俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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罰則内容と平穏

 

 

柊side

 

 

柊「八幡君、今日は来ると思う?」

 

八幡「………分からない、俺も予想がつかない。奴がお前を取るか自分の保身を取るかのどっちかだが、正直俺にはどっちをとっても不思議ではない状況だしな。処罰覚悟で総武に来るか、処罰回避で行動を抑えるかってところだな。」

 

涼風「来て欲しくありません、あんな人。」

 

柊「本当だよ!小学生の時の事はそんなによく覚えてないけど、絶対タチ悪くなってるよね。お近づきになんてなりたくない。なりたいって思う人の神経を疑っちゃう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平塚「おぉ、比企谷、それに夜十神姉妹も。丁度良かった、今は大丈夫かね?できれば昨日の事で話したい事があるのだが。」

 

 

前の方から平塚先生が私達を見つけるとまっすぐ歩いてきた。

 

 

八幡「………処分が決まったんですか?」

 

平塚「あぁ。それについて君達にも教えておいた方がいいと思ってな。時間はあるかね?」

 

八幡「俺も2人も大丈夫です。」

 

平塚「よし、では行くとしようか。」

 

 

ーーー生徒指導室ーーー

 

 

平塚「さて、いきなり本題だが、天之川の罰則内容は………『総武高への立入禁止』『比企谷八幡並びに夜十神姉妹への接触禁止』『10日間停学』が下された。当然この事は天之川のご両親も承知済みだ。」

 

涼風「いつ天之川さんのご両親が?もしかして昨日の放課後に?」

 

平塚「その通りだ。ご両親2人を京葉高校までご足労頂いて、これまでの経緯を説明してから処分を下した。内容が内容だけにご両親は酷く嘆いておられたそうだ。無理もないな。」

 

 

両親の前で説明されちゃったかぁ〜………もう言い逃れも何もないじゃん。わぁ〜その幽霊さんの親可哀想。

 

 

八幡「もしそれでもアイツがこの総武高に来て、俺達に関わったらどうなるんですか?」

 

平塚「………そうなった場合の事も考えているそうだ。そうなった場合、退学だそうだ。」

 

八幡「………退学ですか。無期停学とかではないんですか?」

 

平塚「向こうの校長にもそれを伝えたそうなんだが、こう答えたそうだ。『それで彼が反省をしてくれるのなら、今頃とっくに反省できてるはずだ。』とな。京葉の校長は無期停学は無意味だと思っているんだろう。だから今回の罰則を破ったら即退学、という事にしているそうだ。まさに首の皮1枚だけで繋がっているような状況だ。」

 

 

私は処分なんてどうでもいいけど、とにかくその幽霊が私達の所に来なければ問題ない。八幡君といつも通り過ごせれば尚の事良いしね!

 

 

平塚「だから比企谷、天之川が停学になったからといって油断はするな。人という生き物は勝利を確信した時や、安堵に浸っている時が1番油断しやすい。そんな時こそ何かあると思え。天之川関連ではない何かでもいい、何かがあると思う事だ。」

 

八幡「………それメチャクチャ嫌ですね。」

 

平塚「君の立場からすればそうだろうが、この学校で夜十神姉妹を守れるのは君だけだろう?この2人は君以外の生徒には目もくれていなさそうだしな。普段の様子を見ていれば嫌でも分かる。」

 

八幡「まぁ2人が望むのなら「私は八幡君に守ってもらいたい!!」俺は「是非、八幡さんにお願いしたいです!!」喜んで………引き受けます。」

 

平塚「そのようだな。時間を取らせて済まなかったな、もう教室へ行っていいぞ。」

 

 

守ってもらうのなら絶対八幡君が良いに決まってるよ!!それ以外の人なんてお父さんくらいしか思いつかないもんね!!え、新堂先輩?無しではないけど、1番はやっぱり八幡君だよね!!

 

 

ーーー2-F組ーーー

 

 

八幡「はぁ……1週間がこんなに長く感じたのは初めてかもしれないな。今まで1週間ってこんなに長かったっけ?」

 

涼風「いえ、きっと今週が忙し過ぎたのかと。天之川さんが総武高校に来たりしたのが原因だと思われます。それが無かったとしても、天之川さんが来るかもしれないという緊張感で時間が長く感じてしまっていたのではないかと思われます。」

 

八幡「そういう事か、全部天之川のせいか。」

 

涼風「………は、はい、そうですね。」

 

 

涼風も否定するのを辞めちゃった………間違ってはいないしね。ううん、むしろ八幡君が正解だよ。全部あの幽霊が悪いんだよ。

 

 

八幡「なぁ柊に涼風、明日の学校が終わったら泊まりに行っていいか?今週の俺ならたとえ何が出されたとしても全て食べ切れる自信があるし、気にしない自信もある。そのくらい精神面が疲れてる。ダメか?」

 

柊「来て来て!!八幡君ならいつでも大歓迎♪お父さんとお母さんもきっと喜ぶしね!!」

 

涼風「はい、お姉様の言う通りです。きっと喜びます、是非いらしてください。」

 

八幡「あぁ、悪いな。」

 

 

やった♪今週は八幡君が泊まりに来る〜♪楽しみ楽しみ!やっぱり八幡君が来るって分かると張り切りが違うかも。なんていうか………おもてなししてあげなくちゃって思っちゃう!

 

 

八幡「んじゃ今日もそれとなく、1日を過ごしていきますか。」

 

柊「はぁ〜い♪」

 

涼風「はい。」

 

 

これが毎日続いてくれれば、私は文句無いんだけどなぁ………

 

 

 

 

 

 

 


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