俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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拒否と密会

 

 

八幡side

 

 

あれから特に何も無く、時間だけが過ぎて行った。まぁ奉仕部としてはいつもの風景なのだろうが、俺からしてみれば少し退屈だ。本は読んでいるのだが、やっぱ柊と涼風と過ごしていた時間が長いからか、2人との時間が欲しくなってしまう。俺も柊の事は言えないな。

 

けどそろそろ新しいの買いに行かないとな。最近は本屋とか行けてなかったから、新刊とか出てるだろうし。帰りにでも行ってみるか。

 

 

雪乃「………今日はこのくらいにしましょうか。」

 

八幡「分かった。」

 

結衣「うん!ゆきのん途中まで一緒に【コンコンコンッ】帰ろ………あれ、誰だろう?」

 

雪乃「……どうぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山「失礼するよ。」

 

 

うわぁ……数時間前に話題になった葉山が来やがったよ。コイツは本当に色々とやらかしてくれるな。残念だが、もう遅いぞ?

 

 

雪乃「何か用かしら?」

 

葉山「結衣からも聞いていると思うんだけど、最近グループがギスギスしていてね、何か知恵をもらえないかと思ってきたんだ。ヒキタニ君に今朝その事を頼もうと思ったんだけど、断られ「それは誰の事かしら?」……え?」

 

雪乃「だから誰の事を言っていると言っているのだけれど?私はヒキタニ君という人物を知らないわ。」

 

 

珍しく雪ノ下が鋭い言葉を突き刺した。普段ならこういう事は言わないのだが、葉山の行動が相当頭に来ているのだろう。

 

 

葉山「……比企谷に頼もうとしたんだけど断られたんだ。だからこうして直接来たんだ。君達なら引き受けてくれると思ってね。どうかな?」

 

 

この野郎、遠回しに俺の事disりやがった……

 

 

雪乃「私達もお断りするわ。」

 

葉山「え……ど、どうしてだい?」

 

雪乃「私達が何も聞かされていないとでも?随分と比企谷君を自分の都合の良いように使おうとしていたみたいじゃない?」

 

葉山「な、何の事かな?俺は何も「今朝の事、比企谷君から聞いているわ。それに先週の事も。」………」

 

雪乃「貴方は認めたくないでしょうけど、他者からの目線で見るとそう見えるのよ。ましてや今朝なんて比企谷君にこの部の名前まで使ったみたいじゃない?私の許可なく勝手に依頼を受理させようとした、それがどれだけ悪い事かっていうのは貴方でも分かるでしょう?」

 

葉山「………」

 

雪乃「もう分かりきっていると思うけれど、私達奉仕部は貴方の依頼を受ける気は無いの。早急にお引き取り願うわ。」

 

結衣「ゆきのん………」

 

八幡「………」

 

 

雪ノ下は鋭い目で葉山を睨みつけながらそう言い放った。対する葉山は無言のままでいるのだが………どうするつもりだ……っておい、何で俺を見る?

 

 

葉山「雪ノ下さんに言う必要があったのか?」

 

八幡「は?」

 

葉山「今朝の事だ。」

 

八幡「あるに決まってんだろ。お前は部内で揉め事があっても顧問に報告しないのか?俺は当たり前の事をしただけだ。報連相は常識だろ?」

 

葉山「っ………」

 

 

葉山は苦虫を噛み締めたような表情をしながら部室から出て行った。雪ノ下の言葉の説得力もそうだが、なによりも雰囲気だな。絶対にお前からの依頼なんて受けないっていうオーラがダダ漏れだった。

 

 

八幡「厄介者も居なくなったし、帰ろうぜ。」

 

雪乃「えぇ、そうね。由比ヶ浜さん、鍵を返しに行くけれど、一緒に行く?」

 

結衣「う、うん、行く!」

 

八幡「んじゃ、また来週な。」

 

雪乃「えぇ、また。」

 

結衣「じゃあね〜ヒッキー!」

 

 

さて、本屋にでも行くか。

 

 

ーーーららぽ内・本屋ーーー

 

 

やっぱ新作出てるな………最後に行ったのは2週間前だから色々と出てるな。けど買いたいかと言われたらそうでもないな。他のも見てみるか。

 

 

三浦「……ヒキオ?」

 

八幡「………三浦?」

 

三浦「奇遇じゃん、こんなとこで。」

 

八幡「だな。お前もこういう所来るんだな。」

 

三浦「あーしだって雑誌の一冊くらい買うし………あんさ、隼人あれからどうだったかアンタ知ってる?教えてくんない?」

 

八幡「グループを元に戻したいみたいだぞ。具体的な事は分かんねぇけどな。」

 

三浦「あっそう………朝、あーしが教室から飛び出したじゃん。アレ隼人が何にも答えてくんないからイラついたのと、ちょっと嫌気が指したんだよね。あーし何してんだろって。」

 

 

最近の三浦を見て分かったが、意外と話の分かる奴でもあるんだな。

 

 

三浦「………あんさ、ちょっと話さない?」

 

 

ーーーサイゼリアーーー

 

 

八幡「まっ、お前の気持ちも分からなくもない。他の奴は知ってんのに自分だけその事実を知らない。輪から自分だけ外されてんだ、そう思いたくもなる。」

 

三浦「あーし、修学旅行まではあのグループ気に入ってたんだよね。本当に。けど今は……なんていうか、よく分かんないし。よく分かんないけど、好きではないかもしんない。」

 

八幡「……言い方は悪いかもしれないが、俺からしてみれば、上っ面の関係だけでしかないように見える。そうでなきゃ、こんな事にはなってない筈だしな。もしなっていたとしても、全員で解決に取り組む筈だ。」

 

三浦「ヒキオズケズケ言うし。けどそうかも。それに比べてヒキオと夜十神さん達っていつも一緒に居るけど、仲良いし。恋人だからっていうのもあるかもしんないけど。」

 

八幡「まっ、俺達の場合は特殊だからな。中学に色々あったから今はこうなってるってだけだ。話すつもりはねぇけどよ。」

 

三浦「………ちょっと羨ましいし。」

 

 

 

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