俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

129 / 300
三浦の想いとデートの続き

 

 

八幡side

 

 

ったく、あの野郎は何だったんだ?三浦と仲違いしてるから何だってんだよ?そんなの俺の知った事じゃねぇよ。第1、俺には全く、何の関係のねぇ話だし。はぁ………アイツがあんな調子だと、あのグループすぐに崩壊するぞ。どうでもいいけど。

 

 

三浦「ちょっとヒキオ。」

 

八幡「?……三浦か。」

 

三浦「ちょっと顔貸してくんない?」

 

八幡「………」

 

 

葉山を追い返したと思ったら、今度は女王様かよ………いつから俺はこんな風になったんだ?

 

 

八幡「……涼風、柊には野暮用だって伝えといてくれ。少し行ってくる。」

 

涼風「………わかりました。」

 

八幡「悪りぃな………で、何だよ?」

 

三浦「さっき、自販機の前で隼人と話してるとこ見てた………何話してたん?」

 

八幡「別に何も。お前等が喧嘩してるのを聞かされただけだ。聞くとも言ってねぇのに勝手に喋り出してな。まぁ殆ど聞いてねぇけど。」

 

三浦「……ヒキオも知ってんだよね?修学旅行の告白の事。」

 

八幡「まぁな、俺も部活で少し噛んでるからな。けどお前は何処でそれを知ったんだ?」

 

三浦「結衣が偶々1人でブツクサ言ってるところを聞いただけ。」

 

 

おいおい、盗み聞きかよ………それと由比ヶ浜も何やってんだよ。よりにもよって1番聞かれたらまずい奴に聞かれてるじゃねぇかよ。

 

 

八幡「そうか………で、それでお前はあのグループから距離置いてるってわけか?不機嫌なオーラダダ漏れで。グループ以外の奴等からすればいい迷惑なんだが?」

 

三浦「………それは反省してるし。けど、あんな事してたなんて知らなかったし………」

 

八幡「人には隠し事の1つや2つあんだろ。今回はそれが偶々アホの独り言でバレちまったってだけだ。けどお前どうすんの?」

 

三浦「……隼人と話してみる。答えによってはグループ抜けるかも。」

 

八幡「そうか………」

 

三浦「………ねぇヒキオ、あーしどうしたらいいと思う?」

 

八幡「そんなの俺が知るわけねぇだろ。お前がしたいようにすればいいんじゃねぇの?あのグループと居たけりゃ許せばいいし、もうたくさんだと思ったら抜けりゃいいし。お前の自由だろ。」

 

三浦「………」

 

八幡「んじゃ俺はもう行くからな。」

 

 

はぁ………まさか事の発端が由比ヶ浜とは予想外だった。アイツ独り言とはいえ何してんだよ。

 

 

ーーー放課後ーーー

 

 

柊「今日の学校も終わったね〜!じゃあ八幡君、今日も家に直行?」

 

八幡「………この前の続きってわけじゃねえけど、ららぽに行かないか?大して見て回れなかったし、ちょうどいい時間だしな。」

 

柊「あっ、それ賛成!」

 

八幡「言い出しっぺの俺がいうのもアレだが、事件現場に行くようなものだぞ?抵抗無いのか?」

 

柊「悪いのはあの悪霊であってららぽは悪くないもん!だから平気♪」

 

八幡「そ、そうか………涼風はどうだ?」

 

涼風「お2人がよろしいのなら、私はそれにお供します。」

 

柊「よしっ、決まりっ!じゃあららぽーとにレッツゴー!!」

 

 

ーーーららぽーーー

 

 

柊「特に何事もなくやってるみたいだね。」

 

八幡「暫くは閉店してたんだろうが、立て直しが早いな。」

 

涼風「八幡さん達はこの場所で何をしていたのですか?やはり本屋さんに行っていたのですか?」

 

八幡「流石だな、正解だ。まぁもっと言うと、雑誌のインタビューを受けてから本屋に向かったんだよ。まぁこれと言って欲しい本は無かったから何も買わなかったけどな。柊は料理の本を買ったけど。」

 

柊「そうそうっ!それで雪ノ下さんのお姉さんとバッドエンカウントしちゃって付き纏われてたんだよね〜………はぁ、あの人本当にしつこい。」

 

 

やはり柊は雪ノ下さんの事が苦手……いや、嫌い?少なからず好印象は持っていないだろう。まぁ俺もあの人にはあまり良い印象は持ってねぇけどよ。

 

 

涼風「そ、そうなのですか………それで、その後は?その後何をするかは決めていたのですか?今日はそこから始めては如何ですか?」

 

柊「あの時は………そうそう!洋服屋さんを回ろうって話になったんだ!それで私と八幡君がペアルックで歩こうって!」

 

八幡「目立つのは嫌だ。」

 

柊「って八幡君が言ったところに雪ノ下さんが現れたんだ。だから今日はお洋服屋さんに行こう!あっ、ちゃんとメンズの所にも行くからね!」

 

八幡「………じゃあ俺、ちょっとATMに行ってくる。お金下ろしてくるわ。」

 

涼風「あぁ、そうでしたわ………お父様から頂いた口座があるんですものね、八幡さんには。」

 

柊「実際お父さんからしてみれば端金だけど、八幡君みたいな一般人からしてみれば大金だもんね。確か500万円だったよね?」

 

涼風「はい。幾ら八幡さんがお気に入りの、未来の義息子だとお認めになられているからといって、少し羽目を外しすぎている気がするのは、否めませんね。」

 

柊「お父さん調子に乗ると、分かりやすいもんね。それで分かりやすいぐらい勝負事に弱くなるもんね。この前の八幡君とのビリヤードが良い例だよね。」

 

八幡「悪い、待たせた。」

 

 

操作初めてだったから少し手間取ったが、引き出し方は分かったからこれで問題はないな。

 

 

柊「ううん、全然大丈夫♪じゃあ行こっか!」

 

 

そしてその1日は柊と涼風の服選びと、俺の服選びをしてかなり盛り上がった。そしてペアルックだが………1着だけ買う事になった。案外カッコ良かったし、柊が着ても違和感なかったから。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。