俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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判決、そして後日談

 

天之川side

 

 

裁判長「では、判決を言い渡す!!」

 

 

っ!判決………俺はきっと実刑だろう。だが比企谷にも少なからず何かはある筈だ。柊達を自分の物のように連れ回したりしていたんだ、刑があるのは当然だ!!それにあの院長もだ!あんなやり方をしたら絶対に実刑が下るに決まってる!!

 

 

裁判長「被告、天之川光輝を懲役10年及び執行猶予5年に処するつもりだった。」

 

 

?な、何だ?

 

 

裁判長「この裁判での発言、態度を考慮した上での判決を言い渡す。被告、天之川光輝を無期懲役に処する!執行猶予は無いものとする!これに「ふざけるな!!」てへい………」

 

天之川「無期懲役?執行猶予が無い?何故俺だけなんだ!?比企谷はどうなんだ!?そこに居るヤブ医者は?裁かれるべき人間は俺以外にも居るはずだ!!何故俺だけなんだ!!?」

 

裁判長「被告人は静粛に!!被告が今申した事に対する答えは………分かりきっていると思うがね。」

 

天之川「何ィ!?」

 

裁判長「彼等に問われるべき罪がないからだ。君は何故、被害者である比企谷君や神田院長にも罪を被せようとしているのか、私には理解が及ばない。」

 

天之川「くっ!!こんな裁判どうかしている!!まともに判断出来る奴は居ないのか!?俺だったらもっと公平な裁判をする!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシィン!!!

 

 

天之川「っ!?………と、父さん?」

 

輝幸「光輝、お前にはこの数週間で大きく失望させられた。まさかお前のような奴が俺の息子だと思うと、とても恥ずかしくなる。お母さんと妹の光香の姿を見てみろ!」

 

 

恥ずかしいだって………?母さんと光香の方を見てみると、泣いていた。何故だ?何故泣いてるんだ?俺が実刑判決になったから?比企谷に罰がいかなかったからか?

 

 

天之川「何故、どうして泣いて………」

 

輝幸「分からないか?お前が息子であるのが、お前が兄であるのが恥ずかしくて仕方ないからだ!!今日この裁判、俺達はほんの僅かにだがお前に期待していた。罪を認めて罰を受けるお前に少なからず期待していた………だが蓋を開ければこの有様だ!!被害者である比企谷君にも罪をなすりつけようとし、医者である神田院長の否定に加えて最後の最後にはヤブ医者呼ばわりもするとは何事だ!!」

 

天之川「違うんだ父さん!!父さん達は「お前の言い訳などもう聞きたくない!!」と、父さん……」

 

輝幸「俺は今すぐにでもこの場から立ち去りたい、何故か分かるか?我が家のとんでもない恥晒しと一緒に居るからだ!!」

 

天之川「………」

 

輝幸「判決はもう出たんだ、大人しく罪を受け入れろ。お前がどう足掻いたところで出てしまった結論は変わらん………裁判長、すみませんでした。」

 

裁判長「うむ………では改めて判決を言い渡す。被告、天之川光輝は無期懲役に処する。執行猶予は無し!これにて閉廷!!」

 

 

………

 

 

天之川sideout

 

八幡side

 

 

裁判が終わって裁判長も居なくなり、天之川も連行されて行った。その時の様子は何も考えられないような、放心しているかのような状態だった。ただただ、連れられていくような感じで去って行った。

 

 

輝幸「神田院長、あの愚息がとんだご無礼な発言をしました、申し訳ございません!!」

 

神田「いや、いいんですよ。アイツの立場からすれば俺は恨まれて当然だ。」

 

 

言われたのがヤブ医者だもんなぁ………しかも院長相手によくあんな事が言えたもんだ。大物だよ。

 

 

八幡「柊、平気か?」

 

柊「……うん、八幡君が手をずっと握ってくれたから何ともなかったよ。」

 

御影「八幡君もお疲れ様。あの場で天之川君に反論した時の君はとてもカッコ良かったよ、映像に残せないのが残念でならない。」

 

紫苑「貴方は何を言ってるのよ………」

 

 

うん、本当に何言ってるの?おじさん。

 

 

御影「何はともあれ、これで娘達にやっと平穏が訪れたんだ。とても良い事じゃないか。ここ最近は立て続けに何かが起きていたからね、少し慌ただしかったけど、ようやく僕も落ち着いて仕事ができるよ。」

 

涼風「でしたら私達も八幡さんと歩きで登下校をしてもよろしいでしょうか?」

 

紫苑「そうね……悩みの種だったものが無くなったから大丈夫よね?」

 

御影「うん、歩きで登校してもいいよ。」

 

柊「やったぁ〜♪八幡君と一緒に歩きで登校できる〜♪1ヶ月ぶりくらいじゃない?」

 

八幡「そうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日談。天之川はあの後、すぐに少年刑務所へと向かって入れられたそうだ。その時の天之川は何も言い返してこない、無気力な状態だったらしい。親に言われたのが相当ショックだったようだ。

 

 

それと裁判所からも新たに定められた規則が俺達に設けられた。内容はこんな感じだ。この内容は弁護士等と色々話し合って決められた事だ。

 

1つ、天之川家は、天之川光輝との関係を絶縁するものとする。

 

1つ、裁判所から比企谷八幡及びその家族、夜十神柊及びその家族との接触禁止令が発行された。これは裁判所で正式に出されたものだ。

 

1つ、賠償金を天之川光輝個人に請求する。内容は【刺突事件での治療費に加えて慰謝料と夜十神柊への精神的苦痛による慰謝料】によるものだ。

 

以上がこの裁判で定められた規則だ。

 

 

そして京葉高等学校の校長と教頭、担任の教師には監督不行き届きとして減給が言い渡されたのだが、3人もこれは納得している様子だった。むしろ止められなかった自分達に対する罰だと言っていた。そして天之川さん達も俺達に賠償金を支払うと言っていたのだが、俺としては入院費を出してくれただけで満足だし、おじさん達も謝ってくれただけで満足していると言ったので、賠償金は無しになった。無しになるまで1時間くらい時間を使ったけどな。

 

まぁこんな感じだ。京葉高校もかなり荒れてるだろうな。人気者が居なくなったんじゃなくて、人気者の本性が知られたんだからな。見る目がなかった自分を呪っている事だろう。

 

 

柊「八幡君〜、来たよ〜♪」

 

涼風「久しぶりの歩き登校です♪」

 

八幡「あぁ、今行く。」

 

 

 




天之川、ようやく終わりを迎えました!!いやぁ〜長かったですね〜(自分で長くしてたんですけどwww)

なんか漸く一区切り終えた感じです!!

さて、次はどうしようかなぁ〜。

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