俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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相談、そして怒り

 

 

八幡side

 

 

八幡「んで、何だよ話って?前提として言っておくが、俺はお前等のグループのゴタゴタになんて付き合うのはゴメンだからな?それ以外の内容なら聞くだけ聞いてやる。その話の内容を手伝うかどうかはまた別だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸部「いやぁ〜なんてゆーの、ヒキタニ君も分かるっしょ?今の俺等の気まずさ!」

 

八幡「あぁ、やり辛そうにしてんのは見てて分かる。だがそれだけだ。」

 

戸部「なんかさ〜相模さんが来てからあのグループがギスギスしてさ〜、優美子も海老名さんも抜けてイマイチ楽しくなくなっちゃったって感じなんだわ〜………」

 

八幡「……つまりお前はグループを抜けたい、って事でいいのか?」

 

戸部「ん〜まぁ、そうなるっしょ。けど、そう思ってんのは大岡と大和も同じだべ。」

 

八幡「成る程、葉山以外はあのグループでやっていけそうにない、そういう事か?」

 

戸部「なんつーかさ、相模さんが突っ走り過ぎてるってゆーのもあるけど、隼人君もセーブし切れてないって感じだべ。俺達にも振ってくるんだけど、それした途端に女子達は微妙な顔すんだべ。」

 

 

……1つ分かった。その女子達は葉山の事だけしか見てないな。戸部達はついでだ。三浦や海老名さんが居なくなって磐石の基礎が無くなった状態の葉山グループに、バランスの取れない尖った石、つまりあの女子達が来た事によってさらに崩れやすくなっちまったって所だな。俺ならこのグループは捨てるな。そもそも必要とした事ねぇけどさ。

 

 

八幡「お前も分かってると思うが、あの女子3人にとってお前や残りの男子2人はついで、つまりただの駒だ。女子連中は葉山っていうトップさえ居りゃそれで良いんだろうよ。だからお前等があのグループ抜けるって言っても葉山は止めるかもしれないが、あの3人なら歓迎すると思うぞ。まぁ、これはただの予測だが。」

 

戸部「ヒキタニ君、心臓に悪い話はしないで欲しいべ………マジかと思ったべ。」

 

八幡「じゃあマジだって言ったら?」

 

戸部「………マジで?」

 

八幡「あぁ。お前等3人にその覚悟があるんだったらやってみろ。もしそれが怖ければ、葉山の周りに集まらないで自然消滅って形でもいいと思うぞ。俺はお前等のグループ結成時なんて知らんけど、もうその時のメンバーじゃねぇんだし、引いてもいいと思うぞ?環境が違って来ると、その環境に誰もが順応出来るわけじゃねぇからな。」

 

戸部「………」

 

八幡「まっ、そうなったらお前等は今後葉山と行動する機会は大幅に減るだろう。だが今の気まずさからは解放されるぞ。」

 

戸部「………どうすりゃいいんだべ?」

 

八幡「それを決めんのはお前だ、俺じゃない。だがやり方は選べる。今教えたやり方もあるし、お前の考えたやり方でもいい。まぁ、残りの2人と相談してみろ。1人で悩んでも仕方ねぇだろ。」

 

戸部「……だな、ヒキタニ君の言う通りだべ。相談に乗ってくれてありがとだべ!じゃあ俺、部活あるからそろそろ行くわ!!」

 

 

………こうもギスギスだとはな。三浦がグループ居なくなった途端にコレか、酷いもんだ。

 

 

三浦「………戸部達もなんだ。」

 

八幡「!?お前、居たのかよ……」

 

三浦「偶々。つーかアンタって相談のんの上手いよね?あーしの時も聞いてくれたし。」

 

八幡「別にあのくらい相談の内にも入んねぇよ。それにグループでの面倒事ならお断りだが、抜けたいってんなら話はまた別だ………段々と変わって来てるな、葉山のグループ。」

 

三浦「うん……あーし、抜けて正解かも。今の方がちょっと楽しいし。今は海老名と2人だけど、前よりも遠慮なしで会話出来るようになったから、少し楽になった。」

 

八幡「……みたいだな。なぁ、戸部達が葉山のグループから抜けたとして、お前ん所に来たらどうするんだ?受け入れるのか?」

 

三浦「分かんないし。海老名はフツーに謝って来たから許したけど、アイツ等があーしにどんな態度で来るかってとこ。アイツ等次第だし。」

 

八幡「手厳しいな、元同じグループの奴に。」

 

三浦「あーしに修学旅行の事黙ってたんだから、このくらいおあいこだし。」

 

 

成る程な、確かに言えてる。何も無しで許してもらおうなんて虫が良過ぎるしな。

 

 

三浦「じゃあ、あーしも行く。アンタもあの2人と帰るんでしょ?早く行ってやんな。」

 

八幡「そのつもりだ。」

 

 

ーーー2-Fーーー

 

 

教室の前まで戻って来たら、何故か三浦が中に入らずに聞き耳を立てていた。何やってんだ?

 

 

八幡「おい、何してんの?」

 

三浦「っ!ヒキオ、なんか夜十神さん達と相模達が大変な事になってるし!!」

 

八幡「はぁ?」

 

 

涼風『今の発言、撤回して下さい!!八幡さんは気味の悪い方ではありません!!』

 

相模『けどさ〜本当の事じゃん?あの目とかキモくないの?ヤバい目してんじゃんww』

 

遥『それ私も思ってたww』

 

ゆっこ『そんな人と付き合ってる夜十神さんって男の趣味悪いよね〜。』

 

 

………

 

 

ガラガラッ

 

 

三浦「ヒ、ヒキオ!?」

 

八幡「………」

 

涼風「は、八幡さん………」

 

柊「八幡君………」

 

葉山「比企谷………」

 

八幡「………葉山、お前は自分のグループの犬すらまともに躾する事も出来ねぇのか?廊下まで響いてんだよ、キャンキャンキャンキャン煩くてかなわねぇよ。」

 

葉山「お、俺も止めようと「んな事はどうでもいいんだよ。結局お前は止められなかった、違うか?」………」

 

八幡「……はぁ、もう帰るか。行くぞ柊、涼風。待たせて悪かったな。」

 

柊/涼風「…うん。(はい。)」

 

相模「待ちなよ王子様〜、まだ話終わってないんだけど〜?途中で帰んないでくれる?」

 

遥「そーそー!彼氏君の良い所、まだ私達聞かされてないんだよね〜!」

 

ゆっこ「だからさ、勝手に帰んないでくれる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡あぁ?

 

相模/遥/ゆっこ「ひっ!!」

 

 

今、自分でも驚くくらい低い声が出たと思ってる………けど今はそんな事どうでもいい。

 

 

八幡「テメェ等の都合なんざ知るかよ?バカ犬に構ってられる程暇じゃねぇんだよ………

 

 

その後、何も言わなくなった女子3人組をほっといて、俺は2人を連れて学校を後にした。

 

 

 

 

 

 


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