八幡side
???「あれ、比企谷?比企谷じゃん!それと……あっ、夜十神さん……」
八幡「折本………」
涼風「折本さん………」
柊「………」
俺と柊、涼風の苗字を呼んだのは、俺達と同じ中学出身で同じクラスだった折本かおりだ。同中でクラスメイトって時点で気付いているとは思うが、柊には黒い影にしか見えてないって事だ。つまりは幽霊化してるって事だ。
折本「あはは……久しぶりだね、元気?」
八幡「まぁ、ボチボチな。その制服、お前海浜高校なんだな。」
折本「比企谷達は総武高なんだ〜じゃあ3人共頭良いんだ!」
いつも通り話してるように見えるが、やはり少しばかり影が見える。その最大の理由は柊だろう。中学であんな事があったんだ、気にしないなんて方が無理だ。そんな奴居るとは思えないけどな。
そして折本は柊に謝りに行こうとはしてたが、謝りには行けていない。俺に仲介を頼んだ側の人間だ。まぁ断ったんだけどな。
陽乃「比企谷君、この子達は?」
八幡「中学の同級生です。」
陽乃「ふぅん……それにしてはあまり良い雰囲気ではなさそうだけど?」
八幡「前にも言いましたけど、中学でも色々ありましたから。それを言うつもりはありませんけど。」
陽乃「まぁ、聞き出そうとは思ってないから安心して。そんな事しちゃったら、色んな意味で後が怖いからね。」
折本「じゃ、じゃあね比企谷、夜十神さん達も!」
話す理由が無くなったからか、はたまた空気に耐えられなくなったからか、折本は後ろの友人を連れて別の席へと向かって行った。
陽乃「何があったのか気になるけど、私が介入しても意味の無い事だしね。私もこれで帰るね。あっ、そうそう。雪乃ちゃんにもよろしくね。」
八幡「自分で言いに行けばいいじゃないですか。俺等に丸投げしないでくださいよ面倒くさい。」
陽乃「じゃあまたね。」
そう言って雪ノ下さんはお盆を持って行って、片付けてから店を出て行った。なんか今日は色んな人に会う日だな。
涼風「……八幡さん、お姉様。今日は早々に帰りませんか?ドーナツの研究はまた次回にする事にして、今日はもう家に………」
柊「……そうだね、私も何だか疲れちゃった。八幡君ごめんね、折角着いてきてもらったのに。」
八幡「いや、気にするな。こんな日もある。次また来ればいいってだけの事だ、深く考える事でもねぇよ。俺も少し疲れたしな。」
そして俺は柊と涼風を家まで送った後に、自分の家に向かって歩いた。
八幡sideout
折本side
偶然だったけど比企谷達に会った………別にそれはいいんだけど、夜十神さんは最後まで私と目を合わせようとしなかった………それどころか本当にあたしの事に気付いていないかのような感じだった。夜十神さんはまだウチ等の事、見えてないって事にしてるんだ。
………それとも本当に見えてない?今更そんな事聞けるわけ無いけどさ。
???「かおり、大丈夫?同級生の人達と会ってから少し……っていうかかなり元気無いけど?」
折本「うん……」
仲町「あの比企谷君って人が言ってた中学時代に関係してるの?」
折本「まぁね……けど、これはあたしも話したくないんだ。あたしにとって1番最悪な出来事であって、1番後悔してる出来事でもあるから。」
あの時、比企谷に仲介してもらおうと思って比企谷に話しかけた時に言われた事は今でも覚えてる。
八幡『今更無理だろ。お前等やってきた事考えろよ。そんな奴等とまた仲良くしたいなんて、俺だったら絶対に嫌だわ。』
そうだよ……仲の悪かった人が急に掌返して仲良くしてくるようなものだもん。あたしもそんな人無理。けど、中学のあたしはそういう事をしようとしてたんだよね………夜十神さんが何をされてきたのを知っててあんな事を言っちゃったんだ………
折本「はぁ………ウケないわぁ〜……」
仲町「別に聞くわけじゃないけど、何があったのかは少し気になる………」
折本sideout
陽乃side
予想外だったなぁ………まさか比企谷君があそこまで感情を露わにするなんて。完全に予想外だった。それ程までにあの2人が大事なんだね〜。今までの私なら少し遊ぼうかなぁって思ってたけど、今日の彼のあんなのに当てられたら、流石にその気も無くなっちゃうね。まぁ流石に夜十神家の婚約者相手にこれ以上の粗相も出来ないしね。お母さんの立場も危うくなるし。
けど、今はそれよりも………
prrrr…prrrr…っ!
葉山『陽乃さん、どうかしたのかい?』
陽乃「単刀直入に言うよ、隼人。これ以上比企谷君に迷惑を掛けるのは無しね。」
葉山『……どういう意味だい?』
陽乃「あれ?しらばっくれちゃう?じゃあハッキリ言った方がいい?自分のグループの事くらい自分達で解決しなさい。アンタ達の問題に比企谷君を巻き込ませるなって言いたいの。」
葉山『………比企谷から?』
陽乃「さっき会って少しね。けどこれは意地悪で言ってるわけじゃないから。アンタの為を思って言ってる事でもあるから。もし続けるんだったら、私はもう知らないから。じゃ。」
………比企谷君、一応の警告だけはしておいたからね。聞くかどうかは知らないけど。