2020年になったのでドラゴン狩りじゃぁぁぁ!!! 作:蒲焼丼
人命がかかっている戦いでの初めての敗走と、決意を新たにするまで。
作戦の内容もあるしそもそも地球にとって竜の存在が理不尽すぎるから、誰かが死んだのはおまえのせいだなんてお門違いではあるけど、「たら」「れば」が言えるのって、助けられる可能性があったということだと思います。
(ガトウさんが死んだ)
わかることはそれだけだ。
どうやって戻ってきたのかは覚えていない。誰かに手をつかまれ、脱出ポイントを経由して外に出たような気がする。
気が付けば都庁前に立っていて。
『……おい、13班……。……緊急……会議だ。会議……室に……』
「ガトウさん……ごめんなさい、ガトウさん……!!」
通信機から流れる子どもの嗚咽と、都庁に運び込まれるガトウの遺体にしがみつくアオイの泣き声が、ひどく鮮明に響いていた。
世界の終わりが訪れたような、いや、とっくに終わっていたんだった。
そんな荒廃した空気を吸いながら、頭は空っぽのまま、足だけが意思を持っているように動く。
たどり着いた会議室には既に一同が集まっていて、自分含む前線に出ていた者たちから漂う焦げ臭さが空気を汚した。
「……失態だわ、私の作戦ミスね」
努めて冷静に口を開くナツメに、目もとを赤く泣き腫らしたアオイが頭を横に振る。
「……あんなの……作戦じゃない……!」
「みんなで手を取り合って……勝利できたら、いいでしょうね」
まるで不可能だというように言葉を紡ぐナツメに、堂島が上半身を傾けた。頭を下げようとしたのか、俯いたのかはわからない。
「ガトウは……アタシたちの代わりに……本当にすまない……」
「あなたたちのせいじゃないわ……もっと、徹底すべきだった」
映画を見ているのかもしれない。ミナトはぼんやり考えていた。
世界は舞台、人間は役者。自分はスクリーンに浮かぶこの光景を、暗い映画館の中でながめている。救いのない、光が潰えてしまう話を観賞している。
ナツメが息を吸い、惨い言葉が流れ出す。
「伝えるべきだった、犠牲を伴う作戦だと。自衛隊は、捨て駒だと……!」
「ナツメさん、やめてください!」
「ドラゴンに立ち向かうには才能が必要なのよ……S級の非凡さがね。彼らには……力ある者には……凡人百人以上の価値がある」
セリフの意味がわからなかった。
価値って何だろう。どえして数字に置き換えて例えることができるのだろう。人間なんて、力があろうがなかろうが、できることはまったく違うのに。
キリノの制止を無視して続けられる発言に、心臓が冷えていく。
力があっても、価値があると言われても、自分は誰も助けられていないのに。それでも強調される価値とは、何を意味するのだろう。
「価値がなくて悪かったな!!」
堂島の怒声が会議室の空気を叩いた。ガシャンと大きな音を立てて椅子が転がる。
「でも……あいつらだって……死んでいった、あいつらだって……!! みんな家族のために、人類のために命を張ってたんだ! 無価値なんかじゃない!!」
「おい、隊長! やめとけ!」
「止めるな!! 納得できるわけないだろ! 人間の価値は……力だけなのかよっ!!」
マキタが激昂する堂島を羽交い締めにして止める。涙腺も怒りの箍もすべて外して彼女はナツメに怒鳴り続けた。
その姿を見て、ナツメの目がすっと細くなる。怒りを受け止めても受け入れることはせず、理解しがたい相手の姿を反射するだけの、鏡のような冷たい目。
「……あなた、」
口が開かれる。自衛隊に肉の壁になれと告げていた、誰でもない本人の唇が動く。
依然冷えたままの表情で、なぐさめの言葉なんて出てくるはずもない。彼女が何を言おうとしているのかを悟って、胸にじわりと黒い何かが染みる。
何をしようとしたのかは自分でもわからない。ただその感情に従って顔を上げて、踏み出そうとして、
赤いサイドテールが目の前を横切って、
「参謀候補って聞いてたけど、そんな単純計算もできな──」
バチン、と乾いた音が響き渡る。
アオイが腕を振り抜き、ナツメの頬を張った音だった。自分まで殴られたような気がして、どこかに隔離されていたような意識が一気に覚醒する。
「単純って、何ですか。計算って何ですか」
「数の話なんて、誰もしてない。そもそもなんで戦場に立つのか、戦える人もそうじゃない人も、死ぬためにそうしているわけじゃないくらい、わかりませんか」
「……恥ずかしい女」
普段の天真爛漫な笑顔からは想像できない低い声だった。放たれた言葉はただまっすぐなだけで、けれど何より強固な矢になって突き立つ。
痛いくらいに沈黙する会議室。耳鳴りさえしそうな無音の間が続いた後、手を挙げたのはキリノだった。
「……総長。作戦を、提案します。帝竜ウォークライの生体サンプルを使わせてください」
一触即発の会議室から少しずつガスを抜いていくようにキリノはゆっくり言葉を紡ぐ。
「帝竜から得た素材を加工し、自衛隊の兵装を強化しましょう。それであのレーザーにも多少は、耐えられるはずです」
「……やっぱり出し惜しみしてたのね」
ずっと黙っていたシキが眉間にしわを刻んで口を開く。
少女に視線で責められても、ナツメはうなずこうとしない。
「却下します」
「ナツメ!」
「あれは、ムラクモの切り札よ。……ガトウに……与えるはずだった」
「──その使い手がこの出し惜しみした作戦で! ついさっきいなくなったんでしょうが! あんた目玉どこに落としたわけ!? この期に及んで、」
「シキ」
ムラクモ総長の胸倉に伸ばされた手がそっと遮られる。
待ったをかけたキリノはそのまま進み出て、ここは任せてくれないかと凪いだ声で言った。
「まずはみなさん、冷静になりましょう。休息も兼ねて、一旦解散とさせてください。……この後改めて、なるべく早く今後の方針を共有します」
「……結局変わりませんでした、は受け付けないからね」
「わかっているよ。一度、僕とナツメさんで話をさせてほしい」
けっ、と鋭く空気を吐いてシキが背を向けた。扉を足で開いた彼女を追って、思考がまとまらないまま会議室を出る。
窓から見える太陽は西に下り始め、池袋のダンジョンから見る黄昏とよく似た色に照っている。廊下の壁も床もオレンジに染められているのに、空気は重く冷たい。夕映えに赤い髪を燃やすアオイの顔も、どこか虚ろになっていた。
「センパイ、私、部屋に戻りますね」
「あ、アオイちゃん……その、」
えっと、と言葉が詰まる。
地下道で見せてくれた笑顔は影もない。涙と一緒に気力も枯れるまで流してしまった彼女に、なんて声をかければいいのだろう。
慰めようとしたのか、逆に自分が慰めてもらいたいのか、はっきりもしないくせになんで彼女を呼び止めてしまったのか。
心の整理がつかないまましどろもどろになっていると、結ばれていたアオイの唇が開かれた。
「私は……作戦という一言で、散る命を見過ごせるほど、兵士になれません……。ナツメさんを叩いたことも、間違ってないと思っています」
「……うん。私は、その、ナツメさんを叩いたことは置いておいて。あの人の言葉を止めたのは……間違ってはいないと思う……。私も」
あれ以上は聞きたくなかった。
無傷で帝竜に勝とうと思うことは間違いなく無謀だとしても。犠牲が出るのはあたりまえなどと考えて計算するのはもっと嫌だ。その犠牲の枠に入るのが自分か、はたまた大切な友人か家族か。どれを考えても嫌だと思うのであれば、顔も名前も知らない、そう悲しみが湧かない他人がそうなることだって受け入れてはいけない。
「でも……私の甘さが、ガトウさんを殺したんです……それも、わかっているから……」
口をつぐみ、アオイは足音も立てず静かに歩いていく。重く垂れたサイドテールが悲しげに揺れていた。
シキは足早にどこかへ行き、アオイも去ってしまった。
自分はどこに行けばいいのだろう。このまま部屋に戻って休むのは嫌だ。だって、今日の自分は何もできていない。何も、助けられていない。
おかしいなと思う。ついこの前まで、自分が死なないように念じて動くだけでいっぱいいっぱいだったのに。現実、自分の腕ではシキの後ろに控えて身を守ることしかできないのに。
先達の命を取りこぼしてしまった手で何をと沈みそうになった思考を、すん、と鼻をすする音が拾う。
耳にはまったまま通話も切られていない通信機。都庁に戻ってきたときからムラクモ本部のナビたちとつながったままで、耳をすませばまだ嗚咽が流れてくる。
時々しゃくりあげる子どもの声に導かれるまま、足が自然とムラクモ本部に向いていた。
「……失礼します……」
音を立てないようにドアを開ける。
整然とコンピューターが並ぶ部屋、奥のモニター前で左右に分かれて座る二人のナビは、そろって背中を曲げてうつむいていた。「生体反応消失」の文字を前に、いつもなら迷いのない速さでキーボードの上を滑る両手は、血の巡りをなくしたようにだらりと垂れ下がっている。
「ガトウ……どうして……嫌……だよ……。私がナビだったのに……止められなかった……ごめんなさい……」
ごめんなさい。ごめんなさい。幼い少女は何度も謝罪を繰り返しながらしゃくり上げる。
もうどこにもいない人間に宛てた小さな小さな謝罪。鹿野は音にすらあ負けそうな弱々しい声音なのに、音のひとつひとつが耳に入るたび心臓の血管が締め付けられるように息苦しくなる。
都庁改修が半ばで空調が整えきれていないためか、窓のない部屋では空気はよどんで温まっていない。体が冷えてしまうと思って部屋のすみに積まれていたブランケットを肩にかけても、双子は微動だにしなかった。
「ガトウは」
床に届いていない足の先をぶらりと揺らして、ミロクが不意に呟く。
「ガトウは何度もムラクモに召集されてるから、オレたちも、小さい頃から知ってるんだ……。会うたびにさ、あのでっかい手で叩きやがって、大きくなったなって……」
声がわずかに震えている。ぽた、ぽた、と小さく音を立て、少年の膝に水滴が落ちた。
「成長するのなんて、あたりまえなのにさ……それ、なんだか……うれしかったんだ……」
「……ミロク……」
無意識に名前を呼んでしまう。少年は振り返らずに背中を向けたまま、赤い服の袖で顔を拭った。
「通信、つなぎっぱなしだったんだな。今切るから……」
『ナツメさん……住んでくれる人がいないんじゃ、東京を取り戻したって、悲しいですよ……』
モニター側に伸びた小さい手が、不意に流れてきた男性の声に動きを止める。
そうだ、通信がつながれたままなら、裏方で作戦をサポートしていたナツメやキリノとも音声でやりとりできる状態だから……。
『死ぬために戦っているんじゃあない。目の前の犠牲に目をつぶって……我々は、何のために戦っているんですか』
フロワロで赤く染まった地上。焦土と化してしまった高田馬場と市ヶ谷。
竜が占拠する世界を元に戻すこともそうだが、その先、全てが解決した後のことも見通して、キリノは続ける。
『僕たちは……みんなで生き残るために戦っているんだ。ガトウさんは言った。後悔のないように生きろと……。だから僕は、僕のやれることをやりたい。僕の科学者としての才能を、より多くの命を生かすために使いたい! 受け入れてもらえないかもしれない。でも、それが僕の意思です』
『……わかりました──承認します』
『ナツメさん……!』
『……私が、間違っていたのかもしれません。今回の作戦、私は外れます。キリノ……あとはお願い』
『な、ナツメさん……?』
一人分の足音と、扉が開いて閉まる音が聞こえてからはしばらく無音が続いた。
やがて誰かが深呼吸をしたと思ったら何度か咳払いがくりかえされ、キリノの声がこちらに届く。
『ムラクモ13班、10班、自衛隊各位。総長へ提案した作戦が承認されました。まだしばらくは待機で。自衛隊兵装の強化開発も含め、一日で結果を出します。……みなさん、どうかお待ちください!』
「……キリノさん……」
『シバさん、それからシキ。自衛隊の兵装については僕が必ずなんとかする……ああ、必ずだ。だから、君たちは体を休めてくれ。すべては明日、勝つために……!』
「……はい」
ミロクが鼻をすする。椅子ごと移動して、未だ無言で涙を流すミイナの手を握り、今日初めて目を合わせてくれた。
「……キリノのくせに、かっこつけてさ。……とにかく、今日はあいつを信じて、休んでくれ」
少年ナビはもう涙を流していない。自分なんかよりよっぽど大人だ。
かけられる言葉はないから、双子それぞれにあいさつをしてムラクモ本部から出る。
13班の部屋に向かおうとして横を向いた踵は、直後誰かに肩をつかまれて反転させられた。
反射でうわっと声が飛び出るのと同時につかまれた肩がそのまま引かれて歩き出す。目の前を行くのは、ついさっき会議室前で別れた少女だった。
「シキちゃん? ちょっと、どうしたの」
「私たちにもまだやれることがあるわ。休むのはその後よ」
「やれること……ん?」
「……ちょっとは成長したかと思ったのに、やっぱりド新人ね。あんた、このまま本当にベッドに潜り込む気?」
エレベーターには乗らず、引きずられるまま階段を下りる。
エントランスを突っ切って出た都庁前広場、今となっては壁としてしか意味をなさなくなった戦車の横に、マサキが白衣をはためかせて立っていた。
「お、来たね。待ってたヨ」
「ま、マサキさん? なんで」
「あんたに訊くわ」
シキがこっちに向き直る。長い黒髪が風になびいて旗のように波打った。
「自衛隊は死傷者多数。ムラクモはガトウが死んで主戦力が欠けた。……キリノが本当に電磁砲をなんとかしてくれるとしても、この状態で帝竜に挑んで勝てると思う?」
「……それは」
都庁攻略を思い出す。
ナガレを失い、たくさんの死人を出し、ガトウたちが追いつめた傷だらけの帝竜は、それでも討伐するのに苦難を強いられた。万全の状態で挑んだはずの自分とシキが、満身創痍になってやっと倒せた。
なら、今回は?
ガトウもナガレもいない。実質、主戦力と言えるのはシキ一人だけで、あとは経験も日も浅い自分とアオイだけ。
ダンジョンは屋内ではなく、空中に展開される要塞。巨大電磁砲は破壊できたといっても、上層部にはまだ通常の電磁砲が残っている。ドラゴンだってそうだしマモノも然り。電磁砲を対処できても、そこを襲われる可能性もある。
ダンジョン突入前にミイナが言っていた「厳しい作戦になりそうですね」の意味が、やっと身に染み込んで理解できた。
崖の淵に追い詰められていることを知り、言葉が出ない自分に向けて、シキはやるしかないと断言する。
「誰かの死とか、認めたくないこととか、全部無駄にしたくないなら、私たちはドラゴンを倒すしかない。そのために、強くなるしかない」
「や……やれるの?」
「はあ? なんで他人事なのよ、やらないの? ていうか悔しくないの?」
逆に質問されてしまう。都庁奪還作戦のときも、渋谷でSKYを相手にしたときもそう問いかけられた。
「生きるのやめたいってんなら勝手にすれば。でもそうじゃないなら、どうやったって邪魔してくるドラゴンは倒すだけでしょ。相手がどんな奴でも関係ない。私たちより強いなら、それよりも強くなってぶっ飛ばす。……でも、今回は一人じゃ難しい。認めたくないけどね」
腕がまっすぐ向けられた。ぴんと伸ばされた指先が、まっすぐ自分の顔を捉える。
「ガトウは私にずっと言ってた。単独だけじゃなくてチームを組めって。それで最期に言った。私の強さをチームワークに活かせって」
「……ガトウは言った。あんたに、私のブレーキ役になれって。……『チームを解消しろ』じゃない。私たちがこれからも同じ13班で戦っていくこと前提の言い方だった。つまり、」
風に雲が流されていく。たなびくそれは池袋の方角に向かっていた。あの帝竜の要塞に吸い寄せられているように。
「私とあんたには力があって、それを合わせて事に当たれば、どうにかなるかもしれない。あいつはそう考えてた。……おとなしく従うのは癪だけど、ガトウは私より場数を踏んでるし、強かったし、人を判断する目も確かよ。だから、あいつの最期の言葉を信じる」
「私たちがやるのよ」と、シキは断言する。地下道で帝竜に追われたときと同じ、絶望を切り裂く強い眼光が、茜色に染まり始めている空を映していた。
「まだ時間はある。マサキ、今何時?」
「今? ……午後四時だネ」
「作戦開始はキリノ次第だけど、明朝として……睡眠時間を引いて最低でも五時間、いければ六、七時間ね。今からみっちり訓練よ」
「く、訓練?」
「私たちは今のままじゃまだ足りない。これから新しい技を習得して、あとは持ってる技を磨く。そして明日池袋の帝竜に挑む。……もう一度訊くわよ」
悔しくないか、と問われる。
「いきなり現れた意味不明な奴らに全部壊されて、我が物顔であぐらをかかれて、悔しくないの?」
身内を襲われ、多くを失くし、それでも竜たちは人間を抹消せんと死を迫る。
そんな終わり方、歓迎できるわけがない。
自分はガトウを助けられなかった。傷を癒すはずの治癒能力は、目の前で彼の命が消えるのに歯止めもかけられなかった。
「……悔しい」
悔しくないわけがない。悔しくないわけがない。
悔しくないわけがないのだ、自分の力は彼を救えたかもしれないのに、弱かったから無理でしたなんて。
「手は届いたけど引き上げる力がないから離れてしまいました」など納得できるか。あそこで唯一、ガトウを救える可能性があった自分は何をしていた?
悲しくてやりきれなくて惨めで痛くて、胸が裂ける。涙がこぼれる。
「悔しいよ。もう負けたくない。今度は絶対……っ!」
「だったら」
「訓練する! 強くなる!」
竜は人間の都合など汲んではくれない。ならば自分自身が奴らの土俵を踏み越えるしかない。
崖から突き落とされたら壁に指を突き立てろ。風雨に耐えて必ず地表まで這いあがれ。喉元に喰らいついて、どれだけ惨めでも最後に立ち上がることができれば勝ちだ。
「大きな怪我だって治せるようになりたい! 電磁砲だって吹き飛ばせるような力が欲しい!! シキちゃん、マサキさん、お願いします!」
目の前の二人に頭を下げる。自分の腹からこんなに大きな声が出るなんて初めて知った。
ようやく燃え始めた闘志によしとうなずくシキに、マサキがやれやれと肩をすくめる。
「スパルタだネ。シバくんは君と違って、生まれも育ちも、戦いを知らない一般市民だったんだヨ?」
「それでドラゴンに勝てれば苦労しないでしょうが。……それに、もうこいつはムラクモよ。マサキ、今回はあんたにもみっちり付き合ってもらうから」
「もちろん。能力研究・開発は私の役目だからネ」
異能力者の研究資料を持ち上げ、マサキはにっこりと笑った。