リディアン音楽院の問題児   作:dedicates545

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明るいお話難しいです・・・


PTSD

「これでどうだぁ!」

 

 

「あ〜!!藤尭先生UNO言ってないデス!!」

 

 

「しまったぁ!」

 

 

 

 ここはバスの中、一同は温泉へ向かっていた

 

 

 

「でもどうしたんだろ?急に温泉だなんて……」

 

 

 

 謳歌が疑問を投げ掛ける

 

 

 

「別に良いだろ?訃堂のじいちゃんが行けって言うんだから」

 

 

「うん……」

 

 

 

 クリスの言葉に謳歌は腑に落ちないながらも納得する

 

 

 

(しかし……頼んで半日でここまで用意するとは……)

 

 

 

 風鳴訃堂はリディアン音楽院の理事長を勤める人物であり、政財界にも強いパイプを持っているとされる

 

 旅行メンバーは、謳歌・クリス・調・切歌・響・未来・キャロル・エルフナイン・の生徒8人と

 

 引率に藤尭朔也と響と未来の担任である友里あおい

 

 最後に警備室の緒川慎次が同行している

 

 

 

「謳歌さん、いちごをどうぞ(^-^)」

 

 

「あぁ、ありがとうエルフナインちゃん」

 

 

 

 エルフナインは例の白い粉の塊を手渡す

 

 

 

「うん、ちゃんといちごの味がするね」

 

 

「はい!ちゃんとキャロルに毒味して貰ったので(^-^)」

 

 

 

 エルフナインの言葉に、キャロルは反応する

 

 

 

「おい!せめて味見と言え!味見と!」

 

 

「はいキャロル、あーん」

 

 

 

 エルフナインはキャロルの口に例の白い粉の塊を放る

 

 

 

「あーん……うぇぇ……なんだこれ……生臭い……」

 

 

「そっかー、マグロのお刺身は失敗かぁ(._.)

 

 はい次、あーん」

 

 

 

 そんな感じでエルフナインはどんどん食べさせている

 

 

 

(……何だろうこの可愛い生き物……)

 

 

「とか考えてないでしょうね?」

 

 

 

 いつの間にか、調が隣に来ていた

 

 

 

「……何でわかったの?エスパー……?」

 

 

「とぼけないで下さい、もう大体あなたが考えていることは分かりますから」

 

 

 

 調がボソッと言う

 

 

 

「まぁでも、私も可愛いとは思いますけど……」

 

 

 

 未だにキャロルは食べている

 

 

 

「何だかんだ言ってキャロルちゃんも味見してあげるんだね」

 

 

「そうですね、何だかんだ言っても妹思いなんですよ」

 

 

 

 少しの沈黙の後、調が口を開く

 

 

 

「あの……今日は楽しみましょう……謳歌さん」

 

 

「うん、ありがと……ん?」

 

 

 

 調は立ち上がると席を離れて行く

 

 

 

「それじゃあまた後で」

 

 

「うっ、うん……また後で……」

 

 

 

 直後、入れ替わるようにして切歌がキャロルを抱えてやって来た

 

 

 

「あの……少し良いデスか?」

 

 

「うっ、うん……どうしたの?」

 

 

 

 切歌はそのままキャロルを膝の上に乗せ、腰をおろす

 

 

 

「その……今まで酷い事言ってごめんなさいデス!」

 

 

 

 切歌の言葉に、謳歌はあわてて否定する

 

 

 

「そっ、そんな!切歌ちゃんが悪いんじゃないよ!全部私のせいなんだからそんな事言わないで……ね?」

 

 

「そうやって全部自分のせいにして1人で抱え込むなって言ってるんだ」

 

 

 

 謳歌の発言を、キャロルが制する

 

 

 

「その……オレも悪かったよ、今まで……」

 

 

 

 キャロルが謳歌に言う

 

 

 

「そんな……かえってごめんね……?」

 

 

 

 謳歌に続くように、切歌は言う

 

 

 

「その……これからは仲良くしていきたいデス!良いデスか……?」

 

 

「そっ、そんな!……こちらこそよろしくお願いします……」

 

 

 

 切歌は満面の笑みを返すと、再びキャロルを抱え席を立つ

 

 

 

「それじゃあ謳歌さん!また後でデス!」

 

 

「……また後でな……謳歌……」

 

 

(まただ……)

 

 

 

 少し呆然としながら謳歌は手を振る

 

 

 

「もう……みんな不器用なんだから……ね?エルフナインちゃん?」

 

 

「本当ですよねぇ(^-^)」

 

 

 

 今度は未来がエルフナインを抱えてやって来た

 

 

 

「謳歌さん、これをどうぞ(^-^)」

 

 

 

 エルフナインは小瓶に入った白い粉の塊を手渡す

 

 

 

「? 今度はなに味かな?エルフナインちゃん」

 

 

「いえ、これはブドウ糖です(^-^)」

 

 

 

 謳歌は聞き返す

 

 

 

「ブドウ糖?」

 

 

「はい、緊張した時とか不安になった時とかに食べて下さい、少しは楽になると思います(^-^)」

 

 

 

 エルフナインに続き、未来が口を開く

 

 

 

「謳歌さん、溜め込むだけじゃいつか破裂しちゃいますよ?

 ……もし誰にも話せないのであれば、私が話を聞きますし出来る限り協力しますから」

 

 

「僕も協力します(^-^)」

 

 

 

 謳歌は泣きそうになってしまった

 

 

 

「うん……ごめんね?うれしいよ……」

 

 

 

 未来はエルフナインを抱え、席を立つ

 

 

 

「謳歌さん、“ごめんね”じゃなくて“ありがとう”って言うようにしましょう?その方がきっと気持ちも楽になりますよ?」

 

 

「謳歌さんまた後で(^-^)」

 

 

 

 未来とエルフナインは笑顔で手を振る

 

 

 

「うん……また後で」

 

 

 

 謳歌も2人に手を振る

 

 

 

「何泣きそうになってんだよ?」

 

 

 

 クリスがハンカチを謳歌に差し出す

 

 

 

「あぁ……ごめんねクリス」

 

 

「……ったく、今“ありがとう”にしましょう?って言われたばっかりだろ?」

 

 

 

 謳歌は困ったように笑う

 

 

 

「そうだね……」

 

 

 

 謳歌はクリスに質問する

 

 

 

「訃堂のおじいさんにこの旅行の事お願いしたでしょ?」

 

 

「ちぇ、すっかりお見通しかよ」

 

 

 

 クリスも困ったように笑う

 

 

 

「訃堂のおじいさんは私がこういう事されるの苦手な事知ってるからね……

 

 それに先生まで引率して授業扱いにするなんてさ、まるで修学旅行だね」

 

 

「でも……お前こういうの行った事無いじゃんか……」

 

 

 

 クリスが少しすねたように言う

 

 

 

「あぁ、ごめんね?とってもうれしいんだけど、やっぱり私はどうしても申し訳ない気持ちが先に出ちゃってさ……」

 

 

「……分かってるけどさ、私だってお前と一緒にこういうの行きたかったんだよ……

 

 学校の旅行の時お前が居なくて本当は寂しかったんだぞ……」

 

 

 

 クリスが気持ちを吐露する

 

 

 

「……うん、ごめんね……」

 

 

 

 謳歌はまたも泣きそうになっていた

 

 

 

「泣くなよ……お前だって泣き顔は似合わねぇよ」

 

 

 

 クリスはそっと謳歌を引き寄せる

 

 

 

「楽しもうな?謳歌」

 

 

「うん……ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 皆それぞれ、新たな気持ちを胸にバスは目的地へと向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1人の少女を除いては





明るいお話って難しいです・・・ 暗いお話ならすらすら書けるのにどうしてなんでしょう・・・

もはやこのお話が明るいのかも分からなくなってきました・・・

次回も明るくしたいです・・・

頑張ります・・・

ご質問等あれば出来る限りお答えします

ご指摘、感想等何でも構いません、お寄せ下さい

新しい作品書いても良いですか・・・?(詳細は19話あとがきをご覧下さい)

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