俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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皆でお見舞い

 

柊side

 

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

 

いやったぁ〜〜〜!!!漸く6時限目が終わった!!ほら先生早く!!早く終わる準備をして!!八幡君が私を待ってるんだから!!今にも寂しく待ってるんだから!!今もこの瞬間、先生は生徒の貴重な時間を1秒ずつ無駄にしてるんだからね!!分かったら早く!!

 

 

教師「それでは授業を終わります。日直の人、挨拶をお願いします。」

 

日直「起立〜、礼っ、着席〜。」

 

 

よしっ、順調!平塚先生も早くしてよ!

 

 

涼風「お姉様、ものすごく早く行きたそうな顔をしていますわよ?『平塚先生、早く来い!』みたいな顔をしてますわよ?」

 

柊「当たり前じゃん!八幡君が私を待ってるんだから!!」

 

涼風「………そうですね。(姉の八幡さんへの依存は知っていますが、ツッコむのも疲れました。)」

 

 

それから1分くらいしてから平塚先生が教室に入ってきて、報告事項を私達に伝えてから帰りの挨拶を終えた。よし、校門前には宮間さんの車がある筈だからね!戸塚君を連れて早く会いに行こう♪

 

 

柊「涼風、戸塚君!じゃあ行こっか!」

 

戸塚「な、なんかお姉さん凄く生き生きしてない?そんなに八幡と会えるのが嬉しいのかな?」

 

涼風「まぁ、姉にとって八幡さんは生き甲斐でもある存在ですから。」

 

戸塚「あはは………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪乃「夜十神さん、少しよろしいかしら?」

 

 

私達に話しかけてきたのは、J組の雪ノ下さんだった。そしてその隣には由比ヶ浜さんも居る。

 

 

涼風「っ!雪ノ下さん?」

 

戸塚「こんにちはっ、どうかしたの?」

 

雪乃「えぇ、今から3人で比企谷君のお見舞いに行くのよね?」

 

柊「……うん、そうだけど?」

 

雪乃「私達もお見舞いに行きたいから、同行させてもらってもいいかしら?」

 

結衣「お願い!」

 

 

うぅ〜ん、どうしよう。雪ノ下さんは一応の信用は出来るけど、由比ヶ浜さんがなぁ………けど、病院内で罵倒するとも思えないし、いいか。

 

 

柊「うん、いいよ。」

 

結衣「やったぁ!ありがとう夜十神さん!!」

 

雪乃「ありがとう。」

 

柊「うん、じゃあ行こっか。」

 

 

ーーー校門前ーーー

 

 

涼風「お姉様、よろしいのですか?由比ヶ浜さんはお姉様のブラックリストに載る寸前の方なのでは?それを一緒に、しかも八幡さんの所になんて。」ボソッ

 

柊「病院で騒ぐ程おバカじゃないでしょ。それにあの場で断ったら絶対口論になるからね、それを避けただけ。面倒は嫌いだもん。」ボソッ

 

涼風「………ま、まさかお姉様が八幡さんと同じような言葉を使うなんて………」

 

 

失礼なっ!私だってそう思う時くらいあるよ!でも八幡君と同じ扱いをしてくれた事に関してはポイント高いっ♪

 

 

柊「さっ、乗って乗って。」

 

涼風「席は何処でも構いませんので。」

 

 

因みに宮間さんは外に出ないで、車の中で待つようにしてもらっている。え?何故かって?お金持ちのお嬢様やお坊っちゃんって大体外で待たせてるでしょ?そう見られないようにしてるだけ。

 

 

ーーー病院・廊下ーーー

 

 

戸塚「あっ!そういえば僕、八幡にお見舞い持ってきてなかった………知らされたの今日だから。」

 

結衣「げっ、そういえばそうだった………うぅ、何か買わないとなぁ〜。」

 

涼風「お気になされる必要はないと思いますよ、八幡さんはそのような事を気にするような方ではないと思いますから。」

 

柊「そーそっ!私は昨日フルーツ持ってったから、今日は何も持ってきてないしね。」

 

雪乃「夜十神さん達の言う通りよ、比企谷君はお見舞いの品が無いくらいであれこれ言う人間ではないわ。」

 

 

おっ、雪ノ下さんほんの少しは八幡君の事分かってるみたいだね〜。感心感心。

 

 

ーーー八幡の病室ーーー

 

 

雪乃「途中で気づいてはいたけれど、やっぱり個室入院だったのね。」

 

柊「加害者側の親族がね、そうするべきだって言ってたからこうなったんだ。(っていう設定です!)」

 

雪乃「比企谷君にしては贅沢だとは思うけれど、これも患者の特権よね。」

 

戸塚「その人の好意でもあるから、無碍にも出来ないしね。」

 

結衣「取り敢えず入ろうよ!ヒッキー待ってるかもしれないし!」

 

涼風「では行きますよ。」

 

 

コンコンコンッ

 

 

八幡『どーぞ。』

 

涼風「失礼します、八幡さん。お約束通りお見舞いに伺いました。皆さんも一緒に。」

 

結衣「ヒッキー、無事で良かった!!」

 

戸塚「八幡、元気そうで良かったよ!」

 

雪乃「………大事が無いようで良かったわ。」

 

八幡「お、おう……見舞いありがとな。」

 

柊「八幡君、今日は何も持ってきてないけど許してね?次はちゃんと持ってくるから!」

 

八幡「そんな1日毎にお見舞いの品を貰ってたら、消化するのに苦労しそうだ。フルーツだけでも充分だぞ?3時のおやつに1つ頂いたし。」

 

結衣「因みに何を食べたの?」

 

八幡「林檎だけど?」

 

涼風「ですがゴミ箱の中には芯だけで皮はありませんでしたが………もしかして皮ごと?」

 

八幡「あぁ、果物ナイフ無かったしな。それに皮が食べられないってわけじゃねぇし、そのまま丸齧りして食っても大した事ないって思ったから。」

 

柊「ワイルドな八幡君、素敵………♡」

 

戸塚「えっと……夜十神さん、そこじゃないと思うんだけど………」

 

雪乃「無駄よ戸塚君、きっと聞こえてないわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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