DIGITAL MONSTER -Record War's- (Route:Another) 作:ぴのすけ
デュナスモン『レオ、現段階でこの事象をどう思う?』
レオモン『…何者かの仕業であるのは間違いないが…、並のデジモンではここまでの事を仕掛けられないだろう。それに…』
デュナスモン『それに?』
レオモン『黒きデュナスモンの存在…、誰かの命令に沿うように動いていたとすれば、それを作り出した者が居る事になる。もしかするとデュナスだけじゃないのかもしれない…他のロイヤルナイツの偽者が存在してる可能性も拭えないだろう。』
デュナスモン『俺以外にも…か……。』
レオモン『あぁ、存在していると思って行動するのがいいだろう。』
デュナスモン『そうだな…。レオはこれからどうするつもりだ?』
レオモン『俺は……
レオモンは言葉に詰まり、ゆっくりとうつむく。
レオモン『…俺にはグラスランドを守護する義務がある。事が解決するまで大人しくしているさ…。』
デュナスモン『…そうか。深くは詮索しないが…レオ自身がそれで納得できるのなら俺は止めない………ッ!誰だ!』
デュナスモンは背後の気配に気付き、振り返るとそこにはオーガモンの姿があった。
オーガモン『悪い、盗み聞きする気なんざ無かったんだがよ。』
デュナスモン『オーガモンか…。休んでいたのではないのか?』
オーガモン『そうなんだけどよ…2人の会話が気になってな。レオ……』
レオモン『……。』
レオモンは沈黙で返す。
オーガモン『お前…何かあったんだろ?』
レオモン『いや…』
オーガモン『どうして頑なに話さないんだ?』
レオモン『それは…』
オーガモン『俺の実力不足で頼りにならないから話さないんだったらそれでいいんだぜ?』
レオモン『そんな事はない!』
オーガモン『じゃあどうして!!』
レオモン『…。』
オーガモン『俺よりも実力者のデュナスモンを前にしても言えない程のことなのか?』
レオモン『そうじゃ…ないんだ……。』
オーガモンは一呼吸置いてから言う。
オーガモン『…夢の事なのか?』
レオモン『…関わらないでくれ……。』
オーガモン『どうして話してくれないんだ…』
レオモンは沈黙で返す。
オーガモン『レオ……。』
レオモン『…巻き込まれるかもしれないんだぞ……。』
オーガモン『だから?』
レオモン『…俺はもう……誰かを失う事が怖いんだ…。』
オーガモン『…。』
レオモン『夢は次第に明らかになってきているんだ…だからこれ以上それに沿わないようにしなければ…』
オーガモン『レオ、もしもその夢ってのがあと5分後に起きたとしたらお前はきっと自分を責めるだろうな。それがお前の性分だってのも知ってるからそこについては何も言わねえよ。でもよ、起こるかもしれない未来に対して抗わないのは最初から負けを認めてんじゃねえのか?俺ならその5分を絶対に無駄にしない。もしレオと俺の立場が逆だったなら…俺の戦いに参加してくれんだろ?』
レオモン『オーガの為なら……ッ!』
レオモンはオーガモンの言葉に気付かされる。
オーガモン『だろ?な?俺の気持ち、少しは分かってくれたか?』
レオモン『俺は…酷い事をしていたんだな……すまない。』
オーガモン『俺はもうとっくに巻き込まれる覚悟はできてる。例えこの先の戦いでデリートされる運命だとしてもな。』
レオモン『オーガ……ありがとう…。』
デュナスモン『良き仲間を持ったな。』
レオモン『あぁ…。』
オーガモン『よせよ/// 照れんだろうが…///』
オーガモンは恥ずかしそうに後手で頭をかく。
デュナスモン『では、俺もその一件に巻き込まれるとするかな。』
レオモン『いいのか?』
デュナスモン『あぁ…この街に命を救われた礼もせねばなるまい。ロイヤルナイツの任務が最優先となるが、それでもいいか?』
レオモン『ありがとう、心強いよ。』
オーガモン『で?その夢ってのはどんな夢なんだ?』
レオモンは見てきた夢の特徴をオーガモンとデュナスモンに全て話した。
デュナスモン『なるほど…レオの気持ちも納得できる。』
レオモン『最初はただの悪い夢だと思っていたんだ…だが、次第にそこに至るまでが明らかになっていく…。』
オーガモン『…レオ……その夢は全部覚えてるんだな?』
レオモン『あぁ。不思議と…な。』
オーガモン『見た夢の中でちょっとでも違う事が起きた事はないか?』
レオモン『違う…事?』
オーガモン『あぁ、何でもいい。』
レオモン『…いや、無かったと思う。』
オーガモン『そうか…。夢が変化するキッカケがあるのかもしれないと思ったが…今のところ無しか……。』
デュナスモン『…1つだけ分かった事がある。』
オーガモン『なんだ?デュナスモン!』
デュナスモン『それは…レオをデリートする者がベルゼブモンではないかという事だ。』
オーガモン『何で七大魔王が?』
デュナスモン『それは分からん。だが、二丁拳銃…そして鋭利な物による攻撃から特徴を当てはめるとベルゼブモンが妥当だ。』
レオモン『用心する事にこしたことは無いな。』
オーガモン『そりゃそうかもしれないけどよぉ…レオ、ベルゼブモンとなんか一悶着あったりしたか?』
レオモン『いや、接触もした事すらない。』
デュナスモン『そうか…ならば違うのかもしれないな。』
オーガモン『あ、そういえばよぉ…ナイト達どうなったんだろうな。』
レオモン『そうだな…』
オーガモン『あ!いい事思いついたぜ!!』
レオモンとデュナスモンは不思議そうにオーガモンを見る。
オーガモン『夢の事には気をつけつつナイト達を探す旅に出ようぜ!』
レオモン『旅?』
オーガモン『そうだよ!もしかしたら夢にも変化が起きるかもしれないだろ!!』
レオモン『それはそうだが…、街はどうする。』
オーガモン『そうだな…一度戻ってみんなの意見を聞こうぜ。夢の話は伏せたままでナイト達を探しに行くって言えば大丈夫だろう。』
レオモン『だが…』
デュナスモン『ッ!』
デュナスモンにロイヤル回線での通信が入る。
オーガモン『どうしたんだ?デュナスモン。』
デュナスモン『通信が入った。少し待ってくれ。』
???【デュナスか?クレニアムだ。】
デュナスモン【クレニアム、無事か!】
クレニアムモン【あぁ、デュナスの方はどうだ?】
デュナスモン【辛うじてってところだ。】
クレニアムモン【そうか…。】
デュナスモン【クレニアム、今どこに居る?】
クレニアムモン【今はグランドキャニオンにてエグザと合流している。デュナスはどこに居るんだ?一度立て直す為にも来てほしいのだが。】
デュナスモン【俺はグラスランドにいるが…それはできそうに無い。】
クレニアムモン【そうか。だが何かあれば回線を使って教えてほしい。】
デュナスモン【分かった。クレニアム、1つ頼みを聞いてくれるか?】
クレニアムモン【なんだ?】
デュナスモン【グラスランドのデジモン達を保護してくれないか?】
クレニアムモン【…分かった。今からエグザに向かってもらうとしよう。】
デュナスモン【助かる。】
クレニアムモン【デュナス、くれぐれも無理はするなよ。】
デュナスモン【あぁ。】
クレニアムモン【これにて通信を切る。】
デュナスモンは通信を終える。
デュナスモン『レオ、今からここへエグザモンが来てグラスランドの民をグランドキャニオンへ移動させる。グランドキャニオンではクレニアムモンとエグザモンが合流しているから民を守るのならばそこが今一番安全だろう。』
レオモン『そうか、ならば安心だな。』
オーガモン『じゃ、一度戻ってみんなと話し合おうぜ!』
レオモン、オーガモン、デュナスモンは立ち上がり、グラスランドのデジモンが集う場所へ向かった。
続く。