俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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働き過ぎ、ダメ!

 

 

柊side

 

 

全くもう、お母さんってばまたあんな風に私達をからかって!私だって八幡君に教えられる事があったら、手取り足取り教えるもん!!教えたいもん!!ドレッシングもそうだけど、お料理とかも一緒にしたいもん!!なのにお母さんってば、私達が突っ掛かって来るのを分かってるかのような顔でやって来るんだよ!?分かってはいたけど、思い通りになるのが釈然としな〜い!!

 

 

「あ、あの……柊お嬢様、涼風お嬢様。お皿洗いは私達が致しますので、使われた食器は置いて下されば結構なのですが………」

 

涼風「いえ、今日は私達がお料理をお出ししましたので、用意から片付け、最初から最後まで私達がやりたいのです。なのでやらせてください。」

 

柊「うん!いつも私達に美味しい料理を作ってくれますから、私達が作ってる時くらいはこのくらいさせてください!」

 

「お嬢様方、ご立派になられて………旦那様や奥様がそのお言葉をお聞きになったら、さぞ御喜びになるでしょう。」

 

 

そうかなぁ?私は普通の事だと思うんだけどなぁ。普通の家庭ってこうじゃないの?

 

 

柊「でも、やっぱり八幡君は濃い目の方が好きだったみたいだね。ただ、オレンジドレッシングも気に入ってくれたみたいで良かった♪」

 

涼風「はい、お作りした甲斐がありました。」

 

 

ーーー客室(八幡専用)ーーー

 

 

涼風「どうですか、お姉様?八幡さんは作業の続きをされておりますか?」

 

柊「うん、またパソコンと睨めっこしてる。でもさ、あんなに真剣にやってくれてるって思うと嬉しくなるんだ。だって八幡君がこうして動いてくれた理由って私達でしょ?私達がこれ以上被害を被らないようにする為に動いてくれてる。それが嬉しいんだ。そう思わない、涼風?」

 

涼風「………そうですね。私も八幡さんのようになれたら良いのですが、思うようになれません。」

 

柊「なったら困るよ〜涼風が八幡君のように怒鳴ったら、私どうしたらいいか分かんないし!」

 

涼風「わ、私は怒っている八幡さんになりたいわけではありません!」

 

八幡「な〜に扉の前で話しちゃってんの?会話丸聞こえなんだけど?」

 

柊/涼風「八幡君(八幡さん)!?」

 

 

ありゃりゃ……バレてた。

 

 

八幡「見るのはいいけど、相手はしてやれないからな?結構集中してやってるから良い所なんだ。だから、居るとしても部屋の中に居るだけで頼むぞ。」

 

柊「………」

 

涼風「………」

 

 

私と涼風は同時にお互いを見た。うん、涼風の考えている事が分かる。流石は姉妹♪そしてやる事はただ1つ!

 

 

柊「んふふ〜ねぇ八幡君♪」

 

八幡「……どうした?いつもならしない笑い方しながらこっちに来てよ。」

 

涼風「はい、少しこちらについて来てはくださいませんか?すぐに終わりますから。」

 

八幡「?」

 

 

来たのはベッド。私達は真ん中に八幡君を座らせてから、その両隣に座った。

 

 

八幡「………え、何?すぐ終わるって言ってたが、これだけか?」

 

柊「はぁ〜い、リクライニング〜♪」

 

八幡「うおっと。」

 

柊「おっと、リクライニングし過ぎて寝転んじゃった〜これは仕方な〜い♪」

 

涼風「は、八幡さんが抱いていたま、枕も……リ、リクライニング〜/////こ、これも、し、仕方な〜い/////」

 

 

良い、良いよ涼風!!

 

 

八幡「………んで、これは一体どういう状況なわけ?どうしてこうなっちゃった?」

 

柊「八幡君、良い所なのは良いけど、根を詰め過ぎるのはダメ。ちゃんと休みながらやるように。来て早々に1時間もパソコンと睨めっこ。晩御飯が終わってすぐに睨めっこ。これじゃあすぐに疲れちゃうから連続稼働は禁止!」

 

八幡「いや、でも本当に良い所で「ダ〜メッ!今はお休みタイム!無理な働き禁止!堕落なお休み歓迎!今日は学校でも色々あったんだから、頭を酷使させない事!」お、おいおい………」

 

涼風「もしも、もしもですよ?八幡さんが私達の言う事を聞かずに作業に没頭するというのであれば、その時は………致し方ありません。実力行使で行かせて頂きます。」

 

八幡「……怖い言葉聞こえたから休む。んで、俺は何すればいいわけ?」

 

柊「簡単だよ♪八幡君の隣にはと〜っても暖かい抱き枕があるでしょ?それに抱き着いてくれればOKだよ!抱き着かれなかった方は、何でか分からないけど、後ろから抱き締めてくれるから!!」

 

 

我ながら強引な手段に出ちゃったけど、良いよね!だって八幡君に休んでもらう為だもんね!

 

 

八幡「……勝手に動く抱き枕とか怪し過ぎるが、まぁ物は試しにやって………みるか?」

 

柊「さぁどうぞ!!是非私を抱き締めてね!!抱き心地が良い上に女の子特有の柔らかさもあるよ〜♪」

 

涼風「は、八幡さんになら………歓迎します/////」

 

 

そして私は八幡君にギュッと抱き締められた。寝る時は私から抱き締めに行くんだけど、今は八幡君からしてくれている。こ、これは………良い/////

 

 

八幡(それにしても柊さん、女の子特有の柔らかさと言ってましたけど、身体の事を言ってるんですか?それとも貴女達姉妹が持ってるたわわの事を言ってるんですか?俺にはサッパリです。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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