リディアン音楽院の問題児   作:dedicates545

20 / 46
評価バーに色がつきました、とても嬉しいです

ありがとうございます


Padania Blue

「ティキちゃんその人は?」

 

 

 

 謳歌が尋ねる

 

 

 

「あのね〜?アダムっていうの!私の旦那さん」

 

 

「ティキこちらは?」

 

 

 

 アダムも尋ねる

 

 

 

「謳歌っていうの!日本にいた頃仲良くなったの!」

 

 

 

 アダムが帽子を取り、挨拶する

 

 

 

「夫のアダムと言います、初めまして」

 

 

「……謡詠吟謳歌です」

 

 

 

 謳歌がお辞儀して顔をあげると、アダムの後ろから調がひょこっと顔を出す

 

 

 

「あれ……調ちゃん?」

 

 

「アダムさん、この人がさっきお話した私の先輩です」

 

 

 

 調がアダムに告げる

 

 

 

「えっ……えっ?調ちゃん、お知り合い……?」

 

 

「はい、アメリカにいるときにお世話になりました」

 

 

 

 戸惑っている謳歌を尻目に、調がアダムに問う

 

 

 

「あの……ていうかその子……ティキちゃん……でしたっけ?明らかに私より年下に見えるんですが……さっき妻って言ってましたよね?」

 

 

「あぁ調ちゃん、ウルグアイでは女の子は12歳から結婚出来るから……」

 

 

 

 謳歌が答える

 

 

 

「ほぉ……よくご存じで、しかしなぜ私がウルグアイ出身と?」

 

 

「ティキちゃんがウルグアイに行っちゃったのは覚えてましたし……

 

 それに……その白いタキシード……

 

 ウルグアイの国連大使、アダム・ヴァイスハウプトさんでお間違いないですか……?」

 

 

 

「その通りです、まぁ今は法律が変わって出来ませんが」

 

 

 

 少し驚いている様子のアダム

 

 

 

「……以前インタビュー受けてらっしゃいましたよね、そちらをご拝見してたもので……」

 

 

「ね〜何のお話〜?つまんな〜い」

 

 

 

 ティキが駄々をこねている

 

 

 

「あぁ、そろそろ行こうか、良かったら君達も後で部屋に遊びに来てくれ、ティキも喜ぶ」

 

 

「あぁ……はい……」

 

 

「またね〜」

 

 

 

 その場を離れるティキとアダム

 

 

 

「大丈夫なんだゾ?」

 

 

「何ショボくれてるんだよ」

 

 

 

 ミカとキャロルが謳歌の顔を覗きこむ

 

 

 

「いや……何でもない……」

 

 

「無理もないゾ、そもそもティキがキス魔になったのはこの人のせいだゾ」

 

 

 

 ミカが言う

 

 

 

「はぁ?」

 

 

「どういうことです?」

 

 

 

 調とキャロルが問う

 

 

 

「ティキちゃん……小さい頃は私と結婚するって言ってたのに……」

 

 

「いくつの時の話だよそれ……」

 

 

 

 呆れるキャロル

 

 

 

「ティキもこの人にべったりだったんだゾ、この人が“好きな人にはこうするんだよ”とか言ってキスしまくってたんたゾ」

 

 

「はぁ……何してるんですかもう……」

 

 

 

 ミカが続ける

 

 

 

「ガリィにばれた時は大変だったんだゾ」

 

 

「あぁ、だからガリィの奴お前の事目の敵みたいにしてたのか」

 

 

 

 納得したように話すキャロル

 

 

 

「あぁ……そういえばティキちゃんが居なくなったあと、ミカちゃんのこと触りまくってたなぁ……」

 

 

「……あんまり落ち込んでたからかわいそうに思っただけだゾ……」

 

 

 

 そう言いつつ、ミカの頬に手を伸ばす謳歌、その手を調がペシッっと払う

 

 

 

「何どさくさに紛れて触ろうとしてるんですか……」

 

 

「ごめん……つい……」

 

 

 

 ミカが口を開く

 

 

 

「別に触っても良いけど、ガリィにバレないようにして欲しいゾ、怒ると押さえるのが大変なんだゾ」

 

 

「本当?じゃあ遠慮なく……」

 

 

「調子に乗らない」

 

 

 

 調は謳歌の頭をペシッっと叩く

 

 

 

「あ痛……」

 

 

「……それじゃあ私はもう行くゾ」

 

 

 

 皆にそう告げ、その場を後にするミカ

 

 

 

「あっ、そうだゾ」

 

 

「どうしたのミカちゃん」

 

 

 

 ミカが何か思い出したように言う

 

 

 

「……昔より表情が柔らかくなったような気がするゾ、……上手く言えないけど、昔はもっと苦しそうな感じだったゾ」

 

 

「へ……?そうかなぁ……?」

 

 

 

 謳歌は調とキャロルの方を向く

 

 

 

「そうかぁ?そんなに変わらんだろ?」

 

 

「そもそも謳歌さんの顔まじまじと見るようになったのって最近だしなぁ……」

 

 

 

 要領を得ない様子の3人

 

 

 

「……まぁどうだって良いんだぞ、それじゃあまたなんだゾ」

 

 

「うんまたねミカちゃん」

 

 

 

 ミカを見送った3人

 

 

 

「さて……それじゃあ戻りますよ?翼さん達待ってるでしょうし……」

 

 

「……やっぱり戻んなきゃだめ?」

 

 

「この期に及んでなに言ってんだお前は……」

 

 

 

 部屋へと戻る3人、謳歌の足取りは重い

 

 

 

「はぁ……」

 

 

「何回ため息ついてんだお前は……」

 

 

 

 部屋に入る

 

 

 

「謡詠吟……その、なんだ……鼻は大丈夫か」

 

 

「はい……ご心配をおかけしました……」

 

 

 

 それっきり会話が途切れてしまった

 

 

 

 〈ほら!きちんと翼さんに謝るんでしょ!何してるんですか!〉

 

 

 〈うん……〉

 

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

 

 しばしの沈黙

 

 

 

「あのー聞きたいことがあるデスが、謳歌さんは翼さんのことが嫌いなんデスか?」

 

 

 

 沈黙を打ち破る切歌の発言、緊張感に包まれる室内

 

 

 

「あれ……何か変なこと言っちゃったデスかね……」

 

 

「いや……良いのだ暁、私も気になっていたのだ……

 

 謡詠吟……もし私が嫌いと言うならそう言って欲しい、

 

 お前は、常に自分の本心を隠すようなところが有るからな……お前の本心というのを聞かせて欲しいのだ……」

 

 

 

 真っ直ぐに謳歌を見つめる翼

 

 

 そして、翼の問いに首を大きく横に降る謳歌

 

 

 

「本当か……?もし私に気を使っているのなら……」

 

 

 

 翼が話終わる前に、激しく首を大きく横に降る謳歌

 

 

 

「そうか……」

 

 

 

 再びの沈黙

 

 

 

 

 

 

 

 すると、謳歌の背後から近づく人影

 

 

 

 響である

 

 

 

「謳歌さん、言葉じゃなきゃ伝わらないことも有ります、

 

 ……それを私に教えてくれたのは、謳歌さんじゃないですか」

 

 

 

 謳歌の背中をさすりながら、そう問いかける

 

 

 

「そうですよ?自分が我慢しても、解決しないことだってあるんですよ?」

 

 

 

 響と同じように背中をさすりながら、未来も問いかける

 

 

 

「そうデス!ちゃんと言いたい時に言わないと、後悔することだってあるデス!」

 

 

「僕達は謳歌さんの味方です(^-^)」

 

 

「そうだ、オレたちはお前の味方だ」

 

 

「……もう1人じゃないんですよ?」

 

 

 

 切歌、エルフナイン、キャロル、調と続く

 

 

 

「大丈夫だ……皆いる」

 

 

 

 最後にクリスが、謳歌に声をかける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ずっと、申し訳なかったんです」

 

 

 

 

 

 

 

 ポツリ、と語り出す謳歌

 

 

 

「……私、年上の人が苦手で……

 

 いつからか分からないんですけど……

 

 常に人の顔色ばかり見るようになっていて……

 

 風鳴さんが、私の為に怒ってくれたりしてたのも、本当は心の中では分かっていたんです……

 

 だけど……いざ話そうとすると、喉がキュッって締まってしまうような感覚があって……

 

 本当は、お礼も沢山言いたかったのに、出来なくて……

 

 それが申し訳なくて……

 

 後ろめたくて……

 

 段々避けるようになっちゃって……

 

 ごめんなさい……ごめんなさい……」

 

 

 

 泣きながら話す謳歌

 

 

 

「そうか……よく話してくれたな」

 

 

 

 そう言うと、翼は謳歌に近づき、優しく頭をなでる

 

 

 

「謳歌さん」

 

 

 

 未来が謳歌に微笑む

 

 

 謳歌は頷き、呼吸を整える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“翼さん”ありがとうございます!」

 

 

 

 

「……あぁ!」

 

 

 





アンケート沢山のご回答ありがとうございました

結果を元に、新しい作品を投稿しました

作品名は“リディアン音楽院の問題児(✌️る〜と)”

といいます

こちらは1話完結式で、楽しいお話をあげていきます

作品投稿は交互に行っていく予定です・・

なるべくそれぞれの作品で、間が開かないように投稿していきます・・・

今後もよろしくお願いします

次回も頑張ります・・・

ご質問等あれば、出来る限りお答えします

ご指摘ご感想等ありました、何でも構いません、お寄せ下さい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。