魔法少女リリカルなのは with Dark_Matter   作:戸礼太

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蠢く、悪意と悪意

学園都市。

東京西部の未開拓地を切り開いて作られた街。

面積は東京都の3分の1ほどで、外周は高い壁で覆われている。

人工はおよそ230万人、その8割は学生である。

ありとあらゆる科学技術を研究し、学問の最高峰とされるこの街には、もう一つの顔がある。

人工的かつ科学的なプロセスを経て組み上げられた、超能力者養成機関である。

学生を対象に『開発』されるこの能力は各人によって様々な種類に分かれるが、その価値や強さ、応用性などによって、無能力(レベル0)低能力(レベル1)異能力(レベル2)強能力(レベル3)大能力(レベル4)超能力(レベル5)と6段階で分類される。

 

そんな学園都市では、今年度になって1つ大きな変化が起きていた。

長年、序列含めて2人しかいなかった超能力者(レベル5)が、7人に増加し序列も確定したのだ。

ただし、第一位と第二位は変わらず不動の位置に留まり、名実共に怪物のトップランカーとしての地位を確立している。

 

 

「_それで、何で『外』に逃げ出した警備員(アンチスキル)のはみ出し者を捕まえに、俺達が行かなくちゃならねえんだ?」

 

走行中のステーションワゴンの後部座席に、ふんぞり返って露骨に面倒臭そうに言ったのは、茶色い少し長めの髪をした、鋭く暗い眼光の少年。

ボタンを留めずにラフな着こなし方で黒い学ランを纏い、白いシャツの下の灰色で薄手のインナーシャツが見えている。

見た目若干グレた不良生徒にも見える風貌。

身長は170cm程で足が長く、同年代の平均より少し背が高い。

怪物のトップランカーの片割れ、学園都市第二位の超能力(レベル5)・『未元物質(ダークマター)』の使い手、垣根帝督。

今年で14歳になる中学2年生のエリート能力者生徒であり、その裏では学園都市統括理事会直下の実行部隊、暗部組織『スクール』に所属しリーダーを担っている。

彼は車内でノートパソコンを開き、画面には『SOUND ONLY』のみの表示で通話していた。

通話の相手は、『スクール』の制御や連絡係を担うエージェントだった。

 

『そう言うな。今回の件も表沙汰にできない案件な上、一度「外」に出られると追跡が面倒なんだ』

 

「でもよ、そういう仕事(、、、、、、)はアレイスターのクソ野郎直属の『猟犬部隊(ハウンドドッグ)』や『迎電部隊(スパークシグナル)』とかの役目じゃねえのか?」

 

そう、こういう仕事は本来『スクール』には来ない。

学園都市の暗部組織は、組織別にそれぞれ基本的に決まった役割があるのだ。

猟犬部隊(ハウンドドッグ)』。

学園都市統括理事長アレイスター・クロウリー直属の実行部隊。

アレイスター本人から直接命令を受けて行動し、嗅覚センサーを駆使して標的を追い、重武装で「さっさと殺す」任務に特化した部隊だが、あくまで短期間で決着を付ける事にのみ長けた部隊の為、中には長時間の緊張状態に置かれたり、逆に窮地に追いやられる事に慣れていない隊員も多い。

余談だが、部隊員は英語人名のコードネームで識別されている。

 

迎電部隊(スパークシグナル)』。

猟犬部隊(ハウンドドッグ』)と同等の部隊。

学園都市の情報流出防止と、それを行った者の(殺害も含む)徹底排除を目的とする。

 

『それが両方とも、1部隊ずつ斥候で派遣した先遣隊から連絡が途絶えたらしく、もしかしたら返り討ちに遭ったのかもしれない。しかも、流れてくる情報もおかしいんだ』

 

「おかしい?どうおかしいんだ?」

 

垣根が怪訝な声を発した。

 

『簡単に言うと、情報内容が要所要所で中抜けしているように、不明箇所や不詳箇所が出ているんだ。原因も不明。統括理事会も首を傾げているらしい』

 

つまり、収集された情報資料が、まるで櫛の歯が不規則に抜けているかのように中途半端な状態になっている。

しかも、そうなった原因が分からないとまできている。

 

『現状、詳細不明のままなのに、単なる追跡に戦力の逐次投入をする訳にもいかない。だから喪失リスクの低い上で今、手の空いてる暗部が偶々「スクール」しかいなかった。だからお鉢が回ってきた訳だ』

 

妙に既視感のある雰囲気だった。

だが、今回は調査依頼等ではなく、標的の捕獲または抹殺。並びに持ち出された機材や武器装備は全て回収または破壊。

アンノウンの検出もされていない。

ただ一つ、気掛かりなのは『とある街』に行き先が近いという事。

なまじ『外』での経験があるせいで、簡単に白羽の矢が立つようになっている事実に、垣根は不快感を覚えた。

 

「他の暗部は何やってんだよ、ガキの使いじゃあるまいし。……それと、資料にある俺の『未元物質(ダークマター)』をコソコソ研究してる連中の一部が、件のDAと一緒にいるってのは?」

 

『その研究している連中のはみ出し者らしい。ついでに回収するなり潰すなりするように、と上からのお達しだ』

 

「そっちがついでかよ、ナメられたもんだな」

 

『そう怒るな。上としては、第二位そのものが学園都市に存在している以上、ロクに人員もスポンサーも無い必要最低限のリソースしかない外での研究は、上手くいかないだろうとよ。サンプルもほぼ入手できてないだろうし』

 

「だからはみ出し者と鼻つまみ者の掃除のついでってか」

 

『まあそんな所だろう。とにかく最低でも、余計な情報漏洩さえ防げればそれで良い』

 

「了解。片付いたら俺から連絡する」

 

そう言うと垣根は通信を切り、提供された資料に目を通していく。

DA。

未元物質(ダークマター)』の研究。

それ等の協力者に関する情報が不透明な事。

意図的に隠しているというより、本当に学園都市側も掴めていないような不可解さ。

場所といい状況といい、やはりどこか既視感を覚える。

 

「……まさかな」

 

と頭に浮かんだ疑念を振り払う。

余計な先入観は不要だ。

とにかく、現状とそれまでの過程、目的は分かった。

DAと研究者、及び協力者の捕獲または殲滅をする事。

その為に最善を尽くす事を期待されているのだが……、

 

だが関係ねえ(、、、、、、)俺は俺のやりたいようにやらせてもらうぞ(、、、、、、、、、、、、、、、、、、、)

 

下部組織と他の『スクール』の正規要員にそれぞれ通達し、先行するように命令を下した。

そして再度、紙とデータの資料を見る。

中には懐かしさすらある幼少期の研究資料まであった。

とは言っても垣根帝督にとっては、忌まわしい過去の一つでしかない訳だが。

 

「……学園都市トップとの交渉の鍵を探し始めていたら、まさか俺についての研究記録が出てくるとはな。ま、お陰で足掛かりは見付かりそうだ。これと目標の連中の持ち出した情報によっては、ヤツとの交渉材料になるかもな」

 

彼の眼中にDAは無い。

依頼目的は表面上でも達成できればそれでも構わない。

本音を言うとDAがどこで何をしようが、自分の知った事じゃない。

 

「まずは上層部に、そして最終的には……。まだまだ時間も手間も掛かるだろうが、いずれ必ず手土産をたんまり用意して会いに行ってやるよ」

 

うっすらと小さく、邪悪な笑みを浮かべる。

 

「その頃になっても、俺を第二候補(スペアプラン)呼ばわりできるか?アレイスター」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

遠見市某所。

建設途中の高層ビルの構内には、人がいた。

本来夜中に工事中でもなければ無人のはずであり、不法侵入でもしなければ、無関係の人間は立ち入る事ができないはずだった。

ビルの中腹の階の打ちっ放しのコンクリートの空間には、見た目通りの半グレの男が5人ほどと機械仕掛けの杖を握った少女が2人。

そして壁際には両手両足をロープで縛られた少女が2人、横たわっている。

この上に無いくらいに分かりやすい、拉致・監禁の現場だった。

 

「こいつ等が例のご令嬢か。で、拉致ったけどどうすんだ?」

 

「ああ、バニングス社の1人娘と月村重工だか建設だかの娘だ」

 

「おー、じゃあ身代金たんまりせしめられるな」

 

「つーか中学生の割りには中々上玉じゃねえか。身代金だけブン取って売り飛ばそーぜー」

 

「その前に、味見で一回ヤっとく?」

 

好き勝手な事を口々に言い放つ男達に、縛られたままの少女達は対照的な態度で不快感を示す。

複合企業『バニングス社』の経営者一族の一員、デビット・バニングスとジョディ・バニングスの娘、アリサ・バニングスはキッと半グレ達と、その奥でふんぞり返っている年端もいかない少女2人を、忌々しそうに睨み付ける。

月村重工/月村建設の経営者家族の一員、月村俊と月村春菜の次女、月村すずかは、恐怖に怯えるような表情になりつつも視線の端でアリサを心配するように見ていた。

叫んでも何でもして助けを呼びたかったが、携帯電話は奪われ、2人とも口に布を噛ませられ、悲鳴も上げられない。

そうこうしていると、チンピラの1人が近付いてしゃがみこみ、

 

「よっしゃー、大人しくしてろよ。抵抗なんてすんなよコラー」

 

口に噛ませた布を取って言ってきた。

ぷはっと息を吸うと、アリサは怒りに任せて怒鳴る。

 

「っ!何なのよアンタ達!!あたし達にこんな事して何が目的!?早くコレ外しなさいよ!!」

 

相手の答えに予想はつくが、そう言わずにはいられなかった。

男達はギャハハハと下品な笑い声を撒き散らす。

 

「バーカ、良いとこのお嬢様を誘拐する理由なんざ、金に決まってんだろ」

 

「身代金いただいたら売り飛ばす予定だからよ、その前にちょっと楽しもうって訳だ」

 

「良いよな?」

 

1人がふんぞり返っている少女2人に尋ねる。

どうやら指揮を執っているのはこの半グレ達ではなく、小学生ぐらいの見た目をした、この少女達らしい。

1人は浅黒い肌に黒い短髪。

もう1人は白人系で茶色い長髪。

2人とも幼さの残る端整な容貌で、機械仕掛けの奇妙な杖を握っていて、何か技みたいなものも出していた。

アリサもすずかもその光景に見覚えがあり、おそらくその予想は当たっているだろう。

 

「ええ、良いよ。どうせ陽動と金目的だし」

 

「事が終わったらどの道、殺すつもりだし」

 

整った顔立ちを、邪悪な笑みを浮かべて歪めて簡単に答えた。

とても自分達より幼い子供が言う事とは思えない、とアリサとすずかは驚愕しつつも、夢中で叫ぶ。

 

「何であたし達がアンタ達の食い物にされなくちゃならないのよ!!」

 

「もう警察が動いてるはずです……。これ以上罪を重ねたら……!」

 

しかし、当然ながら彼等も揺るがない。

 

「バッカ、捕まるようなヘマするかよ」

 

「何せこっちにゃ警察じゃ分からない力があるんだからな」

 

少女達の杖が、怪しく発光している。

やはり魔法使い……魔導師。

アリサもすずかも、魔法については魔導師の親友を通してある程度知っていた。

だが、だからこそ、この状況の不味さが嫌というほど思い知らされる。

エリアタイプの結界魔法が展開され、これでは外からは同じ魔法サイドの人間しか感知も干渉できない。

しかし、時空管理局もそこに所属する友人達も、今の所自分達のこの状況に気付いた様子はない。

助けが来る気配は皆無。

それ等が示す彼女達へ訪れる未来は、あまりにも残酷で明白だった。

 

「だから諦めて、逆に楽しもうぜ」

 

「つーか服邪魔だな。ナイフで切り裂くか」

 

「良いねえ、そそるかも」

 

ニヤニヤと下卑た笑顔で折り畳み式のナイフをポケットから取り出し、ロクに動けないでいる2人に歩み寄ってくる。

アリサはオレンジ色のパーカーに茶色いショートパンツという服装。

すずかは白のトップスに青いセミロングスカートを纏っていた。

間違いなく、身ぐるみ剥がされて、犯される。

 

「いや!来ないで!!すずかに触らないで!!そうするくらいならあたしだけ……ッ!!」

 

「ダメ、アリサちゃん!!そんな事……!!」

 

迫ってくる男達の後ろで、少女2人はクスクスと心底面白そうに笑っている。

 

「お互いを庇い合うなんて、美しい友情ね」

 

「ねー。じゃあこのまま2人仲良く、一緒にレイプされたらどうなるんだろ?」

 

「面白そー。メチャクチャにされても同じ事言えるかな?」

 

「楽しみ~」

 

そんな会話がアリサの鼓膜を震わせ、彼女の怒髪天を突いた。

 

「何が楽しいのよ!!アンタ達ホント最低最悪の外道ね!!」

 

アリサがあらん限りの力を込めて、糾弾するがもちろん堪えない。

 

「ふん。今にそんな口利けないようになるよ」

 

「初体験がレイプで良かったねー」

 

そうしている間に1人がしゃがんできて、すずかの胸ぐらを掴んだ。

 

「んぅ……ッ」

 

「やめて!!すずかに触らないで!!」

 

すずかは反射的に仰け反るが、声を押し殺して悲鳴を我慢する。

分かりやすく恐がれば、むしろ相手の思うつぼだ。

アリサも叫ぶが、やはり意味を成さない。

 

「お、この娘、中学生の割りにイイ体してんな。おっぱいデカいし」

 

「じゃ、俺はこっちの気の強そうな娘にするわ。こういうの調教すんの楽しみだし」

 

「あんま無茶すんなよ?順番だからな」

 

「いっそ、口と×××に突っ込んで輪姦すか?」

 

「AVの見過ぎだろ」

 

「「……ッ!!」」

 

今度こそ、やられる。

手込めにされる。

2人は、ギュッと固く目を瞑る。

絶望感と想像したくないほどの恐怖感がわだかまる。

それを必死で我慢し押さえ込み、この先どんな目に遭わされても、どんな苦痛と陵辱を受けようとも、悲鳴も反応も我慢すると固く誓う。

最後の抵抗のつもりで。

 

「そういや見張りのヤツ戻ってこないな」

 

「便所じゃん?」

 

ゴッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

と、轟音が響き渡り、突如ビルのこの階の壁が外からまるで、解体用の重機に使われる巨大な球体形ハンマーを命中させたかのように破壊された。

 

「うおッ!?」

 

「おあッ!?」

 

「何だッ!!」

 

大小様々なコンクリートの破片や瓦礫が、無数に飛び散り、この場にいる全員を混乱に陥れた。

何が起きたのか分からない。

いや、壁が外から破壊されたのは分かるが、何故、どうやって、そうなったのかが誰にも全く分からない。

 

「おーいたいた、やっぱ人がいたか。変な色した半透明のドームみてえなの見付けたから、寄ってみたら案の定そういう事か」

 

もうもうと粉塵が舞う中、突き破られた壁の方から若い男の声が聞こえてきた。

全員の視線が、声のした方へ集まる。

見ると、そこには1人の男が立っていた。

肩に掛からない程度に長い茶髪。

端整な容貌だが、目付きと態度と服装で、半グレ達と似たような、何だかガラの悪そうな印象を与える謎の少年。

 

「取り込み中か?」

 

半グレ達は口々に、何だお前!! どうやって来やがった!? 何しに来た!! 等と怒鳴り散らす。

杖を持っている少女達は、自分達が展開している結界に、易々と異物の侵入を許した事に驚愕し、絶句していた。

 

「まあ俺には関係無いな。そこの機械でできた杖っぽいの持ってる女に訊きたい事があるんだ」

 

少年は壁を突き破ってから、奥の方でふんぞり返っていた少女達しか眼中に無いらしく、半グレ共にも、今の今まで体を縛られて身動きが取れないまま、強姦されそうになっていたアリサとすずかにすら、興味を示していなかった。

 

「ああ、お前等は帰って良いぞ」

 

ようやく彼等も視界に入れたかと思うと、まるでカラスか野良犬でも追い払うかのような気軽さで、片手を突っ込んでいたズボンのポケットから出してペイペイと鬱陶しそうに振って見せてきた。

状況の急激な変化に頭が追い付かず、アリサとすずかは縛られて横たわったまま、悲鳴を上げる事も忘れてキョトンとしている。

一方、いきなり現れた見た目中高生の子供に、お楽しみの時間を邪魔されたばかりかコケにまでされ、ブチ切れた。

 

「ふざけんじゃねえ!!」

 

「突き落としちまえ!!」

 

怒りに身を任せ、ナイフや角材等を手にして崖っぷちに立つ少年に殺到する半グレ達。

少年の方は、面倒臭そうに溜め息を吐いているだけで、襲い掛かられているのに全く緊張感が無い。

 

「邪魔しなけりゃ、無傷で見逃してやるっつってんのに……」

 

彼の軽薄そうな雰囲気が一変する。

ドロリとした禍々しい、魔法ではない目に見えない莫大な暴力が、少年の中から漏れ出す。

 

「何で雑魚に限って自滅したがるんだ?」

 

ドッッッ!!!!

 

少年を中心に正体不明の衝撃波が放たれ、向かってきた半グレ達を纏めて弾き飛ばし、ノーバウンドで壁に激突する。

 

「がハッ!?」

 

「うわあああッ!!」

 

「ぐああ!!」

 

「ぎあああッ!?」

 

「がぶっ!!」

 

打ちっ放しのコンクリートの壁に叩き付けられ、悲鳴と苦悶の表情を上げた。

しかも彼が放ったと思われる衝撃波は、後ろに立ち尽くしていた少女達をも凪ぎ払った。

 

「わあッ!?」

 

「くぅッ!!」

 

魔法を応用して何とか壁に激突するのを防いで踏み留まる。

そうする間に、学ランを崩した着こなしをした少年がゆっくりと歩み寄ってくる。

 

「うう…ッ」

 

「痛てぇよぉ……」

 

「ぐぅぅ……」

 

悶絶し死屍累々同然の半グレ達や、とばっちりで髪型を乱されたアリサとすずかにも目もくれず、少年は不気味なほど余裕と自信に満ちた薄い笑みを口許に浮かべて言う。

 

「さてと、テメェ等が手に持ってんのはデバイスってのだよな?つまりテメェ等2人は魔法使いって訳だ」

 

「「ッ!!」」

 

この男、魔法を知っている。

しかし、彼は魔法を使った様子が無い。

 

「このガキがあああああ!!」

 

不意に、背後から倒された半グレの1人が、起き上がってナイフを振り上げてきた。

しかし、

ドゴッ!!

少年は振り向きざまに右足を顔に横凪ぎに叩き付け、あっさりと沈めた。

 

「大人しく床に寝てろコラ」

 

そのまま倒された半グレの足を、乗っている瓦礫と床を支点に踏みつけてゴギンッ!!とへし折った。

 

「があああああッ!!」

 

激痛にのたうつ男を無視して、少年は向き直る。

 

「それじゃ改めて、テメェ等に色々訊きたい事がある」

 

「……っ、はあ?何で私達がアンタの質問に答えなきゃいけないの?」

 

「……そうよ。そもそもアンタこそ何者な訳?」

 

2人は攻撃魔法をいつでも放てるようにスタンバイしながら、夢中で言い返した。

しかし、少年は見る者の肌を粟立たせるような、果てしなく暗く鋭い、悪意と殺意に満ちた視線を向けて告げる。

 

「訊いてるのはこっちだ」

 

「「ヒッ!!」」

 

思わず悲鳴を漏らした。

視線と声色だけで、悪寒がした。

 

「これは『お願い』じゃねえ、『命令』だ。もちろん拒否権は与えない。正直に知っている事を洗いざらい話してくれりゃ、ここで見逃してやっても良いんだぜ。まあ逆らったら、なぶり殺しにでもしてやるか」

 

何て事ないような調子で、えげつない事を宣う。

ただの脅しではない。

この男は本気だ。

だが、少女達は裏社会としての経験不足か、観察眼が甘かったのか、若気の至りか、歯向かう方を選択した。

 

「うっさい死ね!!」

 

「これでも食らえ!!」

 

2人同時に、殺傷設定の射撃魔法を放つ。

無防備の人間なら、至近距離で被弾すれば致命傷は免れない。

少年は防御も回避もする仕草すらしていない。

 

(至近距離からの不意打ち!!)

 

(そのまま死んじゃえ!!)

 

逆転を確信した2人だったが、

グニャッ!

一瞬だけ、目眩がしたかのように視界が歪んだ。

 

「な、何……?」

 

「魔法が……ッ?」

 

少年に向かってまっすぐ撃った射撃魔法が、突如変化球のように軌道を変えて逸れていき、後方の彼が空けた壁の穴の方へ吸い込まれ、夜空の彼方へと消えていった。

撃った魔法は誘導弾の類いではない。

そんな『奇妙な曲がり方』をするようには設定していない。

直線にしか飛ばないはずの射撃が曲がるなど、あり得ない。

 

「交渉決裂だな。じゃ、ゲロってくれるまで痛い目見てもらおうか。何なら片方にゃ死んでもらうか?」

 

「「ひ_ッ!?」」

 

驚愕と困惑と恐怖に染まっていく、2人の魔導師の少女達に向けて、

 

メキメキメキ!! と。

躊躇なく少年の靴底が、まずは短い黒髪の少女の頬へとめり込んでいく。

 

「ば……?」

 

その瞬間、頬が歪み不細工な顔になった少女に、彼は構わずめり込んだ足をまっすぐ思い切り押し込んだ。

 

「ばごぶッッ!?」

 

反射的に発した悲鳴と同時に、蹴飛ばされて壁に激突した。

少年は更に前へ踏み込み、もう片方の長い茶髪の少女の顔も同じように蹴飛ばした。

 

「ぼっ、ぐっ!?」

 

壁に激突し、もう後退りもできない状況に追い込まれた2人は、血塗れになった鼻と口を押さえて辛うじて起き上がる。

そして防御と攻撃の魔法を行使しようと思ったその時、2人の目に映ったのは、同じ人間とは思えない冷徹な悪意と殺意に満ちた、化け物だった。

 

「大人しく応じてくれりゃ、俺が何者なのかは答えてやったのにな」

 

ベギィ!!!!!!

言葉にならない悲鳴と打撃音が響く。

それでも抵抗しようとデバイスを向けるが……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッ!!ドッ!!バキッ!!グヂッ!!

 

数分後、2人の魔導師の少女は、顔から上半身を中心に打撲を受け青アザやコブだらけの血塗れになり、黒髪の方は気絶。

茶色い長髪の少女には、容赦なく何度も靴底がぶつけられていた。

 

「情報さえ寄越せば用はねえってのに、しつこく噛み付いてきやがって」

 

顔にグリグリとかかとを押し付けて、薄い冷笑を浮かべる少年……学園都市からの刺客の第二位の超能力者(レベル5)、垣根帝督。

2人の持っていたストレージデバイスは垣根に破壊され、顔や頭を主に蹴られた為、恐怖と苦痛と衝撃で冷静に演算もできない。

 

「こりゃ、大掃除しなくっちゃなあ?」

 

それが何を示しているのかは、あまりにも明白だった。

 

「ひぃ……!もヴやめで……!わだじだぢまだ死にだぐない……!」

 

打撲傷で腫れ上がり、涙と血に汚れてグチャグチャの顔で泣きじゃくり、怯えながら声を絞り出す。

そんな少女に垣根は冷たく告げる。

 

「なら、知っている事を全部吐け。それだけで良い。それでテメェ等を解放してやる」

 

意図的に提示された逃げ道。

再び抗えば、今度こそ殺すと暗に言っている。

迷う余地はもう無かった。

 

「……全部、話ず、がら……」

 

そこでようやく、足を下ろした。

彼はくだらなさそうな顔で、吐き捨てるように言う。

 

「ふん。初めからそうしろよカスが」

 

 

そして、文字通りボコボコにした少女から色々聞き出していると、後ろから声をかけられた。

 

「あ……あの……」

 

「あ?」

 

垣根が振り向くと、拘束されて横たわっていたはずの月村すずかとアリサ・バニングスが立っていた。

戦闘の余波の影響か、どさくさに紛れてか、縛っていたロープをお互いに協力してほどいたらしい。

2人とも薄汚れてはいるが、ケガはしていなかった。

声をかけたのはすずかで、アリサは彼女に止めるように小声で言う。

 

「(……ちょっと、やめなさいよ。あいつだってヤバいヤツかもしれないのよ?)」

 

その通りだった。

いくら自分達を拉致して監禁し、あまつさえ強姦や殺害をしようとした相手を倒してくれたとはいえ、突然乱入してきた男もマトモじゃない。

ビルの中腹からコンクリート製の壁を外から突き破って侵入し、訳の分からない力を振るって半グレ達も、主犯格とおぼしき魔法使いの少女達も、容赦なく暴力を振るい痛め付けていた。

いくら悪人相手でも、この少年の振る舞いはどう贔屓目に見ても、同じ悪人にしか見えない。

下手に絡んだらとばっちりを受けるかもしれない。

しかし、

 

「(……大丈夫、危ないと思ったら引き下がるから)」

 

すずかは不思議と、今は落ち着いていた。

小声でヒソヒソと話していると、ガラの悪そうな少年が僅かに怪訝そうにしながら、

 

「おい、何だよ?……ああそうだ、お前達は何か知っている事はあるか?」

 

「え……」

 

「あ……」

 

何か尋ねようと思っていたが、その前に逆に質問された。

しばらく互いに黙っていると、すずかが意を決して少年に、スッと右手を前に出しながら歩み寄ってきた。

 

「あの……もしかして、あなたって……_」

 

言いかけた所で、次の瞬間、バッと彼は彼女の右手を左手で払って、そのまま伸ばして首を掴んだ。

 

「あうッ!?」

 

「な!?やめ_」

 

「何か勘違いしてないか」

 

アリサの声を遮り、すずかの首を緩く絞めながら、少年は冷徹に告げる。

 

「俺がお前達をあのチンピラ共とクソガキ共から助けたとか思ってる?だから俺は安全だと?」

 

「やめて!!何かする気はないから!!お願いだからすずかを放して!!」

 

アリサが懇願するように叫ぶ。

 

「ったく」

 

パッと手を放し、苦しみから解放されたすずかは軽くケホッケホッと咳をする。

 

「すずか、大丈夫!?」

 

「うん……大丈夫。ありがとう、アリサちゃん」

 

(すずか……アリサ……だと?……いや、まさか…な……)

 

聞き覚えのある名前と声、名前を聞くとどことなく、年月の経過で成長し背格好は多少変わっているが、見覚えのある容姿。

だが、他人の空似という事もある。

少年は素知らぬフリをして、鋭く睨み付けて静かに告げる。

 

「知ってる事を正直に話せ。わざと隠したりするなよ?ナメた真似したら、このガキ共と同じ目に遭ってもらうぜ?」

 

「「……ッ!」」

 

思わず息を呑む。

やはりこの男も同類なのだ。

彼は構わず言い続ける。

 

「俺は自分が外道のクソ野郎だっていう自覚はあるが、それでも極力一般人にゃ手を出そうとは思わねえ。だから協力さえしてくれりゃ、暴力を振るおうとは思わねえ。ただし、俺は自分の敵には容赦しねえ。何も知らないならそれで良いが、わざと黙ったり嘘でも吐くなら話は別だ。理解できたか、お嬢さん達?」

 

アリサは露骨に警戒心を剥き出しにして見つめる。

さっき首を絞められたすずかも警戒はしているが、様子がアリサとは少し違う。

 

「……分かったわ。でも、あたし達もいきなり襲われて……。あいつ等の話からして、身代金目当てっぽかったけど。でも、お金だけ取って用済みになったら殺す気だったみたい。……犯されそうになったし」

 

「出かけた帰りに、後ろから無理矢理捕まって連れてこられただけだから……移動中は目隠しまでされたし……。何か、陽動……とか言ってたのは聞こえたけど……」

 

と、アリサもすずかも自信の無さそうに答え、少年もそうかい、とつまらなさそうに言う。

 

(陽動……何のだ……?)

 

「でもよ、金持ちのボンボンならこの辺りの街にゃそれなりにいるだろ?何でお前等2人だけなんだろうな?他に心当たりはねえのか?」

 

ハッキリとした動機らしい動機は思い当たらないと、2人とも首を傾げている。

 

「あの……私、気になってる事があって……。こっちからも1つだけ、訊いても良いですか?」

 

「すずか?」

 

「あん?まあ、良いけど」

 

すずかが、少年の顔をジッとまっすぐ見つめる。

彼もそれに気付き、僅かに目を細めた。

数秒の沈黙。

意を決し思い切って、どうしても訊きたかった事を言う。

 

「……人違いだったらごめんなさい」

 

彼女はまた間を置き、一度、深呼吸して尋ねる。

 

「……もしかして、あなたは……あなたの、名前は……、もしかして……垣根…帝督くん、ですか?」

 

「え!?」

 

少年より先に、アリサが反応した。

目を見開き、信じられない、と言わんばかりに見ている。

すずかは緊張を感じつつも、冷静に努めて彼を見つめ続けた。

少年の反応を見逃さないように。

彼は顔色一つ変えずに答える。

 

「いいや、違う」

 

「私達も正直に答えてあなたに協力しようとしました。あなたも……、正直に、お願いします」

 

「ちょっとすずか……、刺激するような事……」

 

「……、」

 

アリサが少し焦ったようにすずかに言う。

少年はしばし黙ってジロリと視線を向けるが、すずかも冷や汗を流しながらも怯まない。

 

(……へえ。目の前で暴れたり、自分の首を絞めた男を目の前にして、大した根性してるな。無鉄砲なのか肝が据わっているのか……)

 

薄く小さく笑って、口を開く。

 

「……良いだろう。お望み通り正直に答えてやる。お察しの通り、確かに俺の名前は垣根帝督だ」

 

「アンタ……!でも、どうして……!?」

 

「やっぱり……!背格好は変わってるけど、仕草とか雰囲気が、似てた…から……」

 

アリサはもちろん、すずかも少なからず驚いていた。

垣根帝督は、そんな彼女達に構わず確認するように言う。

 

「学園都市の外で、俺の名前を知っているって事は、やっぱりお前達は……」

 

「……あ、うん。私すずか、月村すずかだよ。5年振り……かな?」

 

「あたしはアリサよ、髪形は変わったけど。久し振り……って言える雰囲気でも状況でもないわね……」

 

色々な意味で、再開を喜ぶような状態でもないのだが、思わず、すずかとアリサの顔から苦笑いに似た微笑がこぼれた。

対する垣根は若干面倒臭そうな表情を浮かべ、今分かっている事実だけを脳内で並べ、考える。

 

(拉致の対象にバニングスと月村だけをピックアップ……。半グレはともかく、実行主犯のガキ共は魔法使い……魔導師。2人はある程度魔法を知っている……あの女達(、、、、)(ダチ)で……。結界を張っていたらこの拉致誘拐はこの世界の表沙汰にはできない……陽動とも言っていたらしい……)

 

アリサとすずかは、地球における時空管理局の民間協力者を担っていると同時に、この世界出身のエース級魔導師達の親友でもある。

それは管理局側にとって有意義な存在であるが、もし人質にでも取られれば、逆に大きな弱点として簡単に機能してしまう。

 

(それが狙いだとしたら、警戒対象かターゲットそのものになってるのは……。だとしたら、何故殺そうとした?一度身柄を押さえたっつー事実だけ連中に伝われば、それだけで十分だと?後は始末しようが玩具にしようがいずれにせよ、解放する気はなかったと……)

 

魔法サイドが今回の一件に大なり小なり絡んでいるなら、情報が歯抜けになったり、学園都市上層部も予想外に手を焼いていたのも納得できる。

確証が出た訳ではないが、場所や状況を鑑みる限り、その可能性は高い。

だがそうなると、腑に落ちない事がある。

 

(俺以外に両方知ってるヤツがいる(、、、、、、、、、、、、、、、)?)

 

もしそういう事なら、話は早いし合点がいく。

問題は、元々の所属は学園都市側なのか、魔法サイドなのか。

どうやって両方の知識を仕入れたのか。

どうやって双方を結び付け、騒動に発展させたのか。

目的は何なのか。

何人いるのか。

アレイスター・クロウリーにこの事は伝わってしまっているのか。

 

知りたい事、確認したい事は山ほどある。

ならば、やるべき事は決まっている。

 

(片っ端から情報という情報を、聞き出しに回るしかねえな。そして、張本人を何としても引きずり出してブッ殺す。そういうヤツからどんな形であれ、魔法関連の事がアレイスターのクソ野郎に漏れたらムカつくしな。それしか道はねえ)

 

「_ねえ、ねえってば」

 

そんな事を考えていると、すずかに声をかけられた。

垣根は鬱陶しそうに顔を向ける。

 

「……あ?何だよ?」

 

何故か、すずかとアリサは、心配そうな雰囲気の表情で垣根を見ている。

彼は怪訝に思った。

たとえそれなりの知り合いでも友人でも、最低な悪人に身を墜としていたら、そして自分の目の前にいて危害を加えられそうにでもなったら、警戒したり恐がったりして物理的にも精神的にも、距離を取るのが普通だろう。

なのに、だ。

 

「垣根くん、垣根くんは今……その、何を……してるの?何で……こんな事を……?」

 

「あたしも……聞きたいわ。アンタ……一体……、何があったの……?」

 

すずかもアリサも、垣根帝督の事は、学園都市第二位の超能力者(レベル5)としてしか知らない。

当然ながら、彼の裏の顔は知らないし知る術も無かった。

そしてこの先も知る必要もない。

 

「悪いが、その質問に答える義務はねえ」

 

突き放すように言うと、自分で空けた壁の大穴へ歩き出す。

 

「俺はお前達にもここにも、もう用は無い。ケガもしてないんだから大丈夫だろ?だから、俺は先にズラからせてもらうぜ」

 

「ち、ちょっと_ッ!」

 

「待って_ッ!?」

 

「あばよ。もう二度と会う事も無いだろうがな」

 

アリサとすずかが引き留めようと手を伸ばすが、届かなかった。

垣根帝督は、躊躇なく穴から飛び降りる。

高層ビルの中腹、決して地上から低くはない高さだ。

2人は慌てて駆け寄り、大穴から顔を出して下を覗き込む。

2人とも、強靭な戦闘能力を持つ超能力者(レベル5)の垣根が、この程度の高さから飛び降りても平気なのだろうとは思っていたが、彼女達は彼に聞きたい事がまだたくさんあった。

しかし、覗き込んだ下には誰もいない。

何も見えなかった。

追い掛ける事も不可能だと悟り、それからすずかが不安そうに呟く。

 

「どうしよう……。この事、なのはちゃん達に伝えた方が……良い、よね……?」

 

「そうね。良いか悪いかは別として、魔法絡みの事件に巻き込まれちゃった訳だしね……」

 

アリサは頷きながら答えた。

すずかは、チラリといまだに気絶したり悶絶したりしている半グレ達と少女達を見る。

 

「すぐに連絡したい所だけど、私もアリサちゃんも、携帯電話取られちゃったし……」

 

「仕方ないわ。公衆電話を探しましょ」

 

「うん。でも……この人達、このままにするのも……まずいかな……?」

 

「もう、お人好しなんだから。構ってる余裕無いわ!ホラ行くわよ!!」

 

アリサは少し困ったような表情をすると、すずかの手を握って引っ張り、早足で歩き出す。

 

「あ……」

 

すずかは手を引かれながら、壁の大穴を一瞥した。

彼女は歩きながら、胸中で自分が見聞きした、垣根帝督の言動を反芻する。

 

(垣根くん……、一体何があったの……?何で……)

 

音信不通になってからも、多少は気に掛けていたがまさか、こんな形で再会する事になるとは、思いもしなかった。

ついでに言えば首を絞められるとも思わなかった。

 

(何なのよ一体……!起きた出来事が多くて頭こんがらがりそうよ全く!!)

 

思いや考え方は違うが、アリサも同じ気持ちだった。

2人は夜中の街をしばらく歩き回り、ようやく見付けた公衆電話を使って、バニングス家の運転手を務める鮫島に迎えに来てもらい、ひとまず自分達の身の安全を確保。

そしてスペアの携帯電話でなのは達に連絡し、全身打撲の虫の息になっている犯罪者魔導師の少女2人は、管理局側に逮捕と同時に本局の医療施設へ収容され、同じく重傷を負った半グレ達は地元警察に逮捕、病院送りになった。

アリサ・バニングスと月村すずかの証言により、高町なのは等を始めとする地球現地に展開する管理局員達には、衝撃が走る事になる。

学園都市からこの街周辺に、学園都市第二位の超能力者(レベル5)という、怪物が現れた事に。




超能力者(レベル5)が7人になった時期については、完全にこの二次創作内での設定ですので、もちろん公式とは無関係です。
あしからず。
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