INFINITE STRATOS with EX-AID&BUILD 作:G・himagin
「うわぁ……」
翌日
テレビとベッド等が置かれた簡素な部屋で一夏に次いで連日ニュースになっているという現実に引き攣った笑みを浮かべてしまう永珠。昨日は拉致同然に研究所に連れていかれてしまい、そのまま後3日はこの施設で色々と聞かれなければならないという現実が重くのしかかる
「さいっあくだ……」
頭を抱える永珠の元に白衣を着た女性が来た
「本日、質問をさせて頂く小野寺優香です」
「はい」
「昨日から身体に変化はありましたか?」
「いえ、特には」
「そうですか。織斑さんとは親しい関係と聞いていますが、それと関連性があるとは思いますか?」
「無いと思います」
「では──」
その時、外が騒がしくなる
「……失礼」
優香がカーテンをずらして外を見ると『宝生永珠を殺せ』『男性IS操縦者を許すな』等といったプラカードを掲げた女性の団体が「宝生永珠を許すな」と声を上げていた
チラリと見た永珠はドン引きしている
「……なんなんすかアレ」
「女性権利団体ですね」
「ISが現れてから女尊男卑になって消滅してないですか?」
「寧ろ逆ですよ?今の女性権利団体は……言うなれば『男性権利剥奪委員会』ですね」
「なんすかそれ……」
「ISが発達した世の中で男性が扱うような兵器は不要、従って男性は不要という寝言を抜かす団体になっているんですよ」
「えぇ…」
「ISは467機が限界……更に仮面ライダークロニクル事件、サイドアース衝突事件といった人智を超えた現象に対処出来る程優秀じゃない。というかアラスカ条約で兵器運用禁止の癖して兵器を投入している時点で矛盾してますしね……私は何故ISが偉い、ISが正義と言い放っているのか…理解し難いです」
「なる、ほど……」
その時、一人の女性が集団より前に進み、何かを構える
「なにを──」
瞬間壁が吹っ飛び、2人は吹っ飛ばされる
「なっ……壁をぶち抜かれるの2回目だぞ……!」
「ぐっ……」
優香は女性が持っているものが違法の大型エネルギー銃であると見抜いた
「女性権利団体じゃない…!?」
「え、じゃあ何処なんですか!?」
女性がエネルギー銃を投げ捨て、銀色のメダルを取り出す
「……」
すると自身の頭部にコイン投入口のようなものが現れ、そこに銀色のメダルを投げ入れる
「!」
ビクンッ!と身体が跳ねると、自身の体からカマキリのような怪人──ヤミーが現れた
それに悲鳴を上げる団体だが、一部の人間が残っていた
「デモの大多数は普通の人だけど、一部は
「財団……X」
銀色のメダル──セルメダルを割り、屑ヤミーを大量に生み出した財団Xの人間は、ヤミー達と共に仮面ライダーの居ない研究施設へと入っていった