お察しの通り作者はちょっとアレなので、危機を感じた方はお逃げ下さい。
水溜まりに映る虚像のような、そんな景色が脳いっぱいに流れ込む。
《──確認しました。『体内外異常耐性ex』獲得……成功しました。続いて、『痛覚無効』獲得……成功しました》
広がる世界は一面が同じ色で染められていて、端の方ではチカチカとナニカが光っていた。
《確認しました。血液が不要な身体を作成します……成功しました》
周囲の音は壊れたスピーカーのようにガサつきながら耳に届き、思考には触れず通り過ぎる。
しかし、脳内に直接響く無機質な声は鮮明に意識に触れた。
《これより、
確認しました。『××××』を獲得……何者かの阻害により失敗しました。代行措置を講じます……情報遮断により実行不能、この件は保留になります》
次の刹那、景色が変わる。
『嘘だろ……なァ、嘘だと言えよ!!』
声を荒らげる男が一人、そこにいた。
『お前は、俺を置いていくのか!?』
怒りや絶望、様々な感情を秘めた瞳をこちらに向けて。
迷子のような、縋るような、そんな顔をして。
『××××××××は! ×××や××××は!! お前が大切にしていた人間たちや他の奴らは、どうするんだ……!!』
震える拳を握りしめて、頬を歪める程に奥歯を噛み締めて。
『っ……わかってる、わかってるんだよ! でもなァ、全てが憎くて仕方ない!! お前が助けたあのガキも、お前がやってきたことも! お前も、俺も、アイツらも、この世界も! 俺から! 俺たちから!! お前を奪う全てが、何もかもが! っ、……許せねぇんだよ』
そうやって彼は、世の不幸を嘆く詩人のように言の葉を紡いだ。
『……ごめんね、××』
気づけば全てが薄れていった。
声が遠くに、遠くに……もう、何も聞こえない。
彼が何を言っているのかわからない。彼の顔が、見えない。
残るはただ一つの想いだけ。じんわりと広がる、ただ一つの願いだけ。
──愛する者達に神の御加護があらんことを
《──確認しました。ユニークスキル『
もう、彼らが悲しむことのないように。
《警告します。セイヤクにより、能力を使用する際に魔素を利用することが出来ません。代わりに、生命エネルギーを利用することになります。また、能力使用後に痛覚無効を無視しそれに比例した痛みが生じます。
勧告します。他者のために自身を犠牲・代償にするならば、奇跡を起こすことが出来るでしょう》
感覚などとうに無くなってしまったと思っていたのに、頬に何かが伝ったような気がした。
胸が張り裂けそうで、息苦しい。思い出せそうで思い出せない。
脳裏を掠めたあの人たちは誰だったのだろうか。赤で染る前に一緒にいた人たちはどんな顔だっただろうか。
記憶に点々と穴が空いたみたいに、虫に食われた葉のように、欠けている。足りない。
(ねぇ、誰か……教えてよ)
《確認しました。神々からの
顔が、思い出せない。愛した者達の顔が、靄がかる。
《…………に、よ、……を───》
そして、幕が下りるように視界が暗くなった。
更新はぼちぼち(クッソ遅いですが)していきます。
過去に投稿した内容と少し(いや大分)変わってます。
諸事情により自分勝手ですが前回のものを削除し、少々書き直して再投稿させていただきました。前回、お気に入りなどをしてくださった方、申し訳ございません。