リディアン音楽院の問題児   作:dedicates545

5 / 46
・・・やっとです、

やっと明るめのお話に出来ました・・・





菊理媛神

「何か騒がしいですね?」

 

 

「今日はお引っ越しだってカリオストロが言ってたゾ?」

 

 

 

 会話をしているのは中等科3年のガリィ・トゥーマーンと、中等科2年のミカ・ジャウカーンである

 

 

 

「あら?2人ともどうしたのかしら?こんな所で?」

 

 

「どーも、1人リオのカーニバルさん」

 

 

「ガリィ……またそんな事言っちゃだめだゾ……」

 

 

 

 ガリィの言葉を軽くスルーし、カリオストロは改めて質問する

 

 

 

「で?何してるの?」

 

 

「何だか騒がしいんだゾ」

 

 

「お引っ越しって、この中途半端な時に誰が引っ越してくるんですか?」

 

 

 

 2人の言葉を聞いてカリオストロは以外な声をあげる

 

 

 

「あら?てっきりキャロルちゃん達から聞いてると思ってたのに、聞いてないの?」

 

 

「? 何でマスター達が出てくるんですか?」

 

 

 

 ガリィが質問する

 

 

 

「何でって……今日引っ越して来るのはキャロルちゃん達よ?」

 

 

「聞いてないゾ……」

 

 

 

 ミカが困惑しているとガリィが部屋の方に向かっていた

 

 

 

「まぁまぁミカちゃん、直接本人に聞いた方が早いですよ」

 

 

「それもそうだゾ」

 

 

 

 扉を開けた2人の目に飛び込んで来たのは、泣きじゃくるキャロルとエルフナイン、それを抱き締めた謳歌の姿であった

 

 

 

「…………」

 

 

「泣いてるゾ……」

 

 

 

 ガリィは暫く固まった後、はっ!と意識を取り戻すと声をあげる

 

 

 

「テメェ!!家のマスター達に何してんだこの変態野郎!!」

 

 

「うわぁ!ガリィちゃん!?」

 

 

 

 謳歌は自分の置かれている状況を瞬時に理解した

 

 

 

「待って!ガリィちゃん誤解だから!!」

 

 

「うるせぇ!テメェ、遂に泣かせやがったな!?変態野郎!!」

 

 

「ガリィ!少し落ち着くゾ!」

 

 

 

 怒鳴るガリィをミカがなだめる

 

 

 

「た、大変デス!しゅらばデース!!」

 

 

「と、止めないと!」

 

 

 

 調がガリィと謳歌の間に割って入る

 

 

 

「ちょっと!少し落ち着いて下さい!」

 

 

「うるせぇ!毒舌ツインテール!!」

 

 

「なっ!?」

 

 

 

 ガリィが発した言葉に、響は思わず吹いてしまう

 

 

 

「ふっ……!」

 

 

 

 調が鬼のような形相でこちらに向かって来る

 

 

 

「響さん!?今笑いましたよね!?」

 

 

「いっ、いやぁ……笑ってないよ……」

 

 

 

 なおも調は響に詰め寄る

 

 

 

「嘘です!絶対笑いました!!」

 

 

「ごっ、ごめんよ調ちゃん……」

 

 

 

 未来と切歌が割って入る

 

 

 

「調ちゃん、私からも謝るから少し落ち着こう?ね!?」

 

 

「調ぇ!調まで喧嘩してどーするデスか!」

 

 

 

 サンジェルマンとカリオストロも仲裁に入るが、部屋は大混乱に陥っている

 

 

 

「離せ!この馬鹿力ぁ!!」

 

 

「離さないゾ!」

 

 

 

 暴れるガリィを、ミカが完全に押さえつけている

 

 

 

「キャロルちゃんでもエルフナインちゃんでもどっちでも良いから説明してぇ!」

 

 

 

 

 謳歌は悲痛な叫びをあげる

 

 

 

「響さん!?前から思ってましたけど少し無神経過ぎじゃないですか!?」

 

 

「ごめんよぉ……調ちゃん……」

 

 

「調ぇ!いい加減にするデス!」

 

 

 

 その時だった

 

 

 

 

 

 

「いい加減にしろぉ!!」

 

 

 

 

 

 

 部屋に地鳴りのような声が響いた

 

 

 

「風鳴先生に緒川さん?」

 

 

「全く……何やってんだお前達は……」

 

 

「皆さん、少し冷静になりましょう」

 

 

 

 そこに居たのは、風鳴弦十郎と警備室の緒川慎次であった

 

 

 

「風鳴先生、助かりました」

 

 

「いや、緒川から連絡があったので来てみたのですが、一体何があったんですか?」

 

 

「いやそれが気付いたらこんな騒ぎに……」

 

 

 

 カリオストロとサンジェルマンが弦十郎に説明している

 

 

 

「一体何があった?ガリィ」

 

 

「げっ!?ファラにレイア……」

 

 

 

 そこには緒川と同じ警備室所属のレイア・ダラーヒムと、ファラ・スユーフの姿があった

 

 

 

「2人とも聞いて欲しいんだゾ、ガリィったら話も聞かずに謳歌に襲いかかろうとしたんだゾ」

 

 

「この状況なら明らか黒だろうが!」

 

 

「だから誤解だってば……」

 

 

 

 ファラとレイアは、キャロルとエルフナインを落ち着かせ、事情を尋ねた

 

 

 

「どうやらガリィの勘違いだったみたいですね」

 

 

「ガリィ、謳歌に謝るんだな」

 

 

 

 ファラとレイアに促されるが、ガリィは黙ったままである

 

 

 

「ガリィ!ちゃんと謝んなきゃダメだゾ!」

 

 

「皆さん……私は気にしてないので……」

 

 

 

 謳歌がそう言うと、ガリィは半ばやけくそ気味に言う

 

 

 

「あーはいはい!どうせガリィが全部悪いんですよどうせ!すいませんでしたねぇ!!」

 

 

 

 そう言うとガリィは部屋を出ていってしまった

 

 

 

「あ!ガリィ!待つんだゾ!」

 

 

 

 ガリィを追うように、ミカも部屋を出ていった

 

 

 

「謳歌、妹がすまない……」

 

 

「あぁ見えて優しい子何だけれども……」

 

 

 

 ファラとレイアが申し訳なさそうに頭を下げる

 

 

 

「い、いえ!本当に私は気にしてないので……」

 

 

 

 一方もう1つの喧嘩はと言うと

 

 

 

「調!響さんに謝るデス!」

 

 

 

 普段温厚な切歌が、血相を変えて調を叱っていた

 

 

 

「切歌ちゃん良いって、実際私が悪いんだから……」

 

 

「調みたいな子はもう知らないのデス!」

 

 

 

 そう言うと切歌はそっぽを向いてしまった

 

 調はこの世の終わりのような顔をして呆然としている

 

 

 

「調ちゃん!いっつもごめんね」

 

 

 

 響が先に切り出したのは、調が少しでも謝罪を切り出し易くするためであった

 

 

 

「調ちゃんごめんね?ほら、仲直りしましょう?」

 

 

 

 響の意図に気付いた未来がすかさず援護する

 

 

 

「響さん……ごめんなさい……私、あそこまで言うつもりじゃ……」

 

 

 

 調の声は震え、泣き出しそうであった

 

 

 

「大丈夫だよ!全然気にしてないから!ほら笑った笑った!」

 

 

「切歌ちゃんもほら!こっち向いて笑って笑って!」

 

 

 

 未来は見ていた、切歌がそっぽを向いた時、とても悲しそうな顔をしているのを

 

 

 

「調……ごめんなさいデェス!」

 

 

「切ちゃん……ごめんね」

 

 

 

 何とか喧嘩が収まって謳歌はほっとしていた

 

 

 

「ほら、そんな所に居ないで早くこっちに来るワケダ」

 

 

 

 プレラーティが誰かを部屋に引っ張り入れる、それは見覚えのある銀色の髪であった

 

 

 

「クリス……」

 

 

「謳歌ごめん……私……」

 

 

 

 泣き出しそうなクリスを謳歌は抱きしめる

 

 

 

「ごめんねクリス……」

 

 

「うん……」

 

 

 

 謳歌は昔の事を思い出していた

 

 

 

(昔もよくこうやってたなぁ)

 

 

 

 寂しさからよく泣いていたクリスを、いつも謳歌はなだめていた

 

 その時決まって言っていた言葉をふと思い出したのだ

 

 

 

「ほら笑ってクリス、クリスは笑ってる顔が一番可愛いんだからさ」

 

 

「……バカ」

 

 

 

 そう言うクリスは満面の笑みになっていた




やっとシリアスを脱却出来ました・・・

でも後半シリアスに引きずり込まれそうになってしまいました・・・

次回はモデルがヴァン・ヘルシングにも出てくるあの3人組が登場します

ご指摘や感想等、何でも構いません、お寄せ下さい

新しい作品書いても良いですか・・・?(詳細は19話あとがきをご覧下さい)

  • 良いよ
  • だめ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。