このペースで更新できる可能性はかなり低いですf^_^;
今回でもまだメディカルチェックに入りません。
物語の進行も遅めになるのでゆっくりついてきて頂けると嬉しいです^_^
あとあとネタ切れにならないといいですが(笑)
ソウルは神機を預けてエントランスに戻ってきたがすることもないので、ヒバリさんのところへ行こうかと思い、階段を降りて下層へと足を運ぶが、姿は見つからなかった。
ベンチのところに奇抜な格好をした少年がガムを噛みながら座っていたので、声をかけることにした。歩みよりつつ話しかける。
「隣、いいですかー?」
「うん?ああ、いいよー」
「どうも」
「ガムでも食べる?あ、敬語はいいからな。年も近いみたいだし」
「じゃあ、一つもらおうかな」
少年はくちゃくちゃとガムを噛みながらそういった。ポケットをゴソゴソと探る。
「あ、ごめん。いま噛んでるのが最後だった。悪い悪い」
特に悪びれる様子もなくガムを噛み続けながらいう。
「まあ、ないなら仕方ないよ」
その能天気さに少し呆れる。しかし、ソウルはそんな彼にどこか懐かしさを感じていた。
「あんたも適合者なの?オレは藤木コウタ。コウタって呼んでくれ。よろしくな」
「……コウタ?もしかしてあのコウタか?ソウルだよ!!天星ソウル!!」
「えっ⁈ほんとにあのソウルなのか?」
こんな場所でのいきなりの再会に驚く二人。コウタはあまりの驚きにガムを噛むのを忘れている。
「ああ、そうだよ!!」
「マジか⁈こんなところで会うなんてな!!
確かによく見るとあの頃の面影があるな」
「ほんとに驚いたよ。コウタも性格全然変わらないね。…服装はだいぶ変わったけどね」
コウタはまたガムを噛みだした。
「これ結構気に入ってんだ。かっこいいだろ?」
「まあ、独創的でいいんじゃない?あったかいのか寒いのかよくわかんないけど」
腹出してるのにマフラーとニット帽っておかしいだろと心の中でつぶやく。
「つーか、会うのって何年振りだっけ?……8年くらい前か?」
「ああ、俺が5歳だった頃だからそうだね」
「5歳だったってお前いま13なのか⁈オレよりも2つも年下だったのか」
「コウタって15なの?あの頃からのん気でどっか抜けてたからてっきり同い年だと思ってた」
ソウルはニヤニヤしながらコウタにいう。
「んな⁈のん気でどっか抜けてるってなんなんだよ!!まあ、自分でもそんなにしっかりしてるとは思わないけどさ。
そんなことよりソウルって13にしては身長高すぎないか?」
からかわれてると思い、話を逸らす。
「まあ、13で180cm超えてるのは確かにでかいよねー。自分でも思うよ」
「身長でかいとか羨ましいよ。スタイルもいいし」
「身長でかくてもそんないいことないよ。たまに頭ぶつけるし」
「いやいや、絶対モテるだろ⁈」
「モテた覚えはないなー。強いていうなら高いとこにあるもの取って欲しい人にはモテるよ」
「あはは、なんだそりゃ」
コウタは声を上げて笑う。ソウルは昔のことを思い出し話題を変える。
「そういえば、別れるときにした約束覚えてる?」
「…ああ、確かゴッドイーターごっこのやつだっけ?」
「そう、それ!!次は俺に神機使い役をやらせてくれるってやつ!!」
「そんなこともあったな。懐かしいなー」
「いまでは二人とも本物の神機使いだけどね」
「そうだな。俺はあの頃とは違ってガンタイプだったけどな」
二人とも顔を合わせて笑い合う。
「俺はなんか新型だって言われたよ」
「新型ってなんだ?まあ、新型っていうんだからすごいんだろうけどな。いいなー」
「まあ、あとできっと説明があるよ」
「そうだな」
「っていうか、いま考えるとあの頃のコウタは5歳児相手に大人気なかったね。俺にずっとアラガミ役やらせてコウタは神機使い役だったもんね」
「知らなかったんだから仕方ないだろ⁈」
「ずっと追いかけ回されて殴られてたよ。まったく、酷いよね。
まあ、いまでは2つ下の俺にからかわれちゃってるけどね」
またもニヤニヤしながらいう。
「だぁー!!昔のソウルはもっと可愛げがあったのにー。もうこの話は終わり!!
そういえば、父親の転勤で極東から引っ越したんだよな?」
ソウルには口で勝てないなと思い、また話題を変える。
「うん、そうだよ」
「何でこっちに戻ってきたんだ?」
「それは父さんが……」
「立て」
カツカツとハイヒールの音をたてながら、露出度の高いピッチリした白い服を着た女性が高圧的にいう。
しかし、二人はいきなりの出来事に戸惑っている。
「「え?」」
「立てといっている。立たんか!!」
「「はいっ」」
二人は慌てて立ち上がる。
コウタはなぜか上を向いている。
ソウルはこの人はほんとに寒そうだなと思う。
「この後は予定が詰まっているので手短に話す。
私は雨宮ツバキ。お前達の教練担当者だ。
今日はこの後に適合後のメディカルチェックが予定されている。その後は、明日から基礎体力の強化、基本戦術の習得、各種兵装の扱いなどのカリキュラムなどをこなしてもらう。
いままでは、守られる側かもしれんが、これからは守る側だ」
ソウルは直立不動のまま息を飲む。
「つまらないことで死にたくなければ私の命令には全てYESで答えろ。いいな?」
「はい」
ソウルは返事を返すがコウタは相変わらず上を向いたままである。
「おい、わかったなら返事をしろ」
「は、はいっ!!」
コウタも遅れて返事をする。
それも上を向いたままだが。
「最初はメディカルチェックから始める。天星ソウル、まずはお前からだ。ペイラー・サカキ博士の研究室に一五○○までに行け。
藤木コウタ、お前はその1時間後から始める。
それまで施設を見て回るといい。今日からお前達が過ごすフェンリル極東支部、通称『アナグラ』だ。メンバーに挨拶の一つでもしておくように。
何か質問はあるか?」
「はい、サカキ博士の研究室はどこにあるんですか?」
ソウルが手を挙げながら尋ねる。
「ラボラトリという区画にある。右の階段を上がってすぐ横のエレベーターで行け」
「わかりました」
「もう質問はないな?では私は訓練の準備があるので行くぞ」
来たときと同じようにカツカツとハイヒールの音を立てて去っていく。
姿が見えなくなると二人ともベンチに腰をかけ、ため息をつく。
「はあ、お前あの雰囲気でよく質問できたな。オレなんて最初立ったときびっくりしてガム飲んじゃったよ」
「まあ、聞いとかないと行き方わからないしね。
そういえば、コウタはずっと上向いてたね」
またもソウルはニヤニヤしている。
「あの威圧感なんだから仕方ないだろ⁈なんか全身がピーンってなっちゃうんだよ」
「まあ、気持ちは分かるけどね」
「それにしてもあの人が訓練教官だと先が思いやられるなー」
「そうだねー。明日から辛い日々が続きそうだね」
「とりあえず、俺はアナグラの中でも見てくるか。ソウルはどうする?」
「俺はもうちょっとしたら見ることにするよ。まだ時間も結構あるしね」
「そっか。じゃあ、俺は先に行くなー」
「うん、わかった」
コウタは手を振りながら去っていく。
ソウルは少し伸びして周りを見渡す。
いつの間にかヒバリも受付のカウンターに戻っておりエントランスにも人が増えていた。
するとコウタが走って戻ってきた。
「どうしたの?コウタ」
「オレのメディカルチェックの時間いつだっけ?」
「聞いてなかったの?やっぱり抜けてるね」
ソウルは笑いながらコウタに教えてあげた。
*
コウタが今度こそ去ったあとソウルはベンチの近くで、キョロキョロ周りを見回している銀髪の女の子に目がいく。迷子かと思い声をかけてみることにする。
「こんなところに一人でどうしたの?」
色白で少し体が弱そうな少女は、少し警戒するような目線を向ける。
「…あなたここの職員さん?」
「まあ、職員といえば職員かな?」
「じゃあ、パパどこにいるか知らない?」
「ごめん、わかんないや。はぐれちゃったの?」
「別にー、そういう訳じゃない。ただ勝手に遊んでるだけだからいいんだ」
図星のようで少し強がりながらいう。
「そっか、お兄ちゃんと一緒に探しに行く?」
「別に迷子な訳じゃないけど、あなたがそういうならいいわよ」
「俺もこの施設内を見て回るつもりだしちょうどいいからね。俺は天星ソウルだよ。よろしく」
「ソウルね、わかったわ。わたしはエリナ、エリナ・デア=フォーゲルヴァイデ」
「エリナちゃんね、よろしく」
「ちゃん付けなんてやめてよ!!子ども扱いしないで!!」
「わかったわかった。でもまだ子どもでしょ?エリナちゃん」
「もう、わかってないじゃない!!」
といいつつ頬を膨らませるエリナであった。
やっぱり子どもだなと思いつつソウルはニヤニヤする。
「じゃあ、とりあえずエレベーターまで行こうか」
「今度いったら許さないんだからね?」
「はいはい」
そういいながら歩き出す。
エレベーターの前まで来るとこれまた銀髪でオイルまみれの女の子に声をかけられる。
「ねえねえ、君新型の人だよね?」
「はい、そうですけど」
「あたしは楠リッカ、神機整備班に所属してるよ。よろしくね」
「俺は天星ソウルです。よろしくお願いします」
ぺこりと少しお辞儀をする。
確かに腕輪がないなと思う。
「そんな固くならなくていいよ!!敬語もいいし」
「じゃあ、遠慮なくそうさせてもらうね」
「うん、ところでその子は?」
「ああ、なんか迷子みたいで」
「だから迷子じゃないって!!」
またもエリナは頬を膨らませていう。
「あはは、新入りなのに大変だね。
まあ、神機の整備はあたしに任せてよ。ソウルくんが現場で困らないように万全にしとくからさ!!」
「ありがと!!これからよろしくね」
「うん、神機のことで何か聞きたいことがあったら遠慮なくいってね」
「わかったよ。じゃあ、そろそろ俺は行くね」
「うん、またね」
ソウルとエリナはちょうど上がって来たエレベーターに乗り込む。
まずは次の階の新人区画のボタンを押す。
扉が閉まるとエリナが話しかけてくる。
「わたしのお兄ちゃんも神機使いなんだ!!それでねとっても強くてアラガミなんてバーンって簡単にやっつけちゃうんだよ!!
それにカッコ良くて、エリナにとっても優しいの!!」
「そうなんだ、俺も見習わないとね。エリナちゃんはお兄ちゃんが大好きなんだね」
「うん、大好きだよ!!」
お兄ちゃんの話をして少し興奮しているのか、口調も子どもっぽくなり、ちゃん付けされたことにも気づかないで満面の笑みを浮かべる。
やっぱり子どもっぽいとこもあるなと思っていると、エレベーターが新人区画で停止する。
「とりあえず、降りてみるか」
降りてあたりを見回すが、黄緑色の上着をきた少年がいるだけでエリナの父親らしき人はいない。
「ここにはいないみたいだね」
「うん」
「そういえば、エリナちゃんって何をしにアナグラにきたの?」
「病院に行くためよ。あとちゃん付けしないでって!!」
「そっかー」
ソウルはエリナの言葉を華麗にスルーしながらエレベーターの横の案内板をみる。
そこにはラボラトリの階に病室があると書いてあった。
「じゃあ、ラボラトリの階までいってみるか」
「…わかったわ」
もうエリナはちゃん付けをやめせることを諦め始めている。
再び二人はエレベーターに乗り込む。
しばらくしてラボラトリに着き扉が開く。
そこにはスーツを着ている男性が少し焦った表情をして立っていた。
エリナの顔を見ると安堵の表情が見えた。
「エリナじゃないか!!」
「あ、パパ」
「全く、どこにいってたんだ?」
「エントランスだっけ?でもソウルがここまで案内してくれたから大丈夫!!」
「そうか。ありがとうございます」
エリナの父はソウルに向かってお辞儀をする。
「いえ、困っていたみたいなので」
「ほら、エリナもお礼をいいなさい」
「……あ、ありがとう」
エリナは小さな声で恥ずかしそうにそういった。
「どういたしまして」
「それでは失礼します」
そういってエリナの手を引いて病室へ入っていった。
ソウルはそれを見送ると、向こうにタツミとピンクの髪をした女性が話しているのをみつけた。
「タツミさん、こんにちは!!」
「お、ソウルか」
タツミは振り返りつつ返事を返す。
「適合試験どうだった?」
「うまく適合できたみたいです」
「そうか、ならよかった。これからメディカルチェックか?」
「もう少しで始まりますね」
「あのー、新人の方ですか?」
ピンクの髪の女性が話しかけてくる。
「はい、天星ソウルです。よろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします」
「こいつは俺と同じ第二部隊の台場カノンだ。一応、衛生兵をやってる。
こいつは誤射が多いから同じミッションにアサインされるときは気をつけろよ。俺も何度誤射されたことか…」
タツミは遠い目になりながらいう。カノンはいきなりのその言葉に焦る。
「いきなりそんなこといわないで下さいよー。一緒にミッションいってくれなくなるじゃないですか」
「大丈夫です、カノンさん。いつか一緒にミッション行きましょうね?」
笑顔でそういうソウル。
しかし、ソウルはまだカノンの本当の恐ろしさを知らなかった。
「あ、ありがとうございます!!そんなこといってくれるのはソウルさんだけです!!」
「こいつはいいやつだからな。ソウル、死ぬなよ」
タツミから意味深なことをいわれ戸惑うソウル。
「……はい、も、もちろん死にませんよ。
あ、時間なのでそろそろ行きますね」
「あ、はい。博士の研究室な突き当たりのところです」
「じゃあ、またな」
「ありがとうございます。それでは」
そのままソウルは研究室まで歩いていき、ドアをノックして中へ入る。
結局あんまり挨拶できなかったなと思いながら。
さっそく最初の少年の正体がわかりましたね。
こんな感じで各キャラとの絡みをなるべく深くしていきたいと思います!!
ネタ切れになることがほんとに怖いですが(笑)
ソウルくんがニヤニヤしすぎな感じはありますが変態な訳ではないので(・_・;
ちなみにソウルくんの身長は現在182cmです。