シアトルアイショット   作:CanI_01

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こちらのテキストは日本で無名のシャドウランの有名企業を紹介することをコンセプトにしています。
とは言え、書きたい企業はあるものの他の企業を書く予定はありませんが。
ご要望あればどうぞ。


閑話:突撃メガコーポ~フェデリットボーイング~

2075年 UCAS シアトル ダウンタウン

フェデリットボーイング社メインオフィス。

 

ダウンタウンを俯瞰する視界の映像。

その視点は70階建てのビルに合う。

そのビルには燦然と輝くフェデリットボーイングの文字がある。

 

視野が代わり会議室。

長い金髪を頭の上でまとめたパンツスーツの女性とタイトなスカートとラフにブラウスを羽織った赤髪のロングヘアーの女性が向かい合っている。

 

ダニー「ダニーの突撃メガコーポです。

本日はシアトルが生んだメガコーポの星フェデリットボーイング社にお邪魔させていただいています。

お話を伺うのはフェデリットボーイング社のCEOであるジェシカ・シリアンニさんです。」

 

ジェシカ「(艶やかな笑みを浮かべ)フェデリットボーイング社のCEOを務めるジェシカ・シリアンニです。皆様に弊社を良く知っていただけるようにお話させていただこうと考えています。」

 

ダニー「さて、早速ですがフェデリットボーイング社について教えていただけますでしょうか。」

 

ジェシカ「弊社は1937年の創業以来航空機産業を牽引してきたと自負しています。」

 

ダニー「確か航空郵便を最初に始められたのは御社でしたね。」

 

ジェシカ「そうです。当時は航空郵便のメリットを誰も気づきませんでしたが、今この世界にはなくてはならないものです。

この物流網を保持し、時代の求める航空機を生み出し、供給することこそ弊社の社是なのです。

そのために素材やエンジンなどの開発をコア技術として開発を続けています。

この我々にしかできない開発が評価され航空機業界で世界三位の立場にあると考えています。」

 

ダニー「御社の上位で言えばゼーダークルップとアレスですから独立系の企業として見ると素晴らしい順位ですね。」

 

ジェシカ「かつてはアメリカの航空機業界は様々な企業がしのぎを削っていましたが一社また一社と吸収され、今では独立系は弊社とエアバスさんぐらいでしょうか。」

 

ダニー「シアトルの子供と呼ばれシアトルっ子の誇りと言われるだけのことはありますね。

特にシアトルは企業本拠地であるだけとは思えない程地元還元に力を入れていらっしゃるように感じています。」

 

ジェシカ「我々はアーコロジーを持たずシアトル各地に研究、開発、製造、試験などの施設を構えています。

社内では昔から統合による効率化を計るべきではないかとの声がありますね。

反面分散させることでシアトルに雇用を生み出していることも事実です。

そして、私たちはこのシアトル自体が我々のホームであると考え弊社の潤滑な運営の為にシアトルに投資することは必要なコストであると考えています。」

 

ダニー「確かに御社はシアトル最大の雇用主ですから御社が人員整理を行えばシアトルへの影響は甚大ですね。」

 

ジェシカ「ええ、我々はシアトルの経済を支えていると自負しているわ。」

 

ダニー「ボーイングの日もその一環とお考えですか。」

 

※テロップ:ボーイングの日は5月の第二日曜にオーバーン地区で行われるボーイング主催のお祭りです。

ボーイング社が食事や飲み物を振る舞い、オーバーン工場をまるで博物館のように一般解放します。

 

ジェシカ「そうですね。企業活動と地域の方の生活は切っても切れない関係ですからね。皆様が私達の活動に親しみを持っていただければ業務も円滑に進むようになりますからね。」

 

ダニー「なるほど。多くのメガコーポではメタタイプ毎の雇用比率が人口比に対して比率が合わないことが多々ありますが、御社では自然な数値なのもその辺りの考え方の影響ですね。」

 

ジェシカ「そうね。あまりメタタイプや出自は採用に影響させないようにしているわ。もちろん、偏見を完全に排除できないからある程度は出てしまうけど。」

 

ダニー「その考え方はシリアンニさんの出自も影響しているのでしょうか。

シリアンニさんがストリートチルドレンとして育ちながらも今の地位まで上り詰めたと噂があるようなのですが。」

 

ジェシカ「そうね別に隠してる訳ではない事実よ。かつてオーバーンの路上で暮らしていた頃はメタタイプなど関係なく助けてくれる人もいたし、酷いことをしてくる人もいたわ。この経験は人は良くも悪くも人だと教えてくれたわね。」

 

ダニー「そんな環境で拾った教材を元に独学し、コミュニティースクールに入学。その後奨学金でワシントン大学を卒業されたわけですが、そこまで努力された理由がありますか?」

 

ジェシカ「あたしは空を飛ぶ飛行機に憧れたの。いえ、恋い焦がれていたの。フェデリットボーイングのオーバーン工場から飛び立つ航空機を見ていれば最初は満足だったわ。でも、それは乗ってみたいもっと関わりたいに変わったわ。恋する女が全力を尽くすのに理由はいらないでしょ?」

 

ダニー「その通りですね。」

 

ジェシカ「だから仕事と結婚した女と言われても誉め言葉だと思っているわ。ここはあたしの家みたいなものだから守るためにも全力を尽くすわ。これは弊社の利益になるなら誰とでも組むし、誰とでも敵対するということでもあるわね。」

 

ダニー「確かに御社では五行公使の主導する環太平洋共栄会に参加されたり、アレスやアズテクに御社主導で技術提供したりと様々な企業と組んで動かれていますね。」

 

ジェシカ「航空機産業は絶対的な安全が求められるわ。そのためには技術力と物理的な資源が必要になるの。どのような技術力があっても粗悪な素材では安全な物は造れないし逆も一緒。だからうちはこの二本の柱を守るためにリソースの大半を投入しているわ。」

 

ダニー「ゆえに外部に対しては強気の交渉ができるわけですね。」

 

ジェシカ「その通りよ。最近だとイーボの深宇宙探査船の開発プロジェクトにも技術供与をしているわね。」

 

ダニー「専門分野を持ち守ることでシナジー効果を生むこともあると言うことでしょうか。」

 

ジェシカ「少なくともあたしはそう考え、結果を出してきたと考えています。」

 

ダニー「実績の伴う素晴らしい言葉ですね。本日はお時間をいただきありがとうございました。」

 

ジェシカ「こちらこそありがとう。」

 

>リガーX

シリアンニは今の地位を得るために本当に何でもしてきた。このために彼女のストリート育ちと言う経歴が役にたっている。

彼女は今でも自分の立場と会社を守るためなら合法非合法問わず手段を選ばないだろう。




フェデリットボーイング社/Federated-Boeing
フェデリットボーイングの施設リストは『Seattle 2072』
ジェシカさんの経歴に関しては『Blood in the Boardroom』
を参照しています。
なお、過去の話は現実のボーイング社を参考にしております。
完全オリジナルですがボーイング社が分割されていない未来という前提で話を書いています。

リガーX/Rigger X
ジャックポインター。
特に参照していませんが『Street Legends』に詳細があります。
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