こうして短期スパンで投稿できているのも皆さんのおかげです!
これからも、エヴァンゲリオンというコンテンツを汚さないように心掛けながら投稿を続けていくので応援よろしくお願いします!!
今回はシャムシエル戦終了までです。
「お兄ちゃんさ」
「ん、どうしたんだい?」
「
「うーん、なんて言えばいいのかな…」
まだまだ子供である少年からしたら煙を吐き出す紙製の筒がおいしそうだとは到底思えない。そんな子供らしい質問に対し、青年は答えあぐねていた。
もしここで美味しいと言えば恐らくキラキラした目で『1回だけ吸わせて!』と頼んでくるだろう。少年の願いを出来るだけ断りたくないとはいえ、流石にそれは駄目だろう…。
かと言って嘘をつくのも煙に巻くのも性に合わないしね…
「ねーえー聞いてる~?もしもーし」
「ああ聞いてる…ふっ」
「今度はいきなり笑うって…お兄ちゃんなんか変」
青年がそんな自分のことで悩んでいることなんてつゆ知らず、ただ黙っていると思えたのだろうか頬を少し膨らませている。
それがあまりに可愛く思わず笑ってしまう。それを見て少年は少し引いた様子を見せる。
「いやいやつい君が可愛くってね」
「もーまたかわいいって言う!僕が”かわいいって言われるのキライ”なの知ってるくせに!もう知らない!帰る!」
「あっ…」
それを正直に伝えると少年はより一層ほっぺたを膨らませて公園を出ていった。
「正直に伝えることが正しいとは限らない…少しは”感情”ってものを理解してきたつもりだけど、どうやらまだまだみたいだ」
少年が去っていったことで図らずも煙草の問題から抜け出すことが出来たが、琴線に触れる言い方をしてしまったことを自嘲するように呟く。
まだ残ってる煙草を携帯灰皿に入れ立ち上がる。恐らくあそこだろう、と少年の行き先に当たりをつけ歩きだした。
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タール4:子供から見たコドモ
シンジが中学校に通い始めて3週間が経った。
当初は珍しい時期の転入ということに加え、疎開による転校が増えてきてい第3新東京市の中学校ならではの物珍しさで最初は注目を浴びたこともあったりしたが、今はもう話しかけてくる機会もほとんど無くなっていった。
扉を開け、誰とも喋ることなく席につき、何時ものように窓から空を見て授業開始まで時間を潰す。
学校面白くないから行きたくない、とミサトさんに伝えたところ、学校生活の大切さについて2時間以上語られたことは記憶に新しい。まあ説得されたというより、その時に提供されたカレーという名の兵器を思い出したくないだけだが…もうあれは二度と食べたくない。
なので仕方なくこうして大人しく学校に通っている。見たことないジャージの生徒が教室に入ってきた以外は何事もなく、始業のチャイムが鳴り先生が入ってくる。
今日も何もないんだろうなあ…
退屈な日常を察したように出てきた欠伸を噛み殺しながら点呼を取る先生に意識を向けた。
「ふう…やっぱり学校で吸う煙草は格別だな…」
昼休み、早めに弁当を平らげて滅多に人の来ない旧校舎裏で、フェンスにもたれながら食後の一服と勤しんでいた。愛煙家のシンジとしては煙草を吸うことが出来ないことも学校に行きたくない理由も一つだったが、この前クラスメイトである眼鏡の…えーっと、あいだくん?だっけかにこの場所を聞いたときはそれはもうとびきり喜んだ。
まあ…ただ親切で教えてくれたっていうよりあのメールの1件のお詫びに近いけど…
そんなことを思い出していると、煙草の先から灰がポトリと落ちる。それに砂をかけようと視線を落とすと、茶色のローファーが目に映る。
学校にしているわけでもないのにわざわざ履いている人物に、1人だけ覚えがあった。
「やあ委員長、こんなとこまで何しに来たのさ」
ツインテールにそばかす、やはり委員長だったので何用かと声をかけるが、何だか眉間にしわが寄っている…とりあえず火を地面でもみ消して委員長に向き直る。
「碇君が煙草を吸うのを止めに来たの」
「まあだろうなとは思ったよ、ホント委員長って真面目だよね」
「っ!茶化さないで!」
やはり委員長は僕の喫煙を止めに来たらしい…思わず真面目だと思ってつい口に出たがどうやら、煽っていると思われたらしい。
「別に茶化したつもりは無い…けどそう思わせたのなら謝る、ごめん」
「べ、別に謝ってほしいわけじゃ…許すから顔上げて?」
頭を下げる僕に焦る委員長。
僕としても茶化したつもりもなく
頭を上げると、委員長がホッと息をつく、が思い出したように神妙な顔つきでこちらを見る。
「で、碇君さっきも言ったけど」
「煙草なら辞めないよ?」
「どうしてよ?!体にいいことなんて1つももないじゃない!」
要件に被せるように言い放つが、それでも引く気はないらしく一歩前に踏み出しながら大声を出す。
…そういわれても止められないものは止められないのだが、そう伝えたとこで逃がしてもらえそうもない。
心苦しいが仕方ない、ほんとは言うつもりは無かったんだけど…
「ねえ委員長?疑問なんだけど、僕のこと本気で止めたいならさ。何で先生に言いつけないのさ」
「え?そ、それは…」
「だってそっちのほうが都合いいでしょ、ただの委員長と先生とじゃ注意も全然違うし」
口をつぐんで黙っているが、視線はまだこっちに向けている。
…あと1息か。
「じゃあ言い方変えるよ”皆に止められてるんでしょ”ここに来るの、違う?」
「っ!!…」
驚きからか目を大きく開き、そして気まずそうに目を伏せる。その行動が、僕の言葉が的を得ていることの証明だった。
「…まあ大方『あいつはパイロットだから』ってとこかな、先生も生徒も」
その言葉に対して違うと言いたいのに言葉が出ない。図星だったからだ…。クラスメイトは放っておけと言い、先生も碇は良いんだと言う。
そんな可笑しなことが許されるはずないと、皆がやらないなら私がやると、やれると思い込み、クラスメイトの制止も振り切ってここに来た、なのに…。
「ち、違うわ」
「違わない。だって違うって言うなら何で委員長が1人でここにいるんだよ、でしょ?」
さっきから碇君は優しい口調を崩さない。それなのに私は彼の目を直視することが出来なかった。
「さっき言ってた真面目ってのはそういうとこ、僕のことを傷つけないように嘘ついてるし。ほかのクラスメイトとは違うよやっぱり。だって皆パイロットって分かったときは群れて、興味を失ったら触れもしないし」
「違う!」
「違わない。それに僕と一緒にいると君まで除け者にされる、だからもう教室にもどったほうがいいよ、僕もどっか行くから。煙草止めさせるのは悪いけど諦めて」
そう言って彼は煙草に火をつけ、少し下がり私と違う方向を向いて煙を吐いて、そして女子生徒からしてかわいいと言われるであろうあどけなさの残る微笑みを見せた。
…最初から碇君は私を跳ねのけることなく、まるで大人のような余裕をもちながら、あくまで論理的に反論して最後には私の身を案じて諭してきた…だがその声は、声変わり途中の高い声。
子供のようで、でも大人のようで、しかしコドモみたいで…ふわふわと掴みどころのない彼を表す言葉も、去っていくのを止める言葉も持っていなかった。
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ああ…叶うなら、今日も何事も起きないんだろうなと思っていた今朝の自分に忠告したい。
今日はいろいろなトラブルが起きるから覚悟しておけと…
「スマンが転校生、もう1発お前を殴らなあかんねや…殴らな気がすまん!!」
そう言ってジャージ姿の彼がこちらを睨みながら、先ほど僕の頬を捉えたこぶしをさすっている。恐らく殴られて切れたんだろうせいだろう…口の中で血の味がした。
事の発端は、委員長と別れてから少しした後、教室に戻るタイミングをずらすために昼休み終了ギリギリに戻ったところ…扉の前にいたジャージでつんつん頭の人…鈴原トウジだったかが、ちょうツラ貸せやと言われた。
あまりにも深刻な顔つきだったのでついて行ったところ、中庭に出た瞬間パンチを喰らった。
相田君が言うには、先日の戦闘で妹が大けがを負ったらしい…。
そんなことを言われても僕は呼ばれていきなり乗せられた被害者だし、どうやって使徒を倒したのかの記憶がないのだから操作もクソもない。
もし操作になれていたとしても、シェルターに避難していなかった人間の心配などできるはずないだろ…そう思ったが、さっきの昼休みの1件で余計なことを言って怒らせたのを思い出して、ここは黙ることにした。
「なに黙っとんねん!」
どうやら黙っていたことが気に入らなかったのか、胸ぐらを掴まれて揺さぶられる。昼休み終了のチャイムが鳴るが、気にしていないようだ。
「お前がパイロットで特別なんか知らんけどなあ!煙草でイキっとる暇あったらもっと足元見ろや!」
そう言って拳を振りかぶる。僕は歯を食いしばって衝撃に備える…しかし襲うはずの痛みがやってこないので恐る恐る目を開けた。そこには割り込むように委員長が立っていた。
僕も鈴原君も相田君も驚きのあまり声が出ない。
「なんでソイツ庇うんや…庇う義理なんてないやろが…」
少しの沈黙の後、鈴原君が口を開く。
確かに彼の言う通り、彼女が僕のことを庇う理由なんて無いはずだ。
それどころか先ほどの昼休みの1件を考えると、余計に分からない…。
「クラスメイトがケンカしそうになったら止めるなんて、当たり前でしょう!それがどんな理由があってもよ!」
「せ、せやけどもな委員長」
「せやけどじゃない!」
体格の勝る鈴原君に対し、力強く叫ぶ委員長。先ほどのおどおどした様子は微塵も感じられず、むしろ凛とした様子だった。
何で僕を庇ったのか、この短い間で何が変わったのか、委員長に聞きたいことが多く声をかけようとした。
「非常招集…先、行くから」
それは綾波レイによって遮られる。…非常招集ということは使徒が出たということだ。
委員長に目をやると、気にしないで行ってきてと手でアピールする。
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「はあ…いやんなっちゃうなほんと」
…そして色々あってまた前と同じ病院に入院した。まだ2体だけだが、今のところ使徒がくるたびに入院しているのだ。
恐らくだけど自分にはエヴァの才能というものはないのだろう。
まあ…苦戦したのはそれだけじゃないんだけど…。
入院した理由は、使徒の光の鞭みたいなのでエヴァのお腹を貫かれたから…リツコさんが言うにはフィードバックの影響らしいけど、詳しくは良く分からなかった。
とりあえず今回も直ぐに退院できるらしいので一先ずは安心している。
「お邪魔しま~す。あらシンちゃん元気そうね、良かったわ」
「あ、ミサトさん。すいませんでしたあの時撤退しなくて…」
そんなことを考えているとミサトさんが病室の扉を開けて入ってくる。ノックがないのはリツコさん曰く、昔からだそうだ。
「まあそれについては後で家に帰ってから話しましょ。しっかしあなたもしっかし災難だったわね~。一般人、それも同級生がハッチを開けてシェルターから脱走するなんて。保安部と整備部、それと相田君にはきつ~く言っておいたから安心して」
「あ、はい、まあ何とかなって良かったです」
そう相田君はあろうことかエヴァを一目見たいがために、シェルターを脱出して戦闘区域にいたのだ。
そこから発令所も僕もパニックで、ミサトさんは『エントリープラグに入れるべき』といい、リツコさんは『見捨てるべきだ』と意見が割れたりして大変だった。
あの2人…私生活では仲いいのに、仕事ではしょっちゅう揉めるのは変わるのは勘弁してほしい。
結局はミサトさんに従ってエントリープラグに乗せ、突貫することで何とか倒せたのだが命令違反をしてしまったので、怒っているという様子はなくホッとした。
「あ、あとね。お友達がプリント届けに来てくれたわよ、確か鈴原君と洞木さんだったかしら。2人ともすごく心配してたし謝ってたわよ。お見舞いに来たがってたけどちょっちここはね」
「えっ委員長に鈴原君が?僕のことを?」
「そうなのよ~学校生活退屈とか言ってたくせに友達いるじゃないの~?照れ隠しかしら?うりうり」
「ちょっ、止めてくださいよミサトさん肘で突かないください、くすぐったいですって。あ痛い!」
えっウソごめんなさい!
いやウソなんで大丈夫ですよ
シンちゃん大人をおちょくるなんていい度胸してるわね?
迫ってくるミサトさんを押しのけながら、2人のことを考える。
次登校したときにちゃんとはなしてみようかな…。
シンジが中学校に通い始めて3週間、初めて学校に行きたいと思った。
補足:学校でのやり取りについて
委員長がシンジを見て大人だと感じた部分は彼が”大人ぶってる”だけであり、言ってしまえば勘違いです。委員長はやさしいのとまだ子供なので理解できませんでしたが、大人から見ればまだまだ大人のフリをしているにすぎません。
それでもトウジからシンジを庇いに行ったのは、優しいからに他なりません。
…ホンマ数少ない聖人やで。
あとシェルターから抜け出したのは原作とは違いケンスケだけでしたが、これも委員長が2人を説得して、トウジだけは言うことを聞いたからです。
あれ、委員長有能すぎ?
あとだんだんシンジのクソガキムーヴが増えてきましたが、使用ですので長い目で見てあげてください…オナシャス…。
*一応タグに、アンチ・ヘイト追加しておきます。
使徒との戦闘描写について ご協力をお願いします。
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増やしてほしい
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そのままでいい
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どっちでもいい