俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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暴走

 

 

八幡side

 

 

天之川「今すぐ柊から離れろ!!!!」

 

 

おいおいおいおいちょっと待ってくれよ。え、何で?此処に居るのは別にとやかく言わないけど、何で話しかけて来んの?接触禁止ってあったよな?総武に来るか、俺等に関わったら即退学って。じゃあアイツって退学したいって事なのか?あれこれ気になる事は多いが、まずは柊をアイツから離さないとな。

 

 

八幡「柊、お前は雪ノ下さんと一緒に居ろ。雪ノ下さん、今は説明してる暇はありません。けど柊を連れて此処から離れて下さい。」

 

陽乃「それはいいけど、一体何が「説明してる暇は本当にないんです、早く!」わ、分かったよ。じゃあ夜十神ちゃん、行こうか。」

 

柊「は、八幡君………」

 

八幡「俺は大丈夫だ。それよりも早く行け。」

 

柊「う、うん!」

 

 

よし、これで柊は安全な場所まで行けるだろう。雪ノ下さんも居るんだ、少しは安心だ。

 

 

さて………

 

 

八幡「一体何の用だ、天之川?それとお前、俺達に関わっていいと思ってるのか?お前には処分が下されていた筈だが?」

 

天之川「あれは総武高校内での話だろう?今は関係ない!!」

 

八幡「関係大有りだ。お前ちゃんと罰則内容見たのかよ?1つ1つに項目書いてあったろう。何処に総武高校内って書いてあった?」

 

天之川「今はそんな事どうでもいい!!」

 

 

うわっ、論点ズラしに来たぞコイツ。立場悪くなるとすぐに逃げるんだな。

 

 

天之川「それよりも柊は?何処にやったんだ!?」

 

八幡「お前に会わせないように、移動中だ。聞いてんだろ?柊の症状。それを考えたら当然の処置だ。自覚がないなんて言うなよ?」

 

天之川「比企谷、お前はどれだけの人間を洗脳すれば気が済むんだ!?柊や涼風だけでは飽き足らず、俺の幼馴染達や教師まで!!許される事ではないぞ!!」

 

八幡「どうやって柊達の洗脳をしたのか、俺が聞きたいくらいだ。俺はそんな事一切してねぇし、しようとした事もねぇ。第一どうやってするのか教えてくれよ。」

 

天之川「やはりお前は裁かれるべきだ!何度もチャンスを与えてやっているというのに、お前は………それを全て台無しにしてきた!!」

 

 

その台詞、そのまま返す。お前の方が台無しにしてんだろうが。この罰則だってお前にとっては最後のチャンスだったんだぞ?

 

 

八幡「おい、お前分かってるのか?今お前のやってる事が学校にバレたら退学だぞ?」

 

天之川「退学?ははははっ、冗談にしては面白いな。だが嘘にしては下手過ぎる!!学校が俺の事を退学にするわけがないだろう!!」

 

八幡「罰則内容にも書いてあった。『上記の内容を1つでも破った場合、罰則対象者である天之川光輝を退学処分とする。』って。お前それでも自分が退学にならないって言い切れるのか?」

 

天之川「あぁ、言えるさ!」

 

 

………コイツ、もうダメだ。全てにおいて根っからイカれちまってる。停学や処分退学なんかじゃ収まりつかねぇぞ?

 

 

天之川「お前なんかに付き合ってる時間はない。柊を何処にやったか教えるんだ!」

 

八幡「俺にも分からねぇよ。虱潰しに探したらどうだよ?出来たらの話だけどな。」

 

天之川「君に聞いた方が早いだろ?それに本当は知ってるんじゃないのか?知っていなくてもメールか電話でもすれば分かるはずだ。」

 

八幡「すると思うか?柊の心に傷をつけたお前を、俺が会わせるとでも思うか?」

 

天之川「君程度が俺を止められるとでも思ってるのか?十中八九無理だ。痛い目に遭いたくなければ、早く柊の居場所を教えるんだ!」

 

八幡「誰が言うかよ、バカ野郎。」

 

 

天之川「………これは最終警告だ、早く柊の居場所を言うんだ。」チャキ

 

八幡「っ!?」

 

 

天之川が手にしたのはナイフだった。折りたたみ式のナイフだが、あの形状からしてサバイバル用だろう。アイツあんな物まで持ってたのかよ!

 

 

八幡「おい、そんなもん取り出してどうする気だ?此処を何処だと思ってる?店の中だぞ!しかも警察や警備員が立ち入る大型店舗でもある、そんな所で振り回していいもんじゃねえだろうが!」

 

天之川「全部お前が悪いんだ!!俺が停学や処罰を受けたのも全部お前のせいだ!!お前が何もかも俺から奪っていったせいで!!早く柊の居場所を教えろ!!」

 

八幡「………言わねぇって言ってんだろ。誰がお前に教えるかってんだ。早くそれをしまえ。銃刀法違反で捕まりてぇのか?」

 

天之川「黙れええぇぇぇぇぇ!!!」

 

八幡「っ!!」

 

 

天之川は自棄になったのか、ナイフを構えながら俺に突進してきた。あんなの刺されたら俺もどうなるか分かったもんじゃねぇ、最悪死ぬ!!避けないと危ねぇ!!

 

 

天之川「このおおおぉぉぉぉ!!!」

 

八幡「いい加減にしろ!お前人殺しになる気か!?お前のやってる事は殺人未遂でもあるんだぞ!!」

 

天之川「全部お前のせいだ!!お前のせいで!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あそこです!!あそこにナイフを持った男が男を襲ってるんです!!」

 

警官「おい、そこの君達!!止まりなさい!!」

 

 

警官!?あの女の人が呼んできてくれたのか………

 

 

天之川「比企谷あああぁぁぁぁ!!!」

 

八幡「っ!?」

 

 

ザシュ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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