シアトルアイショット   作:CanI_01

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ギャングとしての流儀

逃げ出せばアクセルホーンに切られるとわかっているのだろう、口入れ屋は動けない程の傷でも無いにも関わらず地面にへたり込んでいる。

 

「お、お前ら判っているのか。こいつらはイーボの正規兵だぞ。」

 

イーボなのか。確かにイーボからの金の流れはあるようだけど。

本当に何をやっているのだろうか。

 

「わっかんないなー。悪いけど詳しく教えてくれるかしら?」

 

あたしはブローニングウルトラパワーを彼に向ける。

蒼い顔をしながらも口入屋は大きく頭を横に振る。

 

「ここで何やってるの?」

 

その間にアクセルホーンは口入れ屋を拘束しコムリンクなどを取り上げる。

 

「ラスティスティレット的には、こいつどうするの?」

 

ダンマリな口入れ屋を無視してアクセルホーンに問いかける。

 

「そっすね。詫び入れてくれば放免。駄目なら見せしめに処刑っすかね。タマナスとの取引は面倒なんで基本的にしないっすね。」

 

大きく頷き、口入れ屋に目を向ける。

 

「知ってる事は話す、いや、話します。自分の身代金も払う。お願いだから助けてくれ。」

 

彼は元からこの辺で仕事をしていた口入れ屋で研究所ができた時に人を集めるように依頼を受けたらしい。

付き合いの中で研究所がイーボの金で造られており、この場所である必要があったこと、もし研究所の事を調べる人間がいたら教えて欲しいなどと依頼を受けていたらしい。

報告したら普段研究所の警備をする人間を貸し出されて襲撃することになったようだ。

 

話を聞きながらコムリンクをハッキングするが身分に嘘はなさそうだ。

警備員も自分のコムリンクを持ってきている。

ハッキングすれば彼らの身元はすぐに割れた。

ロシアのPMCであるホテルウラジオストクだ。

その内実はヴォリーフザコーネのウォーモンガーを集めた傭兵組織で自前の傭兵組織を持たないイーボがしばしば外部での兵力として動かす組織だ。

彼らの緩みきった雰囲気からして訓練兵を実地訓練がてらに貸し出していると言う感じだろうか?

 

「やっちまいますか?」

 

アクセルホーンが問う。

 

「お互い仕事だし。見逃してもいいんじゃないの?」

 

そう言いながら、あたしは口入れ屋から巻き上げた支払い保証済みクレッドスティックをアクセルホーンに渡す。

 

「ごっつあんです。」

 

あたしは腕を組んで口入れ屋を眺める。

 

「彼に指示してる人間が知りたいなぁ。」

 

口入れ屋が大きく頭を横にふる。

 

「知ってる訳ないか。やりたくないけどホストに仕掛けるしか無いわね。」

 

妙に楽しそうなアクセルホーン。

 

「どうしたの?」

 

「いや、こうやってダニーさんの番組が作られてるのかと思うと感激だな、と噛み締めてたっす。」

 

喜んで貰えるのはありがたいけど、あたしが世話になり過ぎてる気もするのよね。




タマナス
いわゆる臓器密売組織。
最近ではシンレスを浚って臓器密売したり、クローン培養して臓器売買していたりとビジネスを広げている。

ホテルウラジオストク
オリジナル。
いやイーボ系の傭兵会社が見つからなくて。
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