第二章最終回時点での主人公設定もついでに載せておきます!
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ヴェルドラさんや、ラミリスさん、ディーノさんが迷宮へと去っていた。
因みに、ギィさんはディーノさんが働いているのを知って、かなり驚いていた。
叔父さんに「どんな魔法を使いやがった⁉︎」って聞いたくらいだったしね。
そして、叔父さんは話題を変えた。
「ここに来たのは、テスタロッサ達の事を聞く為だけか?」
「それもあるが、もう一つ別で用件がある」
そう言ってふんぞり返ると、レオンさんへと視線を移した。
「“中庸道化連”って奴らに会って来たぜ。お前が取引していた相手は、そいつらだろう?」
「ああ、そうだ」
ギィさんの発言にレオンさんが頷いた。
ところでだ。
「えっと、“中庸道化連”って?」
そう聞くと、叔父さんから回答が返って来た。
「“中庸道化連”は今まで、森でオークロード計画とか色々やっていた組織だ。クレイマンも属していたみたいで、そこの親分がユウキだ」
そして、叔父さんはギィさんへと視線を移した。
「それで、ユウキには会ったのか?」
「ああ。あの野郎共が東に逃げようとしていたから、軽くお仕置きしてやったのさ」
「殺していないのか?」
レオンさんがそう聞く。
それにしても、西側での立場を捨てて東に逃げるとか、とんでもなく大胆だな。
そして、最強の魔王たるギィさんに狙われるとは不運だな。ま、今となってはザマーミロカスって気分だけど。
「殺しちゃあいないさ。最初は捕まえて、お前への貸にでもするつもりだったんだが、事情が変わったのさ」
そう言って、ギィさんはユウキと何があったかを話してくれた。
その結果、ユウキが行った偉業から悪事まで、様々な事が分かった。
冒険者互助組合を発展させ、自由組合を発足した事。
評議会を支配するロッゾ一族と繋がり、裏の仕事を請け負っていた事。レオンさんとの取引仲介もその一つのようだ。
クレイマンを魔王として擁立し、陰からそれを操っていた事。
東の帝国の裏社会を支配していた
他にも色々あるが、重要なのはこのくらいだ。
表向きは自由組合をまとめ上げ、裏では秘密結社の総帥をしていた。
これほどの大規模な事を10年程度でやっていたとなると、かなりの傑物だったみたいだね。
でも、自信過剰になりすぎのようだな。
ユウキは人の好さそうな態度を演じながら、裏ではロッゾ一族やレオンさんを手玉に取り、叔父さんやヒナタさんを争いへと巻き込んだ。
しかも、その夢が世界征服とかいう子供じみた物だから笑えない。
「ところで、ユウキを逃して何を企んでいるんだ?」
叔父さんが聞く。
確かに、ユウキの目標を聞く限りギィさんがユウキを逃してやる理由は思い当たらない。
「ああ、ゲームのためさ。間もなく東の帝国が動くだろう。アイツはそれに乗じて帝国を撹乱すると取引を持ちかけたのさ」
「ギィは西側諸国を滅ぼされたくないみたいだが、それはどうしてなんだ?」
「滅ばないよう管理するのが、俺の役目だからさ。ま、増えすぎは困るとも思っちゃいるがな。人類全体を魔王達で支配する事。それが俺の最終目標だ」
なるほど、それがゲームの内容みたいだね。
「いやいや、それならどうして評議会を潰させようとしたんだ?」
「ミザリーの作戦に許可を出したのは、西側を一致団結させるためさ」
一瞬、叔父さんは「どういう意味だ?」という顔をしたが、直ぐに答えを導き出した。
「えっと、つまりはこういう事か? 評議会の議員が虐殺される事で恐怖心を擦り込み、そこに俺に手を差し伸べさせて、人類を俺の庇護下に入れるために手を出したと」
「ああ、そういう事だ」
ギィさんは叔父さんの質問に同意した。
過激な上にマッチポンプもいいとこだ。
叔父さんを利用して、西側諸国の管理を任せようと考えたらしい。
しかし、ギィさんの予測を遥かに上回る速度で、叔父さんの手が西側諸国へと伸びていた。
テスタロッサはかなり有能みたいだね。
ギィさんの目的は人類を滅ぼす事でなく、人類が自らの愚かな行為で滅亡しないようにする事なのだ。
でも、大雑把だな。
これなら、叔父さんが手を下す方がマシだ。
「なら、俺が西側を掌握した事については文句がないんだな?」
「ああ、バカが調子に乗って暴れたりしない限りは口出しする気はねえ」
「そういう事なら、遠慮なくやらせて貰おう。ところで、イングラシア王国の北方にチョッカイ出すのもやめてほしいな」
「ご安心を。そういう雑事はテスタロッサ達に任せれば良いかと」
叔父さんの文句に、ディアブロが笑顔で返した。
「そうだぜ。アイツらにも息抜きは必要だろうし、好きにさせればいいのさ」
ギィさんもディアブロと同意見みたい。
俺としても、倫理的にはアレだが政治的な安定感を上げるには重要かと思う。
「寧ろ、被害が出ない程度のチョッカイはあった方がいいのでは? 程よい緊張感が出て、今の平和と幸せを失うのがより怖くなって、纏めやすくなるでしょう」
「おい、アユム?」
「倫理的にはどうかと思いますけど、魔王なんだしいいでしょ?」
俺の意見を聞くと、叔父さんは疲れた溜息を吐いた。
「ではリムルよ、東の帝国については任せても良いのじゃな?」
「一応確認なんだが、東の帝国が動くっていうのは軍事行動を起こすという認識で問題ないな?」
「当たり前だろ?」
そうギィさんが頷いた。
「ここ最近、帝国では軍事演習が盛んに行われているそうよ。評議会でも話題になっていたわね」
ヒナタさんが続けて言う。
「正直、予測侵攻ルートを考えると、どこも突破出来ないし、出来たとしても軍の損耗が激しくなりそうなんだが……。それでヒナタ、頼んでいた事なんだが」
「分かっているわ。貴方から依頼されてた、ドワーフ王国の構造ね。結論から言って、大軍の運用は可能よ」
「無いと思って切り捨てていたが、ドワーフ王国を先に侵攻する可能性もあるな」
「白々しいわね。疑ってなければ、私に依頼なんかしなかったくせに」
「はは、バレたか。まあ、その可能性がある以上、先に対処するとしよう」
「お前がいなけりゃ、グランベルとルミナスが帝国を迎え撃つ形になってただろうぜ」
他人事のように、ギィさんが呟く。
「私も協力はするけど、貴方の指揮下には入らないわよ?」
それは当然だろうな。
「戦争になるっていうのがピンとこないけど、まずは俺達で何とかするよ。ヒナタは俺達の意表を突いた形で侵攻して来た場合に備えて欲しい」
「了解よ。商人に化けた工作員の始末も、こちらで引き受けるわ」
中々に怖い笑みを浮かべて、ヒナタさんはそういった。
「リムルよ、貴様が敗北した時には、妾が戦う事になる。そうならぬよう、しっかり励むが良い」
億劫そうにルミナス様が言った。
「分かっているさ。気になるのは、ユウキと協力できるかなんだが……」
「リムル様、もしかして、私達に気を遣っておられますか?」
「まあな。今までが今までだから、いきなり信用は出来ないかなって」
「逃げたユウキがどう動くのかは、俺も知らねえぜ。興味も無いし、そっちで上手くやってくれ」
「クフフフフ。ソウエイ殿に頼んで、動向を探らせておきましょう」
「そうしてくれ。アイツの出方にやっては和解も考慮する。シオンもそれでいいな?」
「勿論です! 敵対するなら潰しますし、和解するなら一発殴って許します!」
「それじゃあ、これで会議は 」
「待て、まだ用件はある。というか、こっちが本命だな。ルミナスが封印していたヤツの事さ。グランベルの目的は、あの地でルミナスが必死に隠していたモノの解放だってのは分かっていたんだ。だからよ、そいつが暴走しないか監視していた訳だが、ディアブロの野郎がリムルに任せろって言うからよ」
なるほど、あの時確かにヤバそうな気配があったけど、それはギィさんの物だったみたいだね。
「さっきまでそれを話してたんだ。もう一度おさらいがてら、俺の口から説明するよ」
そう言って、叔父さんが説明し始めた。
因みに、クロエが何度も時間跳躍をしてループを繰り返していたとか、重要な話は隠した内容だった。
「 という訳で、暴走するクロノアを倒して、一件落着となったのさ」
「なるほど、そいつは大儀だったな。ところで一つ質問があるんだが」
「ああ、何でも聞いてくれ」
「そこのソイツ、どう見ても“勇者”なんだが、それについてはどう説明してくれるんだ?」
ですよね〜。
やっぱり、時間跳躍くらい話すべきじゃ……。
でないと、納得しないと思うな。
「えっと、それはだな……」
「私が“特定召喚”で探し求めていた人物、それこそがこのクロエなのだよ。何の因果かあの場にいたのだが、そのおかげで我々は助かったのだ」
どう言い繕うか迷っていた叔父さんに代わって、レオンさんが口を開いた。
どう持っていくのか分からないが、これに乗っかる以外誤魔化す道は無さそうだ。
「その通りじゃ。妾も驚いたのじゃが、そこのクロエという少女は、封印の器として最適だったのじゃ」
「封印の器? 何だ、それは?」
ギィさんが怪訝そうな顔をして叔父さんを見た。
「ああ。レオンが言うには、クロエはどんな相手だろうがその力を奪って封印する特殊体質の持ち主らしい。俺も半信半疑だったんだが、その効果を目の前で見せられると、信じない訳にはいかなくてね」
お、上手く繋げたな。
「全くじゃな。妾の切り札が奪われてしまったが、制御できぬままに暴れられるよりはマシじゃろうて」
とても苦々しい表情でルミナス様がさらに乗っかる。
「まあな、ギィ。お前を含めて、この世界には強者が多い。いざという脅威に備えてクロエを保護しておきたかったのだが、出会って早々にその力を使う事になるとは、私も運がない」
憂鬱そうな顔を浮かべて、レオンさんが締めくくった。
いやはや、この魔王2人の演技力には凄まじいな。
それに比べて叔父さんはというと……。
まあ、ともかくこれで話の辻褄は合ったな。
「ふむ、お前ら、俺を騙そうとしてねえか?」
「いや、全然」
「気にしすぎだ。お前の悪いクセだぞ」
「そうじゃぞ。小さな事を気にするでない」
驚愕するほどのファインプレーだ。
ギィさんの疑念を息ぴったりに否定した。
「だがよ、ソイツが“勇者”の力を手に入れたのは確か何だろ? さて、放置すべきかどうか」
「オイ!」
ギィさんの言葉にレオンさんが抗議する。
「安心しろ、手は出さねえって」
そう言ってレオンさんを落ち着かせる。
「それならいい。貴様がクロエに刃を向けるのなら、先に俺が相手になると覚えておけ」
何かするのではと警戒したが、意外と和やかだ。
だが、安心しきった俺達は一瞬で全員肝を冷やす事となった。
ギィさんの手には長剣が握られ、それがクロエの首筋へと振り下ろされていた。
神速の一撃で、今から動いても間に合わないとすぐに悟る。
それは俺だけでなく、他の魔王達も同じだった。
誰もが絶望感に満ちた表情を浮かべた。
しかし
次の瞬間、『キィンッ』という澄んだ音が部屋中を響き渡る。
いつの間にか、クロエは大人の姿となり、いつ抜いたのか分からない
「初めまして、魔王ギィさん。初めて見るけど、やっぱり強いわね」
「あっははは、お前もやるじゃねえか! クロエだったな、
和気あいあいと挨拶を交わす2人を他所に、俺は平常心を失った。
今、何が起こったのか全く分からなかった。
少なくとも、空間転移や超加速なんてチンケなモノではない。
『
究極の学習能力を持つ『
他の魔王達3人も俺と同じく、青ざめた表情をしている。
ギィさんの行動に憤る以上に、目の前の出来事を理解しようと必死になっている。
他の者達に至っては、剣の動きすら認識できないようで、事態を理解できないでいる様子だ。
そんな事を無視して、ギィさんとクロエは剣撃の応酬をしている らしい。
コマ送りのように連続性が無くて、まるで認識できない。
「ストップ! ストーップ‼︎」
無理矢理叔父さんが2人を止めた。
「おい、無茶すんなよ。ちょっと間違えたら、斬り捨てていたじゃねえか」
「そうよ、リムル。ギィは本気じゃなくて、私を試していただけなんだから。でも、心配してくれて嬉しい」
そう言うなり、クロエは叔父さんへと抱きついてキスした。
うん、やっぱりヤバい映像にしか見えない。
そして元の少女の姿に戻るなり。
「もう! 勝手にリムルさんに抱きついて、き、キスをするなんて!」
真っ赤になってプリプリ怒ってる。
どうやら、先程まで戦っていたのはクロノアらしい。
見た目が同じだから、違いを見抜くのは多分無理だな。
「リムルよ、クロエを助けようとしてくれたのは評価するが、それ以上馴れ馴れしくするのは許可できんな」
そうレオンさんが言うと、クロエを抱き上げて椅子へと座らせる。
「レオンお兄ちゃん、心配しすぎ」
「ギィよ、クロエに手を出さないという約束ではなかったのか?」
凍えそうな顔を浮かべて、ギィを睨むレオンさん。
「悪い悪い、ちょっと試したかったのさ。勿論、殺す気なんて無かったぜ」
「だとしてもだ。お前の場合は殺意のあるなしに関わらず、その力が洒落で済むレベルではないからな」
相当怒ってるな、レオンさん。
そんなやり取りの間、先程の現象に一つの予想ができた。
恐らくは、“時間停止”と呼ぶべき現象だ。
クロエは『
そして、現在クロエは
『
コマ送りに見えたのは、ところどころで時間停止が発動され、認識が出来なくなったからだと考えれば辻褄が合う。
この仮説が正しければ、俺は絶対ギィさんやクロエには勝てないという事だ。
何故なら、時間停止した状態でも動けなければ、それは時間停止が使える相手には絶対勝てないという事だ。
実際、あのクロノアでさえギィさんに殺されたというのだから。時間を止められたら手も足も出ないので、当然の結果だった。
結局のところ、抗議はレオンさんが折れる形で終わった。
「お前がラミリスを大切にしているように、私もクロエを大切にしている。それを心に留めて置くがいい」
「妾もじゃ。ギィよ、貴様が最強なのは認めるが、それでも妾達の協力を失うのは痛手じゃろう? 本気で敵対したいというならば別じゃが、クロエに手を出すのは妾達を敵に回す行為だと知るがいい」
「分かった分かった。俺だって面倒事は御免だ。俺の邪魔さえしなければ、お前らの大切なモノに手を出したりしねえさ」
そして、魔王会談は終了した。
会談が終わったのは夕方だったので、簡単な晩餐会が開かれた。
特に、ヒナタさんなんか軽く嬉し泣きしていた。
多分、2000年間まともに味わう事も出来なかったからだろうな。
食べ終えるなり、魔王達はバタバタと帰り支度を始めた。
そんな中、ギィさんが直接俺に質問してきた。
「そういえば、お前は何者なんだ? リムルと親しそうだったが、配下って感じじゃないだろう?」
「ああ、自己紹介がまだでしたね。俺は
「は?」
驚愕のあまり、素っ頓狂な声がギィさんから漏れ出る。
「正確には、俺の前世における甥っ子なんだけどな」
叔父さんが補足説明をする。
聞き耳を立てていたレオンさんとルミナス様は納得した表情だが、ギィさんは余計に訳が分からないといった感じだ。
「は、前世? って事はお前って“転生者”なのか?」
「あれ、知らなかったのか? てっきり知ってるもんだと思ってた。俺って、こっちとは別の世界で死んで、その心を持ったままスライムに転生したんだよ」
「いやほんと、初めて聞かされた時は、驚きのあまり叫び散らかしましたからね」
「マジで?」
「「マジで」」
俺と叔父さんの声が同期した。
「あっはははははは! スゲェな! 魔物の癖に変わったやつだとは思っていたが、そんな事情だったとはな。界を渡っての転生ってだけでも珍しいのに、魔物に転生したのかよ。しかも、最弱種族のスライムとか。お前もトコトンついてねえな!」
そう言ってゲラゲラ笑い出した。
「だが、これで色々合点がいったぜ。普通、スライムは喋らないどころかろくな自我も持っていない。だが、お前は喋るしちゃんとした自我も持っている。それに、ヴェルドラを懐柔したのも、この街の急速な発展ぶりも、全て異世界で得た知識と経験があったからだと説明がつく。異常な速さで進化して魔王になったり
「納得してくれたかな?」
「ああ。怪しいヤツだと思っていたが、これでお前の事を信用していいと思えたぜ」
「ひでぇな。失礼しちゃうわ」
「全くです。まあそれは後程言及するとして、先程の語らいの続きでも致しましょう」
突然、ディアブロが割り込んできた。
「いや、それはもう十分堪能したから……」
「クフフフフ、遠慮などなさらずに」
「俺にまで変な勧誘してんじゃねえ!」
やれやれ、何をやっているんだかディアブロは。
「チッ、そういう事なら仕方ありません。では、話題を変えて貴方が聞きたがっていたテスタロッサ達の仕事ぶりや、リムル様の逸話についてを 」
「いやいや、お前達は今、とても忙しそうだしよ、また落ち着いた頃にでも遊びに来るぜ」
そう言って、ギィさんはそそくさと逃げ帰った。
「落ち着くところに落ち着いたものよな。クロエよ、お前は妾にとって大切な友じゃ。困った事があれば何でも相談に乗る故、気兼ねなく妾を頼るが良かろう。元気でな」
ルミナス様はそう言い残して、ヒナタさんと一緒にルベリオスへと帰っていった。
「クロエ、ここが嫌になったなら、遠慮せずに連絡してくれ。直ぐに迎えに来てやろう」
レオンさんは、まだ諦められないようだな。
クロエをどちらが引き取るか、あれから一悶着あったのだ。
「ここには友達もいるし、リムルさんのトコがいい」
というクロエの意思を尊重する事になったのだが、レオンさんは絶対納得してないな。
クロエへの執着を隠そうともしてない。
「お兄ちゃん、私を心配してくれてありがとう。凄く嬉しかった。でも、大丈夫。私はもう子供じゃないから!」
そう言って微笑むと、大人の姿へと変化した。
「ほらね? クロノアの力を借りれば、成長した姿に戻れるから。だから、お兄ちゃんも気にしないでね」
それは、儚げでありながら、心強さを感じられる。そんな魅力を秘めた笑みだった。
「そうだな、君はとても素敵な女性になった。だが、君を大切に思う私の気持ちに変わりはない。いつでも頼ってくれて構わないよ」
笑みを見せて、レオンさんはクロエへと語りかけた。大人の余裕というか、とても様になっている。
直後、レオンさんが叔父さんへと振り向いた。
そして、冷たい視線を向けている。落差が激しいな。
「クロエが大人になったと言ったが、まさか貴様……」
「違うっての! 俺は無性だし、そんな訳ねーだろうが‼︎」
叔父さんに対してはなんか辛辣なんだよな、この人。
まあ、俺も最近はそうなってきているけど。
「レオンお兄ちゃん!」
直後、クロエに怒られた。
だが、全く諦めてない。
「分かっているだろうが、クロエを危険な目に遭わせるような真似はするなよ?」
叔父さんに向けて、そう囁いて帰ったそうだ。
魔王達が帰った後だった。
「戦争か……」
叔父さんがそう呟いた。
一難去ってまた一難。
叔父さんとしては憂鬱な気持ちだろうな。
「そんな顔しないで下さいよ。俺や頼れる仲間が貴方にはいるんですから」
「ああ、そうだな」
俺の言葉に、叔父さんは笑みを浮かべた。
次回は番外編です。
思ったよりネタ集まらなかった……