遅くなりました~
【次のニュースです
政情不安が続く南米のバルベルデ共和国への追加の国連平和維持部隊派遣を巡る国連安保理の緊急会合が開かれ、賛成5 反対10で否決されました
1ヶ月前の停戦後も偶発的な衝突が続いており、依然危険な状態が続いています
賛成に転じたのはアメリカ等の5つの常任理事国で、全ての常任理事国が賛成しての決議の否決は初めてのケースです
否決に至った大きな要因として、ウルグアイのアダム・ヴァイスハウプト国連大使の存在が指摘されています
ヴァイスハウプト大使は白いタキシードという奇抜な出で立ちで注目を集め、綯血者や能力者の差別撤廃へ向けた条約を推し進める等して途上国を中心に強い支持を得ています
一方で慎重な立場を取っている先進諸国との軋轢も噂されており、発言に注目が集まっていました
ヴァイスハウプト大使は理事会において次のように指摘しています
「PKFとは名ばかりのアメリカ軍の紛争地派遣は、悪戯に戦況を泥沼化しかねない、合衆国政府はバルベルデの紛争解決とは何か別の意図があり、強引に話を進めているように思える」
これに対しアメリカのデビッド・バニングス国連大使は······】
つけっぱなしにしているTVからのニュース音声に、調は耳を傾けていた
調から見て左右にキャロルとエルフナイン、正面に日瑠子と謳歌
謳歌は後ろのソファに腰掛け足の間に日瑠子を入れて肩のあたりに手を置いている
「それじゃあ改めて紹介するね、エルフナインちゃんとキャロルちゃん見ての通り双子だけど口が悪い方がキャロルちゃんだから」
そう言いながら日瑠子の髪の毛をいじいじとイジり始める謳歌
「おい、初対面の相手になんて紹介の仕方してくれてるんだお前は」
風呂上がりでまるで茹でダコのように赤くなっているキャロルは抗議しているが、謳歌はかまわず続ける
「でこの怪訝そうな表情を浮かべながら私に若干ガン飛ばしてるのが月読調ちゃん」
「・・・・・・・・・・・・・」
ジッ············
「あっ、あの・・・」
調は無言で日瑠子を凝視している
そんな調を見て、日瑠子は戸惑いながら背中側に居る謳歌に助けを求める
「だいじょーぶ大丈夫、あれは別に怒ってる訳じゃないから、ちょっと緊張してるだけ」
「人に指を指さない」
調は立ち上がり、日瑠子の顔をぺたぺた触っている謳歌にそう言うと、日瑠子の腕を取りグイっと引っ張り上げる
そしてそのまま手を引き元々自分が座っていた場所の隣に座らせ、日瑠子と正対し諭すように話し出す
「いい?あれを調子に乗らせちゃダメ
放っておくと下着の中まで手を突っ込んで来るんだから」
横にいる謳歌に指をさしながら至って真剣な表情で話す調を、ポカーンとしながら日瑠子は聞いている
「そぉ!こーんな風にね!」
いつの間にか調の背後に謳歌が回り込んでいた
そして抱きつきながら調の服の中に手を突っ込んでいる
「ちょ!ちょっと!どこ触ってるんですか!」
「よいではないかーよいではないかー」
そう言いながら、調の身体をまさぐる謳歌だったが、そう長くは続かなかった
「い"だだだだ!」
調は謳歌の小指を掴みながらあらぬ方向へとへし曲げようとしている
「あんまり調子にのるとこのままその鼻みたくへし折りますよ!」
「痛い痛い!ちょっギブギブ!本当に折れる!」
突如繰り広げられる光景に若干困惑する日瑠子
「心配ない、あんなの日常茶飯事だ」
「そうなのですか・・?」
「調さんは怒らせちゃダメです、じゃないと大変な事になります」
キャロルとエルフナインが日瑠子に耳打ちすると、調から怒号が飛んでくる
「そこ!ある事ないこと吹き込まない!」
「・・・おまけに地獄耳だ」
キャロルは、呆れたように呟いた
「すっかり遅くなっちゃった・・」
ミラアルクは理事長室を目指し、廊下を急いでいた
唱歌絡みで話があると訃堂から呼び出しを受けていた
「うわっ!」
廊下を曲がったところで、出会い頭に誰かとぶつかってしまった
「っ~!ごめんなさい!大丈夫ですか・・・・って・・ひび、立花ちゃん・・」
「ごめん・・大丈夫だから・・」
ぶつかった拍子に散らばったであろうプリントを拾い上げると、響はそそくさとその場を去っていってしまった
「あっ・・ちょっと・・」
響が去っていった方角を見つめながら、ミラアルクは少し複雑な心境になりながらも、先を急ごうとした時だった
「事務局の方は問題ないのでしょう?では・・」
薄暗く、ややオレンジ掛かった光が僅かに差し込む人気のない教室から聞こえる声に、ミラアルクは歩みを止めた
【あれ、この声どこかで・・・】
ミラアルクはその声に聞き覚えがあった、それも今日聞いている声
「会社からの干渉は出来るだけ抑えて頂戴、後は砦の連中だけど・・・」
薄暗く、教室の奥にいる人物の顔は見えなかったが、ミラアルクは声でその人物を特定するところまで来ていた
【えーっと、誰だっけあの先輩のクラスメートの・・ジェニーじゃなくて・・ジュリスでも無くて・・えーっと・・確かジュリアさ・・・】
その時だった
「がっ・・・・・!」
いきなり下腹部に激しい衝撃が加わったと同時に、片腕をひねられ床に突き伏せられてしまった
「誰!」
会話をしていた人物の声が教室に響く
「ちょっと・・もう少し気をつけてって言ってるよね」
ミラアルクは自分を押さえつけている人物の声にも聞き覚えがあった、声色こそ違うが間違えない
それもついさっき聞いている声
「何その反応、もしかして知り合い?勘弁してよ、処分するのはこっちなんだから・・」
ミラアルクは押さえられている頭を必死に動かし、その人物の容姿を確認する
「っ・・!」
その人物と目が合った
いや有り得ない、さっき会ったばかりだしそれに・・
「あなたは誰・・!」
絞り出すように言ったミラアルクは、まだ自分の目を信じられずにいた
「あぁ、どこかで見たことあると思ったら、あいつの昔の友達の・・・」
なおもミラアルクを押さえているその人物は、少し声のトーンを下げてこう言い放つ
「なにもこの顔も声も名前も、あいつだけのものじゃない」
その人物の容姿は、ミラアルクもよく知っている
「ヒビキ、私の名前は立花ヒビキ
もう1人の、とでも言っておこうかな」
XDやってないんで口調とかは許して・・
早めに更新出来るように頑張ります
質問等ありましたらおよせください
この小説を読んでくれている訳は?
-
続きが気になる
-
キャラクターの絡みが好き
-
お話の雰囲気が好き(明るい方)
-
お話の雰囲気が好き(暗い方)
-
何となく