転生したら愛の重い魔女に囲まれた件について(白目) 作:トロロ将軍
1940年6月、ガリアの首都パリが陥落した。
マジノ線が壊滅し遅滞戦術にて防衛をおこなっていた欧州連合軍だったが、遂にネウロイに防衛線の中央が突破され、連合軍は北部ガリアと南部ガリアに分断されてしまった。現在北部の連合軍はガリア北西部のブレストに防衛線を張り最後の抵抗を見せている。陸軍遣欧部隊はここまでの戦闘でさらに数名の戦死者出し、残存人員は8名になっていた。そんな中、俺は陸軍遣欧部隊司令部に召集を受けていた。
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「まずはおめでとうと言っておこう。中尉に昇進だ高島中尉。」
「はっ!粉骨砕身、職責を全う致します!」
目の前に座る遣欧部隊長が疲労を浮かべた顔で俺の昇進を伝える。現場の指揮官クラスが軒並み戦死したのだ。最早戦闘部隊に俺より上の階級は残っていない。部隊長は水を一口飲むと言葉を続けた。
「欧州脱出の為の『ダイナモ作戦』が発動される。残存する欧州軍はブリタニア、またはガリア植民地のウエドラオゴへ撤退する。」
欧州戦線の敗北。戦友たちの死が全て無意味だったことに俺は落胆した。
「ブリタニアとウエドラオゴと言うことは、脱出は船舶ですか?」
「そうだ。しかし北部に取り残された部隊だけでも20万人以上。南部とは連絡が取れんが合わせると相当数の船が必要だが・・・、それだけの船をブリタニアは持っていない。」
「ではどうすると?」
「現在ブリタニアは民間船舶を徴用して数を揃えているらしい。タンカーからヨットまで船ならなんでもらしい。しかしまだ準備に時間が掛かる。そこで・・・」
言葉を切った部隊長が1枚の指令書を差し出す。
「欧州連合司令部と協議した結果、北部に残存する戦力の再編成をおこなうことになった。所属・国籍問わずだ。我々の部隊も例外ではない。君の小隊はガリア空軍第4連隊第1ウィッチ大隊に編入される。もう1個小隊はガリア陸軍第26航空魔導中隊に配置されることになった。」
『ガリア空軍第4連隊』
戦線が崩壊するまで俺達と共に北部戦線を担当していた部隊だ。戦線崩壊後は部隊が四散し、ブレストには3名のウィッチしかいない。しかも内2名は負傷で戦闘に参加できないというのが現状だ。
「ダイナモ作戦発動まで何としてもブレストを死守しなくてはならん。厳しい戦いになると思うが、頼んだぞ中尉」
俺は司令の言葉に敬礼で返すとそのまま司令部を後にした。
「ガリア空軍第4連隊第1ウィッチ大隊のジョーゼット・ルマール軍曹です!よ、よろしくお願いします!」
目の前には緊張した表情で敬礼&自己紹介をするガリアのウィッチがいる。
『ジョーゼット・ルマール』
ウィッチというのは基本15~20歳ほどの少女である。それは国が違っても変わらない。その中でもこのルマール軍曹は特に大人しそうに見える。
「扶桑陸軍の高島忠人中尉です。精鋭第4連隊と肩を並べて戦えるとは光栄です。よろしくお願いしますルマール軍曹。」
緊張でガチガチになっているルマール軍曹にできる限り笑顔で挨拶を返す。階級は俺が上だがこちらは第4連隊に編入された形になるので指揮官はルマール軍曹となっている。
しかし再編された第4連隊第1ウィッチ大隊は総員5名。俺を含めた扶桑の航空魔導士4名にルマール軍曹1名。もう1個小隊が配置されたガリア第26航空魔導中隊も中隊とは名ばかりの総員7名。部隊長の言葉通り厳しい戦いになることを覚悟しなくてはいけなかった。
【人物紹介】
『高島忠人』
本作の主人公で男性。5歳の時に前世の記憶が戻り、ここがストライクウィッチーズの世界だと知る。(といってもストライクウィッチーズは友人が好きだっただけであり、友人と一緒に軽くアニメを見ただけであり詳しくは知らない)
1938年に陸軍第18航空魔導大隊第2中隊第3小隊の小隊長に着任。1940年のベルリン防衛戦が初陣。ブレストに防衛線を構築した際に中尉に昇進。部隊再編でジョーゼット・ルマールが所属するガリア空軍第4連隊第1ウィッチ大隊に編入され、ブレスト防空戦に参加する。