八幡side
復讐心ってのはすげぇもんだ。1時間くらい経過したってのに、全然疲れてない。それどころかまだまだ行けそうだ。今の所は1人目は見つかったからソイツが過去に書いた情報を引き出している所だ。そしたら見つかる見つかる、今まで書いてきた碌でもない内容がよ。総武以外の事もそうだが、総武に対しての悪口まで書いてやがるしな。それに昨日今日の俺に対しての悪口もだ………今だけは良い仕事をしてるって感謝したいくらいだ。
俺はSNSなんてやらないからどういうものかはサッパリだが、日本だけでなく世界にまで発信されてるってのは俺にも分かる。ネットっていう大海だからな、ちょっとでも名前が引っ掛かればソイツってなるだろう。まだまだ探してやるからな、SNSで1つのアカウント見つけたくらいで俺は満足しねぇぞ?別のアプリでも居ないか探すからな?
コンコンコンッ
宮間「失礼致します、若様。お食事の用意が出来ました………おや、音楽を聴かれながらの作業ですか。」
トントンッ
八幡「っ!あっ、宮間さん。どうかしました?」
宮間「お食事のご用意が出来ましたので、呼ばせて頂きました。作業の阻んでしまい、申し訳なく思っております。」
八幡「いえ、ありがたいです。じゃあ居間に向かいましょうか。」
ーーー居間ーーー
八幡「すみません、遅くなりました。」
紫苑「いいのよ気にしなくて。それより八幡君も席に着いて、早速食べましょう?」
八幡「はい………なんか今日のメニューは普通ですね。見ていて安心します。あっ、いや……俺が来た時のメニューが嫌だって訳じゃないんで、勘違いしないで下さい。」
御影「そんな事分かってるよ、君はそういう事を言う子じゃないからね。それに今日のメニューは我が家のシェフが作った料理じゃないんだ。柊と涼風が作ってくれたんだ、お昼は半分くらいしか食べられなかったからそのリベンジだと言ってね。きっと明日から2人が調理をするんじゃないかな?」
八幡「今の発言、シェフの方達が聞いたらどうなりますかね?」
紫苑「今日は味見役をしてもらったけど、流石にこれが毎日となると彼等の仕事が無くなっちゃうわね。その日作ったら次の日1日空けてその次の日にしてもらいましょう。それでもいい?柊、涼風。」
柊「うん、それで良いよ。」
涼風「かしこまりました。」
けど要はこういう事だろ?柊達の料理を食えるのは良いが、その次の日は高級料理なんじゃ………
御影「それじゃあ、冷めないうち頂こうか。いただきます。」
「「「「いただきます。」」」」
トンカツか……この家では食べた事なかったな。いや、でも使ってる豚は例の豚に違いないだろう。まぁ、聞かないでおくけど。
柊「八幡君、サラダにはお好みのソースをどうぞ♪オススメは私達ブレンドの特製ソースだよ!」
涼風「私達がサラダに好んで使うドレッシングです。よければ使って下さい。」
八幡「へぇ〜ドレッシングも作ったりするのか。じゃあ使ってみるか………」
見て分かったのだが、色はオレンジ色。和風やゴマとは違う色だから驚きはしたが、食欲は無くなったわけではないから大丈夫だ。
八幡「あむっ………んん〜ドレッシング特有の酸味も効いてるが、なんかサッパリしたのも感じるな。くどさがそんなに感じない。」
柊「それはね、料理が好きな人なら1度は作った事がある、オレンジドレッシングだよ。元になるドレッシングに数種類の調味料とオレンジの液を入れてあげたら完成!オレンジの酸味とサッパリとした甘さがプラスされるんだよ。」
八幡「ほぉ〜……俺は濃いめのドレッシングが好みだが、これもアリだな。今回は和風だろうが、ゴマにやったらどんな味になるんだろうか………」
なんか少し気になるな……家に帰ったら試してみるか。俺専用のドレッシングって事で。
涼風「因みにこちらがトンカツにかけるソースです。これも私達がブレンドしたものです。元になるウスターソースに調味料を数種類、そしてすりおろした胡麻をまぶせば完成です。」
八幡「調味料の部分は教えてくんないの?」
柊/涼風「企業秘密です。」
企業秘密かぁ………じゃあしょうがない。
紫苑「あら、じゃあ私が使うドレッシングの調理法を教えようかしら?手取り足取り、ね?」
柊「っ!!!八幡君、私の特製ドレッシングの調理法ならいつでも教えてあげるからね!!遠慮なく言って!!手取り足取り教えるから!!」
涼風「わ、私もです!八幡さんには私の使うドレッシングの良さを知ってもらいたいので、是非教えたいです!1から10まで手取り足取り教えます!」
八幡「いや、企業秘密は?」
柊/涼風「そんなのないよ!(ありません!)」
いやいや、さっきの発言を思い出してから言いなさい。思いっきり企業秘密って言ってましたよねお嬢さん達?
紫苑「ふふふっ、2人共まだまだね。このくらいで焦っちゃうなんて。」クスクス
八幡「その焦らせた本人が何言ってるんですか………今にもレシピを持ってきて説明しそうな顔してますよ、お嬢さん2人。」
紫苑「ごめんなさいね。けど八幡君も分かるでしょう?柊と涼風って揶揄いたくなるのよ。」
………まぁ、分からなくもないです。