俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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昨日はすみませんでした、少々立て込んでいたので投稿できませんでした!

では、どうぞ!


夕暮れ

八幡side

 

 

ーーー親水公園ーーー

 

 

柊「着いたぁ〜!はぁー疲れた〜!」

 

八幡「おい、柊……あんまり走るなよ。別に夕日は逃げねぇよ。」

 

柊「何言ってるのさ八幡君は!?私は八幡君と過ごす時間を1秒でも長く過ごしたいのっ!涼風に八幡君との時間を取られた分、今は私が八幡君との時間を過ごす番なんだから!」

 

八幡「お、おう……まぁ大丈夫だろ。今は涼風もおじさん達も居ないんだからよ。それに、時間だって良い頃だろ?」

 

柊「ふふぅ、そうね♪じゃあ此処で座って待ってよっか。八幡君、お隣どーぞっ。」

 

 

公園にあった備え付けのベンチに座った柊は隣の空いてるスペースをトントンと叩いて座るように促した。特に断る理由も拒む理由も無かったから、俺はそのまま柊の隣に腰を掛けた。その瞬間、柊は俺の肩に頭を預けてきた。

 

 

八幡「どうした?走り疲れたか?」

 

柊「んん〜?うんん、そんなんじゃないよ。ただ単にこうしたかっただけ。ダメ?」

 

八幡「いや、ダメな事はない。」

 

柊「ふふっ、ありがと♪」

 

八幡「気にすんな。何だかんだで長い付き合いになるんだ。このくらい許容範囲だ。むしろこの程度ならいつでも大丈夫だ。」

 

柊「さっすが八幡君♪懐が深〜い!」

 

 

懐が深い、か。それはお前に対してだけだ。他の奴にはまずこんな事は許さないだろうしな。

 

 

柊「んん〜……あぁ〜!!なんか何度でも身体を伸ばしたくなっちゃうよね〜。和やかな場所だからしたくなっちゃうのかな?」

 

八幡「それもあるだろうな。俺達は普段、都会暮らしだから今みたいな緑に囲まれた場所でのんびりする事なんて指で数えるくらいしかないだろう。」

 

柊「開放的になってるって事かな?」

 

八幡「お前の場合いつも開放的だと思うが、まぁそういう事だ。にしても………」

 

 

着いた俺達に合わせるかのように、夕日の光が俺達を照らしてくれた。緋色の空と光が湖を照らして幻想的な景色が広がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柊「綺麗だね。」

 

八幡「あぁ……そうだな。」

 

柊「普段は夕日なんて気にかけた事もないのに、スポットを変えただけでこんなにも綺麗で美しい景色になるなんて………」

 

八幡「………」

 

柊「これで八幡君が何かしてくれれば、もっと景色を堪能できるんだけどなぁ〜。」ジィー

 

八幡「フッ、我儘で甘えん坊な柊にはこれくらいで充分だろう。」

 

 

俺は柊の肩に手を回して、肩に乗せている柊の頭に俺の頬を軽く乗せた。

 

 

柊「うぅ〜ん………250点だね♪」

 

八幡「何点満点なんだ?」

 

柊「勿論100点満点だけど?」

 

八幡「オーバーしてるじゃねぇか。因みに得点配分は?」

 

柊「肩に手を回したのが50点、私の頭に頬を載せたのが100点だよ!だって初めての事だから♪」

 

 

それで100点取れちゃうのかよ………っていうか最初から100点満点なのはどうしてだろう?まぁ気にしないでおこう。

 

 

八幡「………」

 

柊「………」

 

八幡「………なぁ柊。」

 

柊「ん?どうしたの?」

 

八幡「……いや、なんでもねぇわ。」

 

柊「気になるじゃん!そこまで言ったのなら教えてよー!誰にも言わないから!」

 

八幡「………いや、もしもあの時に俺が柊に話しかけてなかったら、今どうなってんだろうって思ってな。こうして付き合ってる事はないと「そんな事、無いって私は思う。」………え?」

 

柊「きっと八幡君ならあの時でなくても、何処かのタイミングで私に話しかけてくれたと思う。だって八幡君は優しいもん。そんな優しい八幡君なら、違うタイミングでも多分………ううん、きっと私を助けてくれたと思う。」

 

八幡「………」

 

柊「だからね、もし時が違ってても私達はきっとお付き合いしてる!だって私と八幡君の相性、バッチリじゃん♪」

 

 

………柊らしい答えだな。

 

 

八幡「そうだな。多分、そうなってるよな。」

 

柊「多分じゃないよ!きっとそうなってる!」

 

八幡「………そうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー旅館ーーー

 

 

柊「綺麗だったわね、夕日。千葉でもあんな景色が見られたら良いんだけど、滅多に見られないから良いのかもしれないわね。」

 

八幡「だな。千葉でもさっきみたいな景色が見られる所、探してみるか?」

 

柊「うん♪じゃあその日は1日中一緒に居た方が良いかもしれないから、お休みの土日の方が良いかもしれないわね。その方が私達にも都合が良いし。」

 

八幡「じゃあ帰ってからはそのスポット探しか?行く場所が増えるな。」

 

柊「なぁ〜に?不満なの?」

 

八幡「そんなのじゃねぇよ、また一緒にどっか行けるなって思ってただけだ。」

 

柊「っ!い、良いじゃん!デートなんだし!一緒に居たいって思うのは当たり前だもん!///」

 

八幡「お、おう……///」

 

 

これまでもそうだが、やっぱこうやってストレートに言われると恥ずかしいな。まだ耐性がついてねぇって事か。けどまぁ、それはこれからつけていけばいいか。俺にそれができるかどうかは分からんが。

 

 

涼風「お姉様、八幡さん、お帰りなさい。夕日はどうでしたか?」

 

柊「綺麗だったわよ〜、八幡君に肩を抱かれて愛を囁かれて………嬉しかったなぁ〜♪」

 

八幡「涼風、愛を囁かれての部分は柊の捏造だからな?肩を抱いたのは事実だけどよ。」

 

涼風「大丈夫です、お姉様の気分が良い時は半分嘘をつきますので。」

 

柊「ちょっ、姉の私より八幡君の方を信じるの!?しかも何で嘘だって分かったの!?」

 

八幡「柊良かったな、涼風はお前の事よく理解してくれているみたいだぞ。」

 

柊「嬉しくないわよこんな理解のされ方!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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