リディアン音楽院の問題児   作:dedicates545

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また大分間があいてしまいました・・・

頑張ります


isolated(隔離された~)

 

 

 

「あ、そこ違うんじゃない?」

 

 

「えっ?」

 

 

「ミラアルクちゃん就学ビザじゃなくて外交ビザでしょ?」

 

 

 

 学院から数km先

 

 

 今日は先輩と役所に来ている

 

 

 日本に戻って来るのには、あれから更に2週間程かかってしまった

 

 

 身体の方はなんの問題も無かったけれど、テロ対策で税関のチェック体制が大幅に強化されてしまった為、用意してもらったパスポートの方が引っかかるかもしれないとかで根回しに時間を取られてしまった

 

 

 

「はい、新しい紙

 

 ていうかミラアルクちゃんってハンコとか有るの?

 

 無ければ捺印でいいらしいけど」

 

 

「あっ、ありがとうございます

 

 一応ありますけど

 

 大分仰々しいっすけど・・」

 

 

 

 今は綯血者用の書類を10枚ほどかいている

 

 

 どうやら私は綯血になったらしい

 

 

 しかも世界に数人しか居ない吸血鬼だそうだ

 

 

 

「あの先輩、ここはどう書けば・・」

 

 

「ん?どれどれ・・えーっと?

 

 [血液供与の意思確認]?

 

 毎月行政から血液の支給があります・・・」

 

 

 

 少し考えてから、先輩はこういった

 

 

 

「ミラアルクちゃん、血って飲みたい?」

 

 

「美味しいんですか・・・?」

 

 

 

 思わずそう答えてしまった物の、こればかりはどうしたら良いのか判断出来なかった

 

 

 血が支給される綯血は、主にノミや蚊、コウモリやウサギの1部の吸血動物だという

 

 

 伝承上の生き物としては、南米のチュパカブラ

 そして吸血鬼

 

 

 

「うーん、学院にそういう人達のサークルがあるから紹介するよ

 今回ばかりはアドバイス出来ないしね」

 

 

 

 そう言うと先輩は窓口の方に紙を持っていき、何か係の人と話している

 

 

 綯血になって何か変わった事があるかと言われれば、特にそんな事は無かった

 

 

 強いて言うなら、少し肌が弱くなったくらい

 

 

 と言っても、元々火傷の関係で肌はあまり強い方でも無いのであまり関係なかった

 

 

 クラスメートも何ら変わり無く接してくれている

 

 

 むしろ心配してくれている

 

 

 これが欧米であればアウトだろう、どちらかと言えば差別の対象と言うより畏怖の対象としての孤立だろうが

 

 

 吸血鬼の綯血はヨーロッパに2人、そして中米に1人の合計3人である

 

 

 

「お待たせ~とりあえずこれで大丈夫だって」

 

 

 

 そう言う先輩を尻目に、足元に目を向ける

 

 

 

【終わったか、長かったな】

 

 

 

 俗に言う、脳に直接話しかけられている状態というやつである

 

 

 

【うん、今日はお終い】

 

 

 

 私も声に出さずに返す

 

 

 俗に言う、脳に直接話しかけている状態というやつである

 

 

 足元にいるのはいわゆる狼である

 

 

 名前はシフ

 

 

 吸血鬼である私の眷属らしい

 

 

 本当の名前は別にあるが、眷属の契りをかわす時に新たに名前が必要だったので名付けた名前だ

 

 

 由来は何かのゲームに出てくる狼らしい

 

 

 先輩に狼と言えば?と質問した時に教えてもらった名前でそれくらいしか分からない

 

 

 そして私にしか見えていない

 

 

 

「あっ!」

 

 

 

 前をよく見ていなかったので、通りがかった人とぶつかってしまった

 

 

 

「ごめんなさい!大丈夫ですか?」

 

 

「いえ・・こちらこそ前をよく見ていなかったもので・・

 

 ん?」

 

 

「げ・・」

 

 

 

 ぶつかった女性は私の方を見ていない

 

 

 よく見るとうちの制服を着ているようだ

 

 

 

「貴方!いったい今まで何処をほっつきまわっていたんですの!?

 

 あれ程校外に出る時はクラスの誰かに一言声をかけてからと言っていますのに!

 

 貴方がそうやって突然居なくなったり授業に出ないからわたくし達が貴方をいじめているだの避けているなどと言う誤解を先生方に与えるのです!

 

 大体貴方はいつもいつも・・・はっ!」

 

 

 

 すごい剣幕でまくし立てたその女性は、周囲を見回した後少し小声になりながらこう言った

 

 

 

「場所を移しますわよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~・・・」

 

 

「何´面倒な奴に見つかった´みたいな態度をとっていますの!」

 

 

 

 あまり人通りが少ない路地裏にやってきた

 

 

 依然私とぶつかった金髪の女性は、先輩に詰め寄っている

 

 

 対する先輩は心底めんどくさいといったような表情を浮かべている

 

 

 

【ミラアルク・・】

 

 

【どうしたのシフ】

 

 

【すまんが少し離れる、この女・・近くにいると少し不味そうだ】

 

 

 

 そう言うとシフはビルの壁面を駆け上がっていった

 

 

 

「あんまり怒鳴んないでよ、悪い癖だよ?」

 

 

「っ!貴方に言われたくありませんは貴方に!」

 

 

「まぁまぁ、お2人ともその辺で」

 

 

 

 先輩達の間に入ったのは、金髪の女性と一緒にいたやけに姿勢が良い黒髪の女性である

 

 

 立っている時は、かかとをピッタリつけ、手はへその少し上位で組んでいる

 

 

 背中に支柱でも入っているのでは無いかと思うほど、綺麗な姿勢の人物だ

 

 

 

「実里!そうやって甘やかすからいつも同じことになるのです!」

 

 

「ソフィーさん、今は謳歌さんもお1人では無いようですし・・」

 

 

「・・・それもそうですわね」

 

 

 

 ソフィーと呼ばれた女性は、こちらに向き直すと手を差し出してきた

 

 

 

「とんだ醜態をお見せしてしまいましたわ、わたくし

 

 ソフィー・アレイクシス・ハミルトンと申しますわ

 

 このおバカさんのクラスメートですの」

 

 

 

「公爵令嬢が人に指を指すもんじゃないよ」

 

 

 

「うっ、うるさいですわね!」

 

 

 

 1通りのやり取りが終わるのを待って、今度は実里と呼ばれた女性がお辞儀をしながら自己紹介をする

 

 

 

「はじめまして、一条実里と申します

 

 ソフィーさんと同じく、謳歌さんのクラスメートです

 

 よろしくお願いします」

 

 

 

「あっ、はい、ミラアルク・クランウンシュトウンです

 

 あの・・今日は私の為に先輩付き合ってくれて・・

 

 なのであんまり怒らないでください・・」

 

 

 

「ミラアルク・クラウンシュトウン・・

 

 では彼女が?

 

 ・・・なんでそれを先に言わないんですの!」

 

 

「いや、言う暇なかったじゃない・・・」

 

 

 

 ソフィーと呼ばれた先輩は改めてこちらに向き直しながら、ポッケから何かをとりだす

 

 

 

「ミラアルクさん、我が父

 

 アバコーン公爵並びにガーター騎士団団長である

 

 ジョシュア・ハミルトンより

 

 騎士勲章叙勲に関する親書を預かっています

 

 これを」

 

 

 

 取り出したのは一通の手紙のようだ

 

 

 今どき珍しく蜜蝋で封がしてあるようである

 

 

 

「・・やっぱり叙勲するんだ?」

 

 

「えぇ・・古くからの慣例らしく・・

 

 お父様からもそれしか聞かされていません」

 

 

「今回は日瑠子様も先帝であるお母様から団員資格を引き継ぐ形で叙勲されるので式典に参加します」

 

 

 

 この3人が何を言っているのか、ミラアルクにはさっぱり分からない

 

 

 

「へぇ、綾宮さまよく海外に行くの許したね」

 

 

「はい、本来であれば成年されるのを待ってからだったらしいのですが、特例で許可がおりたと

 

 あとは私と文絵さまがご同行するよう仰せつかっています

 

 綾宮さまなりのお心遣いなのでしょう

 

 日瑠子さまと歳が近しいのは摂家のなかでも私と文絵さまだけですから

 

 あとは、謳歌さんにもご同行をお願いするときいています」

 

 

「えぇ・・何にも聞いてないんだけど」

 

 

「日瑠子様はそれを聞いて大層お喜びだとのことですよ?」

 

 

「無論わたくしも参加いたしますわ!」

 

 

「・・・行くの辞めようかなぁ」

 

 

「なんですって!?」

 

 

 

 このままでは当事者なのに完全に置いてけぼりだ

 

 

 

「あっ、あの~・・・イマイチ話が見えないんですけど・・」

 

 

「そうですわね・・積もる話はとりあえず学院に戻ってからいたしましょう

 

 実里、お願いできるかしら」

 

 

「えぇ、もちろん」

 

 

 そう言うとソフィーさんと先輩は実里さんの方に掴まった

 

 

「ミラアルクさんもどうぞ」

 

 

 どうぞと言われても・・・

 

 

 そう頭の中で言いながら同じように肩に掴まる

 

 

 その瞬間だった

 

 

 

「へ?」

 

 

 

 気が付いたらいつの間にか学院の正門前に立っている

 

 

 

「あぁ、お話していなかったですね

 

 私、´エスパー´なんです

 

 瞬間移動の」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




元ネタ紹介コーナー!

調の父の死の原因となった´あの日´の出来事は

9.11 アメリカ同時多発テロがモデルとなっています

既にお分かりの方もいらっしゃるとは思いますが

この物語の中の出来事や人物は大体に元ネタが存在しています

クンドゥーズ病院空爆も、実際に起こっている出来事です

もちろん謳歌とクリスのクラスメートも大体モデルが居ますが

それはおいおいお話するとして

ここまで読んで下さっている方々には感謝しかありません

のろのろ更新、増える登場人物、もはやシンフォギア既存のキャラクターより多くなってしまいそうですが

これからも楽しんでいただけるよう頑張ります

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