銘柄はエヴァンゲリオン   作:もちダイフク

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 続いたわ…

 思ったよりも関心を受けていることに困惑しているもちダイフクです。

 正直、お気に入り登録とかされるわけないよなあとか思ってたら20名ほどされていてビックリ、評価もしてくださった方もいてこれまたビックリ。

 本当にありがたい限りです。

 ご期待に沿えるように頑張っていきますね。


タール2:湿気た初陣

 もう日が落ち、暗くなった公園に、月に照らされた影が2つ落ちている。片方は膝を抱えて泣いており、もう一方は隣に座っている。

 

「ねえ、どうして君は泣いているんだい?」

「……みんなが、みんなが僕のことひとごろしの息子だって……無視してくるんだ」

「それは恐らく人という生き物は、理解できないことに直面した時、最も簡単な行動、干渉しないことを選ぶからだね……」

「ちょくめん? かんしょう? よく分かんない……」

「そうだね、まだ小学生の君には難しかったか、でもいつか分かるときがくるから気にすることはないさ」

 

 微笑みながら、砂を払いながら立ち上がる。泣いている少年は彼が笑った理由が分からず、不思議そうに見上げる。

 

 月明かりを受けた彼の姿は、少年に思わず、キレイ……という言葉を紡がせた。

 

 

 

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 タール2:湿気た初陣

 

 さっきから碌な説明もしてくれないオペレーターたちに、シンジはイライラしていた。やれシンクロ率? が何パーセントだの、エルシーエル? がどうたらだの言われてもそれが何かわからない以上、置いてけぼりになるのは必至だった。オマケに肺に直接液体を送り込んだので、少し溺れかけたことも相まってシンジのフラストレーションは確かに溜まっていった。

 

『シンジ君、もっと心を落ち着かせて』

「落ち着かせてって言われても……まあ、やってみます」

 

 ミサトさんの指示はわかるが、イライラの原因がオペレーターにあるシンジからしたら納得のいかない言葉である。

 

 だからといって、ここで言い返してもなんにもならないよなあ……

 シンジはイライラを抑えるべく何時ものように胸ポケットに手を伸ばしたが、さっきリツコさんに預けてのでもちろんそこには煙草はない。シンジは都合何度目かのため息をついた。

 

 

『準備はいい? シンジ君』

「覚悟って意味なら、乗り込んだ時にできてます」

『ならば結構! エヴァンゲリオン発進準備!!』

 

 ミサトさんとのやり取りから、シンジもいよいよだと気合を入れる。

 

『リツコ、いいわね? リツコ? ああもういいわ!! エヴァンゲリオン発進!!』

『ダメっ!!』

「え?」

 

 ミサトさんの指示は都合の異なる悲鳴が聞こえた瞬間、体に強烈なGがかかる。

 

 こうして、パイロット、司令部の両方に疑問が残ったままという、考え得る中の最悪の形で、シンジと初号機の初陣が始まった。

 

 

「センパイ! 何かあったんですか?!」

 

 オペレーターのマヤが心配そうにこちらを見てくる。それに対して私は、何もないわ……大丈夫よ、と答えるしかなかった。自他共に認める冷静沈着がいきなり叫んだのだ、不思議に思うなというほうが無理がある。ただ、幸運にも今は緊急事態である。それよりも気にしなければならないことが山ほどあるオペレーター達が、これ以上言及してこないのは都合がよかった。

 

「ミサト……」

「わかってるわ……けど、今は置いとくしかない」

「そうね……」

 

 現状例の煙草の文字について知っているのはミサト、リツコのみ。いたずらに彼を呼び戻したとて、何も解決しない。サードチルドレンこと碇シンジの正体に疑いがあるにせよ、今あの初号機を動かせるのは彼しかいないのだ。彼の正体と世界の滅亡を天秤にかけるほど愚かではなく、ふたりはそれ以上言葉を交わすことなく視線をメインモニターに向ける。エントリープラグ内を写すカメラは碇シンジの顔を映し出した。その顔は眉間に寄ったしわさえ除けば、皮肉にも中学生らしいあどけなさを残したものだった。

 

 

 

「あのーミサトさん、リツコさん僕は何をしたら……」

 さっきから無言のまま二人に声をかける。想像することで動くとは言われたものの、そもそも射出されてから固定されたままだ。

 すると、リフトオフの声とともにエヴァの拘束具が外れた。

 

『……そうね、まずは歩くことだけを考えてみてちょうだい』

「……わかりました」

 

 歩く……歩く……そう呟きながら頭の中で歩行をイメージする。

 初号機とシンクロしているシンジのイメージを紫の鬼が行動へと変える。初号機の歩く姿を確認した司令部は歓喜に包まれた。2人を除いては……

 技術部と作戦部の長たる2人からして、本来なら喜ばしい出来事のはずがうすら寒くさえ感じるのは一重に彼による茶番の可能性があるからである。しかしそんな彼女らの想像、オペレーターの期待を裏切るように、エヴァ初号機は盛大に顔からすっころんだ。

 

「いった……」

 

 エヴァが転んだはずなのに、なぜか顔に痛みが走る。それは初号機とシンクロしているが故のフィードバックであるが、そんな説明も受けていない彼からすると疑問しか出てこない。

 

「なんだってんだよ……」

 

 自分の理解を超える出来事が、また胸ポケットに手を伸ばさせる。そこに煙草がないことはさっき確認したことも忘れていた。その行動は同じ喫煙者たるリツコには理解できたが、ミサトには理解できず倒れたままのシンジに 責を浴びせる。

 

『立つのよ! 早く立ち上がって!!』

「立てって言われてたって……」

 

 初めて操る物体を文字通り、思い通りにできはしない。ここには焦り、怒り、不満、様々な負の感情を塞き止め思考を冷静(リセット)してくれる(たばこ)を、今彼は持っていなかった。子供のおもちゃ箱のように散らかった頭では、エヴァも動くはずもなく、ただ眼前に迫る使途の手を見送ることしかできない。聞こえてくる怒声交じりのミサトの声はシンジの鼓膜を揺らすだけしかできなかった。

 

 

 

 

 初号機とパイロットが使徒にいたぶられる様がスクリーンにまざまざと映し出され、パーツ()が破壊されるごとに発せられる悲痛な声が司令部全体に響き渡る。オペレーター達が慌ただしく動く様子を、冬月とゲンドウが変わらない様子で見ていた。

 

「リツコ君が叫んだからパイロットに何かあると思いきや計画通りだな、碇」

「ああ、煙草はあいつの反抗期に過ぎんよ」

 

 予定通り、初号機は暴走し使徒は倒された。自分の息子が破壊される様を見て、ゲンドウは組んだ手でにやける口を隠す。その様は口が裂けたとしても親とは言えないだろう。そんな姿をみて冬月は哀れみこそすれど口出しはしなかった。ユイ君が見たらなんというだろうな……そう呟いた言葉に、聞こえていたかはわからないが、ゲンドウは反応を示さなかった。

 

 

 

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「知らない天井だ……」

 

 目覚めたシンジの第一声はそれだった。あたりを見渡しここが病室であると理解し、枕元にあったナースコールを押す。やってきた看護師から軽い問答と検査を受け、本日中に退院できるといわれ少しほっとした。それと何故かここは禁煙ですよ、そもそも子供は……などとお小言ももらった。

 ……もうそんなにも広まったのかと、少しだけオペレーター達の前で煙草を吸ったことを後悔した。

 

「調子はどう? シンジくん」

「あ、ミサトさん、リツコさん。体は特に何ともないですけど、あの預けた煙草を返してほしくて」

「ならよかったわ、いきなりで悪いけどいくつか質問したいことがあるのよ、それが終われば返すわ。すぐに済むから」

「……わかりました」

 

 そう言ってリツコさんからの質問に答えた。質問の内容は、エヴァに乗った感想だとか、体に変化はないかとか、そんなたわいのないものだった。てっきり……それにしても、質問の前に手首に着けられたリストバンドの締め付けがきつかった……あれは何だったんだろう。リツコさんは検査に必要なものと言ってたけど。

 

「あ、そうそうシンジ君、今日から私の家で生活だから、よろしくね。後で迎えに来るからもう少し待ってて頂戴」

 

 あとウチは禁煙よん❤そう言って病室の扉が閉められる。

 

「は?」

 

 突然帰りしなに告げられた有無を言わせぬ同居宣言にシンジはただただ困惑するしかなかった。

 こうして碇シンジの第3新東京市での生活が始まった。

 

 

 

 




 相変わらず何を書けばいいか、コレガワカラナイ。

 文字数ってどれくらいが読み易いんだろうか…?

使徒との戦闘描写について ご協力をお願いします。

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