俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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一応、ありふれsideはこれで終わりです。

次からは総武sideに行きます。


お昼ご飯

 

 

香織side

 

 

校長先生とのお話が終わって、私達も普通の授業に戻った。天之川君のこれまでの行動は少しだけ不思議には思っていたけど、あんな考え方をしてたなんて思ってもみなかった。流石に私もあれは無いかな。少しだけ鳥肌が立ったくらいだもん。出来れば今後は接触を控えたいかな。だから次からはハジメ君の側に居ようかなぁ。でもそうしたらまた天之川君が来そうなんだよね………雫ちゃんも言ってたけど、私とハジメ君の邪魔をしてるって言ってたし。うぅ〜ん、どうしよう。

 

 

ーーー昼休みーーー

 

 

香織「雫ちゃん、行こっ!」

 

雫「か、香織?行くって何処に?」

 

香織「いいから早く!お弁当持って!」

 

雫「え、ちょ、香織!?」

 

 

結局どうするか思いつかなかったから、私は取り敢えず一緒にお弁当を食べる雫ちゃんと南雲君を連れて、教室から出ようと思っていた。

 

 

香織「ハジメ君も早く!」

 

ハジメ「えっ、僕も!?」

 

香織「当たり前だよ!一緒にご飯食べるんだから!ホラ、早く!」

 

ハジメ「う、うん!」

 

 

そして私達は教室から飛び出した。行き先は屋上にした。だって今日は天気が良いから……あっ!そういえばもう11月になるのに、お外で食べたら寒いよぉ〜。手前の階段で食べよう、うん。

 

 

ーーー屋上階段ーーー

 

 

雫「驚いたわよ、香織ったら突然理由も無しに連れ出すんだもの。」

 

ハジメ「あはは………」

 

香織「ゴメンね雫ちゃん。でもね、あのまま教室で食べてたらきっと大変な事になってたと思うんだ。雫ちゃんも言ってたけど、天之川君が私とハジメ君の邪魔をしてるって聞いたから。」

 

雫「あぁ、それで………」

 

ハジメ「えっと、なんの話?」

 

香織「あっううん、なんでもないの!じゃあお昼食べよ!ハジメ君のお口に合えば良いんだけど……」

 

 

ドキドキ………ワクワク………

 

 

ハジメ「……えっと、そんなに見つめられると少し食べにくいかなぁって。」

 

香織「あっ、ゴメンね!人にお弁当を作るの初めてだったから、つい気になっちゃって………」

 

 

雫(香織、頑張れ!)

 

 

ハジメ「じゃあ、いただきます………」パクッ

 

香織「………」ジー

 

雫「香織、見つめ過ぎよ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハジメ「うん、美味しいよ!」

 

香織「ホ、ホント!?」

 

ハジメ「うん、これなら何個でも行けそうだよ!」

 

香織「よ、良かったぁ〜………」

 

雫「良かったわね香織。」

 

香織「うん♪じゃあ私達も食べよっか。」

 

雫「えぇ。」

 

 

ハジメ君に美味しいって言ってもらえた………よぉし、明日のお弁当も頑張って作ろう!

 

あっ、そうだ!大事な事忘れてた!

 

 

香織「ねぇハジメ君、ハジメ君の好きな料理って何かな?できれば教えて欲しいんだけど!」

 

ハジメ「好きな料理………うぅ〜ん何だろう?あまり好き嫌いとかないから。」

 

香織「そうなんだ、南雲君って好き嫌いないんだ〜。凄いなぁ………」

 

ハジメ「………い、一応例を挙げるならハンバーグとかカレーとか、普通に皆が好きなものかな。」

 

香織「普通に皆が好きなもの………そっか、分かった!ありがとうハジメ君、明日も頑張るから!」

 

ハジメ「な、何を?」

 

雫「きっと明日も南雲君にお弁当作る気でいるのよ。その為に聞いたんだと思うわ。」

 

ハジメ「さ、流石に2日連続はいいよ………白崎さんに悪いし。」

 

香織「でもハジメ君っていっつもあのゼリーだけでしょ?飲み終わったらすぐに寝ちゃうし………」

 

ハジメ「自業自得だよ。遅くまで本を読んでたり、ゲームをしてたり、親の手伝いをしてるから、睡眠が足りてないってだけだし。」

 

香織「へぇ〜ハジメ君って親のお仕事のお手伝いもしてるんだ!」

 

ハジメ「ま、まぁ………一応ね。」

 

香織「やっぱりハジメ君って優しいなぁ………」

 

 

雫(南雲君、きっと貴方は気付いていないと思うけど、南雲君のなんでもない発言でも、香織には立派に聞こえてしまうのよ。さっきの好き嫌いがないとか、親の手伝いとかも全部そうよ。香織が段々貴方への好感度を勝手に上げてるんだから。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ご馳走様でした。」」」

 

ハジメ「白崎さん、お弁当ありがとう。美味しかったよ。」

 

香織「ううん、お粗末様でした。明日からはもっと美味しいのを持ってくるから!」

 

ハジメ「い、いや……流石に明日はいいよ。苦労を掛けちゃうから。」

 

雫「香織、南雲君もこう言ってるんだから無理強いはしないの。」

 

香織「……うん、分かった。じゃあ週に2回はどうかな?それならいいでしょ?」

 

ハジメ「や、やめる気はないんだ………」

 

雫「諦めて南雲君、香織ったらお弁当を作る事を曲げる気がないみたいだから。」

 

 

週に2回………南雲君にお弁当を作る!1回じゃ少ないもんね。南雲君には健康になってもらいたいし!

 

 

ハジメ「じ、じゃあお願いしようかな。週2回で……いいかな?」

 

香織「うん、任せて♪南雲君の為に美味しいお弁当、一生懸命作るから!」

 

 

これで南雲君との接点が増えた♪曜日はいつにしようかなぁ?火曜日と木曜日かなぁ?うぅ〜んでも金曜日も週最後だしなぁ………悩むなぁ。

 

 

ハジメ「………ねぇ八重樫さん、白崎さんはどうしちゃったの?」

 

雫「きっとどの曜日に作って来ようかを考えてるんだと思うわ。その内したら帰ってくるから心配いらないわ。」

 

ハジメ「そ、そうなんだ………」

 

 

木曜日……金曜日……大穴で土日でハジメ君のお家に!?

 

 

 

 

 


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