのは西洋剣、ホワイトは茶色い円盤だ。それを互いに飛ばしぶつけ合う。カンッ、という音がなり互いに火花を出し会う。そのぶつかり合いを制したのはホワイトだった。ホワイトの円盤は十二の剣を当たったところからへし折っていた。円盤はその勢いのまま3人を狙い打つ。とっさに回避できたのは十と十一だけだった。十二は自分の剣が折られたことにショックを受けただ立ち尽くしていたところに飛んできてしまい上半身と下半身が離ればなれになった。

「グラインダやこれは」

ホワイトが呼び出した円盤、それはグラインダだった。工業で使われる金属を削る道具、だから剣を削ることができたのだ。

「こいつ……」

「………強い」

余りの力量の差に二人はただ立ち尽くすことしかできなかった。この男には敵わない。さっきの一連の流れはそれを知るのには充分だった。

「けりつけさしてもらうで……白き空間(ホワイトエリア)!!」

その瞬間二人の足元に魔方陣が広がる。そこから放たれた白い光に包まれた瞬間感覚、思考、全てが真っ白に塗り潰された。自分が何をしているのか、そもそも生きているのかすらもわからない。そんな感覚のなか二人の意識は白い空間に消え去った。

(あとは頼むで)

三人を倒したホワイトは心のなかで呟くとそのままどこかに消え去った。

 

 

同時刻ALO 内

 

スイルベーン近くの草原に一人の男が倒れていた。十字をかたどった剣と鎧を装備したその男は目を冷ますと少し回りをいぶかしげに見ていた。かつてこの世界である少年を助けその後自分はどこかの世界に旅立つ筈だった。しかしある一つのプログラム、『カーディナル』によってそれは叶わず約一年もの間この世界で眠り続けていた。

「とりあえず腹ごしらえでもするかな」

すでに死んだ身である彼は腹ごしらえをする必要は無いのだがかつての好物ラーメンを少し食べたくなり店を探しスイルベーンへと足を向けた

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