俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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リフレッシュ

 

 

八幡side

 

 

修学旅行明けから5日経ち、漸く休みが訪れた。この時をどれ程待った事か………やっと何も考えずに行動が出来る。意外にも、天之川は学校には乗り込んでこなかった。そのおかげもあってか、俺達は愉快な学校生活を送る事ができた。2人の視線を感じる事もあったが、気にしない気にしない。

 

そして今はおじさん達夜十神家に居る。まぁお察しの通り、泊まりだ。柊と涼風が今週俺が行くっておじさんとおばさんに言ったところ、『よし、じゃあ何かご馳走を考えないとね!』『リラックスしやすい入浴剤とか用意した方がいいわね。』とか言ってたらしい。実際、料理はゴージャスだったし、めっちゃ良い匂いの入浴剤でリラックス出来た。

 

寝る時はいつも通り、動く抱き着き枕(柊と涼風)が両サイドに居た。それに慣れたからか、今ではもう普通に眠る事ができる。慣れって恐ろしいね。けどやっぱり2人がお持ちのアレは、実に豊かでたわわでした。そして今はそんな2人も既に起床済みで朝食の席に居る。勿論、俺も居るし、おじさんとおばさんもだ。2人はこれから仕事だけど。

 

 

御影「そういえば八幡君、今日はどうするんだい?この家に居ても大丈夫だけど、それだと暇でしょ?」

 

八幡「それなら大丈夫です、昼くらいになったらららぽに行こうと思ってたので。新しい本とかないか見ようと思ってました。」

 

柊「そして私もそれに着いて行く♪」

 

八幡「………なんて予定は組んでませんでしたが、柊の事ですからそう予想もしてました。」

 

紫苑「そう……涼風は?」

 

涼風「私も八幡さんとお姉様とご一緒に、と言いたい所なのですが、最近はお2人になる時間が少なかったと思いますので、今回はお留守番をしますわ。お姉様も八幡さんと2人きりの時間を過ごしたいでしょうから。」

 

紫苑「涼風がそれでいいのなら私は何も言わないけれど、何かあったらすぐに連絡するのよ。八幡君と柊もね。」

 

八幡「分かりました。」

 

柊「了解!」

 

御影「そういえば八幡君、君はもう進学は決めているのかい?」

 

八幡「場所は多分千葉にする予定ですけど、私立文系辺りを。けどそれが何か?」

 

御影「ううん、大学が決まっていないのならいいんだ。まだ1年はある話だからね、ゆっくり決めるといいよ。」

 

八幡「………まさかとは思いますけど、近くの家を買うもしくは作る、なんて言おうとしたんじゃないですよね?」

 

御影「や、やだなぁ〜八幡君、そんなわけないじゃらいかー!あはは〜。」

 

 

おじさん、噛んでます。考えてたんですね?そして言おうともしてたんですね?俺は安いアパートで充分です。

 

 

紫苑「はぁ………あなたったら。」

 

柊「お父さんってこういう時、本当に分かりやすいよね〜。」

 

涼風「お姉様に同感です。」

 

 

皆しておじさんをイジめてやるなよ……可哀想だろ。しかし、女家族の中男1人っていうのは結構苦労しそうだ。そして朝のやり取りから時間も経って、昼近くになった。

 

 

八幡「……そろそろ「行こっか♪」行く………そうですね、行きましょうか。」

 

涼風「八幡さん、姉をよろしくお願いします。ご迷惑を多々掛けるとは思いますが。」

 

柊「涼風〜、私だってちゃんと分別を弁えてるよ!八幡君には迷惑かけたりしないっ!」

 

涼風「………姉が周りに迷惑を掛けないように、見張りをお願いします。」

 

柊「ちょっと涼風!?」

 

八幡「よし、任せておけ。」

 

柊「八幡君まで!?」

 

 

周りの人には迷惑掛けないだろうが、色々と動き回りそうだしな。用心するに越した事はない。まぁ冗談だとして、柊のリフレッシュにもちょうど良いだろう。

 

 

八幡「半分冗談だ。柊、行くのなら支度して来い。俺はもう出来てるぞ。遅かったら置いてくぞ?」

 

柊「うぇ!?ちょっと待ってよ〜!!」

 

 

ーーーららぽーとーーー

 

 

柊「久しぶりに来たって感じだね、ららぽ。」

 

八幡「あぁ。文化祭や体育祭、修学旅行もあったから、行く機会が少なくなってたしな。それ以外にもまだあったといえばあったが、まぁそれはいいだろう。今日は気軽にショッピングしようぜ。」

 

柊「うん、そうだね♪」

 

八幡「さて、まずは何処から回ろうか……柊、何処から回る?」

 

柊「八幡君、本が見たいって言ってたでしょ?なら本屋さんに行こうよ。私も何か良いのがないか見てみたいしね、お料理本とか!」

 

八幡「そうか………よし、ならそうしようか。」

 

柊「うん♪」ダキッ!

 

 

そして俺達は目的地である本屋を目指してエスカレーターを目指して歩き始めた。

 

 

「すみませぇ〜ん、少々よろしいですか?」

 

柊「?」

 

八幡「あっ………」

 

「突然声を掛けてすみません〜……あっ、お2人だったんですね〜。」

 

柊「………あぁ!どうも、雑誌見ました。」

 

八幡「おかげで注目度が増しました。」

 

「あははは、今やお2人はあの雑誌の注目ですからね。あっ、今回も取材よろしいでしょうか?」

 

柊「はい、いいですよ〜。」

 

 

声を掛けてきたのは、俺達が2ヶ月前に雑誌に載るようになってしまった元凶とも言える取材班達だ。まぁ載るといってもテレビには出てないからまだ良い方だろう。これがテレビに出るようになったら………もう騒ぎが収まらなくなるだろう。

 

 

「じゃあ最初の質問から行きますね。」

 

柊「はーい!」

 

 

………まぁ、柊も楽しんでるようだからいっか。

 

 

 

 

 

 


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