「居場所がわからない以上、優木せつ菜に関しては後回しの方が良さそうだな」
「うん、そうだね・・・・・・。でもそうなると、後一人誰かを勧誘しないといけないって事だよね?」
「優木せつ菜も戻ってくる保証は無いし、保険をかけて2人くらいは候補を用意しておきたいな・・・・・・」
俺たちは一旦優木せつ菜に関しては保留という形にすることに決め、他のメンバー集めに焦点を置くことにした。だが、入ってくれそうな奴には大方話を聞いてみたし、そして断られたため、正直これまで通りに事が運ぶとは思わなかった。ここにきて難局到来・・・・・・って感じだな。
「あ、私一人興味ありそうな子知ってるよ?せっかくだし、その子にも話を聞きに行ってみない?」
「ほんとですか!?それじゃあ早速その人のとこに向かいましょう!善は急げです!」
「だな。エマさん、早速その人のとこに案内してください」
「うん!分かった!」
エマさんのおかげで、どうやら早くも難局を突破できそうな状況になった。もちろんその人が入ってくれる保証はないが、可能性はある。それならその可能性にかける。もしだめならその時はその時でまた考えればいい。とにかく今はその人を説得することだけに集中することにしよう。
そのまま俺たちはエマさんと共に、そのエマさんの知り合いの人のもとに向かうのだった。
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「・・・・・・なるほどね。それで私にそのスクールアイドル同好会に加わって欲しいってわけね?」
「うん、どうかな果林ちゃん?きっと入れば楽しいと思うよ?」
ん〜、と少し困惑に似た顔をしながら話を聞いていた果林と言う人。俺たちが来ていたのは食堂の一角の休憩施設だ。そしてそこにいたのはまるでモデル!?とでも思えるかのようなルックスと美貌を持ち合わせた、一言で言えば・・・・・・セクシー系な人がそこにはいた。リボンが緑色なことから”3年生”だと言うのがわかる。
「果林ちゃんって読者モデルもやってるし、ダンスもやってたでしょ?スクールアイドル同好会に入ればきっとそのスタイルとダンスの実力でもっといろんな人たちを虜に出来ちゃうかもよ?」
「そうですよ!果林先輩・・・・・・でしたっけ?かすみんだってこの可愛い顔と衣装とスタイルでいろんな人をかすみんの虜にしてきたんですから!」
「へ〜、ちなみに聞くがそれは誰のことだ?」
「え!?鈴木先輩・・・・・・かすみんにずっと虜にされてた訳じゃなかったんですか?よくかすみんに絡んでくるじゃ無いですか?」
「そう見えたんなら一度眼科に行ってこい」
「ひどい!?じゃあいつも絡んでくるのは何なんですか!?」
「反応見て楽しんでるだけ。かすかすの反応面白いし」
「人で遊ばないでください〜!あとかすかすは禁止ですってば〜!」
暴れてるかすみちゃんを頭を掴んで押さえつつ、俺は果林さんに話を振った。
「別に無理に入らなくてもいいですよ?嫌な人に入らせるようなひどいことはしませんので。ただ、何か自分に新たな刺激を求めたいんなら入ることを勧めますけどね?」
「刺激・・・・・・ね?」
「モデル仕事やただのダンスをやるよりももっと楽しくて燃えるような体験もできるかも知れないですし、興味があるんなら・・・・・・どうですか?一緒にやってみませんか?もっとも、俺の場合はその刺激だとか燃えるような体験ってのがどんなのかよくわかんないんですけどね〜ハッハッハ〜!」
「・・・・・・それは笑えることなのかしら?でも、ほんとに私でいいの?私あまりフリフリの衣装とか合わないと思うし、グループ活動も苦手だから、あまり関わる気もないわよ?」
私はこう言う人間だと言うことを誇示するかのように言った果林さん。確かに、今までモデルだとかそう言う仕事をしてれば自然とそう言う考えになるのもわかる。モデルって基本的に一人で撮影をするからなぁ。衣装に関しては・・・・・・うん、このスタイルはフリフリと言うよりも露出がある衣装の方がいい気がする・・・・・・。
「隆くん・・・・・・今何か変なこと考えてなかった?」
「変なこと?”歩夢の寝癖が直りづらいのは生まれつきであって永遠に直らない”、みたいなことか?」
「そのことじゃないよ!それに寝癖だって今は前よりも直りやすくは・・・・・・なってる・・・・・・はず?」
疑問形になってる時点で嘘だって言ってる証拠じゃねーか・・・・・・。相変わらず、寝癖直しには苦労してるんだな。
「話それちゃったな・・・・・・。別にそれはそれでいいんじゃないですか?それが果林さんの個性なんですから。自分を騙して受け身の状態で活動してもらうよりも、ありのままの状態で自由に活動して貰った方が果林さん自身も俺たちみんなも楽しくなりますしね。あ、いっそのことソロでデビューしてみるとかどうです?スクールアイドルは一人でもできるって聞いたことありますし、果林さんみたいな人あまりいないんでいい線行くかも知れないですよ?」
「え!?でもそれだと、部としてまとまりが・・・・・・」
「言葉が足りなかったな。正確には、同好会としてはまとめるつもりだけど、それぞれが自分の理想とするスクールアイドルを目指す!って言う同好会の決まりみたいなことを言ってる訳なんだ。目指す場所は違うけど、お互いに助け合ってそれぞれが手を取り合ってそれぞれ夢に向かって歩んでいく。そうすれば、前みたいに方向性の違いのせいでバラバラになることもないだろ?だから
ソロでのスクールアイドル。これは少し前に考えついたことだ。かすみちゃんの話で同好会は一度、理想のスクールアイドル像をお互いが違った見方をしていたせいですれ違いが起こりバラバラになったことを聞いた時、すでに俺はこの考えに達していた。何も全員が全員同じ夢を追いかけなくてもいい。それぞれが追いかけたい夢があるんだったらそれを追いかけさせればいい。でもそれをするんだったらグループでの活動はなるべく控えないといけない点もあったため、出た答えが”ソロ活動”だった。これならば全員が夢を追いかける事ができる。何にも縛られる事なく自由に楽しく追いかける事ができるんだ。とは言え、これは俺、独断で考えついた事だから正直みんなが賛成してくれるかどうか不安だったが、それはどうやら杞憂に終わりそうだった。
「なるほど〜、彼方ちゃんはそれでいいと思うよ〜?」
「ソロ活動か〜、いいね!ソロでみんな揃って始めよーう!”ソロ”だけにね!」
「わたしも・・・・・・その方がやりやすいかも?」
「かすみんはソロでも可愛いですからね〜!ぐっふっふ〜・・・・・・同好会で一番になるのはかすみんですよ〜?」
「ソロというのはやったことありませんが、何事もチャレンジですよね!私も賛成です!」
「何だか面白そう!うん、私も賛成だよ」
「一人で歌ったり踊ったりするのは緊張するけど・・・・・・でも、私はやってみたい!」
7人全員が賛成の意を示してくれた。よかった〜、これで拒否られてたら盛大に泣くとこだったよ俺・・・・・・。
「というわけで、スクールアイドル同好会はそれぞれの夢を目指すためにソロで活動するって言う主旨になりましたけど、どうです果林さん?」
「ふふっ・・・・・・いいわね、面白そう。分かったわ、この朝香果林、スクールアイドル同好会に入って理想のスクールアイドルを目指すわ」
「「「「「「「やったぁーー!!!」」」」」」」
7人の声が響き渡った。・・・・・・後で食堂の人には謝っておくか。ともかく、これであと2人だ!最後までやり切って見せますか!
果林さん加入です。いよいよラストはあの人です!
多分ですが次回でメンバー集めは終了します!